ビタミンB1が不足すると、「脚気」「ウエルニッケ脳症」といった病気になる可能性があります。
それが明らかになったのは、明治時代。
玄米を食べる農民は脚気にならないのに、白米を食べる貴族や豪族の人にこの病気になる人が多かったことからです。
今では、豚肉や胚芽、豆類など様々な食品から取ることができるようになりました。
当時の日本では、白米に精米するときに取り除く米の胚芽から栄養を取っていましたので、玄米を食べている人は脚気にはならなかったのです。
しかし、玄米はザラザラして舌触りが悪い、硬くて美味しくないと長年敬遠され、精米の技術が進歩した戦後は、白米を食べることが一般的になっていました。
玄米人気の始まり
近年、玄米でも美味しく炊くことができる炊飯器が次々と作られています。
炊飯器の選び方や炊き方について、インターネットなどでも紹介されているので、より身近になってきました。
さらに、玄米の栄養価が注目され、「健康志向」の高まりで、玄米を購入する人が増えています。
玄米人気にともなって、玄米を使ったアレンジレシピもいろいろ紹介されているので、苦手な人も挑戦してみてはいかがでしょうか。
玄米は、白米にする前の米ですから、白米よりもお安いのでは?と、思われがちですが、いったいどうなのでしょう。
玄米でもブランドによって、味の違いはあるのでしょうか。お店で売っている玄米と、農家の玄米は違うのでしょうか。
今回は、玄米の価格と、人気ブランドを紹介していきます。
お米屋さんの玄米と健康食品の玄米30キロの価格
農家やふるさと納税の返礼品で送られてくる玄米は、農家がとった稲の一番そとの籾殻を除いただけのものです。
農家から直接購入する玄米は、こちらになります。
そのため、吸水性が悪く、炊飯器で炊くには、6時間以上吸水させることが必要になります。
お米屋さんが扱っている玄米も同じです。
しかし、それでは毎日の炊飯が面倒ですね。
そこで、この面倒な手間を省くために、スーパーや健康食品を扱う店では、簡単に炊くことができる玄米や、美容や健康の効能をアップした玄米が販売されています。
あるショップでは、徳島県産の農家からの直売の玄米30キロが、8,700円くらいで販売されています。
こちらは精米すると約27キロになります。
他にも、コシヒカリなら30キロで10,000円以上になります
また、「健康食品」として玄米を扱っている場合もあります。
「健康食品」として玄米を販売しているあるショップでは、玄米は、1キロで800円くらい、30キロなら約24,000円もしてしまいます。
価格は高いですが、白米と混ぜて炊飯できるものや、鉄分やビタミンなどが配合されているという利点があります。
しかし、ほぼ1キロから20キロと少量のものが多く、30キロで販売しているものはありません。
それでは、農家おススメのブランド米と呼ばれるお米の価格はどれくらいでしょうか。
ブランド玄米30キロの価格比較
・コシヒカリ
美味しいお米の代表と言えば「コシヒカリ」ですね。
しかし、コシヒカリは全国でそのブランド米が作られています。
そのため、同じコシヒカリでも、価格はピンからキリまであります。
等級も、2等級のものであれば、他のブランド米よりも低い価格で購入できます。
最も高級と言えるものは、新潟県魚沼産のコシヒカリです。
新潟県産のコシヒカリであれば、30キロで10,000円を超えます。
埼玉県産・茨城県産・三重県産の場合、最安値で9,000円くらいから販売されています。
魚沼産のコシヒカリで無農薬の玄米になると、30キロで22,700円くらいという最高級の玄米になります。
・あきたこまち
コシヒカリに並ぶブランド、「あきたこまち」の玄米では、最安値で30キロ9,880円くらいから、無農薬のものでは24,000円くらいになります。
あきたこまちは、秋田県のブランド米ですが、岩手県や埼玉県、南は中四国から九州まで栽培され、全国で第4位の作付け面積のお米です。
・ゆめぴりか
北海道産のブランド米といえば、「ゆめぴりか」です。
こちらは北海道の有名なブランド米で知られていますので、他の地域ではほとんど作られていません。
