食事が進まない2歳児!1日に必要とするカロリーの目安は?

かわいい盛りの2歳児は、「魔の2歳児」といわれるぐらいですから、食事を摂ることも一苦労ですよね。

「遊んで食べない」「偏食が酷くて食べる量が少ない」と悩む親御さんも多いと思います。

また、「保育園や幼稚園では全部食べている」「お菓子なら食べる」といった疑問も同時に湧いてきます。

食での育児、「食育」に悩みはじめますし、意思表示がよりダイナミックになってくる年頃ですよね。

1日のカロリーの目安を把握して、自宅で食事を食べなくても、どこかで補えばいいと心大きく考えてみてはいかがでしょうか。

かわいい盛りの2歳児の育児を楽しんでください。

2歳児の食習慣を見直してみよう

2歳児となると第1、第2臼歯が生えてくるため、上下の奥歯ですりつぶしができ、硬いものも噛み砕けるようになってきます。

固さや大きさを子供に合わせながら、少しずつ大人の食事と同じものが食べることができるようになり、発達は個人差がありますが、「遊び食べ」や「偏食」が出てくる頃です。

また、大人と同じようなものを食べることができてくる頃なので、親がこっそり食べているものが見つかれば、同じものを食べたがる時期でもあります。

目につくもの、何でも口に入れることで誤食の危険が増えますので、部屋の整理整頓や、家族の食べ残しなども含めて子供の生活環境にも注意していきましょう。

1日の中で食事は3回、そして、おやつの時間があります。

生後5か月ころから離乳食がはじまり、食べているとおとなしくなる、食べている姿がかわいいからと、おやつを与え続けていないでしょうか。

おやつは甘くて食べやすく、美味しいので、いくらでも食べることができるのは大人も2歳児も一緒です。

カロリーをおやつで摂ってしまうと満腹感を感じ、食事を食べないといったことに繋がることもあります。

せっかく栄養バランスを考えて料理をしても遊び食べがはじまり、子供自身がおいしいと思っているものしか食べない偏食が出てきます。

いたずら好きな2歳児は、親の反応を見ながら楽しんでいるようにも感じるため、親としては食事を食べないことに悩んでしまいます。

どこかで、食習慣をリセットしてみましょう。

小さな子供は学んでくれますし、どこまでも吸収してくれます。

食事が苦痛と感じる前に、食習慣を見直してみましょう。

1日に必要カロリーはどのくらい?

では、2歳はどれくらい食べることができれば栄養不足にならないのでしょうか。

日本人の栄養摂取基準が定められています。

この摂取基準は5年に一度改定され、現在は2015年版を基準にしています。

生活習慣病予防を目的とした数値を具体的に加えたり、推定エネルギー量などを見直して、目指す摂取量や目標値を設定しています。

次の改定は2020年です。

あくまでも推奨であって、必ずそこに合わせないといけないわけではありません。

この時期は数日のトータルできちんと食べたらOKと、心広く考えてみてください。

1~2歳児の1日に必要カロリーは、大体900~950kcalです。

たんぱく質37.1~39.2g、脂質25~26g、炭水化物129.4~136.6g、ビタミン類、ミネラル類も基準は決められています。

大人の食事摂取基準は1800~2000kcal辺りで設定されていますので、ざっくりと大人の半分量を食べることができればよいとの目安がつきます。

2歳児がカロリーを摂るのに必要な食品構成

食事は偏った栄養にならないようにと考えて準備をします。

2歳の1日の食事内容は、基本的に大人の食事と変わりません。

カロリーを摂る栄養素も、食材が同じであれば当然変わりません。

主食(体を動かすエネルギーとなる炭水化物)+主食(体を作るタンパク質)+副菜(体の調子を整えるビタミン・ミネラル類)で構成されることが理想の食事です。

脂質は料理に使用したり、菓子類等嗜好食品に含まれるので、あえて摂取しなくても必要量は自然と摂れるので問題はないでしょう。

食品の仲間分けで、同じ栄養素が多く含まれる仲間同士を置き換えたり組み合わせたりします。

●炭水化物を多く含む食品:ごはん、パン、麺、いも類
●たんぱく質を多く含む食品:肉、魚、大豆製品、牛乳・乳製品
●脂質を多く含む食品:油脂類(食用油、マヨネーズ、生クリーム等)、菓子類
●ビタミン・ミネラルを多く含む食品:野菜、果物、海草類

これらを大人の食事と同様に組み合わせていきましょう。

おやつはカロリーや栄養の補給!食事は楽しもう!

