バナナは栄養豊富!カロリーが高いだけの果物ではありません

バナナは糖度の高い果物ですが、バナナダイエットというダイエット法があるくらい、ダイエットにもよい果物といわれています。

しかし、糖度が高いということは、カロリーも高いということです。

その通り、実はバナナはカロリーが高い果物なのです。

今回は、そんなバナナのお話をご紹介しましょう。

果物の中でもバナナのカロリーは高い

○○ダイエットというものがありますが、そのほとんどが、果物または野菜です。

リンゴダイエットにキウイダイエット・パイナップルダイエット・トマトダイエット・キャベツダイエットそしてバナナダイエットです。

果物や野菜が選ばれるのは、食物繊維が豊富なため整腸作用があることと、ビタミンCが豊富で、酸化防止作用がありアンチエイジング効果が高いことが理由として挙げられます。

しかし、バナナやパイナップルは、糖度の元になる果糖が多く、糖質の摂りすぎによって、グリコーゲンにならずに余った糖質が、脂肪に変化して身体に蓄積されてしまいます。

それによって、ダイエットのつもりが、逆に体重増加の原因になってしまうというマイナスの意見もあります。

バナナは気軽に食べられるため、好きな人は1本だけでなく2本、3本と好きなだけ食べてしまうことができます。

バナナは1本30g前後ですが100gのカロリーが360kcalになり、1本あたりのカロリーは108kcalになります。

しかし、これはバナナの皮を含む量のカロリーで、実際に食べる中身の量はおよそ18gで64.8kcalです。

バナナ1本分のカロリーは、64.8kcalということです。

キウイフルーツは1個50gで2個100g、カロリーは53kcalになります。

リンゴは1個が300g、可食部(食べられる部分の比率)255gで、まるまる1個食べると204kcalになります。

キウイやリンゴと比較すると、バナナは1~2本だけならリンゴ半分とほぼ同じですが、お腹いっぱいバナナで満たそうと思ったら何本くらい食べてしまうでしょう。

バナナ1本は軽く食べられてしまうので、3本食べるのは意外と簡単なのではないでしょうか。

テレビを見ながら、パクパクとバナナを食べてしまうと、一房5本分くらい食べてしまうよ、という人もいるかもしれませんね。

5本つき1房を食べてしまうとカロリーは360kcalになり、まるまるリンゴ1個分よりもカロリーが高くなります。

カロリーの高い果物は他にもたくさんありますが、バナナはパクパクと食べやすいという点では、食べすぎを注意しないとカロリーの摂りすぎになってしまう果物です。

バナナと同じくらいカロリーの高い果物

バナナは1本なら64.8kcalですが、1房なら360kcalでカップ麺1つ分になります。

バナナだけでなく他の果物でも100g中のカロリーが高いものや低いものがあり、さらに実際に食べる量によってカロリーはかなり違ってしまいます。

バナナなら1本食べるのか、それとも数本食べるのか、一房食べるのかによってカロリーは全然違うということです。

例えば、みかんは100gで180kcal、オレンジは192kcal、グレープフルーツは159kcal、ブドウは247kcalです。

みかんは1個がおよそ100gですが、いよかんは1個300gになります。

果物には、捨ててしまう皮や芯・種がありその捨ててしまう部分の比率を廃棄率と言います。

みかんは20%、いよかんやオレンジ、グレープフルーツといった皮の厚い柑橘類は30~40%が廃棄率になります。

みかんは、1個食べると80gになり1個当たりのカロリは150kcal、いよかんは1個180gになり346kcalになります。

しかしバナナと同様に、テーブルの上にみかんがあれば、2個3個と食べてしまうことがありますね。

すると、いよかん1個とほぼ同じ量を食べてしまうことになり、驚きの450kcalになってしまいました。

バナナ1房よりもカロリーが高いということに、驚いた人もいるのではないでしょうか。

みかんなんてほとんど水分なのに、と思っていませんでしたか。

身近で何個でも食べられる果物は、食べすぎるとバナナと同じように、カロリーの摂りすぎになってしまうかもしれません。

バナナが高いのはカロリーだけではない

バナナだけを何本も食べてしまうと、それは糖質の摂りすぎになってしまいます。

しかし、バナナはカロリーが高いだけでなく、他の食品には不足している栄養素を多く含む、栄養補助食品です。

昭和の頃は、病気の時の栄養補助食品として、遠足や学校給食のおやつとして人気の果物でした。

朝忙しくて、しっかりと食事をとる時間がないという人には、ちょうど良い軽食になります。

バナナ1本とオレンジジュースか、カフェオレを飲んで、さらにチーズ。

ヨーロッパの子どもの朝ごはんで、よく食べられているメニューです。

バナナが高いのはカロリーだけではありません。

バナナはミネラルの一つ、カリウムの含有量が100g中360mgと高く、ナトリウムの摂りすぎが気になる人には最適な食品です。

チーズを一緒に食べると、含まれているナトリウムとちょうど良いバランスになります。

たんぱく質量は肉や魚に比べれば少なめですが、果物の中では多い方です。

バナナのアミノ酸スコアは100になり、中でも穀類に不足するリシンを多く含みます。

アミノ酸スコアは、食品に含まれる9種類の必須アミノ酸が、全て一定量を超えて含まれている食品を「100」としています。

一般的には、肉や魚・卵・乳製品が有名ですが、バナナは果物の中では珍しく、必須アミノ酸をすべて含む食品になります。

