現在、わたしたちは超高齢化社会に向かって進んでいます。
長生きになることは良いことですが、できることなら健康で楽しく暮らしたいものですよね。
そこで重要なのが、食事です。
毎日の食事内容を見直し、食事改善をすることで、健康な体を手に入れましょう。
食事改善をすることで得られる効果や、実行期間についてもご紹介していきます。
健康な体作りにはある程度期間をかけた食事改善が必要不可欠
健康的な体を作るためには、「食事」と「運動」、そして「睡眠」が重要だと言われています。
これら、3つの要素が乱れたまま、長年放置し続けてしまうと健康を害することにもなりかねません。
なかでも1日3回摂る食事の栄養バランスが乱れていると、肥満や病気の原因になる可能性があります。
特に、内臓脂肪が溜まってしまうと健康トラブルが起こりやすくなります。
「内臓脂肪が多いと生活習慣病になりやすい」ということを、耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
内臓脂肪が増えないように予防することは、健康な体になるための最も効果的な方法です。
すでに内臓脂肪が付いてしまっている人も、食事改善をすることで、減らすことができます。
「太っていないから大丈夫」と思っている人も、内臓脂肪は体の表面に付く脂肪とは違うので注意が必要です。
しかし、これまでの生活習慣を見直し食事改善をするには、ある程度期間が必要です。
習慣を改善するときには「逆戻り」と言って、「気付かないうちに元の習慣に戻ってしまう」という現象が起こります。
したがって、「できる範囲で、少しずつ時間をかけて改善していくこと」が大切です。
健康な体作りに効果的な「食事改善」の第一歩とは
健康な体になるためには、その人に合った方法を見つけることが大切です。
食事改善を同じ期間行ったからと言っても、同じような効果が得られるわけではありません。
肥満気味でダイエットが必要な人もいますが、食べてもなかなか太れないという人もいます。
痩せていても内臓脂肪が多い人、太っていても内臓脂肪が少ない人など、さまざまです。
しかし、誰にでも当てはめることができる「食事改善の心掛け」があるのでご紹介しましょう。
【食べたものをときどきチェックする】
毎日の食事は、心掛けをしていないと気付かないうちに偏ってしまいます。
また、栄養のバランスや食べる量は、気を付けていないと乱れてしまうものです。
そこで、適切な量をきちんと食べられているか、栄養バランスが偏っていないかなど、ときどきチェックしてください。
毎回の食事で行うとかえってストレスになってしまう場合があるので、週のはじめ月曜日にチェックするなど、ときどきチェックをして軌道修正しましょう。
【外食が多い人は前後の食事で調節する】
仕事などの都合で外食が多くなってしまう人は、心掛けをしていても野菜が不足したり、カロリーを余分に摂り過ぎたりしてしまいます。
また、飲み会が続く時期など、外食の予定が分かっている場合には、その前後の食事を調整するよう心掛けてください。
旅行など調整が難しいときは、帰ってからしっかり調整するようにして、旅行期間中は気分良く楽しみましょう。
長い期間続けられる食事改善の効果を高める心掛け
これまでは、具体的に食事を摂ることの効果についての心掛けをご紹介してきました。
ここでは、食事改善を長い期間続けるため心掛けについて見ていきましょう。
【食べ過ぎてしまう環境を作らない】
食事が乱れてしまう原因のひとつに、食事環境があります。
例えば、栄養バランスを考えるのなら、食品の購入時から心掛けて、保管方法や調理法にも工夫が必要です。
野菜や果物、魚など、旬があるものは、一番栄養価が高い旬の時期に食べるようにしましょう。
また、せっかく旬の野菜を購入しても、保管や調理の仕方が間違っていると、栄養を逃がしてしまいます。
保管や調理にも、正しい知識が必要です。
食べ過ぎを防ぎたいのなら、一緒盛りはどうしても食べ過ぎてしまいますし、作り過ぎも食べ過ぎの原因になるのでやめましょう。
自分に必要な量を食べるよう、最初から取り分けておくことを心掛けてください。
また、ジャンクなものが手に届く範囲にあると、口寂しいときについつい食べてしまうということもあります。
このようなことが起きないように、食生活を乱さない環境作りも大切です。
食事改善の効果をより高めるには「運動」と「睡眠」が大切
食生活を乱さない環境を整え、食事改善を心掛けているのに、なかなか効果が実感できない人は、運動と睡眠を見直してみましょう。
