和菓子の代表である大福はずっしりと食べごたえがあり、ちょっと小腹が減ったときのおやつとして昔から人気です。
しかし、太ることを気にされるかたにとっては、カロリーが高いかどうかが心配ですよね。
今回は、大福のカロリーをほかのお菓子と比べて高いのか低いのか検証するとともに、効果的な食べ方や優れた栄養についてもスポットを当ててみました。
大福は太る?カロリーはどれくらいあるの?
太るのがイヤでも、やはりやめられないのがスイーツですよね。
特に、あんこたっぷりの和菓子は固定ファンも多いものです。
和菓子の中でも、大福はずっしりと腹持ちが良く、食べごたえのあるおやつとして人気です。
気になるカロリーはというと、100g当たり約240kcalです。
このカロリーが高いのか低いのか、イメージがわきにくいですよね。
では、100g当たり約240kcalの食べ物と比較してみましょう。
・さんま1尾 240kcal
・フライドポテト100g 240kcal
高カロリーの代表選手ともいえるフライドポテトや、食事のメインになるさんまと同じなら、大福もかなりカロリーが高いといえます。
しかし、これを大福1個分で考えると、ちょっと変わってくるのです。
大福1個は約65gで、カロリー換算すると約156kcalになります。
実は、大福のカロリーは、ケーキの約1/2個のカロリーにすぎないのです。
ケーキと大福ならどちらが太る?どちらがカロリーが高い?
小麦粉や砂糖といった糖質のほかに、バターやマーガリン、生クリームなどの脂質もたっぷり使うケーキは高カロリーです。
下記は主なケーキ類のカロリーです
・ショートケーキ90g 310kcal
・チョコケーキ100g 400kcal
・シュークリーム100g 320kcal
・アップルパイ110g 330kcal
・プリン40g 200kcal
脂質と糖質が合わさると、余計にカロリーが増し、太りやすくなります。
一方、和菓子の代表である大福は1個当たり約156kcalと、ケーキの約半分のカロリーしかありません。
大福にはバターや生クリームなどの脂質が含まれていませんから、太ることを気にしているかたならケーキよりも大福のほうがおすすめです。
しかも、大福は1個で十分なボリュームがあります。
腹持ちが良く満腹感を得やすいため、ダイエット向きのスイーツといえるのです。
総じて和菓子は脂質がない分、洋菓子よりも低カロリーです。
主な和菓子のカロリーは以下をご覧ください。
・豆大福100g 247kcal
・おはぎ1個 160kcal
・きんつば50g 120kcal
・最中1個 171kcal
・たい焼き90g 211kcal
・どら焼き100g 300kcal
・串団子しょうゆ60g 118kcal
最もカロリーが高いどら焼きでさえ300kcalと、ショートケーキよりもカロリーが低いことがお分かりいただけるかと思います。
甘いものがどうして食べたいなら、洋菓子より和菓子を選びましょう。
高カロリーでも食べたい!大福の凄い栄養
大福に詰まっているあんこは、小豆からできています。
小豆には、抗酸化作用の高いポリフェノールが赤ワインの1.5倍も多く含まれています。
そして、ビタミン類も豊富で、特にビタミンB群を多く含んでいますから、疲労回復に効果的です。
ミネラルではカリウム、鉄分、マグネシウムを多く含んでいるので、浮腫みや貧血対策に有効です。
さらに、小豆の皮にはサポニンと食物繊維が豊富に含まれているので、便秘解消に効果があります。
昔から小豆には浮腫みや便秘を改善する作用があることが知られており、肥満を予防するといわれていますよ。
また、サポニンやカテキンに、脂肪の代謝を改善し、血糖値の上昇を防ぐ効果があることがわかっています。
このように、小豆には優れた健康効果があるのです。
赤エンドウ豆の入った豆大福にすれば、こうした栄養価が増すだけでなく、噛みごたえが出てくるため、より満腹感が得られやすくなります。
カロリーは普通の大福より少々高くなりますが、太るのがイヤならかえってしっかりと噛まなければならない豆大福を選んだ方がいいかもしれません。
太るのがいやなら大福の食べ方に気をつけて!
