ご飯を炊いたものの、食べる人の都合によって、余ってしまうことってありますよね。
そんな余ってしまったご飯を、どうやって保存していますか?
特に気にする事なく、常温保存でしょうか?
夏場は、常温で放置すると菌が増殖し、食中毒になることも・・・。
今回は、余ったご飯の最適な保存方法と保存目安、美味しく食べる為の解凍方法のポイントについてお話します。
夏は食中毒に要注意
日本人にとって欠かせないご飯、いつも美味しくいただきたいですね。
ご飯が余った場合は、お皿やお茶碗についで、ラップをかぶせ冷蔵庫で保存するのが一般的です。
夏場などはとくに気温が高くなる為、食品の保存方法が悪いと食中毒を起こしてしまいかねません。
食中毒は、有害・有毒な微生物や化学物質などの毒素を、飲食した為に起こります。
症状は、下痢・発熱・嘔吐などです。
食べ物などが腐っているわけではないので、味や臭いに変化がなく、食べる時には気づかないことが多いのです。
感染型は、菌を大量に食べてしまうことで、腸にまで細菌が到達して食中毒を起こします。
O157・サルモネラ・カンピロバクター・腸炎ビブリオなどがあります。
毒素型は、菌が食品の中で増え毒素を出し、その食品を食べることによって起きます。
黄色ブドウ球菌・セレウス菌・ボツリヌス菌などがあります。
ウイルス性の食中毒には、ノロウイルス・ロタウイルス・A型肝炎ウイルスなどがあります。
夏場・冬場のご飯の常温保存について
ご飯の保存方法は、それぞれの家庭でさまざまでしょう。
お皿やタッパーに入れ、ラップをして涼しい所で常温保存の方もいるでしょう。
しかし、常温保存は季節によっても気温や湿度が違ってきますし、安全な保存方法とはいえないと思います。
ご飯は急速冷凍したら、味が変わらず美味しいとも言われていますので、少なくとも冷蔵庫で保管するのが安全です。
昔の家の作りでしたら、冬は外と変わらないくらい寒い部屋もあったでしょうが、今の家は人が快適な温度で生活するようになっているので、冬でも部屋は暖かいことが多いです。
細菌は、室温20度くらいから活発化すると言われていますので、丁度活発になりやすい室温が常に保たれていることになります。
夏場だけに限らず、一年中細菌にも適した気温になっているのです。
お弁当のご飯の傷みも気になります。
ご飯の傷みをなくす為に、ご飯はしっかり冷ましてから蓋をするようにしましょう。
おかずも同様に熱をしっかり取ってから蓋をしてください。
夏&冬のご飯の保存は炊飯器どのくらい?
炊飯器でそのままご飯の保存をする場合、3時間もすると味が落ちると言われています。
電気代節約の為にと、電源を切ってそのまま入れっぱなしなどは、逆にご飯を傷めてしまうことになります。
中で蒸れた蒸気で、フタに水滴がたまり、ご飯の上にその水滴が落ちてベチャベチャになってしまいますね。
夏場ですとそれが即腐敗の原因となります。
炊飯器の保温の温度は、70℃くらいが普通なので、何時間も炊飯器で保存したままでいると、ちょうど良かったご飯の水分が蒸発してしまいます。
黄ばんだようになったり、臭いまで出てきて美味しくありません。
保温の温度も低めに設定できる炊飯器もありますが、時間が長くなるようなら、お茶碗やお皿に取り出しておいてラップをし、食べる時にレンジで温めなおした方が美味しくいただけるでしょう。
帰りが遅い家族がいると、明日のご飯の仕込みも出来ないので、レンジで対応した方が良さそうです。
結局食べなかったということもたまにありますので、ご飯を出しておいた方が精神的にもイライラしなくて済むのではないでしょうか。
美味しく安全にご飯を保存するなら冷凍しよう
ご飯を美味しく保存する方法があります。
