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パン作りにおけるイースト菌の役割!発酵と温度の関係とは

      2017/05/20

パン作りにおけるイースト菌の役割!発酵と温度の関係とは

パン作りでよく耳にする酵母やイースト菌。
イースト菌や酵母はパン作りでどのような役割を果たしているのでしょうか。

また、パン作りで重要な発酵作業、発酵によりパンが膨らむ仕組みについてお話します。
そしてパン作りの過程と重要な温度についてもお話します。

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パン作りにおけるイースト菌や酵母の役割とは?

醤油、ビール、ワインなどの発酵食品の製造に欠かせないのが酵母菌です。

その酵母菌も幾種類かあるので、何を作るかによって使い分ける必要があり、パン作りの工程ではイースト菌で発酵させてから成形するのが一般的です。

イースト菌は温度が10℃を超えると増殖のため分裂し始めますが、60℃以上では死滅してしまいます。
その為イースト菌の取り扱いには温度管理に気を付けなくてはなりません。

活動が最も活発になるのは30℃程の温度の時で、この条件の下で生地中の糖分を栄養源としてパン生地を膨らませる炭酸ガスを排出しながら、増殖分裂を繰り返すようになります。
パンの硬さや柔らかさ、膨らみ具合はこの過程で決まるのです。

イースト菌はドライイーストや生イーストとして売りさ出され、ドライイーストには予備発酵の要らないインスタントドライイーストと予備発酵の要るタイプがあります。
どちらも顆粒状で発酵力が強く、長く保存するには冷凍もしくは冷蔵するのが良いという点で共通しています。

しかし前者はハード系のパン向きで、常温でも保存することができるのに対し、後者は予備発酵が必要な代わりに多様な種類のパンに使えるのが特徴です。

粘土状の生イーストも予備発酵が必要で、菓子パンやバターや卵を多く使う濃厚なパン作りに適しています。
但し、生イーストは温度変化や乾燥に敏感なので、保存の際は冷蔵庫に入れるのがオススメです。

それぞれのイースト菌の特徴

イースト菌は顆粒状のドライイーストや粘土状の生イーストといった形で売られていますが、このうち全工程が3時間前後という短時間発酵のパンや、糖分の多いパン作りに適しているのが生イーストです。
使う時は仕込み水で溶かすか、仕込み水の温度が極端に高かったり低い時には、こねる前に直接混ぜることもできます。

これがソフト系のパンに向いているのは、短時間で発酵のピークを迎えるためです。
しかし生イーストは手に入りにくい上、保存も効かないため、ソフト系のパンを作るのにセミドライイーストを代用することもあります。

ハード系のパンに向くインスタントドライイーストに比べ、セミドライイーストは柔らかいパンを作ることができ、イースト特有の匂いもあまりありません。
丁度、生イーストとインスタントドライイーストの中間のような存在です。

セミドライイーストとインスタントドライイーストは共に顆粒状で、外見は区別はつきにくく小麦粉に混ぜて使う点も同じです。

インスタントドライイーストは発酵のピークを迎えるのが生イーストに比べて遅く、全工程に必要な時間が3時間以上の長時間発酵のパンに使われます。
小麦の風味を味わえることと、長期保存に耐えられるのが特徴です。

開封前でも冷凍庫でなら1年程、冷蔵庫でも1か月程度は発酵力が保て、未開封なら常温で保存できます。
しかし発酵時間が足らないと、イーストの匂いが残ったり食感が悪くなることがあります。

イースト菌と発酵の仕組みとは?

イースト菌は果糖とブドウ糖が1つずつ連結した二糖類であるショ糖や、多くのブドウ糖で構成されるデンプンを栄養分とする菌の一種です。

ショ糖は砂糖の成分であり、デンプンも小麦粉の成分であるため、パン生地にも当然含まれています。

イースト菌はそれらを分解したり、吸収、消化すると同時に不要物として炭酸ガスや有機酸それにアルコールの一種であるエタノールを排出しています。
このうちパン生地を膨らませているのは炭酸ガスで、パンの香りの元となっているのはエタノールや有機酸という訳です。

又、水と一緒にこねることによって、水と小麦粉の成分中のグルテニンとグリアジンが連結してグルテンが生成されます。
グルテンは網状の膜が結びついた組織で、幾つものゴム風船を結び付けたような構造をしており、弾力性と粘り気に富み、伸びやすい性質を持っています。
パン生地が膨らむのは、炭酸ガスがイースト菌から放出されて、グルテンの風船が膨らむことで生じる現象なのです。

キューブ状の生イーストであれ、粉末状のインスタントドライイーストであれイースト菌は生物なので、適切な温度の下では他の生物同様、食べたり呼吸したり不要なものを排出するなどの活動しています。
人間はそれを発酵と呼んで利用している訳です。

