カロリーゼロの甘味料をいつとっているかご存知ですか?
実は、日常生活でなにも気にしないで食生活をしていると、ほぼ毎食取っているのです。
パンにもお菓子にも飲み物にも、カロリーゼロ甘味料は含まれているんですよ。
安全なカロリーゼロ甘味料はあるのでしょうか?
仮説が行き交い、絶対の説がないのですが、その仮説を交えて考えていきましょう。
なぜ、カロリーほぼゼロの人工甘味料が様々な食品に使われているのか?
飲み物、お菓子、アイスクリームに菓子パン、更にダイエット食品にも人工甘味料は使われています。
理由は、砂糖の数百倍の甘みがあり、砂糖より少なくて済むので、コスト面でも安くできるからです。
人工甘味料4種類を簡単に説明します。
まずは、カロリーゼロ炭酸飲料によく使われる、「アスパルテーム」ですが、実際には1g4kcalあります。
しかし、甘さは、砂糖の約200倍あります。
少量で済むため、カロリーを大幅に抑えられるのです。
2つ目は、「スクラロース」です。
菓子パン、焼き菓子に使われます。
砂糖の約600倍の甘さがあり、人工甘味料特有の苦みがないことから、他の人工甘味料の苦みを消すという目的でも使われます。
3つ目は、昔から食品添加物として使用されている人工甘味料の、「サッカリン」です。
サッカリンは、ショ糖の500倍もの甘さがあります。
ただ、日本では体への安全性が懸念されているため、使用量には制限があります。
最後に、「アセスルファムK」。
砂糖の200倍の甘さを持ちながら、血糖値が上がらない甘味料とされています。
しかし、苦みがあるので、その他の人工甘味料と併せて使用されることが多いです。
カロリーゼロの自然の甘味料といえば?
天然のカロリーゼロに近い甘味料は、次の4つです。
1つ目は、キシリトール。
ガムに使われていることが多いですね。
歯垢を増殖させない働きがあります。
砂糖と同じ甘さなのに、カロリーは4/3程度です。
糖アルコールに属しています。
野菜や果物、白樺の樹木から取れます。
2番目は、エリスリトールで、こちらも糖アルコールです。
果物やキノコから採れます。
カロリーはほぼゼロなのに、甘さは砂糖の約75%ほどもあります。
虫歯になる酸をつくらず、血糖値を上げないうえ、下痢を起こしにくいです。
3番目は、砂糖の300倍も甘さがある「ステビア」です。
砂糖の300倍もあるのに、苦みが強いせいで使いづらいといわれています。
パラグアイ産のキク科の植物から取れます。
キク科アレルギーの人は注意して、摂取しないようにしてください。
最後に、「トレハロース」です。
甘みは砂糖の約半分と、穏やかな甘さです。
でんぷんの老化防止作用、たんぱく質の変性防止作用、食感の維持、色素の安定化と、いいところが沢山あります。
カロリーゼロなのになぜ太る!甘味料の罠
カロリーゼロの甘味料を使っているのに太るということがあります。
なぜなのでしょう。
それには、インスリンというホルモンが関係しています。
通称「肥満ホルモン」と呼ばれています。
まず、甘いものを取ったと脳が感じ取った時、インスリンが膵臓(すいぞう)からでて、体中の血糖をエネルギーに変えます。
余った血糖はインスリンによって脂肪に変えられてしまうのです。
しかも、血糖がなくなると、今度はインスリンの働きが弱くなるので、エネルギーに変える力が弱まります。
インスリンが出るだけでも、太りやすいのに、インスリンの働きが弱くなるのも、太りやすい原因となります。
ただし、人工甘味料についての研究はまだまだ浅いので、更なる研究は進められるでしょう。
また、カロリーゼロに安心して、食べ過ぎてしまうということがあります。
食べ過ぎは、レプチンというホルモンを鈍らせる原因にもなります。
つまり、満腹神経が狂わされるのです。
そうなると、他のカロリーのあるものを食べ過ぎてしまう傾向に走ってしまいます。
