体に優しい食事改善メニューを作るための献立作成の基本

「好きなメニューを選び、好きなだけ食べたい。」

このように、食に対する欲求を強く持つ方は多いかと思います。

欲求のままに食べてしまえば、体に影響が出る事は免れないでしょう。

普段の食事を見直し、体に優しい献立を考え、食事改善を行ってみてはいかかでしょうか。

これまでのメニュー選び

外食の際、私たちは好きなメニューを選び、注文します。

外食産業の発展は目まぐるしく、ビュッフェスタイルの店も年々増加しています。

好きな物を好きなだけお皿に盛り付け、満足のいくまで食べられるスタイル。

利用する方は多いかと思います。

外食だけでなく、テイクアウトの食事や家庭での食事でも、バランスを考える事なく、好きなメニューばかり食べてしまう…。

特に、炭水化物や脂質の摂り過ぎに加え、野菜の摂取不足など、食に対する問題は数え切れません。

それが、肥満や数々の疾病に繋がる事はよく知られている事かと思います。

近年、メタボリックシンドロームなど、生活習慣病が増加傾向にあります。

これらの生活習慣病は、食事が大きく関係している為、日頃の献立の見直しが重要視されてきています。

外食や自宅での食事で、上手にメニューを選び、食事改善をしてみませんか。

和食の献立と食事改善の関係

一汁三菜を基本とする和食。

魚や大豆製品や野菜が多く使用され、たいへんヘルシーなメニューである事が特徴です。

脂肪分が少ない為、最も生活習慣病対策に適した食事と言えるでしょう。

まずは、主食である米飯。

玄米を使用したり、最近では、多種の穀類を混合した主食も注目され、家庭での食事にも取り入れられています。

ビタミンや食物繊維の多い玄米を使用する事で、血糖値の上昇を抑え、コレステロールの吸収抑制など、生活習慣病や肥満予防にも効果があります。

主菜や副菜には、魚や豆腐などの大豆製品が使用される事が多く、良質なタンパク質を摂取する事ができ、余分な脂肪分の摂取を避けられる献立が中心となります。

和食では使用頻度が低いバラ肉や挽肉などには、飽和脂肪酸が含まれており、過剰に摂取する事で、中性脂肪やコレステロールを増加させ、心疾患や脳梗塞などの生活習慣病を招いています。

野菜類を多く使用する事で、食物繊維、ビタミン、ミネラルを摂取する事ができ、数々の重大な疾病に繋がる生活習慣病予防に、たいへん効果的であると言えるでしょう。

使用される食材やバランスから見ても、和食の良さは、今後の食事改善へと繋がることでしょう。

洋食の献立と食事改善の関係

洋食と言っても、いろいろな種類がありますが、ここでは、フランス料理の比較的気軽に食べられるコースを思い浮かべて下さい。

料理の出てくる順番が決まっているのはご存じかと思います。

実は、この順番が、糖質摂取を低く抑えられる糖質制限食に効果的な食事法なのです。

まずは、前菜。

野菜類に少量のタンパク質食材が使用される事が多く、食物繊維を摂り、脂肪の吸収を抑制、血糖値の上昇を緩やかにしていきます。

次にスープ。

体を温め、エネルギーを消費しやすい状態にします。

そして、メイン料理。

体を作る大切な栄養素である良質なタンパク質を摂取します。

炭水化物であるパンは、可能であれば、タンパク質の後に摂取する事で、血糖値の上昇を抑制し、糖尿病などの生活習慣病のリスクを減少させます。

そして、糖質を多く含むデザートも、最後に食べる事で、パンの摂取と同様の効果が期待できます。

洋食は、バターや油の使用も多い為、あまりオススメできるメニューではありませんが、食べる順番としては、食事改善に最適な献立として参考にできる食事と言えるでしょう。

中華の献立と食事改善の関係

次に、中華の献立と言うと、油の使用が多く、カロリーが高いイメージがあるかと思います。

しかし、実は、脂肪燃焼効果があり、代謝を上げ、食事改善へと導く食事であるのです。

代謝の良い体を作るには、ビタミン、ミネラル、食物繊維が不可欠となります。

中華料理のメニューによっては、野菜が多く使用されており、これらの栄養素を多量に摂取する事が可能となります。

特に、食物繊維には脂肪の排出を助けるなど、体に嬉しい効果が期待できます。

また、カプサイシン等の香辛料が多く使用されている為、体を温め、脂肪を燃えやすい状態にしてくれるのです。

中華料理にもコースが提供される事があり、洋食と同様、炭水化物である主食、デザートは最後に出される事が多い為、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。

とはいえ、やはり、油が多量に使用されており、単品でのメニューでは炭水化物に偏りがちになるので、注意が必要です。

これからのメニュー選び

簡単に食事を済ませようと思うと、炭水化物に偏ったメニューになりがちです。

仕事をしていたり、外食が多かったりと、どうしてもバランスの悪い食生活になってしまいます。

しかし、外食はもちろんのこと、家庭での食事でも、選ぶ献立によっては、体に優しい食を摂る事ができます。

まずは、野菜や海藻などの食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含む食材が中心である事。

魚や脂肪の少ない肉、大豆製品等で良質なタンパク質を取り入れる事。

あとは、食べる順番です。

最初に、野菜、海草類等、次にタンパク質、最後に炭水化物。

また、中華料理でも述べた様に、適度な香辛料の摂取は、余分な脂肪燃焼に繋がります。

現代社会で問題視されているメタボリックシンドロームは、まさに、脂肪の蓄積により起こりうる疾患の一つです。

体の為には、やはり、脂肪の摂り過ぎは厳禁です。

また、家庭での食事では主食を同時に食べる事が多いですが、食事改善の為に、可能であれば、これまでに述べてきた様に、食事の順番を少し意識するだけでも変わってくるのではないでしょうか。

あなたのメニュー選びが食事改善へと繋がる

これまで述べてきた様に、家庭での食事にしても外食にしても、どんな状況でも、メニューの選び方、食べ方によって食事改善へと繋がります。

日本人の食べている食事は、欧米に比べると、油も少なく、ヘルシーで体に良い献立が多い様に思えます。

しかしながら、外食産業も進化しており、現在は、たいへん種類の多い食事が存在する為、偏った食事になりがちです。

日本人の平均寿命は、男性が81歳、女性が87歳と高齢化も進み、健康寿命の延びが重要視されています。

運動や普段の生活習慣の改善も大切な事ではありますが、多くの方々が食事改善の重要性に気付き始めているのではないでしょうか。

ストレス社会である今、ストレスをためない為にも、時には、好きな物を好きなだけ食べる事も大切ですが、基本である主食、主菜、副菜に加え、栄養素や食事の順番に気を付けていく事が、食事改善へと繋がっていきます。

より良い食生活へ

和食を始め、洋食、中華と、それぞれ利点はありますが、体に良い食生活を考えると、日本人の体には、やはり、和食が合っているのです。

高齢になってから、自分の口から食事を摂り、美味しい物を美味しいと口に出しながら食べられる事を考えると、今現在、ご自分が食べている食事を見直す事が必要です。

現在の食事が、今後の食事に繋がっていくのです。

皆さん、今一度、食事改善へ向けて、考えてみてはいかがでしょうか。