日々の調理に、よく使用される食材のひとつに「卵」があります。
卵は、スーパーなどでパック詰めされて売られていますよね。
10個入りのものを買うと、たまに使い切れなくて、賞味期限が過ぎてしまうことがあります。
ですが、すぐに廃棄してしまうなんてもったいない!
今回は、生卵・半熟卵・ゆで卵の賞味期限の平均日数について調べてみました。
卵の栄養
今回の記事では、卵の賞味期限の平均日数について調べていきます。
まずは、卵に含まれる栄養と効能についてお話します。
卵には、レシチンという成分が含まれています。
さらに、このレシチンには「コリン」という名の成分も含まれています。
コリンの脳を活性化させる効果によって、脳の老化防止が期待できるそうです。
また、コリンには中性脂肪量を調節する働きや、高血圧の予防と改善にも効果があると言われています。
ほかにも、卵には、メチオニンという名前の必須アミノ酸が沢山含まれています。
このメチオニンは、体の中の老廃物や毒素などを、体外に排出してくれます。
また、ビタミンA・B6・Eなどのビタミン群は、優れた抗酸化作用によって、活性酸素の発生を抑制・除去する働きがあります。
卵の白身には、リゾチームが含まれています。
このリゾチームには、体調不良を引き起こす原因のひとつでもある細菌などを、溶かす働きがあります。
昔から、風邪をひくと「卵酒」を飲むように言われてきましたが、それは理にかなったものなのですね。
生卵の賞味期限の平均ってどのくらい?
卵を毎日使っているつもりでも、気付いたら、あっという間に賞味期限が切れていたことはありませんか。
なかなか賞味期限以内に使い切れなくて、もったいないと思いながらも、泣く泣く捨ててしまうこともしばしば…。
賞味期限が切れた卵は、食べられないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
誤解されがちですが、卵に記載されている賞味期限は、卵を生で食べられる期限を示しているのです。
その期限は、卵の保存温度によっても異なります。
以下に、賞味期限の平均日数を記載します。
・7~9月の夏期…採卵した後、16日以内です。
・4~6月、10~11月の春秋期…採卵した後、25日以内です。
・12~3月の冬期…採卵した後、57日以内です。
パック詰めされた後、2週間(14日)くらいが賞味期限とされています。
賞味期限が切れた卵は、生で食べないほうが安心です。
たとえ賞味期限内であっても、卵の殻にヒビがある場合は、通常の状態のものよりも早く傷んでしまうので、生で食べないようにしましょう。
詳しくは、日卵協ホームページの「表示とタマゴの安心」をチェックしてみてください。
半熟卵・ゆで卵の賞味期限の平均は?
半熟状態の卵は、トロッとした黄身が美味しいですよね。
では、半熟卵の賞味期限についてお話します。
卵は加熱殺菌が可能ですが、半熟のようにしっかりと全てに加熱されていない状態では、菌が生存し続けてしまうことがあります。
前述したように、賞味期限は生で安全に食べられる保証期間です。
ですので、半熟卵も賞味期限以内に食べきるのがよいでしょう。
以下のような卵料理を作る際は、賞味期限に気を付けましょう。
・半熟状態の目玉焼き
・温泉卵
・とろーりオムレツ
・親子丼
次に、ゆで卵についてお話しましょう。
ゆで卵の賞味期限の平均は、冷蔵保存した場合、12時間から3日くらいです。
殻をむいた状態のゆで卵の賞味期限の平均は、同じく冷蔵保存した場合、12時間くらいとなります。
ゆで卵の賞味期限は、生たまごの鮮度の良し悪しに影響されます。
ゆでる前から食べられる限界スレスレの場合は、たとえ加熱したゆで卵にしても、食べないほうがよいでしょう。
劣化しやすいゆで卵の場合は、賞味期限ではなく、消費期限が表示されます。
つまり、冷蔵庫保存でのゆで卵の消費期限は、およそ3日となります。
賞味期限が切れた卵。加熱したら平均していつまで食べられる?
卵は古くなってしまうと、サルモネラ菌などが増殖してきますが、加熱することで菌を死滅させることが可能です。
卵は生で食べても、加熱して食べても、それぞれ美味しいですよね。
ですので、賞味期限切れの卵を食べるときは、必ず加熱してください。
簡単に作れる卵焼きやホットケーキ、パン作りへの使用がおすすめです。
賞味期限が切れた卵を加熱したら、平均していつまで食べることができるのだろう?