イースト菌はオーブンの温度でも発酵する?オーブンの中でパンが膨らむ仕組みとは

発酵するとパン生地が大きくなるのは、イースト菌が放出する炭酸ガスとグルテンの力のよって膨らむためです。

発酵後でもパン生地はオーブンの中で炭酸ガスの放出によって膨らみ続けますが、イースト菌はオーブン内の温度が一定以上に達した時点で死滅します。
同時に発酵も終了しますが、炭酸ガスの方はその後も膨張を続けるのでグルテンも拡張し、パン生地を更に膨らませるのです。

しかし生地が柔らか過ぎると、膨らんでもそれを支えきれずに簡単につぶれてしまいます。
ふっくらした状態を維持するためには、生地にある程度の硬さがあることが条件なのです。

その膨らんだパン生地の壁や柱の役割を果たすのが、熱によって固まるたんぱく質や、水分と一緒に熱するとゲル状になる性質を持つデンプン質です。
尚、茹で卵や水溶き片栗粉なども、このたんぱく質やデンプンの性質を利用した調理法です。

つまりパンが膨らむのは、発酵時にはグルテンとイーストの作用によるもので、焼いている時に膨らむは炭酸ガスの膨張によるものです。
そして熱を加えられたたんぱく質やデンプンの作用に因ってその膨らんだ形状を維持しているという訳なのです。

基本のパン生地!~材料・捏ね・一時発酵、温度やコツ~

パン生地の中では一次発酵の時にパン酵母の働きでパンの風味の元となる代謝産物が生成されるのと同時に、酵母はデンプン質の一部に生じた糖化現象を利用して活動を続けています。
又、混ぜ込むことでたんぱく質からグルテンが作られ、膨張しやすい性質を持つようになります。

良い生地にするためには一次発酵に少なくとも1時間、長ければ1時間半くらいの時間が必要です。
パンの種類ごとに差はありますが、発酵後には元の大きさの2から3倍になります。

一次発酵の温度は27℃~30℃が適切ですが、夏などで25℃以上なら室温に置いても良いでしょう。
季節によって冷水や温水を使い分けるなどして、この温度の範囲内に収まるよう注意して下さい。

ガス抜きをしてパン生地を分け、成形した後は、再び膨らませるために36℃~38℃の温度で30分~1時間、二次発酵させます。
この二次発酵は最終発酵とも成形発酵とも呼びます。
これが終わると、それまでの2倍でパン型の8割のサイズにまで膨らみます。

オーブンの中でも7~8分間、パンの温度が60℃になるまではイースト菌は活動し、パンも膨らみますが、それ以上の温度になるとイースト菌は死滅し、パンの大きさも固定化します。

尚、イーストを保存する際の温度は5℃以下ですが、冷凍すると発酵力が低下するので0℃以上にしましょう。

ガス抜きから焼き上げ!焼き上げ温度の適温は?

一次発酵後は生地内の炭酸ガスを抜いてイースト菌に新鮮な空気を与えるため、手で軽く押さえてガス抜きをしましょう。
手に強力粉をまぶせばベタつきません。

全体の重さから分割後の1個当たりの分量を計算し、細かくなりすぎないように分けます。
生地を引きちぎらないためにもスケッパーを使いましょう。

分割後は生地温度を維持して中のガスを封じ込めるため、片手で生地を包み込むようにして切り口を封じて表面を張らせます。
軽く押さえながらキャンバス地の上に螺旋を描くようにするのがポイントです。

成形しやすい柔らかい生地にするために15分~20分間、ベンチタイムを取って休ませます。
このとき乾燥防止のために、生地をパンマット状に並べた上に直接固く絞った濡れ布巾を掛けるか、パンマットで包んでから濡れ布巾を掛けて下さい。
生地の温度を保つには蓋つきのケースが役立ちます。

ガスを含んだ生地を麺棒で延ばして成形しますが、触りすぎると生地を傷めることと、各々のパンに相応しい形があることに留意しましょう。

成形したら30分~40分かけて35℃~38℃で、完成時の8割(元の2倍から2倍半)に膨らむまで二次発酵させます。

型入れなしの大型パンは170℃~190℃の予熱のオーブンで20分~30分、型入りなら最初の15分を140℃~150℃で、その後180℃~200℃に上げて20分焼きます。
小型パンは10分~15分、180℃~200℃で焼いて下さい。

パン作りは奥が深いですよね

いかがでしたか。

パン作りは、時間と手間が掛かるイメージですよね。
しかし、パン作りに欠かせないイースト菌は生き物なので季節によって温度調整が必要です。

毎回同じ作り方というわけには行かないのがパン作り。
焼きたてのパンはとても美味しいです。
是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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