生クリームやバターはお菓子、特に洋菓子では基本的に使われている材料というイメージが強いかと思います。
今回は、それらを使用せずとも作れるお菓子の種類をご紹介していきたいと思います。
甘いものは好きだけど、少しでもヘルシーにしたいと思う人は必見です。
生クリーム・バター不使用のお菓子①
『プリン』
生クリームとバターを使わなくても作れるお菓子として、プリンをご紹介します。
プリンを作るのに必要な材料は、基本的には卵・牛乳・砂糖の3つだけです。
卵と砂糖をよく混ぜ合わせ、そこに牛乳を加えて蒸すだけの、簡単に作れるお菓子ですね。
しかし、単純な材料で単純な調理法なため、美味しく作るには難しいお菓子でもあります。
なので、調理者の腕の差が顕著に現れるものでもあります。
滑らかなプリンを作るには、とにかく丁寧に作業をすることが大切です。
特に、卵と砂糖を混ぜ合わせるときと、牛乳を加え、さらに混ぜ合わせるときですね。
ここで乱雑に混ぜて泡が立ってしまうと、蒸し上げたときに「す」が立ってしまい、見た目と滑らかさがなくなってしまいます。
ゆっくりと、丁寧に混ぜていきましょう。
混ぜ合わさったら、こし器できちんと均一に、こすことも忘れずにしましょう。
あとは、香りつけにバニラエッセンスを加えるのも、基本のひとつでしょうか。
分量などは、いろいろなレシピサイトがあるので、ここではあえて紹介しませんが、お好みのプリンレシピが見つかるといいですね。
生クリーム・バター不使用のお菓子②
『ゼリー』
生クリーム・バター不使用のお菓子、お次はゼリーです。
ゼリーは基本的に、果汁・ゼラチン・砂糖で作るお菓子のイメージでしょう。
しかし、ゼラチン質で固まったものは全般的にゼリーとして認識されているようです。
例えば、煮魚を作ったときの煮汁が固まった煮凝りも、ゼリーの一種だそうです。
近年は、ゼラチンで固めたものだけではなく、こんにゃくゼリーや寒天を使用したもの多く販売されており、ゼリーとしての裾野が広がっていますね。
ゼリーに限ったことではないのですが、お菓子作りで一番大切なのは、そのレシピに忠実に作ることだと思います。
お菓子作りは物理学とも言われ、その少しの材料の量の違いで、完成したものに、とても大きな差ができてしまいます。
ゼリーは固める際のゼラチンの量で、その出来上がりの固さが大きく変わってきます。
当然、各個人にお好みの固さがあると思いますが、まずはレシピ通りに作って、感覚を掴んでからアレンジをしていきましょう。
また、ゼリーに使う果汁の種類に注意です。
例えば、生のパイン果汁からパインゼリーは作れません。
生のパインに含まれるタンパク質分解酵素の作用で、ゼラチンが固まらないのです。
使う果汁には注意しましょう。
生クリーム・バター不使用でケーキが作れる
『シフォンケーキ』
シフォンケーキも生クリーム・バターを使わず作れるお菓子ですね。
シフォンケーキはスポンジケーキの一種なのですが、普通のスポンジケーキとは何が違うのでしょうか?
シフォンとは、「絹やレーヨンのような薄い織物」の意味だそうです。
その特徴的な柔らかさを思えば、納得いくネーミングですね。
その柔らかさを出すために、メレンゲが使われています。
また、他のスポンジケーキとの違いは、バターでなくサラダ油(植物油)が使われているのが特徴的ですね。
その歴史はハッキリしており、1927年にアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスのハリー・ベーカーさんによって考案されたレシピです。
このころはレシピが公開されず、そのふわふわ感の正体は秘密にされていましたが、1947年にその秘密のレシピをゼネラルミルズ社が買い取り、判明したということです。
ここまで歴史がはっきりしているお菓子も、珍しいのではないでしょうか。
しかし、シフォンケーキはそのままで食べるより、いろいろとトッピングして食べるのが一般的でしょう。
やはり相性が良いのが、ホイップクリーム(生クリーム)でしょう。
他には、フルーツソースやあんこなども美味しいですね。
ガトーショコラも生クリーム・バター不使用で作れる
『ガトーショコラ』
ちょっと意外かもしれませんが作り方によりますが、ガトーショコラも生クリーム・バターを使わずに美味しく作れます。
基本的な材料は、チョコレート・卵・小麦粉・砂糖が鉄板ですかね。
それぞれのアレンジでブランデーやココアパウダー、牛乳などなどありますが、最低限なら上記4つの材料で作れてしまいます。
究極的には、チョコと卵のみのレシピなんてものもあり、驚きです。
ガトーショコラのしっとり感を出すのには、メレンゲが使われているのが特徴ですね。
似たようなチョコレートベースのお菓子でブラウニーというのがありますが、その違いは何なのでしょうか?
