日本人の主食であるご飯と、みんなが大好きなうどん。
どちらもおいしいのですが、気になるのはそのカロリーです。
うどんはよく太るといわれているので、うどんの方がカロリーが高いイメージがありますね。
しかし、実際にご飯とうどんのカロリーはどれくらい違うのでしょうか。
そして、どちらがカロリーが低いのか、ダイエットには総合的にどちらがいいのかをご説明させて頂きます。
ご飯とうどんのカロリーの差
ダイエット中でも、ご飯やうどんを食べたくなりますね。
ご飯とうどんはどのくらいのカロリーがあるのでしょう。
1食分のカロリーを見てみましょう。
・ご飯軽く1杯(約150g) 約240キロカロリー
・うどん1玉(約250g) 約250キロカロリー
大きなカロリーの違いはありませんね。
しかし、重量的にはうどんの方が重いです。
そのため、うどんの方が腹持ちが良いかのように思えます。
しかし、重い物の方が胃の大きさを膨張させてしまい、結果お腹が減りやすくなり、ダイエットには向いていないとされています。
というのも、胃の大きさは伸縮自在です。
ダイエットでまず行うことが、食べる量を少しずつ減らして結果的に少ない食事量で満足する胃の大きさにすることです。
うどんは重量の点でダイエットに適していませんが、それではご飯はダイエットに向いているのでしょうか。
他のデータも見ていきましょう。
ご飯とうどんに含まれる炭水化物の違いと血糖値の上がり方
ご飯に含まれる主な栄養素は炭水化物です。
炭水化物は、糖質(でんぷん)と食物繊維から成り立っています。
そもそも炭水化物と糖質の違いは、炭水化物が糖質+食物繊維のことなので、その点が違います。
この食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、その効果が少し違います。
水溶性食物繊維は血糖値の上昇やカロリー吸収を抑えてくれますし、不溶性食物繊維はお通じに効果的です。
まず、ご飯とうどんの食物繊維の比較を100gで行ったものをご覧ください。
・ご飯100g 水溶性0g 不溶性0.3g
・うどん100g 水溶性0.2g 不溶性0.6g
食うどんの方が物繊維の量が高いです。
次にGI値の比較をいたします。
GI値とは血糖値の上がり方が高い食品がハイスコアになる表で、このハイスコアの食品がカロリー吸収が良い、つまりダイエットに良くないとされています。
・ご飯 76
・うどん 62
GI値もうどんの方が低いです。
データでは食物繊維含有量も血糖値の上昇効果もダイエットにはうどんの方が良いということになります。
しかし、うどんがダイエットに良いということの説明にはまだ足りません。
なぜならば、逆にうどんが肥満につながりやすい一面もあるからです。
データではうどんの方がダイエットに向いているのに、一体なぜ肥満につながりやすいのかをご説明します。
ご飯とうどんの環境や食べ方の違いがカロリー吸収の差を生み出す
①環境の違い
一旦、先ほどのデータの話は置いておいて、イメージをして頂きたいと思います。
ご飯は、どういう食事環境で食べていらっしゃいますか?
想像すると、おそらく皆さん単品では食べないのではないかと思います。
おにぎりにしても、ふりかけを混ぜたりたくあんを持っていったりしませんか?
