私たちの生活に馴染深くて体に良い玄米やお茶の歴史を教えて

お米もお茶も、私たちの食生活の根幹をなす大変歴史ある食材です。

お米はいったい、いつ日本に入ってきたのでしょうか。

昔は玄米を食べていたのか、またお茶はいつ頃登場したのでしょう。

今回は、そんな玄米や白米、お茶や玄米茶についての歴史をご紹介します。

玄米の栄養やおいしい玄米茶の入れ方などについても、併せてご覧ください。

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はじめて知るお茶の歴史

お茶の歴史は、紀元前2700年頃の中国からはじまります。

当時は嗜好飲料というよりも、薬用として用いられていました。

なぜなら、お茶の茶葉には抗酸化作用や抗菌作用などがあるカテキンや、リラックスの効果のあるテアニン、免疫強化や風邪予防効果のあるビタミンCが豊富に含まれているためです。

それが日本に入ってきたのは、奈良・平安時代です。

遣隋使・遣唐使として、当時の中国に派遣された僧らが持ち帰ったのが起源とされています。

しかし、高級であるが故、一部の特権階級にしか飲用されず、広く普及し出すのは鎌倉時代になってからです。

当時は、お茶といったら抹茶を指しました。

茶臼で粉にし、沸騰したお湯に入れて飲む方法です。

眠気覚ましとして飲用されることが多く、武家社会に浸透していきました。

江戸時代になると、現在のような煎茶が普及しだします。

茶葉を蒸して釜入りし、揉みながら乾燥させる方法です。

その後、茶葉を丸く焙る玉露が登場し、明治時代後期になると玄米茶が生み出されます。

玄米茶は緑茶に炒った玄米と爆ぜた玄米とを混ぜたもので、緑茶と玄米の両方の栄養が摂れるスグレた発明品です。

なぜこのような発想が生まれたかには諸説あり、お正月の鏡餅の処理方法として炒った玄米を煎茶に混ぜて飲んだのがはじまりという説があります。

また、お米どころの東北地方で高価な緑茶の使用を少しでも抑えるために、玄米を入れてカサを増したのがはじまりという説が有力です。

起源はどうあれ、玄米茶には煎茶にはない独特の香ばしい香りがあり、茶葉が少ないため安価で、カフェインが少ないという特徴もあります。

では、玄米茶に含まれる玄米について、少しお話いたしましょう。

玄米と白米の違いは?どんな栄養が含まれているの?

