ブドウ糖と砂糖の違い!カロリー換算でエネルギー量を比較

ヒトにとって大切なエネルギーとなるものが炭水化物です。

炭水化物は炭素と水素・酸素の化合物で、炭水化物の中でもエネルギーになるものを「糖質」といいます。

糖質の基本となるものが「ブドウ糖」です。

今回は、このブドウ糖と砂糖の違いや、それぞれのエネルギーを換算して、ご紹介します。

ブドウ糖と果糖で合成された砂糖のカロリー換算

はじめに、砂糖についてお話します。

砂糖はしょ糖と呼ばれる二糖類で、てんさいの根・さとうきびの茎を精製し製品化したものです。

しょ糖は、ブドウ糖と果糖がひとつずつ結びついたもので、スーパーなどで販売されている砂糖はこれにあたります。

砂糖はブドウ糖と果糖が同じ数入っていて、砂糖のなかに含まれるブドウ糖の量を計算する時は砂糖の糖質量を2で割ると出てきます。

砂糖が10グラムなら、そのなかに含まれるブドウ糖は5グラムということです。

炭水化物は糖質と食物繊維を足した量になりますが、砂糖には食物繊維が含まれていません。

砂糖には銅・ナトリウム・カリウム・カルシウムが含まれていますが、その量もわずかです。

そのため、一般的な砂糖をエネルギーに換算すると、次のようになります。

砂糖大さじ1杯、9グラムのうち糖質はほぼ9グラムで、ブドウ糖・果糖はそれぞれ4.5グラム、エネルギーに換算すると35.8キロカロリーです。

砂糖の種類と黒糖の栄養価

砂糖といっても、さまざまな種類があることを、ご存知でしょうか。

見てみましょう。

・上白糖(白砂糖)
・グラニュー糖
・ザラメ糖
・三温糖
・中ザラメ糖
・氷砂糖
・粉砂糖
・てんさい糖
・きび砂糖
・黒砂糖
・フロストシュガー

以上のものが、スーパーなどで販売されています。

砂糖は見た目が白いものがほとんどですが、茶色や黒い色をした砂糖もあります。

いずれもブドウ糖と果糖の合成物です。

サトウキビのしぼり汁をそのまま加熱し、濃縮して固めた砂糖を「黒糖」といいます。

精製し上白糖にするときになくなってしまう、たんぱく質・ナトリウム・鉄といった栄養素を黒糖は含んでいます。

そのため、同じ砂糖でも上白糖やグラニュー糖と、精製する前の黒糖では、含まれているミネラル量が違います。

そのため、エネルギー量も違ってくるのです。

同じブドウ糖と果糖から作れていても、黒糖は、砂糖大さじ1で糖質は8.07グラムのところ、ブドウ糖・果糖はそれぞれ4.04グラムで砂糖よりも少なくなります。

カロリーに換算すると、31.9キロカロリーです。

砂糖とてんさい糖の違いとカロリー換算

黒糖と同じ様に、精製する前の砂糖に、てんさい糖があります。

てんさい糖は、北海道など寒い地域に自生するテンサイの根(砂糖大根)から抽出されます。

てんさい糖もブドウ糖と果糖をひとつずつ合成したものになるため、てんさい糖のうちの半分もブドウ糖です。

てんさい糖とサトウキビから作られるキビ砂糖・黒糖は原料が違うため、含まれる成分にも違いがあります。

サトウキビから作られる砂糖は、ブドウ糖と果糖の合成物ですが、てんさい糖には、オリゴ糖が5%含まれています。

そのため、普通の砂糖に比べると、腸の吸収が穏やかで優しいのが特徴です。

さらに、カリウムやマグネシウム・リン・鉄というミネラルも含んでいます。

砂糖と比較すると、わずかですが炭水化物量も少なく、大さじ1杯あたり、8.78グラム、ブドウ糖量は4.17グラムになります。

カロリー換算すると34.38キロカロリーとなり、砂糖よりも少なくなります。

ブドウ糖と砂糖の違いとカロリー換算

ドラッグストアやコンビニに行くと「ブドウ糖」というものが販売しています。