3食の食事で、ご飯だけを単品で食べることはあまりないと思います。
その一方で、うどんは付け合せはてんぷら等油ものが多く、特に最近ではぶっかけうどんの具無しやねぎと大根おろし少しだけのせたもの等が人気です。
どのように食べるのかを見てみると、ご飯の方がうどんより多くの食物繊維が摂れることがわかります。
逆に、うどんは油もの等がある分食物繊維の必要量が増えます。
その為、血糖値もうどんの方が高くなります。
②食べ方の違い
ご飯は箸でひとつまみずつ食べるのに対し、うどんはすすります。
米粒くらいの大きさになるほど口腔内で噛みません。
その時点で消化吸収の時間が違い、ご飯よりもうどんの方がインスリンが働く時間や力が必要になり、その結果、うどんの方がカロリー吸収が多くされてしまいます。
血糖値もご飯の方が量が少ないので上昇が短時間で済みますが、うどんは長時間血糖値が上昇したままです。
データ上、素材としてはうどんの方がダイエットには向いているのに、食べ方などを見るとダイエットには向いていません。
では、うどんをダイエット向きの食べ方にするにはどうすればいいかご説明いたします。
カロリーの吸収を抑えるうどんの食べ方の工夫
①冷やす
うどんの中にあるでんぷんを冷やして少し老化させます。
この老化したものをレジスタントスターチといいます。
こうすることで、糖質の吸収を抑えることが可能です。
わかりやすくいうと、食物繊維と似たような効果が期待できるようになります。
結果的にカロリー吸収を抑えることが出来ます。
そして、ご飯も冷やすとレジスタントスターチになります。
②よく噛む
米粒状態を目指してうどんをよく噛めば、消化吸収の時間が短縮し、カロリー吸収を結果的に抑えることが出来ます。
満腹感もありますのでおすすめです。
ついでの効果で、この方法を取ることでうどんを食べた後、眠くなりにくくなります。
胃の消化時間を延長するとアセチルコリンが多く出てしまい、眠くなります。
消化時間を短縮すると、その現象の防止になります。
③うどんの味付けや付け合せを変更
うどんにつける天ぷらをレンコンやゴボウ等の根菜にしましょう。
カロリーを考えると、できれば天ぷらではない方が良いのですが、鶏天等を選ぶよりはダイエット的には良い選択です。
食べ過ぎると油脂が多くなり危険ですが、普通に1つ食べる分ならば、食物繊維が増えて血糖値上昇を抑える効果の方が勝るでしょう。
味付けでレモンを多く入れると消化吸収に役立つビタミンCが多く取れます。
大根もオプションでつけて、たっぷりにしてもらうとビタミン食物繊維が大目にとれて、美肌効果もあります。
カロリーの吸収を抑えるごはんの食べ方の工夫
うどんだけでなく、ご飯もまだまだカロリーの吸収を抑えることができるので、ダイエットに役立つ工夫をご紹介いたします。
①混ぜご飯にする
混ぜご飯にするとカサが増し、ミネラル豊富になり、結果的に糖質量を抑えることが出来ます。
②玄米・もち麦を混ぜる
玄米やもち麦を混ぜると、食物繊維が増えて、カロリー吸収も穏やかになります。
ミネラルも多く取れて、美肌にもお通じにも効果的です。
③冷汁・冷やし猫まんまにする
「カロリーの吸収を抑えるうどんの食べ方の工夫①冷やす」でもご紹介いたしましたが、冷やすことでレジスタントスターチとなり、カロリー吸収を抑えます。
そして水分も多く取れることと、野菜のミネラルも汁に溶け出すので、水分やミネラルの不足しがちな夏季には特におすすめです。
結局はご飯とうどん、ダイエットに向いているのはどちらか
結局はご飯とうどん、どちらがダイエットに向いているのかとなりますが、条件次第といえます。
もし、単品のみでよく噛まずにうどんを食べるならば、うどんよりご飯の方がダイエットに向いているといえます。
しかし、冷やしたうどんをよく噛んで、付け合せや味付けをきちんと選べれば、うどんの方がダイエットには向いているといえます。
実際にうどんでダイエットに成功した方が何名もいらっしゃいます。
その方々は皆さん意味のない付け合せは取らずに考えて付け合せや味付けを選び、よく噛んでいたとのことです。
カロリーのみではなく、栄養的に全体を通してみても、賢い選択といえます。
自分がどこに手間をかけられるか、どの方法がやりやすいかを考えて選択しましょう。
うどんもご飯もうまく付き合える
うどんもご飯も、食べ方を間違えればカロリー吸収が多くされてしまいますが、うまく付き合えば、ダイエットに効果的です。
そして工夫をすることで料理のレパートリーが増える等、いいこともあります。
方法さえ身につけば、考えずに選択できるようになり、楽です。
一度身につけ、実践した経験はなかなか忘れません。
ぜひ実践してみましょう。