月経は将来の妊娠や出産をするため、女性にとっては必要なものではありますが、毎月のことなので憂鬱に思ったり、生理痛で悩んでいる方も多いことでしょう。
もしも生理痛の痛みが酷い時には、学校や仕事を休んだり、薬に頼る場合もありますが、食事改善によっても和らぐ場合もあるようです。
今回は、月経や生理痛と食事がどのような関係があるのか、どうすれば生理痛や月経の憂鬱さが減らせるのかをご紹介していきます。
食事改善によって月経の憂鬱は弱まる?
食材の栄養素によって、体内では便秘や肌の老化が進むことを避けられるといわれています。
ならば食事改善をすることで、女性の悩みにも多い月経の憂鬱さや、生理痛が弱まれば理想ですが、本当に可能なのでしょうか。
その答えを調べてみると、栄養のバランスを考えて食事することで、体内のホルモンバランスが整うことになります。
ホルモンバランスは女性の体だけではなく、心の状態にも影響するため、月経の憂鬱さを減らすためにも気を向けてみましょう。
この場合のホルモンは具体的に、卵胞ホルモンのエストロゲンや、黄体ホルモンのプロゲステロンのことをいいます。
月経が終わり排卵日近くになるとエストロゲンが増え、その後プロゲステロンの分泌が多くなります。
二つのホルモンのバランスが正しく変化することで、女性の心理面や体調面は健康に保たれることになるでしょう。
例えば、ダイエットをすることでホルモンバランスが崩れると、月経がいつもより遅れたり、止まってしまうこともあるため注意が必要です。
月経は、1ヶ月に一度あることそのものが女性には負担に感じられるため、いつ起こるかわからない状態は、よりストレスになります。
食事改善でそのストレスが減らせるので、栄養のバランスに気をつけたいですね。
生理痛と月経と食事の関係は?
毎月の月経の中で、女性が憂鬱に感じることの一つは生理痛のことでしょう。
人によってその痛みの感じ方は様々ですが、中には学校や仕事に行けなくなるほど痛みを感じる方もいらしゃるようです。
表向きは生理痛や月経と食べる物は関係がなさそうなので、食事改善も必要はないように感じます。
ところがスイーツやお菓子に含まれる砂糖や、脂っこい食べ物に含まれる脂肪分の摂り過ぎは、血液の状態に影響します。
砂糖を摂り過ぎると高血糖となり、血液がドロドロしてしまい、血液の流れが悪くなります。
また、脂肪分の摂り過ぎも以前は高脂血症と呼ばれたように、血液中の脂質が多くなり、血液の流れの悪さにつながります。
生理痛はプロスタグランジンという物質が原因ともなりますが、血液の流れの悪さも生理痛を引き起こすことになります。
冷え性も血液の流れが悪いため起こりますが、生理痛の原因ともなるため、できるだけ体を温めるようにすることが大切です。
月経が起こっている期間の食事改善のやり方は?
月経の期間中は血液が外に排出されることになるため、血液の材料となる鉄分を身体が欲することも人によってはあるようです。
そのため、鉄分を含む食品を知り、食べ物から摂取するように食事改善をすることはおすすめです。
鉄分は体内で吸収されやすいヘム鉄と、吸収されにくい非ヘム鉄があり、特にヘム鉄を摂るようにすることが望ましいです。
そうなると野菜等に含まれる鉄分よりは、肉や魚などの動物性の食材に含まれる鉄分を摂る方がよいでしょう。
例えばレバーやカツオ、マグロ、イワシ等の食材に豊富に含まれています。
他には体を温める食材を摂ることがおすすめなので、ショウガや冬野菜の根菜類を食べるようにするのもよい方法です。
ショウガは風味のよい食材になり、食べると体をポカポカさせる効果が期待できます。
特に体の内部を温めたい時は、ショウガを加熱する調理法を選ぶと、血行の良さにもつなげることができ、生理痛を和らげることも期待できます。
生理痛で食欲がない時は温かい飲み物がおすすめ
女性は月経の時には食欲がなくなり、生理痛で嫌な思いをする方も多いでしょう。
そうなると、食事改善どころではない場合があると思います。
生理痛を和らげるためには体を温めるため、腹巻きをしたりカイロを使うことが多いですよね。
食欲がない場合には体を温めるのと同時に、積極的に飲み物を口にするようにしてみましょう。
例えば、飲み物をいただくときは冷えたものではなく、温めて飲むことがおすすめです。
生理痛は血行が悪くなることが痛みにつながる場合があるため、体を冷やさないようにすることが望ましいです。
また、生理痛は女性ホルモンのエストロゲンの不足が原因でもあるようです。
そのため、エストロゲンと同様の働きをするとされている、大豆イソフラボンを含む豆乳を飲むようにするのもおすすめとなります。
大豆イソフラボンは加熱をしても栄養価が保たれることになるため、豆乳を使った温かい飲み物にするのもよいですね。
月経前の憂鬱さに効く食事改善の方法は?