【適度な運動】
よく言われていることですが、エレベーターではなく階段を使ったり、歩数計を付けるなど、体を動かすことを心掛けましょう。
ある程度の期間続けると、体の動きが楽になったり、よく眠れたりなど、効果を実感できるようになります。
運動を心掛けるときは「マイペース」が基本です。
他の人と比べる必要はありません。
運動も食事改善と同じように「できる範囲で、少しずつ時間をかけて行う」ことが大切です。
できれば、ウォーキングなどの有酸素運動、スクワットなどの筋力トレーニング、筋肉などを伸ばすストレッチをバランス良く組み合わせられると良いでしょう。
【充分な睡眠】
睡眠も心掛け次第で良質なものに改善することができます。
睡眠は、時間ではなく質です。
寝る前は、スマホやTVなどを見るのはやめて、目や頭がリラックスするようにしましょう。
午後10時~午前2時は、疲労が回復して、ホルモンの分泌が盛んになると言われている時間帯です。
できれば、この時間内に就寝しましょう。
朝は、同じ時間に起きて太陽の光を浴びれば、体内時計が乱れにくくなります。
まずは1週間!期間を決めて食事改善を実行しよう
食事改善の基本は、「適切な摂取カロリー」「栄養バランスの取れた食事」「1日3食きちんと食べる」、この3つです。
食事改善をした場合、早い人では1週間ほどで効果を実感できますが、遅い人ですと数ケ月の期間が必要になる人もいます。
まずは、1週間からはじめてみましょう。
1週間実行できたら、あとは「もう一日」の繰り返しです。
もう一日を続けることで、いつの間にか食事改善のやり方が身に付き、効果を実感できるでしょう。
途中で挫折してしまったら、また「まずは1週間」と思ってはじめてください。
何度スタートし直しても良いのです。
諦めずに続けることが大切です。
そして、より効果を実感するには、正しい知識を得ることと、無理のない状態で続けていくことです。
内臓脂肪を減らすためにカロリーを抑えるだけでは、食事改善とは言えません。
単純にカロリーを減らしてしまうと、栄養バランスは途端に崩れてしまいます。
栄養バランスの優先順位で一番重要なのは、エネルギーの確保です。
エネルギーに変わる栄養素は「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」で、この3つは「三大栄養素」と呼ばれています。
エネルギーが足りていない状態で、他の栄養素を摂取しようとしても、うまく取り込めません。
三大栄養素をバランス良く摂ることで、その他の「ビタミン」「ミネラル」などの栄養素を効果的に取り込むことができるのです。
「食事バランスガイド」に沿って食事改善してみよう
では、栄養バランスの取れた食事とはどのようなものなのでしょうか。
それは、「主食」を基本として、「主菜」と「副菜」を上手く組み合わせた食事のことです。
農林水産省が推奨する「食事バランスガイド」を参考に見ていきましょう。
食事バランスガイドでは、料理を1皿ずつ「1つ」「2つ」と数えて、食事のバランスの目安にすると言うものです。
【主食/1日に摂る目安は5~7つ】
エネルギーの元になるもので、ご飯やパン、麺類などの炭水化物です。
【主菜/1日に摂る目安は3~5つ】
メインのおかずになるもので、肉、魚、卵、牛乳、大豆などのたんぱく質やカルシウムが含まれている食材です。
【副菜/1日に摂る目安は5~6つ】
体の調子を整えてくれるもので、野菜、芋類、海藻、きのこ類など、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれている食材です。
【果物と乳製品//1日に摂る目安は2つ】
果物はビタミンや食物繊維、乳製品はカルシウムを含んでいるので、積極的に摂取すると良いでしょう。
塩分はなるべく控えて、充分な水分を摂るようにしてください。
以上のことを心掛けて、まずは1週間、食事改善をしてみましょう。
期間を区切ることで、集中して食事改善が行えるので、効果が実感しやすくなります。
食事改善は期間を決め効果を実感しながら継続する
食事改善は、自分に合った栄養バランスの摂り方が分かれば、効果が実感でき、継続していくことができます。
「食事バランスガイド」を参考に、自分なりの栄養バランスを考えた食事を摂るよう心掛けましょう。
食事改善を長い期間続けなくてならないと思うと、それだけで実行するのが嫌になってしまう人もいるかもしれません。
まずは1週間、集中して食事改善を実行してみましょう。