炊き上がったご飯を保温機能を使って、炊飯器の中に入れっぱなしにしていませんか。
便利な保温機能ですが、いざ食べようとしたら「なんだか臭い!?」なんてことになり兼ねません。
今回は、炊飯器で保温したご飯の臭いの原因や、保温機能は美味しさをいつまで保てるのかを考えてみました。
ご飯を美味しく食べるポイントは、適切な保存方法にありますよ!
いつまでも炊飯器の中で保温していると、ご飯が臭くなる!?
炊飯器でご飯を炊いてから、そのまま保温していると、色が少し黄色っぽくなり、食べてみるとあまり美味しくありません。
どうして、このような現象が起こるでしょうか。
原因を一緒に考えていきましょう。
一番に考えられるものとしては、内釜や内蓋の汚れです。
パッキン等の汚れも、ご飯にうつってしまう可能性があります。
次に、精米が不十分だったことも原因として考えられます。
米ぬかがたくさん残っていると、炊いたご飯が臭うことがあるのです。
栄養分を残そうと、あえて米を研ぎ過ぎないようにしていませんか?
臭わない美味しいご飯にするなら、しっかりと米を研ぎましょう。
注意点として、研ぐ時に米同士を擦り合わせないように、優しく手洗いするように研ぐと米が痛みません。
また、研ぎ初めが一番、ぬかの臭いを吸いやすいので、1~2度はすぐに水を捨てるようにしましょう。
古い米や、質の悪い米も臭うことがあります。
黒ずんでいたり、ひび割れがあるものは取り除いてから、炊くようにするといいですね。
炊飯器も汚れていなく、研ぎ方にも気をつけていて、品質の高い米を選んでいる方もいらっしゃるかと思います。
その場合、保温時に臭いが発生している可能性があります。
次章では、なぜ保温が臭いと関係しているのか迫っていきます。
いつまでも炊飯器の中で、保温しっぱなしにするのは良くないかもしれませんよ。
臭いの原因は炊飯器の保温機能!?
ここからは、炊飯器の保温によって臭いが発生する原因を考えていきましょう。
炊き上がってから炊飯器の中で、いつまでも保温したままにしていませんか?
保温時間が長過ぎると、臭いの原因となります。
ご飯は炊き上がるとデンプン化し、臭いを吸収しやすくなります。
また、ご飯に含まれる糖とアミノ酸が化学反応し、褐色物質を作り出すことによって、ご飯が黄色っぽくなります。
これをメイラード反応と言います。
他には、保温機能自体の異常も考えられます。
古い炊飯器を使っていると、気付かないうちに故障していて、保温温度が低下していることがあります。
通常は60~70℃で保温しますが、温度が下がり過ぎると雑菌が繁殖しやすくなります。
保温が原因で起こることは、臭いだけではありません。
長時間保温していると、ご飯の水分は減少し固くなり、内釜にこびりついたり、乾燥してパサパサした食感になってしまいます。
せっかく炊き上がったご飯を、炊飯器の中で保温しっぱなしにするのは、もったいないですね。
では、炊飯器の保温機能は、ご飯の美味しさをいつまで保てるのでしょうか。
炊飯器の保温は、いつまで美味しさを保てる?
