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精製塩は本当に危険なのか、摂取基準から考察してみた

      2018/03/16

精製塩は本当に危険なのか、摂取基準から考察してみた

健康ブームの昨今、天然素材が注目されています。

その煽りを受け精製塩の危険性を投げかける記事が見かけられるようになりました。

実際のところ、精製塩が危険なわけではありません。

問題は塩の使い方にあります。

その理由を見ていきましょう。

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なぜ精製塩は危険と言われるのか

精製塩が危険、という一説が出来上がった要因は、塩分含有量の高さにあります。

塩って全て塩分なんじゃないの?

と思われる方もいらっしゃるでしょう。

ですが、実際、塩に含まれているのは塩分とミネラルです。

天然塩は、塩の約20%にミネラルが含まれています。

一方、精製塩は、製造工程でミネラルの殆どを取り除いています。

塩分を示す要素は、塩化ナトリウムです。

一般的な天然塩と精製塩に含まれる塩化ナトリウムは、それぞれ80%と99.5%と言われています。

実に約20%の差が存在します。

そのため天然塩に比べて精製塩は高濃度の塩と言えるでしょう。

塩分濃度の差のせいで、精製塩を摂取すると、塩分の過剰摂取になり危険、と唱えられたのです。

そもそも精製塩とは

なぜ精製塩は塩化ナトリウム濃度が99.5%もあるのでしょうか?

その秘密は製法にあります。

食塩を作るのに最も費用対効果が高い方法、50年以上前から用いられているのがイオン交換膜透析です。

イオン交換膜とは、海水から高濃度の塩水を抽出出来るフィルターです。

つまり、塩化ナトリウム以外の殆どの物質を取り除くことができます。

イオン交換膜で、抽出された塩水の中身の殆どを塩分に出来ます。

これによく似たのが、ウォーターサーバーでお馴染のRO水です。

RO水とは、ROフィルターによって水分中のミネラルを全て取り除かれた、真水(純水)です。

イオン交換膜とROフィルターのメカニズムは少し異なります。

ですが、双方とも危険物質を始めとする不純物を、完全に取り除くために必要な技術です。

さて、食塩を作り出すべく塩水を蒸留します。

この際、塩水に含まれる水が少ないため、少ない蒸留時間で大量の塩を生産出来ます。

そのため塩を作るのに非常に効率が良いのです。

大量生産できれば安価で食卓に提供出来るため、世界的に普及したのも想像に容易いでしょう。

精製塩を天然塩に置き換えれば健康の危険を取り除けるのか?

では、精製塩の比較に挙げた天然塩を、日常生活に用いれば、生活習慣病の危険が取り除かれるのでしょうか?