主に3つの違いがあるのが、わかりました。
1つめは卵の使い方。
ガトーショコラはメレンゲにするのに対し、ブラウニーは全卵を生地に練り込むという点です。
2つめは形。
ガトーショコラは様々ですが、ブラウニーは平たく焼いて、ひと口大にするのが一般的です。
3つめは食感。
ガトーショコラはメレンゲ使用なので、ブラウニーよりも、ふんわり感があるのが一般的です。
しかし、ブラウニーも生地の配合・レシピ次第で変化するので、絶対というわけではないようです。
生クリーム・バター不使用のお菓子といえば和菓子
『和菓子全般』
生クリーム・バター不使用のお菓子は、日本発祥の和菓子は外せません。
和菓子という言葉は、洋菓子に対する言葉で、明治時代に生まれた言葉のようです。
主な和菓子といえば、餅菓子・羊羹・饅頭・最中(もなか)・落雁(らくがん)・煎餅などでしょうか。
米・麦などの穀類や小豆・大豆などの豆類と葛粉などのデンプン質、砂糖を主原料としたものがほとんどで、やはり洋菓子と違いバターなどの油脂、生クリームなどの乳製品は使われていないですね。
特に豆類から作られる餡が、一番の特徴ですね。
また、緑茶に合わせることを想定してレシピが考案されており、日常的な茶請けのお菓子として親しまれているということだけでなく、茶の湯の世界との関係も深く、その歴史を感じるものです。
さらに、日本ならではの季節感、四季との結びつきが強いことも、特徴のひとつでもあります。
特に上生菓子と呼ばれる上等な生菓子では、さまざまな伝統の製法を駆使し、味だけでなく見た目も重視し、視覚的な美しさも素晴らしいお菓子です。
日本のお菓子・和菓子について
和菓子についてのご紹介を続けます。
やはり、和菓子について外せないのが『餡(あん)』ですね。
餡についての探求していきます。
豆類から作られる餡は、和菓子の基本とも言われるほどに、重要視されています。
一般的なイメージの黒い餡は、赤あんと言います。
主に小豆から作られています。
さらにその種類があり、餡を作る際に、こして豆の皮を取り除いたものが『こしあん』、豆の粒をしっかり残したものが『粒あん』、小豆の皮ごと潰したものが『つぶしあん』となっています。
赤あんと対になる、白あんというものもあります。
白あんとは、基本的にインゲン豆の種類から作られているこしあんです。
また、白あんの高級品として白小豆から作るものもあります。
青エンドウを甘く煮ることでうぐいす豆となり、このうごいす豆は青色のこしあんである、うぐいす餡の原料ともなっています。
『あんこ』とひと口に言っても、たくさんの種類があり、先人たちの努力の結晶が見られますね。
生クリームやバターを使わずとも、味わい深いお菓子はたくさんあるのですね。
まとめ・食べ過ぎないように
以上、生クリームもバターも使わないお菓子をご紹介してきました。
油脂が使用されてないので、少しはヘルシーで胃への負担も軽いお菓子だとは思いますが、砂糖など糖質の取り過ぎには注意してください。
初めてお菓子作りをしてみると、洋菓子・和菓子に関わらず、そこに使われる砂糖の量に驚くことでしょう。
多少はヘルシーかもしれませんが、やはりお菓子には変わりないので、健康を気にする方は食べ過ぎには気をつけましょう。