炊飯器の保温時間は、多くのメーカーで12~24時間とおすすめしているようです。
では実際に、保温機能でご飯の美味しさは、いつまで保てるのでしょうか。
多くのメーカーがうたっている12~24時間以内なら腐敗はしませんが、時間の経過とともに臭いや、変色が起こってきます。
もちろん、味も変わってきますね。
ご飯を美味しく食べるなら、やはり炊き立てですが、どうしても保温する場合は10時間以内なら、味は多少落ちても、まだ美味しく食べられるでしょう。
ご存知の方も多いかと思いますが、保温機能はかなり電気代もかかります。
節電のためにも、炊き上がったご飯は炊飯器で保温せず、すぐに容器に移して冷蔵庫や冷凍庫で保存し、食べる時に電子レンジで温め直した方がいいですね。
その方が、臭いや変色も防げますよ。
暑い時期は特に、ご飯が傷みやすいです。
冷蔵庫で一晩以上保存する場合は、食べる前に嫌な臭いがしていないか、糸を引いていないかをよく確認しましょう。
炊飯器でいつまでも保温するのはNG!ご飯の適切な保存方法
炊飯器に、ご飯をいつまでも入れっぱなしにしておくのは良くない、ということは理解していただけましたか。
どうしても保温するなら10時間を限度にし、なるべくなら炊飯器から出して保存するのがおすすめです。
保存方法としては、常温・冷蔵・冷凍がありますが、夏場の常温保存は特に傷みやすいので、冷蔵か冷凍保存した方が安心ですね。
炊飯器でご飯を炊いたら、熱いうちに保存容器に入れるか、一膳ずつラップに包みます。
熱いうちに包むことで、水分も逃がさず一緒に保存できますよ。
ラップに包む時のポイントは、ご飯を薄く平らにすることです。
こうする事で、熱が通りやすく解凍する時間を短縮できるのです。
そして、しばらく置いて冷まします。
冷めたら、臭いうつりを防ぐためにジッパー付きの袋などに入れ、冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。
美味しく冷凍保存するコツは、急速冷凍です。
冷凍庫に急速冷凍機能がある場合は、活用してくださいね。
機能がない場合は、金属性のプレートやアルミホイルを下に敷いておくと、冷気が伝わりやすくなりますよ。
冷凍ご飯の保存期間は、冷凍庫の開け閉めが激しくなければ、半年ほどは食べられますが、美味しく食べるなら1~3ヶ月程度がいいでしょう。
食べる時は、500Wの電子レンジで、常温は約40秒、冷蔵なら約1分、冷凍なら約3分です。
ご家庭でお使いの電子レンジによって、調整してください。
保温せずに冷凍したご飯を美味しく解凍する方法
冷凍ご飯を解凍する際、電子レンジよりも、ふっくらとして美味しい解凍方法があります。
どんな方法かというと、蒸し器を使う方法です。
手間はかかりますが蒸し器を使うと、冷凍ご飯がたっぷりと水分を含んだご飯に戻るんです。
それでは、手順をご紹介します。
まずは、蒸し器または鍋の中にザルやどんぶり等を入れて、お湯を沸かします。
ザルは金属製のものを使ってください。
クッキングシートの上にラップを外したご飯をのせます。
そして、蒸し器に入れましょう。
ザルやどんぶり等にのせたら、蓋に布巾をつけて5分ほど温めます。
火傷には、くれぐれも気をつけてくださいね。
5分たったら、ご飯の様子を確認します。
見極めは、ご飯が簡単にほぐせるかどうかです。
中まできちんと温まっていたら、美味しいふっくらご飯の完成です。
電子レンジを使えば、簡単に解凍できてすぐに食べられますが、美味しさにこだわるなら、蒸し解凍がおすすめですよ。
炊飯器の保温機能を使って、いつまでも置いておくよりも、すぐに炊飯器から出して保存した方が、ご飯の美味しさは保てます。
炊飯器で炊いた玄米ご飯を美味しく保存するには?
最後に、玄米ご飯を美味しく保存する方法をご紹介します。
炊飯器で炊き上がった玄米ご飯は、いつまでも入れっぱなしにしないで、おひつに入れましょう。
「おひつ」とは、さわら、ひのき、杉などの木材で作られたご飯を保存する容器ですね。
炊き上がった玄米ご飯は、おひつに入れておくと、余分な水分が吸収され、時間がたっても美味しいままなんです。
そして、すぐに食べないなら冷凍保存がおすすめです。
一番美味しさや風味を保てるのは冷凍です。
冷凍方法は、前述したとおりです。
玄米には、体内の不要なものを排出して体の中をきれいにする効果がありますが、冷凍することによって、その効果は半減してしまいます。
ですので、なるべく食べきれる分だけを炊くようにしましょう。
冷凍した玄米ご飯を美味しく食べるなら、電子レンジよりも、やはり蒸して解凍した方がいいですね。
ひと手間かけることで、美味しさの度合いが違いますよ。
ぜひお試しください。
白米でも玄米でも、炊飯器の保温に頼らず、すぐに別容器やおひつに移して保存するようにしましょう。
なるべく保温機能は使わない
炊飯器の保温機能は便利ですが、しばらく放置していると、臭いや変色の原因となります。
ご飯を美味しく食べるなら、炊き上がったご飯はすぐに炊飯器から出して、別容器かラップに包んでに保存しましょう。
どうしても保温する場合は、10時間を限度にするといいですね。
また、内釜や蓋、パッキンの汚れも臭いの原因になります。
日頃から、炊飯器は清潔に保ちましょう。