電子レンジで野菜を加熱すると、水分が抜けてパサパサになってしまったり、固くなってしまうことがあります。
熱を与えすぎて柔らかくなりすぎてしまったり、加熱時間が不足して、中が生のままということも。
電子レンジには、野菜の加熱に適したモードもありますが、すべての野菜が該当するわけではありません。
ご自身で設定して、失敗してしまったという経験がある方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、電子レンジで野菜を加熱するときの影響と上手な使い方、電子レンジで野菜料理をすることの食生活の影響についてご紹介します。
電子レンジで加熱する野菜の影響
電子レンジがない時代では、コンロの火を使って野菜を茹でたり焼いたり、炒めたりしていました。
しかし、電子レンジがご家庭に普及されてくると性能も改良され、電子レンジを使って色々な野菜料理ができるようになりましたよね。
今では当たり前のように、電子レンジを使って固くて加熱に時間がかかっていた根菜や茎菜なども柔らかく加熱することができます。
茹でたり、蒸したりすることも電子レンジひとつでできてしまいます。
そのため、電子レンジに頼り切ってしまい、時間短縮のためや確実に中まで熱を通すためにも、電子レンジを使うようになってきました。
ただし、意外と難しいのがその加熱時間や加熱温度です。
普通に野菜を加熱したいと思っても、加熱しすぎてシャキッとした食感が失われてしまう影響もあります。
最近では、野菜を上手に加熱するための容器が、日用雑貨の専門店や100円均一で販売しています。
それらを利用すると、簡単に上手に加熱できると人気です。
しかし、ご家庭にあるもので上手に加熱したいと思っている方もいますね。
ご家庭にあるものを利用して、野菜を加熱することは難しいのでしょうか。
専用の容器を使うと本当に上手に加熱できるのかなど、電子レンジで簡単に野菜料理ができる私たちの食生活の影響についてお話します。
影響なく家庭にあるものを利用して電子レンジで野菜を加熱
電子レンジで野菜を加熱するとき、わざわざ専用の容器がなくても簡単に加熱できたらいいですよね。
野菜を加熱するときに大切なことは、野菜の種類で加熱温度や時間を変えることです。
電子レンジに野菜の下ごしらえ、野菜加熱などのモードがあれば、それを利用します。
このときに注意したいのが、加熱するときに出る余分な水蒸気です。
電子レンジ対応のお皿に野菜を並べてそのままラップをしてしまうと、ラップについた水蒸気が野菜についてしまい、べちゃべちゃになる影響が出てきます。
そこで、電子レンジを使って温野菜などを作るとき、根菜や葉野菜を茹でることに使いたいのが、不織布タイプのクッキングペーパーです。
お皿に野菜を並べるとき、一度ぬらして固く絞った不織布のクッキングペーパーを、野菜の上下に挟みます。
すると、野菜の水気を適度に吸い取りながらも、パサパサになることなく加熱することができるのです。
お弁当に入れるためのキャベツやブロッコリー、小松菜やアスパラを一度に温めるときは、全部で100gくらいになることを目安に、600w1分半で加熱してみましょう。
一人暮らしの方は、夕飯のおかずでも利用できますね。
もう少し量が欲しいときは、野菜別にして同じように100gずつ1分半ほど加熱します。
目安としては、インゲンやブロッコリーの茎は600wで2分。
カボチャやサツマイモ、ジャガイモは200gにして600wで4分を目安にしましょう。
ジャガイモは皮のままラップに包んで加熱しても大丈夫ですが、切って加熱するときはクッキングペーパーを使います。
ナスやブロッコリー、ほうれん草などアクがあるものは、加熱前に水で洗うか水につけておくとアクの影響がでません。
普通のお皿で野菜を温めたときの影響は?
電子レンジ対応のお皿というと、パイレックスなどの耐熱のお皿をわざわざ購入しなければならないと思っている方もいますね。
専用のお皿は意外と重くて、価格も決してお安くありません。
電子レンジ対応のお皿でなくても、意外と普通のお皿で大丈夫です。
普通の密封容器でも電子レンジ可能なものがありますので、こちらも利用できます。
大手製パンメーカーやコンビニがポイントやシールを集めてもらうことができるお皿でも、電子レンジで野菜を温めることができます。
電子レンジが使えないお皿は、金や銀などの模様があるものや、陶器になります。
ほかにも、色々な模様や絵がついているもの、電子レンジ対応ではないプラスティック容器は利用しないでください。
電子レンジ対応ではないお皿や容器を使って野菜を加熱すると、野菜の加熱以前に電子レンジを壊してしまうという悪影響につながります。
以前、アルミホイルの容器のままスーパーの電子レンジを使っている方がいましたが、発火していました。
危険なので、絶対にやめましょう。
電子レンジ対応のお皿ではなくても、白いお皿の上に同じ用にクッキングシートを使って野菜を並べて加熱しても、影響なく加熱することができます。
そのまま、食卓にも並べられるので便利です。
100円均一グッズの電子レンジ用温野菜スチーマー
100円均一に行くと色々なグッズがあり、優れた商品がたくさんあります。
電子レンジのグッズを、100円均一で見つけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中には、シリコンでできた容器を使って、野菜を電子レンジで加熱することができるグッズがたくさんあります。
