みなさんが普段食べている主食は、何ですか?
パンや麺類など、主食となる食べ物は多いですが、やはりお米から出来ているご飯を食べる機会が多いかと思います。
お米は日本人の主食ですから、「1日3食ご飯を食べる」といった方もいらっしゃいますよね。
では、1日に何gのご飯を食べて良いのでしょうか。
また、栄養たっぷりの玄米についてもお話します。
お米1合は何gあるの?
お米が精米してあるか、していないかや、お米の種類によっても異なってきますが、お米1合は約150gです。
お米専用の計量カップを使って計量しても、問題はありませんが、一度その量を計量器で量ってみてください。
おおよそは同じ量でも、毎日同じ重さにすることは困難ですよね。
毎日同じようなご飯の炊き上がりにしたい場合や、正確にお米をはかりたい場合は、スケールなどを使って、計量することをおすすめします。
約150gのお米を1時間浸水させると、諸条件によって違いは出ますが、水分を含み約200gになります。
そして、炊飯器にセットして炊飯すると、約350gのご飯が出来上がります。
この1合のお米、いったい何粒あるのでしょうか。
昔と比べて、現在のお米は粒が大きく、選別においても拡大傾向にあるので、約6,500粒ほどと言われています。
近年の食生活から、男女ともに平均お茶碗1杯あたりの量は0.6合なので、粒にしてみると、約3,900粒となります。
少ないと感じますか?
多いと感じますか?
どちらにしても、農家の方が大切に育ててくれたお米です。
1粒も残さずに食べたいものです。
kgの他にもたくさんあるお米の単位
スーパーなどで販売されているお米は「g」や「kg」で、ご飯を炊くときは「合」で表します。
この他にも、お米の量を表す単位があることをご存知でしょうか。
【お米の単位】
☆1勺(しゃく)
1合の1/10で約15gです。
☆1合(ごう)
1勺の10倍で、約150gです。
☆1升(しょう)
1合の10倍で約1.5kgです。
☆1斗(と)
1升の10倍で約15kgです。
☆1俵(ひょう・ぴょう)
1斗の4倍で約60kgです。
☆1石(こく)
1斗の10倍で、約150kgです。
お米の水分量などで、多少の増減はありますが、おおよその量です。
この他にも、袋(ふくろ)で表すこともあります。
お米を収穫したら、一旦保存するために専用の紙袋に袋詰めされるのですが、その袋を単位として表します。
1袋とは精米していないお米、つまり玄米30kgのことです。
白米が欲しい時に、お米屋さんで「1袋」と伝えると、玄米が出てきますので、気をつけましょう。
1日に摂りたいご飯は何g?
日本人の主食であるご飯ですが、1日にどのくらい摂取して良いものなのでしょうか。
ご飯のカロリーは、100gあたり168kaclです。
お茶碗1杯で計算してみると、150gで252kaclとなります。
ご飯というと炭水化物が主ですが、脂質・タンパク質・鉄分・カルシウム・食物繊維・ビタミンBなどが含まれています。
体に必要なエネルギー源を確保するためにも、最低100~150gの炭水化物を1日で摂取しましょう。
しかし、100~150gの炭水化物とは最低限なので、1日で食べても良いとされるご飯は3~4杯とされています。
しっかり3食、お米を食べていきましょう。
炭水化物を摂る上で、ひとつ気をつけていただきたいのが、糖質です。
糖質がたくさん含まれる食品は、食べ過ぎに注意してください。
【糖質の多い食品】
・ご飯
・パン
・麺類
・イモ
・果物
・砂糖
体を動かす大切なエネルギーになってくれる糖質ですが、食べ過ぎてしまうと生活習慣病や、肥満などを引き起こす可能性が出てきてしまいます。
ご自身の体に適切な量を、食べるようにしましょう。
ご飯1杯の栄養成分とその働き
では、ご飯1杯150gに含まれる栄養成分を見てみましょう。
そして、その栄養分は私たちの体にとって、どのような働きをしてくれているのでしょうか。
【ご飯150gの栄養】
☆エネルギー 252kcal
体の組織を動かす働き
☆糖質 47.6g
体のエネルギー源
☆食物繊維 0.6g
便秘などを防ぐ
☆たんぱく質 3.9g
肉や血を作る
☆脂質 0.75g
体のエネルギー源
☆マグネシウム 6mg
肩こりなどを防ぐ
