納豆は、健康や美容に良い食品として、日本では古くから好まれています。
納豆は、ダイエットに向いているとも言われますが、納豆とご飯を組み合わせるとカロリーは高めになってしまいます。
カロリーを考えると、ダイエット向きではないように思えますが、納豆にはダイエットに効果的な栄養がたくさん詰まっているんです。
今回は、納豆ご飯のカロリー、ダイエットに向いている栄養素、カロリーを抑える食べ方などもご紹介しますね。
納豆ご飯のカロリーは?
納豆は、丸いカップや四角い容器など、いろんな形の容器に入って売られていますね。
今回は、3パックセットなどで、四角い容器に入って売られている納豆を基準にご説明しますね。
納豆のカロリーは、100gあたり約200kcalです。
四角いパックの納豆は40~50gなので、50gの納豆だとすると約100kcalということになります。
そうです、納豆は意外と高カロリーなんです。
納豆単体のカロリーのほか、たれや薬味のカロリーは、
・付属のたれ 約6kcal
・付属のからし 約3kcal
・しょうゆ4g 約3kcal
・小ネギ5g 約1kcal
そして、ご飯茶碗1杯(150g)のカロリーは、約252kcalです。
ということは、納豆ご飯茶碗1杯のカロリーは、「352kcal+たれや薬味のカロリー」ということになりますね。
1食分の平均摂取カロリーは、600~650kcalなので、納豆ご飯を食事に取り入れると、1食の半分以上を摂取することになります。
毎食納豆ご飯を食べていたら、他のおかずのカロリーを低めに調節しないと、カロリーオーバーになってしまいそうですね。
納豆はカロリー高め!でもダイエットに嬉しい栄養成分が豊富
納豆は大豆から作られていますが、この大豆にはダイエット効果が期待できる栄養がたくさん含まれています。
どのような栄養成分が効果を発揮してくれるのか、見ていきましょう。
・タンパク質
納豆には良質な植物性タンパク質が多く含まれており、脂質も少なめです。
タンパク質は、筋肉を作り、脂肪を燃えやするための重要な栄養素になります。
結果的に、基礎代謝が高まり太りにくい体を作り上げてくれます。
・ナットウキナーゼ
これは、納豆のネバネバのもととなる成分なので、納豆になる前の大豆の状態では摂取できない栄養素です。
ナットウキナーゼは、血栓を分解して血液をサラサラにする効果があります。
血液がサラサラになると、高血圧防止、悪玉コレステロールの抑制、老廃物を排出しやすくなる、といった効果が期待できます。
・大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは、血液中のコレステロール値を下げ、中性脂肪も減らす作用があるので、肥満の解消に役立ちます。
また、女性ホルモンである「エストロゲン」に類似した働きもあり、更年期障害による体へのトラブルを予防する効果もあると言われています。
・大豆サポニン
摂取した脂肪分が体内に吸収されるのを防ぐ働きがあるので、肥満予防に有効な成分と言えます。
その他、抗酸化作用、免疫力向上などの効果もあり、強い体を作るための重要な役割を果たす栄養素です。
・食物繊維
納豆には、100gあたり約6.7gの食物繊維が含まれています。
これは、1日当たりの摂取目標量の20~30%ほどの量となります。
食物繊維は、腸の働きを促し、便秘解消には欠かせない栄養素になります。
このように、納豆ご飯はカロリーは高めですが、健康やダイエットにうれしい栄養素がたくさん含まれているんですよ。
納豆とご飯を組み合わせるとGI値が下がり太りにくくなる
近年よく耳にすることが増えましたが、みなさんは「GI値」についてご存知ですか。
GI値とは、食品に含まれる糖質の吸収度合を表す数値です。
食後に、食べたものの糖質が血液中に吸収されると、血糖値が上昇します。
GI値が高いほど血糖値の上昇は早く、GI値が低いほど血糖値の上昇は緩やかになります。
血糖値が急激に上昇してしまうと、余分な糖質が脂肪に代わり、太りやすくなるのです。
高GI値の食品は、低GI値の食品と組み合わせることで、GI値を調整することが可能になります。
白ご飯のGI値は88、納豆のGI値は33です。
組み合わせることで、ご飯のGI値をおよそ60まで下げることができるのです。
ダイエット中でカロリーが気になる方は、ご飯の量を少し減らしたり、白ご飯を玄米ご飯にするなどの工夫をするのもおすすめです。
納豆ご飯に生卵を入れるのはNG?