月経前はホルモンバランスにより、精神的に不安定になり憂鬱さを感じる女性が多いようです。
これは生理痛などへの不安からだけではなく、脳内に気持ちを安定させるセロトニンが不足することも原因となります。
セロトニンは自律神経やホルモンバランスにも影響を与え、ストレスを感じると減ってしまう神経伝達物質です。
食事改善によってもセロトニンは作られるので、必須アミノ酸のトリプトファンを多く含む食品を摂るようにしましょう。
そうなるとタンパク質の含有量の多い大豆製品、牛乳やチーズなどの乳製品、魚ではマグロやカツオなどの赤身のものがおすすめです。
またセロトニンを作るために必要な栄養素として、炭水化物やビタミンB6も摂ることを忘れないようにしましょう。
炭水化物は主食のごはんやパンから摂れるので、そうなるとビタミンB6が含まれる食材を知っておきたいですよね。
マグロやカツオなどの他にも、サケ、イワシ、サバなど料理方法の多い食材にも含まれています。
そして、にんにくやショウガにも含まれ、またデザートやおやつに使えるバナナには、セロトニンを作るのに必要な栄養素が3つ揃って摂れます。
ビタミンB6は加熱には弱い栄養素なので、生で食べたり加熱時間を少なくするなど工夫をするとよいでしょう。
生理痛を軽くしたい時の食事改善のポイントは?
月経が来ることに憂鬱なかたは生理痛があることが多く、痛みを和らげたいと思っているはずです。
その場合、砂糖や脂肪分の摂り過ぎに注意をするのと同時に、食事改善のポイントはどのようなものとなるのでしょうか。
そのポイントを見てみると、体を温めること、血液の流れをよくするための食事をすることとなるようです。
冷たいものよりも温かい料理を食べることや、体を温める食材を使った料理を選ぶこともおすすめです。
例えばにんにく、ショウガ、長ネギなどの食材ですが、風味づけとして使いやすい食材でもあるので便利に使えます。
また、ビタミンEは血液の流れをよくするため、アーモンドなどナッツ類、アボカド、うなぎ、たらこなどの食品を使うとよいでしょう。
ビタミンEは脂溶性ビタミンでもあるため、炒め物にすると体内での吸収率が上がります。
他にはビタミンB6やマグネシウムを摂ると、子宮の収縮による生理痛を和らげることが期待できます。
主食を白米から玄米に変えたり、セロトニンを増やすために摂りたい、マグロやサバなどの魚を食べるようにすると、マグネシウムなどの栄養素も同時に摂れます。
月経のことを考えると体を冷やさない食べ物や飲み物がおすすめ
月経の憂鬱さや生理痛は、女性だから仕方がないとあきらめがちですが、ポイントを抑えることで楽にすることが期待できそうです。
体を温める料理や飲み物を選び、体が温まる食材を使い、血液の流れをよくする栄養素を摂るための食事改善をするとよいでしょう。
そして、月経がいつ来るのかとストレスを感じないために、無理なダイエットをすることも控えるようにして、ホルモンバランスを乱さないことも大切です。