一般的な栽培方法では、30キロで15,000円くらい、無農薬栽培では、20,000円くらいになります。
・ササニシキ
宮城県の代表ブランド米が「ササニシキ」です。
ササニシキの一般的な販売価格は玄米30キロ9,000円くらいから、無農薬栽培のものが15,000円くらいになります。
・つや姫&はえぬき
山形県の代表ブランド米が「つや姫」と「はえぬき」です。
どちらの玄米も最安値が30キロ9,000円くらいからで、最高値は無農薬栽培で「つや姫」が18,000円くらい、「はえぬき」が22,000円くらいで販売されています。
他にもミルキークイーン・ひとめぼれ・ヒノヒカリ・なすひかり・ふさこがねなど、様々なブランド玄米があります。
価格は30キロで、ほぼ10,000円前後のものが多く、無農薬栽培のもので20,000円前後での販売になっています。
普通の玄米と市販されている玄米の違いは
普通のスーパーでは、30キロでお米を販売しているところはほとんどありません。
玄米の場合、一般的には1キロから販売しています。
お得に玄米30キロを手に入れる方法と価格
玄米は白米よりもひと手間省いているのに、なぜか価格が上になってしまいます。
お得に玄米を購入する方法は、農家から直接購入することです。
都市部では難しいようですが、埼玉や千葉、神奈川にも農家はあります。
稲刈りのシーズンになると、農家の玄関先に「新米あります」といった看板を出している家があります。
農家によっても異なりますが、一年分を購入すると、8袋240キロで5万円くらいから販売してもらえます。
もちろん、ブランドや交渉しだいでこの価格は変わってきます。
マンション住まいでは8袋のお米は置き場所がない上に、暖かい家の中では劣化してしまいます。
しかし、近くの場合は、購入した農家の納屋に置いてもらえることもあります。
もちろん、新潟や秋田と地方に知り合いがいれば、同様の方法で購入することもできますね。
この方法で購入すると、玄米30キロで価格が7,000円くらいになります。
玄米に飽きてたまには精米をして食べるということになり、精米代を入れてもかなりお安く手に入れることができます。
ふるさと納税で玄米30キロをもらう方法と価格
そんな知り合いがいないという人のために、お得に玄米を手に入れる別の方法をお伝えします。
それは「ふるさと納税」の寄付金の返礼品で「玄米」を選ぶという方法です。
ふるさと納税で「玄米」を探すと、寄付金額が40,000円から100,000円、静岡県、宮城県、埼玉県、岐阜県の返礼品で取り扱っています。
この金額だけを見ると、普通に買うよりも「高い」と思うかもしれません。
ふるさと納税は自分が納めている一年間の地方税の20%以内であれば、支払った額から2,000円を引いた寄付金額が控除されるのです。
ふるさと納税の寄付金限度額と言います。
年間40万円以上の地方税を支払っている場合(年間収入およそ500万円以上)であれば、80,000円までのふるさと納税の寄付金は、後に確定申告をすると「寄付金控除」という形で、78,000円分控除(還付)されます。
そのため、30キロの玄米を最終的に2,000円という価格で購入できてしまいます。
ふるさと納税の返礼品は、その地方の自慢の特産品が選ばれているため、お米も多く揃えています。
そのため、ブランド米を用意している自治体ばかりです。
そこで、玄米をお願いするというのが、お得に手に入れる方法かもしれません。
まとめ
毎日玄米を食べる人、白米と混ぜて食べる人、たまに食べる人といます。
同じ30キロの玄米でも、価格も購入方法も利用方法も様々です。
玄米をずっと利用するなら、スーパーなどでこまめに購入するよりも、農家やお米屋さんで購入する方が、割安になります。
身体に良い、ダイエット効果がある、と言われている玄米でも、一律ではありません。
白米と同様に、産地、ブランドによって味も価格も違います。
毎日食べるものだからこそ、いきなり30キロの玄米を購入するのではなく、価格は割高ですが、少量から始めることをおすすめします。
もちろん、自分の好みのブランドがあれば、こちらで紹介したお得な方法を利用して、30キロの玄米をお得な価格で購入してください。