納豆ご飯に生卵を混ぜて食べると、とても美味しいですよね。
しかし実は、納豆と生卵は相性が良くないんです。
納豆には、「ビオチン(ビタミンH)」という、ビタミンB群に分類されるビタミンが含まれます。
ビオチンは、コラーゲン生成を助け、皮膚や粘膜、爪、髪などを健康に保つ働きをします。
まさに、美容には欠かせない成分ですね。
ところが、生卵に含まれるたんぱく質の一種である「アビジン」が、ビオチンと強く結合し、ビオチンの吸収が妨げられてしまいます。
相性が悪いというのは、体に有害という意味ではなく、せっかく納豆に含まれる良い栄養素が吸収されないのでもったいないということなんです。
このアビジンが含まれるのは、卵白の部分のみ。
アビジンは熱に弱いので、納豆ご飯に加えたいときは半熟卵にするか、卵黄の部分だけにするなどの工夫をすると良いでしょう。
ちなみに、卵のカロリーはM玉で1個あたり約77kcalなので、カロリーオーバーにならないかという注意も必要ですね。
納豆ご飯のカロリーを解消するためには?
さて、納豆ご飯についてご説明してきましたが、カロリーを解消する工夫をすると、更にダイエット効果が期待できます。
・キムチと一緒に食べる
納豆ご飯はカロリーが高めになってしまいますよね。
キムチには、カプサイシンという脂肪燃焼を促す成分が含まれます。
納豆に含まれる食物繊維やたんぱく質などに加わり、大きなダイエット効果が期待されます。
・納豆豆腐にする
夕食に納豆ご飯を食べたくなったら、ご飯を豆腐に変えてみましょう。
納豆と同じく、豆腐も大豆から作られます。
良質なたんぱく質や食物繊維、大豆サポニンなどのダブル効果が得られ、もちろんカロリーも抑えることができます。
たっぷりの小ネギをかけていただくと、とても美味しく満足感も得られますよ。
・大粒の納豆をよく噛んで食べる
納豆は、小粒~大粒まで粒の大きさがさまざまですね。
小粒の納豆を選ぶと、噛む回数が減るので満足感が低くなりがちです。
大粒の納豆を選ぶようにし、よく噛んでゆっくり食べることで、同じ量でも満足感を得ることができるのです。
おすすめ!ヘルシー納豆メニュー
納豆はご飯にかけるだけでなく、おかずの一品としても手軽に使えます。
バリエーションは無限大にありますが、おすすめのメニューをご紹介しますね。
〇小松菜&小松菜あえ(1人あたり約65kcal)
【材料 2人分】
・小松菜 150g
・納豆 1パック
・だし汁 小さじ2
・しょうゆ 小さじ2
・のり 適量
【作り方】
①小松菜をさっとゆでて水気を絞り、食べやすい大きさに切ります。
②他の材料を全部和えたら完成です。
小松菜はビタミンやカルシウムが豊富なので、納豆と組み合わせると最強の一品になりますよ。
〇納豆パスタ(1人あたり約440kcal)
【材料】(2人分)
・パスタ 160g
・納豆 2パック
・卵黄 1個
・しょうゆ 大さじ1
・小ネギ(刻む)
・刻みのり 適量
・オリーブオイル 大さじ1/2
【作り方】
①ボウルなどの大きめの器に、納豆、しょうゆ、卵黄を混ぜ合わせておく。
②パスタをゆでてザルにあげ、①のボウルにパスタとオリーブオイルを入れ混ぜ合わせる。
③器に盛り、小ネギと刻みのりをふりかけたら完成。
納豆とご飯はもちろん、パスタにしても美味しいですよ。
カロリーは高めになりますが、たまには休日のランチにいかがでしょうか?
毎日の食事に納豆ご飯を
納豆ご飯のカロリーは高めですが、ダイエットに嬉しい栄養がたくさん含まれています。
何でも食べ過ぎはNGですが、食べ方を工夫することでカロリーを抑えることができます。
ダイエットだけではなく、日ごろの健康維持も期待できる納豆ご飯を、毎日の食事に取り入れてみませんか?