袋に入っていて、見た目は氷砂糖のような結晶状になったものです。

ブドウ糖はヒトが摂取したときに、一番早くエネルギーになります。

そのため、熱中症予防ドリンクやスポーツドリンク、病気のときの注射薬剤にも含まれています。

このように、ブドウ糖は、私たちの身近にあるものなのです。

そして、私たちの脳や身体を動かすためにブドウ糖は絶対に必要な栄養素です。

ブドウ糖は単糖で小腸から吸収され、脳の通常時のエネルギーとして利用されます。

砂糖は、このブドウ糖と果糖が合成された二糖類で、体内で分解されてブドウ糖になります。

一般的に市販されている結晶状のブドウ糖には、微量の鉄とリンを含んでいます。

そのため、大さじ1の糖質は8.19グラム、エネルギー量はカロリー換算すると、30キロカロリーです。

砂糖は31.9キロカロリーですので、ブドウ糖の方が少ないということになります。

ブドウ糖を含む砂糖より甘くないオリゴ糖とカロリー換算

お腹に優しい甘味料として、オリゴ糖というものがあります。

原料は大豆やてんさいの根を使ったものが多く、オリゴ糖は砂糖の代わりとして体にいいとされていますが、同じ糖質であることに違いはありません。

しかしオリゴ糖は、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖と、原料によってカロリーや糖質の量が異なります。

オリゴ糖の一種のラフィノースは、三糖類で、ブドウ糖・果糖・ガラクトースから合成されています。

オリゴ糖は原料が異なっても、大さじ1杯をカロリー換算してみると、18キロカロリーです。

甘さは、砂糖の約半分でほのかな甘さになります。

一般的にオリゴ糖は難消化性といわれています。

便秘解消の効果も挙げられますが、大腸まで届くため、なかには摂りすぎてしまうと下痢を起こしてしまう人もいます。

ご自身の体を相談をしながら、摂り入れましょう。

オリゴ糖のなかでも「イソマルオリゴ糖」だけは砂糖と同じ消化性オリゴ糖で、大さじ1杯が36キロカロリーで砂糖とほぼ同じです。

ブドウ糖・砂糖とは違う人工甘味料のカロリー換算

ブドウ糖をあまり多く含まない砂糖は、カロリーが低くなります。

これを人工甘味料といいます。

人工甘味料のなかには、サッカリンやアスパルテームといった発がん性などの問題が指摘されている合成甘味料もあります。

なかには、ガラクトオリゴ糖のように、乳糖とガラクトースを合成して作られたものもあります。

乳糖はガラクトースとブドウ糖の合成物になるため、ガラクトオリゴ糖は、3分の1のブドウ糖と3分の2のガラクトースで作られています。

ガラクトオリゴ糖は、オリゴ糖の一種で、糖質は砂糖の約半分、エネルギー量はカロリー換算で大さじ1杯18キロカロリーです。

ほかにも、ガムに配合されていることで有名なキシリトールは、苺やカリフラワー・人参にも含まれる甘味料です。

キシリトールは、キシロースから合成される糖アルコールの一種です。

キシロースは単糖の一種ですが、ブドウ糖とは異なります。

キシリトールのカロリー換算量は砂糖の4分の1で、大さじ1杯で約9キロカロリーです。

糖質が少ないキシリトールは虫歯予防のほかに、糖質の急激な上昇を抑え、糖尿病の予防などの効果があります。

ブドウ糖と砂糖を摂って元気な毎日を

砂糖はブドウ糖を摂ることができる調味料の一つです。

砂糖は摂りすぎると、糖尿病や肥満に繋がり、反対に不足すると、低血糖を引き起こし、低迷状態になります。
この状態が続くと、糖を分解するインスリンのバランスが崩れて糖尿病にもなってしまいます。

つまり、適度な砂糖の摂取が必要ということです。

適度な糖質の量を知って、しっかりと頭が働く元気な毎日を送りましょう。