玄米は消化に時間がかかる食品!消化を良くする工夫を知ろう

玄米は、栄養バランスが良く、体に良いイメージが強い食品なのではないでしょうか。

しかし、消化の面で考えると、少し工夫が必要だということをご存知でしょうか。

ここでは、玄米の消化について、かかる時間や消化を良くする工夫などをご紹介します。

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玄米の栄養素とは?

「玄米は栄養価が高い食品である」ということは、みなさんもすでにご存知かと思います。

その秘密は、通常ならば精米の段階で除かれてしまう糠の部分にあるのです。

糠には、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれています。

その、糠が付いたままの玄米には、人間が生命を維持するために必要なすべての栄養が含まれていると言われています。

現在、私たちが食べているような、糠を除いた消化の良い白米は、もともとは上流階級の人々の口にのみ入る貴重なものだったようです。

江戸時代になり、ようやく庶民も白米を口にすることができるようになったようです。

それまでは、庶民は主に玄米をはじめとし、雑穀類を豊富に食べていました。

白米よりもパサつきがちで、しかも消化に時間のかかる玄米は、何度も何度も、よく噛む必要があったことでしょう。

しかし、庶民の質素な食事でも、主食に玄米を食べたことでよく噛む生活を送ることができ、体に良い栄養が取れ、その結果人々の健康が維持されていたのかもしれません。

玄米の消化に必要な時間はどれくらい?

私たちが普段食べている白米をはじめ、パンやうどんなど、主食である炭水化物の消化にかかる時間は、およそ3時間と言われています。

肉類などに比べれば短い時間で消化されるものなのですが、これら炭水化物は、すみやかにエネルギーになる優れものです。

ですから、朝食にそれらの主食をしっかりと食べて出かけることで、昼食まで空腹を気にせずに、またエネルギッシュに、仕事や勉強に取り組むことができるのです。

では、玄米に関しては、消化にかかる時間はどれほどなのでしょうか。

人工の消化酵素を使ったある実験によれば、玄米は、そのほかの炭水化物が消化されると言われる3時間を経ても、消化されないということがわかりました。

消化を阻む要素があるため、消化時間が長くかかるのです。

もっとも、消化にかかる時間とは、よく噛んだり、水分を加えて柔らかくしたり、といった作業が加わることで多少短くなるものです。

そのような要素が加わった玄米は、もう少し短時間で消化されている可能性はあります。

なぜ玄米の消化には時間がかかるの?

では、白米などに比べて、玄米はなぜ消化に時間を要するのでしょうか。

それは、玄米を覆っている糠、そして、アブシジン酸と呼ばれる、発芽を抑制する因子に原因があるようです。

表面を皮に覆われた玄米は、よく噛むことをしなければ、消化不良につながりかねません。

また、アブシジン酸は、玄米が自分自身を守るための働きの1つを担うものですが、人体にとっては、代謝を妨げる働きをしてしまうものです。

その結果、体内の消化酵素の働きが鈍り、消化不良になるだけではなく、免疫の低下や体温の低下などを引き起こす原因となりえます。

つまり、玄米に自然に備わっている機能が、それを食べた人にとっては良くない形で表れてしまうのです。

それは何とも皮肉なことですが、こうした症状を防ぎながら玄米を食べる方法はあるのです。

玄米をお勧めできない人とは?

玄米は非常に栄養価の高い、いわばパーフェクトな食品の1つと言えるでしょう。

しかし、先にもお伝えしたように、他の炭水化物と比べ、消化に時間を要するという点を忘れてはなりません。

もちろん、よく噛むことなどで消化の悪さを改善することはできます。

逆に言えば、消化を良くする咀嚼を十分にできない方には、あまりお勧めできないものとも言えます。

たとえば、咀嚼する力がまだ弱い幼い子供の場合です。

特に3歳未満の子供は、咀嚼の力が充分とは言えませんので、玄米を食べさせるのは、もう少し待った方が良いかもしれません。

また、高齢の方も注意が必要です。

すべての人に当てはまることではないのですが、年齢を重ねるとともに、口内環境は悪化する傾向にあります。

それにより、咀嚼力や嚥下力の低下が起こる可能性が高くなります。

唾液や消化酵素の分泌も減少傾向にありますので、結果として消化の力が低下する、と言えます。

その他、十分に咀嚼力のある年代の方でも、体調が優れない時などは、玄米などの消化の良くないものはなるべく避けるようにしましょう。

玄米は時間をかけて発芽させよう!

玄米は消化に時間がかかる食品、ということが分かりました。

しかし、ある工夫をすることで、消化の悪さを解消することが可能なのです。

それは、玄米を発芽した状態にしてから食べることです。

発芽玄米が良い理由が2点あります。

1点目は、人の体にとって様々な影響を及ぼす発芽抑制因子である、アブシジン酸の毒性をなくすことにつながるためです。

2点目は、発芽状態にさせることで、栄養が強化されるためです。

玄米に含まれる様々な栄養の1つであるGABAは、発芽状態にすることで、その量を2倍近くまで増やします。

興奮に関わる物質を鎮静する性質のあるGABAは、その他にも、血圧の安定や成長ホルモン分泌の促進、血糖値の上昇の抑制など、体にとって様々な良い働きをしてくれます。

玄米にひと手間かけて発芽させることにより、こんなにも嬉しい作用が期待できるのですね。

玄米を消化よく美味しく食べるコツ

少し時間をかけて玄米を発芽させると、体にとって良い作用が沢山生まれるということが分かりました。

それでは、そんな玄米を、更に食べやすく、消化の良いものにするための工夫をご紹介しましょう。

まずは、玄米100%にこだわらず、いつも食べている白米に少量混ぜて食べ始めてみることです。

体に良いとわかっていても、玄米には独特の味や食感がありますし、咀嚼の回数が必要です。

食を楽しみながら、徐々に玄米に慣れることからまず始めてみましょう。

また、玄米は白米と比べてパサつきを感じやすいですから、それを改善するために、油分を加えて炊くこともお勧めです。

オリーブオイルなど、抗酸化作用のあるオイルを使うと、健康面でもプラスになり一石二鳥です。

とろみ、粘りのあるおかずと共に食べることも、食べやすくする工夫の1つです。

和食の定番である卵や納豆やとろろ、そしてめかぶやオクラなど、ネバネバ、トロトロした食感のおかずは、玄米のパサつきを和らげ、食べやすくしてくれます。

そのうえ、粘りのある食材に含まれる水溶性食物繊維の働きで、腸内環境を整えることもできますから、消化を助けることにもつながります。

おかゆや雑炊、リゾットなど、水分を加えたメニューにすると、子供や高齢の方なども食べやすく仕上がります。

玄米を気軽に取り入れて健康に!

以上、玄米の栄養や特徴、そして消化を良くするコツなどをご紹介しました。

体に良い玄米だからこそ、気軽に生活に取り入れたいですし、それを長く継続したいものですね。

食事は、健康な体を得るために必要ですが、加えて、食材の食感や味、そして雰囲気などを楽しむことがとても大切です。

玄米を食べることにおいても、それは一緒です。

無理なく玄米を取り入れ、徐々に自分の生活に合った玄米の食べ方を見つけましょう。