玄米茶に含まれる玄米とは、お米のもみ殻だけを取り除き、糠や胚芽部分を有した状態のお米をいいます。

私たちが普段食べているのは、糠や胚芽部をしっかり取り除いた精白米です。

この糠や胚芽部分には、私たちが生きていくのに必要な栄養素のほとんどが含まれています。

代表的なのがビタミンB群、ビタミンE、タンパク質、鉄分、カルシウム、カリウム、食物繊維です。

それぞれの栄養素には下記のような効能があります。

●ビタミンB群

代謝を上げて脂肪を燃焼させ、疲労回復や脳の健康を維持してストレス解消をはかります。

●ビタミンE

高い抗酸化作用で新陳代謝をアップさせ、細胞の若返りをはかります。

血管の健康を保持します。

●タンパク質

筋肉を作り、代謝アップをはかります。

●鉄分

血液増強に役立つミネラルです。

●カルシウム

骨の増強に役立つミネラルです。

●カリウム

高血圧を下げて正常範囲に戻し、体内の余分なナトリウムを排出してむくみを解消します。

●食物繊維

腸内環境を整えて便秘を解消するため、ダイエットの強力な味方です。

玄米には白米の5倍の食物繊維が含まれています。

このように、優れた栄養素を有した玄米が入っている玄米茶は、普通の煎茶より健康効果が高いといえます。

特にコレステロールの抑制や脂肪燃焼には効果があるため、ヘルシーなダイエットをしたいかたにはピッタリな飲みものです。

玄米茶が誕生した背景は、歴史上ダイエットが必要になるほど飽食な現代とは正反対の貧困の時代でした。

それが今や、真逆の意味でもてはやされているのですから、時代とは不思議なものですね。

意外!私たちが知らない玄米の歴史とは①

お茶と同様に、お米も私たち日本人にとって馴染深い食物です。

今でこそおいしい精白米を毎日食べることができますが、昔は食糧事情が悪かったため、私たちのご先祖はずっと玄米ばかり食べてきたと思っていませんか。

意外にも玄米の歴史は浅く、現在のような形で食べられるようになったのは近代に入ってからで、普及したのは昭和の初期というから驚きです。

では、それ以前は何を食べていたのかというと、なんと白米を食べていたのです。

しかし、現代と同じ精白米ではありません。

もみ殻と糠を取り除くのが精いっぱいのレベルのお米です。

大和朝廷の時代には、すでにこの手のお米が食べられていた痕跡があるといわれています。

現在と違い、当時は黒や赤、紫などの色素が含まれた古代米が栽培されていました。

奈良時代になるといわゆる白米の品種が導入され、一部の特権階級のために大変な労力を強いられて精米されるようになりました。

そのため庶民はきちんと精米されていない、いわゆる半つき米と呼ばれるお米少量に、粟やひえなどの雑穀を混ぜ、カサを増して食べていたようです。

昔は、お米は税として納めるものであっただけに、玄米どころかお米自体が大変な貴重品であったのです。

そして、様相を変えはじめたのは江戸時代に入ってからといいます。

どう変わっていったのでしょうか。

お米は政治と結びつく!玄米の意外な歴史②

江戸時代に入ると戦乱の世が終焉を迎えたことで、お米事情も改善します。

技術の向上と新田開発が進んだことでお米の生産量がアップし、庶民もやっとご飯が食べられるようになりました。

とりわけ江戸や大阪といった都会では精米された白米が口に出来るようになり、糠に含まれていたビタミンB1がかえって摂取できなくなったことで脚気が増えました。

一方、地方では相変わらず糠が取りきれてないお米に雑穀を加えたものが主食でしたから、当時の脚気は江戸患いなどと呼ばれ、都会病ですらあったのです。

こうして白米が徐々に一般にも普及していき、脚気はやがて全国的な問題となって昭和の初期まで続きました。

そんな中、昭和初期に「玄米は完全栄養食である」と唱えた医師が脚気の解消と健康増進のため、玄米食の普及を試みました。

それが戦前の大政翼賛会の思想と結びつき、時の首相、東条英機が玄米を愛食していたことも加わって、爆発的に広がったのです。

戦中は食料不足のため、白米は銀シャリと呼ばれ高級品になりました。

庶民は玄米を一升瓶に入れ、棒で突いて精製したり、イモや雑穀などを加えて食べていました。

そのため、現代でもある一定以上の年齢のかたにとって、玄米や雑穀米は貧乏の代名詞として苦しかった時代を連想させてしまのです。

お茶もお米同様、戦中は貴重品でした。

戦争が終わり、平和な時代になって改めてお米やお茶をいただくとき、至福の一杯が腹も胸も満たしたことでしょう。

お米もお茶も、歴史に翻弄された犠牲者なのかもしれませんね。

もっとおいしくいただくために知っておきたい玄米茶の秘密

健康効果の高い緑茶に、同じく健康効果の高い玄米をブレンドした玄米茶は、その歴史こそ浅いですが、さわやかで香ばしい風味が人気のお茶です。

蒸して炒った玄米と、爆ぜてポップコーン状になった玄米の2種類がブレンドされていますが、炒った玄米のほうが香ばしいため、炒った玄米がが多いほど品質の良い玄米茶とされています。

玄米と茶葉は、1対1でブレンドされているのが普通です。

茶葉の量が普通の緑茶の半分で済むためカフェイン量が少なく、小さな子供や妊婦さんでもお飲みいただけます。

また、煎茶の苦みや渋みが苦手というかたにも玄米茶はおすすめです。

抹茶とブレンドすると、また一段と風味が増しておいしくなります。

煎茶の代わりに、玄米とほうじ茶をブレンドしたほうじ玄米茶も香ばしさが広がりおすすめです。

玄米茶は値段も比較的安いので、緑茶というよりは番茶やほうじ茶のように、気軽にいただけるお茶の部類といえます。

普段いただいているお茶に飽きたら、玄米茶をお試しになってみてはいかがでしょうか。

高温でOK!玄米茶のおいしい入れ方は?

最近は玄米茶のティーバッグも登場していますが、歴史的な茶葉を使った入れ方をご紹介しましょう。

2人前として、玄米茶はティースプーンに2杯急須に入れます。

ポットのお湯(95度)を急須に1カップ程度入れます。

30秒待ってから、湯呑に均等に注ぎ入れてください。

ポイントは、必ず高温で入れることです。

玄米茶は渋みが少ないため、高温で入れたほうががかえって香りが立っておいしくいただけるのです。

煎茶の場合はポットのお湯を一度湯呑に入れ、そのお湯を急須に入れることでお湯をいくらか冷ましてから使います。

玉露に至っては湯呑に入れたお湯を急須に移し、さらに別の湯呑に移し替えてから使いましょう。

こうすることで、温度を60℃くらいに下げているのです。

高級煎茶ほど低温でじっくりとうまみを引き出し渋みを抑えるのですが、玄米茶にその必要はなく、手軽にいただけます。

また、蒸らし時間は30秒としましたが、長く蒸らすほど味が濃くなるので、濃いめが好きなかたは時間を伸ばしてみるといいでしょう。

玄米も玄米茶も伝統にのっとっていながら比較的新しい

長年、お米やお茶に慣れ親しんだ私たちですが、現在のような玄米や玄米茶は比較的新しい産物とわかりました。

健康志向が高まる中、玄米や玄米茶の人気は、今後ますます高まっていくことでしょう。

普段何気なく口にしている伝統的な食材にこそ、健康作りに欠かせない成分が潜んでいるようです。

今一度食生活全般を見直し、体に良いものを上手に取り入れていきたいですね。