☆カルシウム 3mg
歯や骨を丈夫にする
☆ビタミンE 0.3mg
血管や細胞の若さを保つ
☆鉄分 0.15mg
貧血防止
☆ビタミンB1 0.05mg
体の調子を整える
☆ビタミンB2 0.02mg
美肌効果
☆亜鉛 810μg
皮膚の再生を補助
近年では、お米を食べる機会が少ない傾向にはありますが、こんなにたくさんもの栄養価が、ご飯には含まれているのです。
なるべく、主食は、お米を積極的に食べたいものですね。
栄養バランスの良い玄米
先ほどは、ご飯1杯分の栄養に目を向けてみました。
白米も、もちろんたくさんの栄養が詰まっているのですが、玄米はさらに栄養価が高いです。
玄米とは、精米がされていない状態のお米で、もみ殻は取り除きますが、胚芽が残っています。
小さなお米の1粒1粒に栄養が、ぎっしりと詰まっているのです。
玄米100gと白米100gの成分を、細かく比較してみましょう。
【白米と玄米の栄養比較】
・炭水化物 白米77.1g 玄米73.8g
・たんぱく質 白米6.1g 玄米6.8g
・脂質 白米0.9g 玄米2.7g
・灰分 白米0.4g 玄米1.2g
・水溶性食物繊維 白米なし 玄米0.7g
・不溶性食物繊維 白米0.5g 玄米3.0g
・リン 白米94mg 玄米290mg
・カリウム 白米88mg 玄米230mg
・マグネシウム 白米23mg 玄米110mg
・ビタミンB 白米10.08mg 玄米0.41mg
・カルシウム 白米5mg 玄米9mg
・亜鉛 白米1.4mg 玄米1.8mg
・ナイアシン 白米1.2mg 玄米6.3mg
・ナトリウム 白米1mg 玄米1mg
・鉄 白米0.8mg 玄米2.1mg
・マンガン 白米0.8mg 玄米2.05mg
・パントテン酸 白米0.66mg 玄米1.36mg
・銅 白米0.22mg 玄米0.27mg
・ビタミンB6 白米0.12mg 玄米0.45m
・ビタミンE 白米0.2mg 玄米0.3mg
・ビタミンB2 白米0.02mg 玄米0.04mg
・葉酸 白米12μg 玄米27μg
完全栄養食とも言われているだけあって、玄米の栄養素は、バランス良く含まれています。
玄米と白米のブレンドご飯で栄養たっぷり
栄養価の高い玄米ですが、好みが分かれる食品です。
玄米が苦手な方は、玄米を75g、白米を75gにして、ブレンドご飯にして食べてみませんか?
作り方ですが、白米を炊く時に、玄米も一緒に炊いてしまいがちです。
しかし、この方法ですと、玄米は硬いのに、白米はベチャベチャなどと、失敗してしまう可能性が高いです。
なぜならば、一般家庭の炊飯器の取り扱い説明書を見てみると、
「玄米は、白米や無洗米と混ぜないでください。うまく炊けないことがありますので、おすすめできません。」
などと、書かれていることがあるからです。
中には、玄米と白米を混ぜて炊ける炊飯器もありますが、その場合は、先に玄米だけ水に浸して吸収させておくと、失敗が少ないです。
このことから、炊飯器で玄米と白米をどのように炊くかは、炊飯器次第ということになります。
では、炊飯器ごと買い換えなければ、栄養価の高いご飯は食べられないのでしょうか。
それでは、なかなか手が出ないですよね。
そんな時は、発芽玄米にしましょう。
発芽玄米は、すでに浸水してあるため、白米とブレンドしても、失敗が少なく炊くことが出来ます。
100%発芽玄米でも美味しく味わえますが、おすすめは、白米2合に対して発芽玄米1合です。
白米を通常通り研いでから、発芽玄米は洗わないで加えます。
発芽玄米は、あらかじめ洗ってありますし、洗うことで栄養価も風味も減ってしまいます。
3合分の水と、さらに40~45ccの水を加えて、30分ほど浸水させましょう。
炊飯スイッチを押して、炊き上がったら、10~15分蒸らせば出来上がりです。
毎日お米を食べよう
日本人の主食であるはずのお米の消費量は、年々減少しています。
いわゆる、お米離れです。
お米離れが進むと、それに伴い、米農家も減少してしまいます。
美味しいご飯が食べられなくなるのは、困りますよね。
パンや麺など、手軽な食事で済ましてしまうこともあるでしょう。
しかし、体を動かす大切なエネルギーとして、栄養価の高いお米を食べ、私たちが世界に誇る米文化を守りましょう。