甘酒に含まれる麹の効能とは?ビタミンなどの栄養価にも注目

甘酒は、飲む点滴とも呼ばれ、豊富な栄養成分が含まれている、日本古来よりの伝統的な飲みものです。

しかし、それほど常飲している方はあまりいないのが現状でしょうか?

今回は、甘酒の中でも米麹を使った甘酒についてご紹介していきます。

豊富に含まれる栄養素、ビタミンなどの効果を見れば試してみたくなるかも。

米麹甘酒は飲む点滴?

実は米麹を使用した甘酒は、夏バテ対策や疲労回復のために飲む、栄養剤的な飲み物だったと言われています。

実際に江戸時代では、夏の時季に甘酒を暑気払いに飲む習慣があったそうです。

甘酒は当時から栄養豊富と認識されており、体力回復薬として夏の定番ドリンクとなり、多くの甘酒売りがいたとのことです。

この甘酒の製法には、米麹を発酵させる甘酒と、酒粕に砂糖を加えた甘酒の2種類があります。

酒粕から作られている甘酒の方が一般的かもしれませんが、この酒粕から作られた甘酒は、甘みを出すために大量の砂糖を加えているので、ダイエット目的にはおすすめしません。

また酒粕から作られた甘酒は、アルコールも含まれていますので、アルコールが飲めない方は注意の必要もあります。

しかし一方で、米麹から作られた甘酒は、お米と麹を発酵させているので、発酵過程で自然の甘さが引き出されます。

そのため、砂糖は不使用で、もちろんノンアルコールで、どなたでも飲むことかできます。

さらに、ビタミンなどの栄養素が豊富なのは、この米麹から作られた発酵飲料の甘酒です。

今回おすすめしたいのが、この米麹から作られる甘酒なのです。

米麹甘酒成分と美味しい飲み方

まずは、米麹から作られる甘酒の成分などを見ていきましょう。

米麹甘酒は100gで、約81カロリーです。

そして含まれる栄養素は、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・葉酸・食物繊維・オリゴ糖・各種アミノ酸・大量のブドウ糖などが含まれています。

これらの栄養素は、栄養剤である点滴の栄養素とほぼ同じのものであることから、飲む点滴とも言われているのです。

栄養剤の点滴とほぼ等しい栄養成分が、気軽に経口摂取可能な甘酒は、熱中症や夏バテ、体調不良時におすすめな飲み物です。

この甘酒の飲み方についてですが、お好みで構いません。

甘酒と言えば、温かい飲み物というイメージがあるかもしれませんが、それは酒粕甘酒のイメージでしょう。

米麹甘酒は冷たい状態でも、のど越しが良く、とても飲みやすいです。

また、食欲不振時やおやつ代わりとして飲めば、健康的に継続できるのでいいですね。

しかしながら、甘酒の特徴的な風味が苦手とされる方もいらっしゃると思います。

そんな方は、

①生姜を少量加える
②成分無調整豆乳で割ってみる

などの方法で、甘酒のクセが軽減し、飲みやすくなるので、試してみることを推奨します。

米麹甘酒の効能

米麹甘酒の効能について、ご紹介しましょう。

まずは、美肌効果が期待できます。

麹には、美肌成分のコウジ酸が、とても多く含まれています。
コウジ酸の役目は、シミの原因であるメラニン生成を抑制し、シミやくすみを防止してくれるのです。

さらに米麹甘酒には、皮膚や粘膜を保護するためのビタミンB2も豊富に含まれており、皮膚の活性化に一役買ってくれるでしょう。

コウジ酸の利点は他にもあり、コウジ酸は頭皮の老化防止効果もあるとのことで、美しい髪を作るという役目も期待できるのです。

そして、米麹甘酒には脂肪燃焼効果もあります。

先述しましたが米麹甘酒は、100gで約81カロリーとヘルシーな上、脂質の代謝を促すビタミンB群がとても豊富です。

実証結果としての例があります。

大手酒造メーカーの月桂冠で、マウスに甘酒を与えて、2週間飼育をする実験が行われました。

甘酒を摂取しないマウスと比較し、体重増加量と血清中性脂肪濃度の抑制されたとの結果で、その要因は甘酒に含まれている、ビタミンB群が豊富なためであるかもしれないとの報告もあるのです。