1回の食事で、食卓に出した量を全部食べることはあまりないかもしれません。

そこで、おやつは大切なカロリーや栄養の補給源となります。

2歳にとっておやつとは、1日のうち3食で補えない栄養を補給する「補食」です。

保育園や幼稚園など給食がある場合、おやつの時間を年齢別で1日1~2回設けているとことが多いでしょう。

市販のお菓子もあれば手作りのお菓子、果物やヨーグルトなど、普段の食事で摂り入れることがなかなか難しい食材を組み合わせたり、足りないカロリーを補います。

1日で必要な栄養量を補うというより、1週間、1か月で平均してとれるように献立が立てられているのです。

給食参観や子供たちが給食を食べることを見る機会があれば、その年齢の子供はこれくらいの量を食べさせればいいのかと知ることもできますし、管理栄養士がいれば相談できます。

各自治体でも栄養相談を設けていることがありますので、心配なことがあれば相談してみましょう。

食事にストレスを感じてしまうと、親も子も嫌な気持ちで食事を摂るのが嫌になります。

その思いは、ずっと引きずりかねません。

カロリーや好き嫌いに敏感になりすぎず、楽しく食事を摂ることを大切にしてみてくださいね。

2歳の食事と1日のカロリー

2歳児の1日に必要なカロリーは、大雑把に考えると、1食250~270kcal程度、おやつは2回、合計150kcal程度と考えます。

●炭水化物は160kcal程度
・ご飯 子供茶碗で1杯80~100g
・食パン 食パン6枚切1枚
・ロールパン 2個程度

●タンパク質は30kcal程度
・肉、魚、卵は30~40gずつ
・魚切り身1/3枚
・薄切り肉1枚
・鶏卵Lサイズ1/2個

●大豆製品は30~40g程度
・豆腐1/10丁
・納豆2/3パック

●ビタミン・ミネラルは緑黄色野菜40g、淡色野菜60g程度
・果物は80~100kcal(バナナ1本、イチゴ10粒、ミカン2個、りんご1/2のうち1種類か少しずつ組み合わせる)

●イモ類は50g程度
・里芋中1個
・じゃがいも1/2個
・サツマイモ40g

ビタミン・ミネラル類補給として野菜は料理で利用し、果物やイモ類はおやつに栄養を補うというように補給をします。

脂質は自然と料理で油を使用したり、タンパク質を多く含む食品の中には脂質も多く含まれることもありますので、外食や市販品を使用するときにチェックしましょう。

また、甘いパンやお菓子等は注意が必要です。

食事の量は少ないと感じるかもしれませんが、あくまでも目安であり、大体大人の半分量と考えます。

一緒の料理を食べるのも、子供にとっては同じものを食べることができるだけでテンションが上がります。

食材の組み合わせや、親の好き嫌いも一緒に見直してみましょう。

カロリーと1日の食習慣

「食育」という言葉は、一度は耳にしたことがあるでしょうか。

食事の内容をバランスと整えるだけでなく、「環境」「習慣」を身につける、作法を知っていくことも食育です。

親の背を見て子は育つといいますが、親の偏食や食事の作法なども子供は見ています。

2歳は自分の意思をはっきり表示できるようになってきていますし、覚えたことをそのまま行動に移します。

親の食べる姿勢や箸の作法、茶碗を持たずに食べるといった仕草も真似をしてしまいますよ。

食事に関して駄目なことは的確に注意し、正しい事を教えていくことも食育になります。

しかし、1日量を厳密に守る、カロリーを気にしすぎると親も窮屈です。

食事が強制になると食事が嫌になり、間食の時間ではないのに空腹を感じるためお菓子を食べ、食事を食べないという負のスパイラルに陥ります。

大人でも、間食としてデザートを食べすぎると胃がもたれたり、食事時間には空腹を感じず、変な時間に空腹を感じまた間食といったことがありますよね。

子供が小さいうちに、家族で食事を見直すのはいい機会です。

例えば、高血圧で減塩が必要な家族は味付けが濃かったり塩分を多く含む食事が習慣で、子供も濃いものを好むよおうになります。

結果塩分の取りすぎが習慣になっていることが多いので、食育は食事の内容だけでなく、「食環境」を育むことが大切です。

2歳が元気に過ごす手助けを!

子供も大人も、美味しいものを食べるのは大好きです。

2歳という年齢は離乳食も終わり、少しずつ大人と同じものを食べることができるため、親も子もうれしい時期ですよね。

親が無表情で食べていればだんだん無表情になりますし、「美味しいね」「これはどう?」と会話がはずめばニコニコして食べます。

小さい子供がいるご家庭は、食事を見直すいいきっかけです。

カロリーを目安程度に注意し、1日の食事を子供と楽しんでください。