みなさんは、1日に必要なカロリーの目安をご存知でしょうか。
年齢によって、大きく必要量が変わりますよ。
また、動く量によっては、動かない方と動く方で500カロリー以上の差がある場合もあります。
2015年の食事摂取基準の推定エネルギー必要量から抜粋しましたので、参考にしてみてください。
離乳後はどのくらいのカロリーを目安にするの?
はじめに、幼稚園までの子供が摂取したい1日のカロリー目安を解説していきます。
実際、この時期のカロリーの把握は、とても大切なことです。
というのも、この時期に痩せや肥満になると、その後も余程のことがない限り継続してしまう傾向があるからです。
どの程度のカロリーが必要か、見てみましょう。
・6~8か月 男性 650キロカロリー/女性 600キロカロリー
・9~11か月 男性 700キロカロリー/女性 650キロカロリー
・1~2歳 男性 950キロカロリー/女性 900キロカロリー
・3~5歳 男性 1350キロカロリー/女性 1250キロカロリー
記載は、離乳した後の食事についてのカロリーです。
離乳してから11か月までは、だいたい成人女性の食事の1/3+おやつのイメージです。
おやつは、カロリーと硬さなどを見ながら調整しましょう。
個人差が大きいので、保健師さんと相談しながら体重等見つつ、食事量を調整しましょう。
1~2歳から、どんどん必要カロリーが上がります。
そして、この時期からよく体を動かすようになります。
3~5歳の食事量は、大人の女性より少し少ないぐらいの量をイメージしてみましょう。
成長期!小学生から高校生までのカロリー目安
成長期に必要な1日のカロリー目安です。
体がどんどん大きくなるため、必要なカロリーが増えていきます。
特に男性のカロリーの増え方は顕著です。
このあたりから、
・あまり動かない人=身体活動Ⅰ
・普通に動く人=身体活動Ⅱ
・部活などで活発に動き回る人=身体活動Ⅲ
という指標が使われます。
登下校や体育などがあるため、よほどのことがない限り、身体活動レベルⅡで見てよろしいかと思います。
それでは年齢区分けごとに見ていきましょう。
<6~7歳>
・身体活動レベルⅠ 男性 1350キロカロリー/女性 1250キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性 1550キロカロリー/女性 1450キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性 1750キロカロリー/女性 1650キロカロリー
このあたりから、スイミングスクールに通うような運動量の多い子は、大人と同じような量の食事を食べはじめます。
食事量の調整が難しくなってくるため、肥満には気をつけなくてはならないお年頃です。
<8~9歳>
・身体活動レベルⅠ 男性1600キロカロリー/女性1500キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性1850キロカロリー/女性1700キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性2100キロカロリー/女性1900キロカロリー
ほとんどの子が、大人と同じような食事量を食べても問題ない時期です。
ただし、お菓子の食べ過ぎなどは気を付けましょう。
<10~11歳>
・身体活動レベルⅠ 男性1950キロカロリー/女性1850キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性2250キロカロリー/女性2100キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性2500キロカロリー/女性2350キロカロリー
性別によるカロリーの差が出はじめます。
肥満という指摘をされたら、この時期が運動を活発にはじめて痩せるチャンスです。
<12~14歳>
・身体活動レベルⅠ 男性2300キロカロリー/女性2150キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性2600キロカロリー/女性2400キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性2900キロカロリー/女性2700キロカロリー
女の子は、一番1日のカロリー目安が大きくなります。
一番女の子が成長に栄養が必要な時期なので、ここで野菜嫌いや無理なダイエットをしてしまうと低身長や骨折しやすい等、後々のダメージにつながります。
肥満によるダイエットをする場合は、保健の先生や専門医、管理栄養士に相談しながら行いましょう。
<15~17歳>
・身体活動レベルⅠ 男性2500キロカロリー/女性2050キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性2850キロカロリー/女性2300キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性3150キロカロリー/女性2550キロカロリー