ブロッコリーやパプリカ、アスパラの温野菜ができる容器です。
以前の容器では、加熱したときに出る水蒸気で野菜の周りがべちゃべちゃになってしまうということがありました。
電子レンジで加熱するときによくみられる影響です。
最近では水蒸気の影響が出ない容器があり、その中でもおすすめなのが、温野菜スチーマーという容器です。
しめじやキャベツなども加熱して、簡単に電子レンジで温野菜ができます。
こちらの良いところは、外容器の中に粗いざるのような容器が内側にあり、野菜を加熱しても野菜から出た水気が周りにつくことを防いでくれます。
簡単に、温野菜を作ることができるグッズです。
しかし、大量に作ることはできません。
一人暮らしの方ならよいですが、大勢の分を作ることはできません。
一番の影響はそこですね。
そのため、大家族や仲間が集まっての食事を作ることには向いていません。
大家族の皆さんは、今まで通りお鍋で野菜を蒸した方が早いかもしれませんね。
100円均一の商品は、あくまでも便利グッズとして使いましょう。
電子レンジで簡単温野菜
それでは、さっそく電子レンジを使って簡単に温野菜を作ってみましょう。
まずは、ブロッコリーやアスパラガス、ニンジンやカリフラワー、ジャガイモなど、好きな野菜や季節の野菜を用意します。
それぞれを食べやすい大きさに切りましょう。
家族分作るときは、野菜別に耐熱性のあるお皿に乗せます。
お皿に乗せるときは、クッキングペーパーを忘れずに敷きましょう。
量によっては、数種類の野菜を一緒に加熱しても大丈夫です。
クッキングペーパーの上からラップを軽くかけて、電子レンジで加熱します。
ジャガイモやニンジンは、合わせて100gなら500wで3分、200gなら5分を目安にしましょう。
サツマイモやカボチャも、同じくらいの時間と温度で大丈夫です。
葉野菜はまとめて、加熱します。
キャベツやもやし、ほうれん草や小松菜、白菜は合わせて100gなら500wで1分半、200gなら500wで2分50秒を目安にしましょう。
根菜や茎菜など熱の通りが不安なときは、楊枝を差して確認してください。
野菜の加熱が終わったら、彩りよくお皿に並べて、そこにプチトマトなどを添えるときれいですね。
ドレッシングやディップはお好みで、野菜の見た目にも影響もなく簡単に温野菜ができました。
簡単に温野菜ができると、サラダだけでなく和え物や揚げ物にも使えて、食生活も豊になったような気がしますね。
電子レンジで野菜を加熱する良い影響
野菜を摂取したい一番の理由は、ビタミンCをたくさん摂ることができることです。
しかし、このビタミンCはとてもデリケートな栄養素で、水で洗ったり保存をしたりするだけで、どんどん減少していきます。
加熱でも減少してしまうため、効率よく摂取したいものですよね。
一番ビタミンCが減少してしまうのが、野菜を茹でることです。
野菜を加熱するというと、ほとんどが茹でるという調理方法ではないでしょうか。
蒸す方がよいといわれますが、蒸し器を出したり鍋の中に蒸すための金具を入れたりと、面倒なことが多いのも事実です。
すると、温野菜を作るときも、茹でてしまうということが多くなります。
しかし、電子レンジで野菜を加熱すると、ビタミンCの減少という影響を防ぐことができます。
もちろん、生野菜と比較すると減少していますが、それでも茹でるよりは防ぐことができるのです。
例えば、ブロッコリーやカリフラワーを茹でると、ビタミンCの減少は加熱+水で33%にもなります。
茹で時間が長いと、50%を超えることもあります。
野菜を茹でるとビタミンCの量が2/3以下にまで減ってしまうのです。
炒めると、油にもビタミンCが溶け出すため24%です。
ところが、電子レンジの加熱ではビタミンCの減少が16%と、かなり少なくなります。
そのため、野菜の天ぷらや素揚げを作るときも、野菜を電子レンジで下ごしらえしておくと、ビタミンCの減少を防ぎ、さらに短時間で揚げることができますよ。
野菜の素揚げを利用したスープカレーを作るときも便利です。
ニンジンやインゲンなど火が通りずらい野菜や、一度レンジで加熱してから炒めると、短時間で炒めることができます。
また、下ごしらえをした野菜を冷凍にしておくと、同じ保存をしてもビタミンCの減少を防ぐことができます。
小松菜やほうれん草も電子レンジでさっと加熱し、ラップに包んで保存をすれば、必要な時に出して解凍するだけで、簡単に和え物を作ることができます。
電子レンジの利用は、野菜料理の時間短縮とビタミンCの減少を防ぐこと、料理の幅が広がることなどの良い影響があるのです。
電子レンジで毎日野菜料理を!
私たちは毎日、中皿5つ分の野菜を必要としているため、野菜不足は健康に大きな影響を与えます。
特に、一人暮らしや共働き世帯では、時間のかかる加熱調理をできるだけ避けたいものです。
分かっていても野菜不足になり、野菜ジュースやスムージーで補う方もいらっしゃいますが、やはり料理として野菜をたくさん摂ってほしいものです。
ご家庭に電子レンジがあるのであれば、上手に電子レンジをフル活用しましょう。
電子レンジを使えば、野菜料理も時短になります。
明日から温野菜だけでなく、色々な野菜料理に電子レンジを使ってみてはいかがでしょうか。