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オーガニック野菜から考える農産物を作るための定義とは

      2018/02/07

オーガニック野菜から考える農産物を作るための定義とは

オーガニック野菜を謳うには、各ガイドラインの定義に沿って作る必要があります。

そこで今回は、有機栽培はもちろん、その他の栽培方法に関する基礎知識、比較対象としてオーガニック大国アメリカのルールなど、合わせて見ていきましょう。

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日本でオーガニック野菜を買うならJAS認定商品を

オーガニック野菜をはじめとする有機農産物を作るには、日本のJAS法に沿って作り、認定を受ける必要があります。

そもそもJAS法とは、2001年に農林水産省が定めた有機農産物を作るために定められた法律であり、日本のオーガニック製品の基盤となるものです。

オーガニック製品は、完全無農薬というわけではありません。

化学製品が使われていないこと、自然由来のものであり、JAS法で認められたら農薬ならば使用が可能です。

故に、一概にオーガニックを無農薬とは言い切れません。

もちろん、化学肥料や除草剤など、作物が本来持たない要素を与える物の使用は認められていません。

JAS法の認定を受けるには農産物に加え、育てる土の状態も対象となります。

有機肥料で作られた土であることを証明するには、種付け前の2年以上前から準備が必要になります。

化学農薬・肥料の飛来や水に除草剤が含まれるなど、外的な要因も避けなければいけません。

野菜を取り扱う従事者も、JAS認定作業員として承認をえる必要があります。

売り物にJASマークを付けるためには、袋詰めする作業員が認定員でないと駄目なのです。

定義をまとめると以下の通りです。

・化学的な農薬・肥料を用いない

・2年以上前から、有機肥料の元、作物を育てている

・農場・工場・作業員の全てがJAS認定を受けて、初めて有機農産物として販売が可能

になります。

無農薬野菜の定義とオーガニック野菜の違い

無農薬野菜の定義は字のごとく、農薬を一切使用せずに栽培された野菜の事で、この点がオーガニック野菜との明確な相違点です。

しかし、商品として「無農薬栽培」と表示する事は法律で禁じられています。

農業が盛んな時代、農薬を使った大量生産で利益を上げる手法が一般的でした。

しかし農薬は身体に良くないと考えるニーズも多く、そこで無農薬栽培を詠った野菜の販売も並行して増えました。

ただ、過去に農薬を使っていた畑で無農薬栽培をしたところ、農産物には残留農薬が含まれるケースが相次ぎました。

にもかかわらず、無農薬表示で販売する事例が数多く報告されたため、「無農薬」の表示を禁止する運びとなったのです。

では現在、無農薬野菜はどうすれば入手出来るのでしょうか。

農林水産省では、農薬が使われていない農産物を「特別栽培農作物」に分類するとしています。

ルールは、農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下という基準です。

これに沿えば、この表示をしても良いことになります。

つまり、この表示だけを見て無農薬野菜と判断することはできないということです。

成分表示の確認や、売り手の信頼が決め手になってしまうのです。

特別栽培農作物が定義された本当の理由とは

オーガニック野菜の強みは、有機肥料を使える点です。

実はこのルール、特別栽培農作物の定義と密接な関係があります。

確かに、無農薬栽培で作られた農作物は、身体に悪いものが一切含まれていないのが特徴です。

しかし、生産するには恐ろしいほど手間がかかります。

有機栽培に限らず、生産者の悩みの種は、害虫被害による収穫高の減少です。

農業は天候に左右されやすく、その天候によって害虫の湧き易さも変わってきます。

ドローンなどオートメーションで農薬散布が可能ならまだしも、手作業となるため工数がかかり、生産量が限定されてしまいます。

こうなると農家の生計は成り立ちませんし、我々の食卓にも影響が出かねません。

趣味レベルで無農薬野菜を作るには良いですが、仕事となると難しいのが本音です。

オーガニックの定義上、天然由来の農薬を使って良しとするのはここにあります。

農薬=悪いもの、では無い事がわかりますね。

確かに、化学肥料や自然界に存在しない物を使う事に抵抗ある方も多いですが、農家と消費者の希望を叶えるのがJAS法とも言えるでしょう。

慣行栽培の定義

有機栽培、特別栽培、そして最近普及している水耕栽培以外の栽培方法は、慣行栽培と定義されます。

日本を含む世界で最も一般的な栽培方式として普及しており、化学肥料や除草剤、農薬などの使用が可能です。

農作物の大量生産を可能にしていますが、もちろん、使用量や使用しても良い薬品は法律によって定められています。

オーガニック野菜など、有機栽培で作られた農作物と比べると安く購入出来るのが利点です。

農林水産省の調査によれば、有機栽培品と国産標準品の販売価格差は120~180%もの差があるとされています。

この数値からも、有機栽培は収穫量が限定され、管理に手間がかかることが伺えます。

また慣行栽培と言えど、味豊かな農産物の生産が可能ですし、安全検査もきちんと行われているので、口に入れるのに不安なことはありません。

アメリカのオーガニック農産物はUSDAが定義

USDA(United States Department of Agriculture)は、米国の農務省を示しています。

主に農産物や食料品におけるオーガニック認証を行っています。

また、世界で最も厳しいオーガニック認証機関としても知られ、USDA承認のオーガニック野菜は安心して食べられると定評があります。

余談ですが、JASとUSDAは有機制度の互換性があり、対象の食物が基準を満たしていれば米国への輸出が可能となります。

定義は次の通りです。

・栽培する土地では、3年以上前から認定物質以外の使用を禁止。

・害虫や雑草の駆除は、自然の力と人による物理的な方法で実施。

・駆除が困難な場合に限り、認証済の合成物質などの使用が認められる。

・有機栽培で育てられた原料を用いる。

・遺伝子組み替え操作を実施しない。

日本のJAS法と、かなり似通っていることが分かります。

オーガニック野菜生産におけるJAS認定農家の推移

平成29年発表の農林水産省の調査によれば、JAS認定を受けている有機農産物を取り扱う農家の数は、平成22年時点で全国4000余りとなっています。

有機農産物として定義されるのはオーガニック野菜を始め、お米や麦、フルーツなど様々です。

また、JAS認定を受けていない農家数は、その2倍の8000戸と報告されています。

日本全国の農家数は253万戸と報告されており、有機栽培に取り組んでいる農家の割合は全体のわずか0.5%になります。

有機農家保有の生産面積は年々増加しており、その大きさは26,000ha、JASに限れば10,000haとなっています。

しかし、日本の耕地面積の0.6%程度であり、これは山が多い日本の地形が原因のひとつです。

有機農家に就農している農業者の平均年齢は、農業全体平均と比較しても若いのが特徴です。

新規就農希望者の30%は有機農業での就農を希望しており、この点からもオーガニックへの注目度が垣間見れます。

日本のオーガニックの今後

日本を含め、世界の有機栽培への関心は年々強くなっており、健康意識の高まりを裏付けるものです。

日本でも、オーガニック大国アメリカに通ずる水準でオーガニック農産物の生産高アップを図っています。

この現象は、健康寿命促進など様々なメリットをもたらすことでしょう。

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