女の子の成長期は落ち着きますが、今度は男の子が成長期になります。
男の子は、人生で一番カロリーが必要なときです。
しかし、気を付けてほしいのは身体活動レベルごとの差が特に大きいところです。
特に運動をしない子供は気を付けましょう。
18歳~29歳の女性は1日の摂取カロリーに気を付けて
高校生終盤から29歳までのエネルギー量は成長期が終わり、大きく区分けされはじめます。
男性より、女性の方がガクリと必要な1日のカロリー目安が減るので注意が必要です。
それでは見ていきましょう。
・身体活動レベルⅠ 男性2300キロカロリー/女性1650キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性2650キロカロリー/女性1950キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性3050キロカロリー/女性2200キロカロリー
身体活動レベルⅠの女性などは、特に一食を約500キロカロリーにして、お酒などを少なめにしないと簡単にカロリーオーバーしてしまいます。
運動するのが難しい方は、早めにジムへ行ったりした方が健康にはよいと思います。
動く趣味などを見つけると、人生の生きがいになることもありますよ。
ちなみに、趣味がある人は、趣味がない人に比べて長寿の人が多いらしいです。
油断できない30代40代の1日の摂取カロリー
この時期は、仕事に家にプライベート、何かしらの責任ある役割が出てくるライフステージかと思います。
・身体活動レベルⅠ 男性2300キロカロリー/女性1750キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性2650キロカロリー/女性2000キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性3050キロカロリー/女性2300キロカロリー
男性のカロリーは18歳~29歳の時代と変わりませんが、女性の1日の必要カロリー目安が変わります。
女性の必要カロリー目安はほんの少し増えますが、大きく増えているわけではないので、あまり気にする必要はありません。
気を付けなければならないのは、若いころに比べてお酒や高脂質な食事などのダメージが蓄積されて、健康診断などの結果に出やすい点です。
一度結果として現れてしまうとリカバリーが面倒、もしくは取り返しがつかないことにもなりかねないため、不養生に自覚がある方は早めに健康的な生活を意識しましょう。
1日に摂るカロリーを意識したい50~60代
50代から60代になると、何かしらの持病を抱えている方が増えてきます。
食生活を気を付けながら、サプリメント等を飲んでらっしゃる方も多いことでしょう。
この時期に必要な、1日の摂取カロリーの目安は次の通りです。
・身体活動レベルⅠ 男性2100キロカロリー/女性1650キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性2450キロカロリー/女性1900キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性2800キロカロリー/女性2200キロカロリー
男性が特に身体活動レベルⅢの方が必要カロリーが減ります。
男性、女性共に、体の基礎代謝や消費カロリーが減り、肉体の衰えが顕著に出はじめます。
骨密度も大きく減りはじめる時期ですので、大事故につながらないよう、無理せずにゆったり過ごしましょう。
カロリーは目安!無理せずに補おう
70際以上になると、食事が、様々な理由で辛くなってくる方もいらっしゃるかと思います。
実際に1日にどのくらいのカロリーが必要なのか、目安を見てみましょう。
・身体活動レベルⅠ 男性1850キロカロリー/女性1500キロカロリー
・身体活動レベルⅡ 男性2200キロカロリー/女性1750キロカロリー
・身体活動レベルⅢ 男性2500キロカロリー/女性2000キロカロリー
意外にも、多くのカロリーが必要ですね。
若いころであれば何の苦もない食事も、この年代になると完食が厳しい方も多いと思います。
もし、食事がのどを通りづらい場合は、無理せずに地域包括センターのケアマネさんに相談してみましょう。
最近では、薬局などで売られるようになった高齢者用の補助食品などを使用するのもよいですよ。
ただし、持病によっては補助食品を使えない方もいらっしゃいますので、補助食品を使う場合はかかりつけ医に使ってもいいかどうか確認しましょう。
ライフステージや動く量で変わる摂取カロリー
1日に必要なカロリーの目安は、男性や女性、年齢やライフステージによって変わってきます。
しかし、どのライフステージでもいえることは、無理をすると、どこかでダメージが出てしまうことです。
無理をせず、1日に必要なカロリーを摂り、適度な運動を心がけましょうね。