カロリーゼロはそういった弊害をだすので、おそらくこれが、カロリーゼロの甘味料が、人を太らせる原因になる1番の理由ですね。
本当にやせたいならカロリーゼロ甘味料をとらないこと
カロリーゼロ甘味料は、ほぼどれも、砂糖の数百倍近く甘いです。
そういうものを日々取っていると、舌がマヒして過剰な甘さになれてしまいます。
これは、砂糖を取るより、より太りやすい危険を含んでいます。
砂糖は甘いしエネルギーも含んでいますが、過剰な甘さはありません。
砂糖の量の分だけの甘さがあります。
しかしカロリーゼロ甘味料は、エネルギーが大してないのに、過剰な甘さがあります。
これでは、体が甘さに適切な反応ができず、ホルモンバランスを崩す元となってしまいます。
もし、甘いものをとりたいなら、砂糖は許してもいいと思われます。
それより人工甘味料が含まれているかどうかに敏感になってください。
人工甘味料が含まれていなければ、たとえ太るホルモンのインスリンが出ても、過剰反応せずに済みます。
糖質制限が必要な人にはカロリーゼロ甘味料は救いになる
しかし、一部の病気を持った人達は、甘いものを制限しなくてはならないことがあります。
糖質制限が命に関わることにもなりかねるのです。
しかし、「甘いものがたべたい!」と、我慢の限界がきてしまったらどうなるのでしょうか?
砂糖入りの食べ物では、大変なことになります。
そこで、キシリトールやエリスリトールなどのカロリーほぼゼロの甘味料の出番です。
特に、キシリトール、エリスリトールは天然の甘味料で、血糖値を上げないという糖アルコールである点が、他の甘味料より優れています。
カロリーゼロ甘味料を必要悪と見る人もいるでしょうが、逆にカロリーゼロ甘味料が人を救っていることも事実なのです。
また繰り返しますが、カロリーゼロ甘味料に関しては、まだまだ研究の余地があります。
もし、体に優しく、カロリーゼロで、食欲の引き金にならず、おいしく食べられるものができたら、それこそ夢のような調味料だと思いませんか?
近年、肥満が増えていることからして、この研究はとても有益だと言っても良いでしょう。
カロリーゼロ甘味料をとるより、甘いものが欲しいならこちらがお勧め
もし、病気などではなく、健康で太ることを気にしている方なら、カロリーゼロ甘味料に頼るより、こちらをお勧めします。
それは、フルーツです!
よく、中性脂肪になりやすいなど、一時期悪い噂を聞くことがありましたがとんでもありません。
確かに余った糖分は、中性脂肪になりやすいです。
しかしフルーツは、単糖類で出来ていて、吸収が早いです。
ということは、1日のエネルギーをとるために、朝ごはんにフルーツを取ることは実は良いことなのです。
しかも、甘いのにカロリーは低めです。
あのいなバナナだも、1本たったの約96kcalです。
メロンパンは1個で400kcalもするので、それに比べたら低カロリーです。
注意事項としては、フルーツはジュースでなく、生のままで取るのがお勧めです。
生のフルーツに含まれる水溶性食物繊維が体を太りにくくするといわれています。
低糖質ダイエットを行っている人たちは、原則フルーツ禁止とされていますが、低カロリーダイエットを行っているのならば、フルーツを取ることを見直してみてはいかがでしょうか。
カロリーゼロ甘味料は未来的にはどうなるのか
まだまだ研究しきれていない、カロリーゼロ甘味料。
有益なことだらけなら、肥満を減らせる素晴らしい調味料になるでしょう。
しかし、現段階では、仮説として体に悪いやら良いやらでどちらなのか、わからない状態です。
私たちにできるのは、わからないものはとりあえず極力避けて、糖分の取り過ぎに気をつけることではないでしょうか。
それでも甘いものが欲しい時は、利用してみてはいかがでしょう。