ご飯を容器に移す際には、ご飯はふんわりと入れ、ラップもふんわりとかけるのがコツです。
ご飯をぎゅうぎゅうに押してしまうと、ご飯の粒同士がくっついてしまい、べちゃっとなってしまいます。
1人分のご飯を、容器やフリーザーバックに薄く平らにして入れ、急速冷凍するのが最も美味しくご飯をいただける保存方法です。
夏場のそうめんのお供にも、1人分ずつの冷凍ご飯があると、おにぎりなども簡単に出来て大変便利です。
ラップでご飯を保存する時には、その周りをさらにアルミホイルで包んでおきましょう。アルミホイルで包むことで、素早く冷凍が出来る為に、味が落ちるのを防げます。
ご飯の味が落ちるのは、でんぷんの老化が原因なのです。
出来立てのご飯は本当に美味しいですね。
しかし冷めたご飯は、パサパサした感じになります。
冷蔵庫に入れていたとしても、老化は進んでしまうので、出来るだけ冷凍することが望ましいのです。
食べるまでにそんなに時間が経たないのであれば、冷蔵庫保存で十分ですが、1日を超える場合には冷凍して美味しくいただきたいですね。
ご飯の解凍方法のポイントと保存目安
冷凍ご飯を解凍する時は、レンジの解凍機能は使わないようにしましょう。
普通にレンジで温めスタートを押してください。
温めたらお茶碗などに移して、冷たい部分がありそうでしたら、様子を見ながら再加熱していきます。
手動で温める場合ですと、500wで3分くらいが目安です。
冷凍保存でも、4日過ぎるとだんだんご飯の味は落ちていきます。
ご飯の水分が氷となり、氷が水蒸気になって昇華という現象が起こる為です。
昇華とは、固体が液体にならずに直接気体になったり、または逆のことを言います。
ご飯が真っ白になってきたら、その状態になっていると言えるでしょう。
冷凍ご飯でも、出来れば1か月を目安に食べてしまうことをオススメします。
1人暮らしの方なら、一度に多めにご飯を炊いて、小分けにして何日分か冷凍保存しておいたら楽ですね。
電気代の節約にもなります。
昔、契約W数が少なかった為に、夏場にクーラーと炊飯器を使っていて、ドライヤーをかけたら電源が落ちたなどという経験をされた方もいるようですから。
冷凍の酵素玄米ご飯の解凍に電子レンジはNG?
酵素玄米ご飯を冷凍保存した場合には、レンジでの解凍はあまりオススメしません。
冷凍によって酵素は冬眠した状態です。
冬眠した酵素をレンジで解凍してしまうと、酵素が壊れてしまうことがあります。
結果味も落ちてしまうのです。
せっかくの酵素を冬眠から目覚めさせるには、蒸し器を利用しましょう。
また湯煎や保温ジャーでゆっくり解凍する方法でも大丈夫です。
ご飯としていただく他に、スープや雑炊・ドリアなどに変化させて食べる楽しみ方もあります。
酵素玄米とは、玄米に小豆と塩を入れたご飯を3日程保温し続けたご飯で、寝かせ玄米とも言われます。
寝かせている間に、玄米の糖に多く含まれている酵素が働きます。
アミノ酸の1つGABAが増えることにより、美容効果や健康効果がアップするのです。
またビタミンやミネラルの消化吸収も良くなると言われています。
夏バテ防止や早食い防止にも役立つのだそうです。
モチモチとした食感のお陰もあり、腹持ちも良い為間食も減り、栄養バランスも良いことからダイエットにも効果的です。
美味しく保存するには冷凍が最適
ご飯の美味しさが失われていく劣化が進む温度は、約2~3℃・・・。
この温度を素早く通り過ぎることで、ご飯は劣化しにくくなります。
つまり冷凍保存が一番美味しく、安全に、ご飯を保存することができるのです。
この記事でお話したように、解凍する際にもポイントを抑えることで、炊き立てと同じ様な美味しいご飯が食べられると思いますので是非実践してみて下さい。