レタスとキャベツは、栄養素のひとつとも言われる「食物繊維」が多いとよく聞きますよね。
この食物繊維が多いのは、どちらか知っていますか?
ここでは、レタスとキャベツのそれぞれの栄養素と、食物繊維のアレコレをまとめました。
栄養素は大切?栄養不足だと?
栄養素と言えば、タンパク質・脂質・炭水化物・無機質・ビタミンです。
これらは、「5大栄養素」と言われ、私たち人間が生きていくうえで、欠かせない栄養です。
この栄養素が足りていない「栄養不足」になってしまうと、どうなるか分かる人は多いでしょう。
栄養不足になることで、免疫力の低下に繋がり、体に悪い影響を与えてしまいます。
免疫力が低下してしまうと、体を守る力が弱くなってしまうのです。
そのため、細菌やウイルスなどに感染してしまいやすく、病気にかかりやすくなってしまいます。
栄養不足が原因で、何か特定の病気にかかりやすくなるというわけではありません。
免疫が低下してしまうことで、体調不良なども含め、全ての病気の原因となってしまうのです。
人間の体には、栄養素が非常に重要だと言うことがわかりますね。
そして、この重要な5大栄養素ですが、最近では、ある栄養素が「第6の栄養素」として重要視されています。
それが、レタスやキャベツにも含まれている「食物繊維」です。
栄養素の働きを知っていると
前項では、人間の体に欠かすことのできない5大栄養素について、少しだけ触れました。
その5大栄養素が体にどんな働きをするのか、細かく理解している人は少ないのではないでしょうか。
それは、レタスやキャベツに含まれ、第6の栄養素と言われる「食物繊維」でも同じことが言えます。
栄養素が持つ働きについて知ることは、とても大切なことです。
なぜなら、その情報は無駄になるものではなく、健康的な生活を送っていくうえで、欠かせない知識になるからです。
その栄養素の働きを詳しく知っていると、どういったことに繋がるのでしょうか。
例えば、栄養素のひとつである「タンパク質」で考えてみましょう。
タンパク質は簡単に言うと、体を作っている筋肉・血液・髪・皮膚などの材料となります。
タンパク質が多く含まれた食べ物には、肉類・魚介類・卵類・大豆製品・乳製品が挙げられます。
この食べ物を適量食べていると、もちろんですが、タンパク質不足にはなりません。
そのため、筋肉量の減少、集中力や思考力の低下、肌や髪のトラブルから体を守ることができるのです。
タンパク質の働きを知っていると、そのトラブルが起こったときも、「タンパク質不足だ」ということに自分で気づくことができるでしょう。
レタスやキャベツの食物繊維の働き
栄養素の働きを知っていると、より健康的な食事を摂ることができます。
先ほどのタンパク質の働きに続いて、「食物繊維」の働きについて知っておきましょう。
第6の栄養素と言われる食物繊維は、「不溶性」と「水溶性」の2つに分けられます。
この2つの食物繊維は、それぞれ違う特徴を持っています。
●不溶性食物繊維
不溶性食物繊維には、水に溶けにくい特徴があります。
腸の中で便を固めてくれて、排便を促してくれるのです。
ちなみに、レタスやキャベツに含まれているのは、この不溶性食物繊維です。
●水溶性食物繊維
反対に、水溶性食物繊維は水に溶けやすい特徴を持っています。
水に溶けやすいため、腸内の便が水分を吸水しやすく、便のかさが増えるため、排便しやすくなります。
食物繊維は、この2種類に分けられるのです。
レタスとキャベツの栄養素を比較
レタスとキャベツには、食物繊維が豊富なイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
食物繊維だけでなく、その他の栄養素にも注目し、レタスとキャベツを比較してみましょう。
<レタスとキャベツそれぞれ100gあたりの量>
・エネルギーは、レタスが12kcal、キャベツが23kcal
・カリウムは、レタスもキャベツも200mg
・カルシウムは、レタスが19mg、キャベツが43mg
・マグネシウムは、レタスが8mg、キャベツが14mg
・βカロテン当量は、レタスが240mcg、キャベツが50mcg
・ビタミンKは、レタスが29mg、キャベツが78mg
・ビタミンCは、レタスが5mg、キャベツが41mg
・リンは、レタスが22mg、キャベツが27mg
・食物繊維総量は、レタスが1.1g、キャベツが1.8g
ご覧の通り、食物繊維はキャベツの方が多いです。
ちなみに、レタスは1個で約300gくらいの重さです。
そして、キャベツは約1,200gくらいの重さなので、レタスの4倍重いのです。
レタス1個分、キャベツ1個分を比較すると、キャベツの方が圧倒的に食物繊維の量が多いです。
レタスの優れた栄養素
レタスとキャベツの栄養素を比較しましたが、食物繊維はキャベツの方が多いことが分かりました。
しかし、レタスがキャベツよりも圧倒的だったのが、「β(ベータ)カロテン」です。
βカロテンと聞いても、ピンとこない方は多いでしょう。
この項目では、レタスに豊富に含まれているβカロテン(βカロチン)に注目してみましょう。
まず、βカロテンは自然界に存在する赤色・黄色・橙赤色などの天然色素である、カロテノイドのひとつです。
βカロテンは体内に吸収されると、ビタミンAに変えられる性質をもった栄養素です。
この栄養素は、強力な抗酸化力をもっているため、体に良い影響を与えてくれます。
その良い影響とは、視力の回復や、皮膚や粘膜などの免疫機能を正常に保つことです。
そのため、美肌効果や、がん予防、体の成長にも欠かせない栄養素と言えます。
レタスには、体に良い影響を与えてくれるβカロテンが、豊富に含まれているのです。
しかし、βカロテンの栄養素だけに偏ってしまうと、反対に、体には悪い影響を与えてしまうので注意が必要です。
キャベツの優れた栄養素
最後は、キャベツに含まれる優れた栄養素についてです。
レタスとキャベツを比較したとき、食物繊維が多かったのはキャベツですが、それだけではありません。
圧倒的に多かったのは、「ビタミンC」です。
私たち人間の体には、ビタミンCが「1日100mg必要」と言われています。
キャベツは、葉の色が濃い方が、ビタミンCが多く含まれています。
そのため、内側よりも外側の緑色が濃い葉の方が、ビタミンCが多いことになります。
この外側の大きめの葉を約3枚食べるだけで、ビタミンCを100mg摂取することができますよ。
そして、このキャベツに含まれるビタミンCの効果についてみていきましょう。
ビタミンCは、果物や野菜に多く含まれる水溶性のビタミンです。
美肌にはビタミンCが良いということは、多くの人が知っていると思いますが、それだけではありません。
ビタミンCには免疫力を高めて、風邪や感染症などのウイルスから体を守る効果もあります。
反対に、ビタミンCが不足してしまうと、肌荒れや、傷の治りが遅れる、免疫力低下などに繋がってしまうのです。
意識して、ビタミンCが豊富なキャベツを食べたいですね。
レタスもキャベツも優れた栄養素を持っている
なんだか見た目が似ているレタスとキャベツですが、優れた栄養素はそれぞれ違うのです。
栄養素や、その働きについて知っていると、健康的な食事を意識しやすいです。
ひとつの栄養素を摂りすぎてしまうことには注意して、バランスの良い食事で、適度に栄養を摂りましょう。