ふと、そんな疑問がわきますよね。
では、お答えしましょう。
冷蔵庫保存していた場合、賞味期限が過ぎてから、およそ10日を目安として考えておきましょう。
いくら加熱をしているからといっても、早めに食べ切ることに、越したことはないのです。
また、料理を作るとしたら、安全のためにも卵に完全に火が通っていて、生の部分が全くないものにしましょう。
賞味期限が切れた卵を使っての半熟卵・半熟の目玉焼き・手作りのマヨネーズ・親子丼・オムレツなどは避けた方が良いですね。
賞味期限が切れた卵も加熱すれば安心!美味しい親子丼のレシピ
何度もお伝えしますが、卵の賞味期限は安心して生食できる期間のことで、賞味期限が切れた卵も、加熱すれば食べることが可能です。
70℃で1分以上、他の食材も混ざっている場合は、75℃で1分以上加熱することが大切です。
ここでは、卵料理の定番で、どの年代からでも平均して人気のある「親子丼」の作り方をご紹介します。
【材料 4人分】
・鶏モモ肉 120g
・ご飯 4杯分
・卵 4個
・みつば 4本
・たまねぎ 1個
・だし 250ml
・みりん 大さじ4
・しょうゆ 大さじ2
・塩 小さじ1/2
【作り方】
①鶏肉は皮と脂肪を切り取り、ひと口サイズにそぎ切りします。
たまねぎは、芯を取ったら薄切りします。
みつ葉は、3cmの長さに切ります。
卵は、軽く溶きほぐしておきます。
丼ぶりに、ご飯を平たくよそって、準備しておきましょう。
②鍋に、みりんを入れて煮きります。
そこに、しょうゆ・だし汁・塩を加え入れて煮立てます。
③ ②が煮立ったら、たまねぎと鶏肉を加え入れます。
材料が柔らかくなるまで、中火で煮ましょう。
④丼鍋などに③を一人前取り分けて、それを弱火にかけます。
煮立ったら、溶き卵を箸に伝わらせながら流し入れます。
⑤みつばを散らして、卵が半熟っぽくなったら、火を消しましょう。
⑥丼ぶりに、滑らせるようにのせたら出来上がりです。
卵が使用されている食品例
ここまで読んで、卵の賞味期限の平均がお分かりいただけたと思います。
卵は、どんな料理とも相性バッチリで、実に沢山の料理法がありますよね。
しかし、残念ながら卵アレルギーを持っている方は、卵を食べてはいけません。
参考までに、卵が含まれている食品例を挙げておきますので、ご参考にしてみてください。
☆卵が微量に含まれている食品
・酢、果実酢の一部
・メープルシロップや蜂蜜
・豚肉を切ったり、ミンチにする機械が共用な市販の豚肉
<気をつけなければいけない他の食品との加工品>
・鴨、合鴨の肉
・コンソメスープ
☆中程度、卵が含まれている食品
・鳥肉や鳥肉を使用した手料理
・卵を少し使用している場合の手料理やお菓子
・チキンコンソメ
・卵つなぎ麺
・ふりかけ
・卵ボーロ
・インスタントスープの素
・かまぼこなどの練り製品
☆多量の卵が使用されている食品
・卵焼き、目玉焼き、オムレツ
・茶碗蒸し
・魚の卵(イクラ、タラコ、スジコ)
・インスタントラーメンなど卵の入ったインスタント食品
・マヨネーズ
・アイスクリーム
・プリン
・ケーキやカステラ
・卵をつなぎに使っている生そば
以上は、ほんの一例なので、卵が使用されていないかどうか、しっかりと確認してくださいね。
賞味期限切れの卵は加熱調理しよう
いかがでしたか。
賞味期限が切れた卵を、すぐに廃棄してしまっていた方もいるでしょう。
食の安全第一を優先すると、賞味期限が切れた卵を使用するのが怖いという方も、いらっしゃいますよね。
ですが、正しく保存されていて、しっかり加熱調理すれば、少しくらいなら賞味期限が過ぎても平気です。
卵を無駄にしないためにも、思い切って使用してみてはいかがですか。