今後のさらなる研究結果に、期待できますね。

甘酒に含まれるビタミンの効果

もう少し、米麹甘酒の効能・効果について、詳しく見ていきましょう。

米麹甘酒には様々なビタミンが含まれており、先程もご紹介しましたが、皮膚や粘膜の保護をしてくれるビタミンB2が多く含まれていますね。

そしてビタミンB6も豊富に含まれており、このビタミンB2とB6を同時摂取すると、肌の再生力がアップして、さらなる美肌効果が期待できるのです。

また、これらビタミンB群の中でもビオチンという成分があり、このビオチンも皮膚を健康に保つために欠かせない成分なのです。

そして、パントテン酸というビタミンB群の一種である成分も含まれており、これはビタミンCの働きを補助する役割があります。

ビタミンCは、コラーゲンを生成するのに必要な要素でもあります。

このビタミンCの働きを補助することで、体内のコラーゲンの生成が促進に加え、紫外線のダメージからも守ってくれるという、まさに一石三鳥の効果があるのです。

そして米麹には、さらにさらに美肌効果が期待できる成分があるのです。

その成分は、酵素というものです。

甘酒の発酵のために麹が出す100種類以上の酵素の力で、私達の食後の消化酵素の節約となります。
その結果、身体にある酵素を代謝へと回すことで、細胞の入れ替わりや修復がうまく進むのです。

そういった作用により、老化防止・若返りなどの効果につながってくるのです。

甘酒に含まれるビタミンはダイエット効果がある?

ダイエット効果について、少し詳しく見ていきます。

まず、ダイエット目的で甘酒を飲むなら、米麹甘酒なのは当然なのですが、砂糖不使用という理由以外をご説明しますね。

米麹甘酒に含まれているダイエット効果成分は、イノシトールです。

かつてはビタミンB群のひとつとして分類されていましたが、体内でも生合製でき欠乏症もないため、現在はビタミン様物質と分類されている成分です。

このイノシトールの役目は、脂肪の流れを正常化して、肝臓に余計な脂肪が蓄積しないようにコントロールすることです。

ビタミンB2とB6の同時摂取で美肌効果が上昇すると先述しましたが、イノシトールはさらに脂質の代謝を高め、体内に余分な脂肪の蓄積を防止してくれるのです。

その他にも、米麹甘酒に含まれる酵素の一種であるリパーゼには、皮下脂肪や内蔵脂肪を燃焼促進効果があると言われています。

そして、必須アミノ酸のスレオニンはイノシトールと同様に、肝臓の脂肪蓄積防止効果があるので、脂肪肝の対策に効果的です。

また、食事制限でのダイエットは栄養の偏りにより便通が悪くなることがありますが、米麹甘酒には麹由来の食物繊維やオリゴ糖が豊富で、腸内環境を整え便秘解消の効果があります。

便秘が解消すれば、老廃物などが便と一緒に外に出してくれるので、肌荒れ・ニキビの予防や改善にも期待できます。

米麹甘酒は、肌にとってもダイエットにも、良い効能があるのです。

甘酒に含まれるビタミンの効果はたくさんある

米麹甘酒に含まれる、とても豊富な栄養成分には、消化吸収を助ける消化酵素やエネルギーを効率よく転換するビタミンB群が、特に多く含まれています。

このため、食事から得る栄養分を効率よく身体に吸収促進し、さらに大量に含まれているブドウ糖が回復を強力にアシストしてくれるので、疲労回復効果や夏バテに心強い味方となります。

また、米麹甘酒は水分・塩分(ナトリウム)・糖分のバランスも良く、熱中症対策にも、とても期待できる飲み物です。

甘みのある飲み物で満腹感も得られるので、すこし断食をするときなどには、おすすめの飲み物でもあります。

プチ断食時に栄養バランスの悪化による肌荒れを防止するために、野菜ジュースを飲んだり栄養サプリメントを使う方も多いと思いますが、それらを米麹甘酒でまかなうことが可能です。

米麹甘酒を補助的に飲んでいれば、サプリメントなどよりも高い栄養効果が望め、さらに満腹感も得られるのでぜひ試していただきたいですね。

飲む点滴と言われている米麹甘酒で、さらなる健康を目指しましょう。

米麹甘酒は素晴らしい

色々な米麹甘酒の効能・効果をご紹介してきました。

美貌を求める女性たちが、米麹甘酒を飲む理由は、こんなにも沢山あるのです。

江戸時代には、夏に暑気払いとして甘酒を飲む習慣があったそうですが、昔の人々は米麹甘酒に、このような様々な効能があることを実体験で広めていったのですね。

美容・健康・ダイエット・疲労回復など、様々な健康効果がある米麹甘酒を飲んでみてはいかがでしょうか?