一人暮らしや、家族で一人だけ塩分制限中に、一人分だけ味噌汁を作るのは、面倒だと思いませんか?
工夫次第で、一人分でも簡単に作る方法がありますよ。
食べ応えもあり、栄養もあって、味噌汁は意外に作り甲斐があるのです。
そこで今回は、味噌にお湯を注ぐだけ、洗い物が少ない、などの手間なしアイデアをご紹介します。
一人分でも習慣的に食べるべき味噌汁のメリット
味噌汁は、健康に良いと言われている味噌を使って作られます。
昔は、その健康効果を得るために、毎日欠かさず飲んでいました。
しかし今では、一人分を作るのは面倒だと、ほとんど家では飲まない人も多いです。
ですが、味噌汁を飲む習慣をつけて欲しい理由があります。
まず、味噌にはたっぷりと酵素が入っています。
酵素は、体に必要なエネルギー代謝を促進します。
代謝がよいと、体内の老廃物の排出が活発です。
そして、女性にはうれしい、新陳代謝が血行をよくします。
実際、冬に温かい味噌汁を飲むと、体がポカポカになりますよね。
また、消化酵素は腸内環境を整えてくれます。
毎日飲む味噌汁の効果、効能は凄いですよね。
次に、味噌の保存性です。
昔は冷蔵庫はありませんので、常温保存していました。
それでも長く使えるほど保存性が高いのです。
味噌汁を一人分だけ作ると、味噌の量は減らないですが、その分長く使えます。
体によい食事が、気が向いた時にいつでも作れるのはよいですよね。
味噌汁一人分の味噌の量
味噌汁一人分を作るためには、どのくらい味噌を入れればよいのでしょうか?
味噌汁一人分は、お玉1杯、大さじ1です。
大さじのグラム換算は、味噌の種類や水分量にもよります。
おおよそ15~20gです。
一般的なテーブルスプーンと同じくらいの容量です。
大さじがなければ、テーブルスプーンで代用してください。
しかし何よりも大事なのは、自分の味を知ることです。
はじめは毎日同じ器具を使って、味噌の量を調整しましょう。
味噌の種類によって、適量は多少前後します。
水分が多い出汁入り味噌は、分量より多めがよいです。
赤味噌は白味噌に比べ、塩分が濃いです。
味噌に対する知識を持っていることで、減塩が必要であれば、どのくらい減らせるかの目安にすることもできますね。
一人分であれば、大さじの味噌の量1杯を、どのくらい加減するかで決めます。
何杯も入れなくてもいいのが、一人分の味噌汁のよいところです。
一人分を作るのが面倒と思われがちな味噌汁です。
しかし、味の調整がしやすいのは、一人分の分量ですね。
一人分の味噌汁の具材の選び方
一人分の味噌汁作りに使う味噌の量がわかりましたね。
あとは具材だけです。
これも、味噌汁のよいところで、具材は何でもよいのです。
一人分の味噌汁作りは、無理をしないことが長続きの秘訣です。
ラクにおいしく作るための、ふたつのポイントを参考にしてみて下さい。
前日の食事作りで余った、または余分に分けておいた食材でOKです。
前の日、前の日と、食材の余りを繰り越していけば、当日におかずの食材と被ることがありません。
ただ、具材の組み合わせには気を付けたいことがあります。
水分が多い具材ばかりにしないようにしましょう。
豆腐、白菜、もやしなどを一度に一緒に調理すると、味が薄くなります。
味噌汁は味がぼんやりしてはいけません。
味が締まっていることが、おいしさのコツです。
旨味のもとのアミノ酸は、味噌作りに使う麹に含まれています。
麹を活かす、つまり、味噌の味がしっかりとしていないと旨味が感じられません。
逆におすすめの具は、アサリやシジミなどの貝です。
サッと火にくぐらせるだけで、おいしい出汁が出ます。
あと、味噌汁の定番と言えば、豚汁です。
貝や豚など、その具自体で出汁が取れるものは、一人分でもラクにおいしく作れます。
一人分の味噌汁を簡単に作る味噌玉
