味噌漬けは、材料を混ぜて漬けておき、あとは焼くだけなので、非常に簡単に作ることができます。
でも焼くときに、材料についている味噌は洗うべきなのか、迷ってしまいませんか。
そこで今回は、味噌漬けと相性ピッタリな豚肉、鶏肉、魚の場合について、とるべき手順をお伝えします。
覚えておくと便利ですよ。
漬物の味噌漬けは洗うの?
「味噌漬け」でパッと思い浮かぶ食品は、漬物ではないでしょうか。
味噌漬けされたごぼうや沢庵は、私達日本人にとって、馴染み深い食べ物ですよね。
でも、漬物を食べる時に、「漬物についている味噌は洗うべきなの?洗わないべきなの?」と、ちょっとした疑問が湧きませんか。
答えは、「味噌漬についている味噌は食べてもいいけど、もしも味が濃く感じるようだったら洗い流して下さい。」となります。
しっかりと熟成された味噌漬けの漬物は、すでに食材によく味が染み込んでいます。
ですから、例え漬物についている味噌を洗い流したとしても、味が損なわれることはありません。
洗っても、漬物の美味しさは変わらないので安心ですね。
漬物に使われていて余っている味噌は、捨てないでください。
美味しさがギュッと詰まったその味噌には、とても便利な使い道があるんです。
野菜はもちろん、肉、魚も簡単に味噌漬けにすることができるのです。
味噌漬けにピッタリな豚肉の栄養
豚肉は、牛肉と比較しても栄養価が高く、牛肉よりも部位による味の違いがありません。
豚肉は全体に柔らかく、適度に脂肪もあり、タンパク源として大変貴重な食材です。
良質なタンパク質のほかにも、ビタミンB1が豊富に含まれています。
牛肉や鶏肉と比較しても、およそ10倍も多く含まれているのです。
豚肉は、疲労回復の強い味方ですね。
また、豚肉に含まれている良質なタンパク質は、脳卒中などの成人病予防にも力を発揮してくれます。
長寿の方の食事調査によって、肉を食べる、油を使った料理を食べる方ほど、長生きをしていることが判明したそうです。
血圧やコレステロールが気になる方や、ダイエット中で豚肉のエネルギーをカットしたい方は、以下のひと手間を加えてみましょう。
☆煮る
アクは、加熱しながら浮く脂と一緒にすくって、捨てるのが一般的ですね。
ですが、さらにこれを煮汁ごと冷蔵庫で冷やし、脂を白く固めてから除去すると、約4割のエネルギーダウンが可能ですよ。
☆蒸す
蒸すことによって、じんわりと加熱できるので、内側の脂肪を除くのに効果的です。
高脂肪な豚バラの角煮は、表面の脂身を切り取る、香味野菜とお酒をふる、調味液を入れるというように、段階に分けて、それぞれ1時間ずつ蒸すようにしましょう。
その手間をかけることによって、合計で約6割のエネルギーがカットできます。
次は、豚肉の味噌漬け焼きの作り方をご紹介します。
豚肉の味噌漬けは、洗うべきなのか気になるところですね。
豚肉の味噌漬けは洗うの?豚肉の味噌漬け焼きの作り方
ずばり、豚肉の味噌漬けの味噌は、水で洗わずに軽くふき取ってから焼くようにしましょう。
焦げ付きを防ぐため、ついついキレイに洗ってしまいたくなる方もいますよね。
しかし、水で洗うことで、豚肉の味噌漬けが美味しくなくなってしまいます。
その点を注意して、実際に「豚肉の味噌漬け焼き」を作ってみましょう。
焼いた時の香ばしい味噌の香りが、食欲を呼び覚ましますよ。
【材料 4人分】
・豚ロース肉(とんかつ用) 4枚(400g)
・味噌 120g
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・かぶ 4個(500g)
【作り方】
①味噌、酒、砂糖を合わせてよく混ぜ、味噌床を作りましょう。
②豚肉は、赤身と脂身の間に包丁を入れて、筋切りします。
③バットに味噌床の半量をしいて、豚肉を並べます。
そして、残りの味噌床を均一に塗ります。
味噌の塩気がよく染み込むように、室温に30分くらいおいてから、冷蔵庫で2時間以上おきましょう。
④かぶは、皮がついたままで縦半分に切り、1cm幅にしましょう。
⑤豚肉についている味噌床を、手で軽くぬぐいとりましょう。
決して洗わないでくださいね。
⑥グリルで、豚肉の両面を香ばしく焼いていきます。
焦げやすいので、火加減に気を配りながら焼くようにしましょう。
⑦フライパンに油大さじ1を熱して、かぶを強めの中火で、両面をさっと焼きましょう。
⑧味噌床を小さい鍋に入れ、水1/4カップを加えて火にかけます。
トロミがでるまで煮つめてソースにします。
⑨器に豚肉とかぶを盛り、ソースをかけたら出来上がりです。
鶏肉も味噌漬けに!鶏肉の栄養
ヘルシーで高タンパクな鶏肉は、美味しいだけでなく、比較的安く買うことができますね。
その為、オカズの材料として使われることも多いです。
唐揚げや親子丼などの王道メニューは、子どもから大人まで大好きな人気料理ですよね。
そんな鶏肉には、タンパク質以外だけでなく、健康増進に効果的な栄養素が豊富に含まれているのをご存知ですか。
鶏肉は部位によっても、含まれている栄養素の量が異なりますが、鶏肉の栄養素の中で最も注目したいのがタンパク質についてです。
タンパク質は、筋肉や皮膚、髪、爪、内臓など、体のあらゆる組織を生成するために必要不可欠です。
そのほかにも、酵素やホルモン、免疫力を高める役割を持っています。
健康的に毎日を過ごすためにも、積極的に摂取したい栄養素の一つなのです。
タンパク質を構成するアミノ酸の中には、体の中では作ることができない必須アミノ酸というものがあります。
嬉しいことに鶏肉には、沢山の必須アミノ酸がバランスよく含まれているのです。
さらに、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンKなど、複数のビタミンも沢山含まれています。
身近な食材であるがゆえに、鶏肉の栄養について、あまり気にしていなかったと思います。
鶏肉を食べる機会があったら、栄養についても考えながら食べると、より美味しく感じられるのではないでしょうか。
次は、鶏肉の味噌漬け焼きの作り方をご紹介します。
鶏肉の場合は、洗うのでしょうか。
鶏肉の味噌漬け焼きの作り方!焼く前は洗うの?