パンと一緒に食べたり、パンケーキのトッピング、シリアルと一緒に食べるとたんぱく質の補足効果があり、たんぱく質食品を食べたことになります。

他にもバナナは、ビタミンCやB1、カロテンも比較的多く含んでいます。

シリアルに刻んだバナナを加えたり、乳製品と一緒に摂ると、バランスの良い食事内容にすることができます。

バナナと同じくらいカロリーが高い果物の缶詰

生のままでは、100g中のカロリーが100kcal~200kcalの果物でも、缶詰になるとカロリーが違ってきます。

桃やパイナップルの缶詰はバナナと同じくらいカロリーの高い果物になります。

これは、缶詰が砂糖のシロップで漬けこんだものだからですね。

生の果物では、バナナよりもカロリーが高いものはほとんどありません。

バナナは、生の果物の中では100g中一番カロリーが高い果物です。

しかし、バナナを缶詰で食べるということはなくても、桃やパイナップル、みかんやさくらんぼは缶詰で食べることもあります。

缶詰の桃やパイナップルの100g中のカロリーは、いずれも350kcal強になります。

柑橘類のみかんやグレープフルーツの缶詰でも、100中のカロリーは290kcalと生とは違い高いカロリーになります。

ここでも、フルーツの缶詰は1缶分の内容量が200gになるものが多くなりますので、食べる量でさらにカロリーは変わってきます。

1缶のみかん、桃を食べると580kcal、700kcalとかなり高いカロリーになります。

フルーツの缶詰はそのままで食べることもありますが、アイスやヨーグルトと混ぜたり、杏仁豆腐やゼリーに入れて利用することもあります。

利用の仕方では、カロリーが下がることもありますが、混ぜるものによっては高くなってしまうこともあります。

ドライフルーツバナナのカロリーは高い

乾燥食品は、生のままで食べるよりも栄養価が高くなります。

干しシイタケや切り干し大根は、水分が抜けた分ミネラル分が多くなり、健康によいといわれています。

しかし、それは糖質も同じでドライフルーツにすると、生で食べるよりも糖質が凝縮されて、カロリーが高くなります。

ドライマンゴーや干したプルーン、そしてバナナチップスも同じです。

生のバナナが皮を含めて100g中のカロリー360kcalに対して、ドライフルーツにしたバナナはなんと皮なし100gで521kcalもあります。

たかが果物で500kcalを超えたら高いなんてものではありませんね。

バナナチップスを100gも食べることはない、という人もいますが本当にそうでしょうか。

ドライフルーツは身体によいと、おやつ感覚で利用していませんか?

目によいと人気のプルーンもドライフルーツです。

ダイエットと言って、ドライマンゴーを食べている人、リンゴチップスを食べている人も同じです。

ドライフルーツは乾燥しているから、軽い分さらに糖質が凝縮し、軒並み300kcalを超えています。

食感も軽いため、食べすぎてしまうこともあります。

ちょっとしたおやつにつまめますし、美味しいですよね。

バナナチップスをはじめとするドライフルーツは、ダイエットには向かないということで、ちょっと残念です。

バナナを使ったスイーツのカロリーは高い

バナナを使ったスイーツに、丸ごとバナナやバナナクレープがあります。

チョコレートケーキのトッピングにバナナを使っているケーキ屋さんもあります。

生クリームにチョコレートとバナナを中に包んだバナナのクレープは、甘いものが好きな人にはたまらない一品です。

カロリーが高いとわかっていても、時々食べたくなります。

生クリームとバナナをスポンジで包んだ山崎製パンの「まるごとバナナ」も同じです。

ところで、まるごとバナナのカロリーはどのくらいでしょうか。

まるごとバナナは、1本で431kcalになります。

それでも、ダイエット中に適していると、言う人もいます。

それは、バナナの食物繊維や生クリームのたんぱく質を含んでのカロリーのため、和菓子の串団子3本(414kcal)よりもバランスが取れているという理由のようです。

確かに大福やお餅、団子のカロリーはほとんどが糖質になるため、串団子や和菓子で同じカロリーを摂るよりは、よいかもしれません。

しかし、まるごとバナナの生地や生クリームには、トランス脂肪酸が含まれているため、1本食べてしまうと1日分のトランス脂肪酸のほとんどを摂ってしまいます。

カロリーだけでなくトランス脂肪酸やGI値を考えると、まるごとバナナはダイエット中のご褒美程度にとどめておきましょう。

バナナクレープは、クレープの定番です。

クレープ生地にバナナとチョコレート・生クリームをトッピングして、1つ566kcalになります。

クレープ1つでマクドナルドのハンバーガー2個分です。

カロリーが高いと驚かれたかと思いますが、栄養価も高くビタミンA・D・E・K・B6・カリウム・カルシウム・マグネシウムとたくさんの栄養素を含んでいます。

運動部の高校生が、部活帰りに食べるなら、ちょうど使ったカロリーが摂れて良いですが、普通の食生活をする30代、40代の女性には、このほかにしっかりと3食摂ってしまうと、カロリー過多になりますね。

カロリーの摂りすぎに気を付けてバナナで栄養バランスを

バナナはカロリーが高いことだけ気を付ければ、色々な栄養を摂ることができます。

バナナの甘味は、他の食材とも混ぜやすく、チョコレートや生クリームだけでなく、黒蜜や抹茶・餡と混ぜても美味しく食べることができます。

朝ごはん抜きは肥満の原因ですが、バナナ1本で解消できます。

手軽に食べられるバナナで、簡単栄養バランスの摂れた食生活を送りましょう。