次は、一人分の味噌汁が簡単に作れて、おなじみの味噌玉です。
味噌玉は、一人分の味噌汁の材料を丸めたものです。
ストックを作っておけば、お湯を注ぐだけですぐに飲めます。
自宅だけでなく、お弁当と一緒にランチとして持っていけます。
冷凍したものをお弁当に入れれば、保冷剤にもなります。
会社にカップを置いている人には、おすすめです。
ここで、簡単に用意できる方法をご紹介します。
用意するのは、
・製氷皿
・味噌汁の具(乾物)
・味噌
・顆粒出汁
味噌以外は、100均で手に入りますね。
すべて材料は、一人分×味噌玉の個数を用意します。
製氷皿に、具材、出汁、味噌の順に入れて表面をならすだけです。
詰め終わった製氷皿ごと冷凍庫に入れたら、味噌玉の出来上がりです。
普通の作り置き食材と違って、製氷皿を冷凍庫に入れておくだけなので、ラクチンですね。
粗熱を取らなくてもよいですし、洗い物もスプーンだけです。
大量に作る必要はないですし、まとめて作るのは大変です。
味噌が少なくなったタイミングで、ぜひやってみて下さい。
味噌に火を通さずに味噌汁を作る
一人分だけの味噌汁を作るのに、面倒に思うことがあります。
それは、味噌汁を鍋で作ることです。
具材に火を十分に通したり、使い終わった後の鍋などの器具を洗う手間があるからです。
前項で、お湯を注ぐだけの味噌玉をご紹介しました。
これなら、お湯を沸かすだけですぐに一人分の味噌汁を作れます。
しかし、味噌玉は鍋に入れて、火を通さなくてもよいのでしょうか?
結論です。
「味噌は火にかけなくても食べられます!」
お湯に溶くだけでも、生であっても基本的には食べられます。
味噌は熟成に食塩を使うからです。
食塩は熟成過程で発生する雑菌を殺菌します。
ただし、低温暗所で保存して、1年以上経過していない味噌に限ります。
一方で気を付けたいのは、水分の多い出汁入り味噌や減塩味噌です。
出汁入り味噌は、アミノ酸液で旨味が効いていますが、水分をある程度含んでいます。
塩の量が少ない減塩味噌は、殺菌効果が低いです。
そうは言っても、出汁入り味噌は、一人分の味噌汁を作るのに便利です。
そこで、気になる方は、鍋に火をかけて使うことをおすすめします。
鍋で作るか、お湯で溶くかを考慮したうえで、味噌を選びましょう。
気を付けておきたい、味噌の賞味期限
一人分だけの味噌汁を作るうえで、気を付けたいことがあります。
味噌は保存性は高いですが、賞味期限があります。
一人分だけを作る場合、なかなか味噌が減らない可能性があります。
味噌汁を作る場合、通常は味噌のパックを買います。
売れ筋の商品は、500mlのプラスチック箱のものです。
一人分は5ccなので、味噌汁100杯分です。
一日一回飲んでも、全てを消費するのに3ヶ月以上もかかります。
味噌は塩を使った保存食ですので、開封後も1年はもちます。
ただし、乾燥で味が劣化することがあります。
3ヶ月を目途に使い切りましょう。
味噌をおいしく食べるために、選び方にもコツがありますよ。
同じ味噌でも、赤味噌は白味噌に比べて賞味期限が長めです。
熟成期間が白味噌より長いからです。
赤味噌を買うのも、一人分の味噌汁を作り続けるポイントです。
逆に、出汁入りは賞味期限が普通の味噌より短いです。
アミノ酸液など、水分を含む出汁が入っているからです。
出汁が入っていない味噌よりも、腐るのが早いです。
一人分の味噌汁の量で使い切る期間を頭に入れて、適量のサイズの味噌を買いましょう。
栄養が偏りがちな毎日に味噌汁を
一人分の味噌汁を作る習慣を長く続けるコツは、「簡単に作る!」ということです。
まとめて味噌玉を作ったり、味噌が余って腐らせてしまったなど、意外に一人分を作るのは大変です。
それでも味噌汁は、副食と健康を兼ねる効率的な食事です。
ストレスなく作れるよう、ぜひご紹介した内容を参考にしてください。