自炊派にしろ外食派にしろ、男性の一人暮らしはとかく食生活が乱れがちです。
好きな食べ物を好きなだけ、しかも不規則な時間帯に食べていたら、生活習慣病への道まっしぐらです。
今回は、男性が一日に必要とする熱量と一食当たりのカロリーの目安、またどういった食事が理想的なのか、健康な体作りのために必要な食生活のイロハやダイエットの知識などについてご説明したいと思います。
一食分のカロリーの目安を知る前に、男性が一日に必要とするカロリーを知っておこう
男性が摂る一食分のカロリーを考えるには、まず一日に必要とするカロリーを知らなければなりません。
成人が一日に必要とするカロリーはだいたい1800~2200kcalで、これは男女差や年齢によって変わります。
また生活活動強度といって、一日にどれくらい体を動かすかによっても違います。
普段デスクワークが中心の生活を送っているかたと、運送業で日々重い荷物を配達しているかたとでは必要とする熱量が異なりますよね。
また、身長や体重によっても変わります。
体が大きい人と小さい人とでは基礎代謝の量が異なりますから、食事の摂取カロリーも変わってくるのです。
これら全てを考慮して必要とするカロリーを計算するのはちょっと大変です。
そこで、だいたいの目安となる数値をご紹介しましょう。
生活活動強度は普通レベルとして換算しています。
【男性の一日のカロリー目安量】
・18~29歳 2650kcal
・30~49歳 2650kcal
・50~69歳 2400kcal
・70歳以上 1850kcal
スポーツなどで体を酷使するかたはこれより多くのカロリーが必要ですし、一日中座って仕事をするかたはこれより少ないカロリーが適切でしょう。
成人男性が一食に必要とするカロリーはどれくらい?
男性が一日に摂るべきカロリーがわかったところで、いよいよ一食当たりどれくらいのカロリーが適切なのかをみてまいりましょう。
【男性の一食あたりのカロリー目安量】
・18~29歳 880kcal
・30~49歳 880kcal
・50~69歳 800kcal
・70歳以上 615kcal
一食当たりだいたい800kcalが目安です。
ちなみに800kcalというと、ドリア、ピザ、ビーフカレー、チャーハン、カルボナーラ、ラーメンなどが該当します。
だとしたら、朝食にドリアを食べ、昼食にチャーハン、夕食にビーフカレーを食べても問題ないといいたくなりますよね。
ところが同じカロリーでもこうした単品ばかり食べていれば栄養が偏ります。
特に脂質や糖質が高くなり、ビタミンやミネラル、食物繊維などが不足します。
そのためいろいろな栄養をバランス良く摂る定食型の食事が必要です。
一食800kcalをご飯400kcal、おかず400kcalと分けて考えるようにすると良いです。
男性一食あたりのカロリーを800kcalにするにはどういう食事にすればよいか
まず、主食のご飯に着目してみましょう。
男性の一食のご飯の適量は、だいたい250gといわれています。
これは大きめのお茶碗に約1杯分、普通のお茶碗で1杯半程度です。
カロリーは403kcalになります。
男性の一食のカロリーを800kcalとすると、約半分をご飯にあて、残りの半分をおかずにします。
では、400kcal分のおかずの献立は、どういったものがよいか考えてみましょう。
おかずは栄養のバランスを考え、肉もしくは魚をメインにした主菜を一品、野菜を中心にした副菜を二品揃えるのが基本です。
それに味噌汁などの汁ものを添えて、定食風にするのが理想的といえます。
さらに揚げ物など油をたくさん使った料理は、一食中一品に抑えましょう。
特にとんかつやフライの盛り合わせ、チャーハン、かき揚げ、オムライスは、一食で一日分の油脂量を摂ってしまうので注意が必要です。
お昼にチャーハンを食べ、夕食にとんかつを食べれば、カロリーオーバーしてしまいます。
また揚げ物以外にも油は各種料理にいろいろと用いられています。
サラダといえども侮れません。
ドレッシングやマヨネーズに油が使われているからです。
特に男性の好きなポテトサラダは100g143kcalとカロリーが高めです。
食事における油の割合を少なくし、タンパク質とビタミンを多く摂りましょう。
焼いたり蒸したり(ゆでたり)煮たりする調理法がおすすめです。
一食あたりのカロリーをコントロールしてダイエットするコツ!