答えはNOです。

確かに、精製塩よりも塩化ナトリウムが少ないので、塩分摂取量を下げられます。

ですが、そもそもの食生活が塩分過多だったら、例え塩を変えても健康リスクは高いままです。

天然塩は、自然界の力を使って塩を作ります。

日本の天然塩は海水から作られます。

汲み上げた海水を、砂地に散布し、日差しや風を通して乾かします。

すると、塩の結晶が出来上がるので、それを濾して食用に仕立てるのです。

この工程で身体を健康にする栄養素が含まれる事は何一つありません。

海水が含むミネラルが塩に20%ばかり含まれる程度です。

塩分は得てして高いのです。

健康維持のために、精製塩を天然塩に置き換える事は大いに有効な手段です。

しかしそれで病気になる危険が取り除けるのかというと、いささか疑問が残るでしょう。

塩分摂取量と各機関の推奨値から生活に潜む危険を考察する

平成25年度の調査によれば、日本人が1日当たり摂取する塩分量は11gです。

加えて厚生労働省が推奨する1日当たりの塩分摂取量は8g未満と言われています。

一方、WHO(世界保健機関)の推奨値は5g未満で、厚生労働省の推奨値とは差があります。

日本の基準は世界と比べて危険、とは言い切れませんが、世界と比べて高めの設定になっていることは否定できません。

ところで、なぜ日本人は推奨値よりも多くの塩分を摂取しているのでしょうか。

まず考えられるのが、日本特有の食文化です。

三食とも味噌汁を食べるため、塩分を摂取する事になります。

煮魚や塩焼きなど、塩を用いた料理が多いのも特徴的です。

また近年、食の欧米化に伴い、大きなハンバーガーなど食べる姿が見受けられます。

大きなハンバーガー1つ当たりに含まれる塩分量は食塩量(精製塩)5g相当とも言われています。

ファストフードや冷凍食品などは、品質保持の為に多めに塩分が含まれています。

このため、必然的に塩分摂取量が増える環境下にあることが分かります。

塩分過剰摂取は危険

塩分過多になると、どのような病に繋がるのか見ていきましょう。

血中の塩分濃度が高まると、高血圧の原因になります。

平成26年の調査によれば、日本人の高血圧患者数は約1011万人に上るそうです。

ストレスなど原因は様々ですが、国民病の一つと言って良いでしょう。

高血圧のメカニズムについておさらいです。

人間の身体は、体内の塩分濃度を一定に保つ機能があります。

血中に塩分が増えると、中和すべく水分をため込みます。

つまり血液量が増える事になり、血管を圧迫し、高血圧になるのです。

高血圧は様々な病に繋がるやっかい者です。

高血圧が続けば、いわゆるドロドロ血状態となり動脈硬化にも繋がります。

血管は全身に張り巡らされているので、血行障害など至る所で発生するリスクを伴います。

次に、身体に取り込んだ塩分を排出するには、腎臓が関わってきます。

腎臓は、いわば体内のフィルターの役割をします。

余分なものを体外へ放出すべく、体内の塩分や老廃物を腎臓がろ過して、尿を作ります。

しかし高濃度の塩分となれば、フィルターにも負荷がかかります。

これが続けばフィルターは機能しなくなり、塩分はろ過されず体内に留まる事になります。

すると、腎不全や、糖尿病の原因にもなりうるのです。

塩分、特に精製塩の過剰摂取、高血圧は非常に危険です。

塩分無しの食事はかえって危険

極端に塩無し生活をすれば良いわけではありません。

塩化ナトリウムは私たちの身体に必要なものです。

なぜなら、他の栄養素を身体に吸収し易くする働きがあるためです。

神経伝達物質をスムーズに行う役割も果たしています。

このように塩は私たちの生命維持に欠かせない物なのです。

塩分が欠乏した際の事例を紹介します。

マラソン選手がレース中に倒れ込み痙攣を起こしている様を目にされた方も多いでしょう。

原因のひとつに、発汗などによる身体の塩分濃度低下によるものが考えられます。

つまり、適度な塩分摂取は生命の危険を回避させられるのです。

これを踏まえ、どのように生活習慣を見直していけば良いのでしょうか。

例えば、

・精製塩を天然塩や、減塩商材に切り替えてみる
・出汁などでしっかり味を取る
・減塩生活を繰り返して、舌を慣れさせる

などが考えられるでしょう。

味覚が薄味に慣れてくれば、味付けの調節もしやすくなります。

最近は糖度の高い果物や、ファストフード、ラーメンなど味の濃い食べ物が多く販売されています。

自炊生活をベースにして、時々外食して美味しい物を食べる程度にしてみましょう。

ご褒美感が付加され、より美味しく感じる物です。

夏場やスポーツ後など汗をかく際は、スポーツドリンクを忘れないよう注意しましょう。

塩との付き合い方

精製塩が本当に危険かどうか、見ていきました。

健康被害に影響するのは塩分の摂取量と、食生活です。

塩分過多が続けば、ダメージはボディブローのように後から効いてきます。

今元気でも、今後も同じ状態を維持出来るとは限りません。

健康維持には生活習慣の改善が大切なのです。

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