ケーキなどの洋菓子に比べれば確かにカロリーは低いですが、それでも全くの低カロリー食品とはいえない大福は、食べ方に注意しないと太る可能性があります。
では、どういった点に気をつけたらいいのでしょうか。
①食べ過ぎない
大福1個なら問題ないカロリーですが、2個3個となるとカロリーオーバーが気になります。
太るのがイヤなら大福は1個と決めておきましょう。
噛みごたえのある豆大福をゆっくりとよく噛んで、味わっていただきます。
どんなに食べたくても1個でおしまいです。
②緑茶と合わせて
大福のお供には緑茶をいただきます。
大福1個で物足りなかったら、緑茶をたっぷり飲んでお腹を満たしてあげましょう。
緑茶にはカテキンが豊富に含まれています。
カテキンには脂肪と結びついて分解・燃焼する働きがあるだけでなく、糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を防ぐ役割もあります。
大福を食べても緑茶の働きで太りにくくなるのです。
③夜は食べない
夜は脂肪を消費しにくくなるので、できるだけ活動時間である昼間に食べるようにしましょう。
カロリーより気になる!大福の糖質は?
ここまで大福のカロリーについてみてきましたが、近年ダイエット業界で話題になっているのは糖質を摂らない、もしくは糖質量をカットする糖質制限ダイエットです。
このダイエットでは、炭水化物や砂糖といった糖質は制限しますが、カロリーは全く問題にしません。
むしろ、脂質は摂取が勧められているほどです。
とはいえ、あえて脂質を摂るのも、太る気がしそうでイヤですよね。
ここでは糖質に的を絞ってみていきましょう。
大福の糖質はどれくらいあるのでしょうか。
答えは、100g当たり約50gあります。
1個のうちの約半分が糖分となると、結構な高糖質です。
豆大福だともっと糖質が高く、約57gあります。
逆に、イチゴ大福ですと100g中約39gといくらか糖質は減ります。
ご飯が茶碗1杯でだいたい56g糖質がありますから、大福1個でほぼご飯1杯分の糖質に匹敵するのです。
糖質制限ダイエットをされているなら、大福を1個食べただけで糖質量が心配になります。
最近は低糖質大福もあるようですから、利用するといいかもしれません。
あるいは、1食分を大福に置き換えるのはどうでしょうか。
朝食の代わりに大福1個と緑茶にするのです。
例えば普段甘い菓子パン(特にデニッシュペストリー系)を朝食に食べているなら、大福に置き換えたほうがカロリーも糖質もダウンします。
バターも砂糖も小麦粉もたっぷり入っている菓子パンは、少量でもカロリー・糖質が高く、血糖値が上昇します。
甘いものがやめられないのであれば、思い切って大福に置き換えることで、無理なく糖質制限ができることでしょう。
ダイエットに向いているのは大福か洋菓子か?
カロリーに的を絞ってみると、大福のほうがケーキなどの洋菓子より低カロリーです。
バターや生クリームなどの脂質が含まれていないので、その分カロリーが減るからです。
ところが、糖質で見てみると大福は全体の50%以上を糖質が占めてしまう高糖質食品です。
その原因は原材料にあります。
大福の原材料はインゲン豆、もち粉、上新粉、くず粉、米粉、砂糖、水飴など炭水化物のオンパレードで、カロリーのほとんどすべてが糖質から成っています。
したがって、大福を食べるイコール、ご飯を食べるのと一緒という感覚です。
毎日ご飯を3杯食べ、大福を1個おやつに食べるなら、毎日ご飯を4杯ずつ食べていることに等しいわけです。
太ることを避けるのであれば、大福を食べないか、食べる量を減らすしかありません。
一方、ケーキなど洋菓子も、結局食べ過ぎれば太ります。
それは和菓子も洋菓子も変わりありません。
ただし、糖質だけの和菓子と、脂質+糖質を組み合わせた洋菓子では、太りやすさが若干異なります。
脂質に糖質が合わさったほうが太りやすいようですが、見解が分かれるところです。
結局、ダイエットするのであれば、大福にしろケーキにしろ、ごく少量にとどめておくことにつきるのではないでしょうか。
大福1個で落ち着くならダイエット中でもおすすめ!
カロリーだけで見るとそれほど問題ない大福ですが、糖質をみると結構高いことがわかりました。
ダイエット中はメンタルの戦いです。
不安定な気持ちが大好きなスイーツ1つで落ち着くなら、それも有効なのではないでしょうか。
食べごたえがあって満足感の得られる大福なら、たった1個でもダイエット中の殺伐とした心を和ませてくれるでしょう。
上手に活用してみてくださいね。