ダイエットを成功させるコツは、摂取するカロリーをきちんとチェックするクセをつけることだといいます。
特に男性の場合、食事内容に無頓着になりがちです。
普段の食事を意識することからダイエットが始まると思ってください。
1週間だけでもよいので、何を・どれくらい・いつ食べたか、記録をつけてみることをおすすめします。
すると意識が徐々にカロリーに向いてきます。
外食時やコンビニでおつまみを買うときも、食品のカロリー表示をチェックするようにしてみましょう。
一食のカロリーに意識が向けば、一日分のカロリーをコントロールできるようになります。
たとえば昼食にカロリーを摂りすぎてしまったから、夕食は軽めにしようなど考えて食品を摂取するようになればしめたものです。
チェックする時間がない時は、スマホで写真を撮って後で調べてみるとよいでしょう。
一日の摂取カロリーがオーバーしたら、翌日から翌々日にかけてカロリーを落としていけば大丈夫です。
絶食などではなく、運動で落とすよう心がけてみてください。
例えばいつもの駅より手前で降りてその分多く歩いたり、エレベーターに乗らずに階段を利用したりするのでも十分カロリーを消費できます。
こうしてカロリーチェック&運動が習慣化すれば、いつのまにか体重が増えていた、などということはなくなるはずです。
小さな心がけ一つで大きな成果を収められるのです。
男性だからこそ!お酒のカロリーも知っておこう
男性なら夕食の代わりに居酒屋で一杯、ということも多いのではないでしょうか。
食事じゃないからカロリーが低い、と思ったら大間違いです。
お酒を毎日ガンガン飲んでいたら、知らないうちに体重が増えていることもあるのです。
飲みの席であってもカロリーを意識するようにしてくださいね。
たとえばビールです。
最近話題の糖質ゼロの発泡酒は、意外にもカロリーが高いことが多いのです。
アルコールに含まれるカロリーはエンプティカロリーだから身につかないと思っていらっしゃる方が多いようですが、おつまみを摂れば普段より脂肪がつきやすく、結局太ってしまいます。
したがってお酒の席ではどんなおつまみを摂るかがポイントです。
唐揚げやフライドポテトなど脂っこいものではなく、低カロリー高タンパクを意識してください。
塩味の焼き鳥や卵焼き、冷ややっこ、刺身などで良質なタンパク質を摂りましょう。
そして枝豆や冷しトマト、海藻サラダ、野菜スティックなどでビタミンをたっぷり摂ることも忘れずにおきましょう。
一食と同じように、主菜のタンパク質と副菜の野菜を心がけるとよいですよ。
今の食生活を見直すことがカロリーコントロールの第一歩
カロリーチェックをしているのに痩せない、一食のカロリーをコントローをしているのに太ってしまう、という男性は以下のような状況に陥っていないでしょうか。
・野菜を摂っていない
・まとめ食いをしている
・お酒やおやつなど食事以外のものが多い
野菜を摂っているというかたでも、ハンバーガーについてるフライドポテトや牛丼についているおしんこを「野菜」としてカウントしていないでしょうか。
一日に必要な野菜の量はおよそ350gといわれています。
実際に量るとわかりますが、かなりの量です。
ボールに盛ったサラダでも足りません。
煮物やおひたしなど温野菜でカサを減らさないことにはとても350gは達成できないのです。
不足分はスムージーなどで補ってみましょう。
食事の時間も摂れないほど忙しい男性は、朝食は抜きでまとまな昼食は摂れずにおやつを食べ、夕食代わりの飲み会で一日を終える、などというかたも多いことでしょう。
仕事で仕方がないとはいえ、できるだけちゃんとした食事を摂るよう心がけてみてください。
一日のうち一食でもまともな食事時間がとれるなら、ぜひ定食屋さんを選んでください。
ご飯と汁もの、タンパク質の主菜に野菜の副菜が二品付いているのが理想的です。
一食をないがしろにせず、おかずとご飯でバランス良くまとめて
いかがでしょうか。
一食のカロリーを意識して、日々の食事のコントロールができるようになれば自然と健康的なリズムになって、体重が知らぬ間に増加することもなくなります。
日々忙しい生活を送る成人男性ですが、できるだけバランスのとれた食事を摂るようにしてくださいね。