鶏もも肉を使って、味噌漬け焼きを作っていきましょう。
鶏ももは、足の付根から、ももの部分の肉のことです。
脂肪分が丁度良く、タンパク質、鉄分、ビタミンB2も多いです。
肉質は少し硬めですが、味噌はもちろん、色々な調味料とも合います。
とてもジューシーで、コクのある旨味が味わえます。
出汁にも適役で、和食の煮物にも欠かせない存在なのです。
では、さっそく作り方をご紹介します。
今回のレシピで使う鶏もも肉の味噌は、洗うようにしましょう。
つけ合わせの野菜も、味噌を塗ってこんがり焼くと美味しいですよ。
【材料 4人分】
・鶏もも肉 2枚(400g)
・ねぎ 2本
・しし唐辛子 12~18本
・味噌 200g
・酒 大さじ1と1/2
・みりん 大さじ1と1/2
・砂糖 大さじ1
・サラダ油 大さじ1
【作り方】
①味噌、酒、みりん、砂糖を加えてよく混ぜ合わせましょう。
②鶏もも肉に、味噌床を少し残してまぶし、2~3時間おいておきます。
③ねぎは長さ4cm、しし唐辛子は竹串で数ヶ所穴をあけます。
④鶏もも肉の味噌を洗って、水けを拭きましょう。
⑤フライパンにサラダ油を熱し、鶏もも肉を皮目から入れて、中火で焼きましょう。
こんがりと焼き色がついたら裏返して弱火にし、蓋をして3~4分焼きます。
竹串を刺して、透明な汁が出たら取り出して粗熱を取りましょう。
⑥ねぎは2本、しし唐辛子は3本ずつ楊枝で刺して、残しておいた味噌床を塗ります。
アルミホイルをしいたオーブントースターの天板に並べて、様子を見ながら2~3分こんがりと焼きます。
⑦鶏もも肉は斜めに7~8mmに切って器に盛り、ねぎ、しし唐辛子を添えたら出来上がりです。
魚も味噌漬け焼きにしてみよう
最後に食肉だけでなく、魚も味噌漬け焼きにして、美味しく食べちゃいましょう。
魚の味噌漬けは、洗うべきなのか?洗わないのでしょうか?
答えは、キッチンペーパーなどで、味噌をふき取ってから焼いてください。
水洗いしてしまうと、魚の旨味まで抜けてしまいます。
味噌漬けされた魚は、生の魚と異なり水分が少ないです。
ですので、弱火でゆっくりと焼けば、表はこんがり、中はふっくらと美味しく焼けますよ。
このレシピでは、さわらを使います。
材料を混ぜて漬けるだけで、簡単に作ることができますよ。
【材料 3人分】
・さわら 3切れ
・塩(下ごしらえ用) 適量
・レモンの輪切り 3切れ
☆味噌 大さじ2
☆お酒 大さじ3
☆みりん 大さじ2
☆白だし 大さじ1
【作り方】
①さわらの切り身に、塩をふり、約10分置きます。
そうすることで、魚の臭みが消えますよ。
②臭みの元の汁が出てくるので、キッチンペーパーで拭き取りましょう。
③タッパーに☆の調味料を入れて、よく混ぜます。
④さわらを1~2日間、冷蔵庫内で漬けておきましょう。
⑤アルミの上に、味噌をしごいたさわらを乗せ、グリルで8~9分間焼きましょう。
⑥輪切りしたレモンを添えたら、出来上がりです。
味噌漬けを活用しよう
いかがでしたか。
食材を漬けておいた味噌の処理がよくわからなくて、今まで味噌漬け焼きに挑戦してこなかった方もいるでしょう。
味噌漬けを活用することで、普通に作るよりも簡単に、なおかつ美味しく仕上げることができます。
便利な味噌漬けを、色んな食材に活用してみましょう。