アトピー性皮膚炎は好きでなるものでもないし、好きでなりたい人は、まずいないでしょう。
治したいという人は多いはずです。
もし子どもがアトピーになったら、親はどうしたら治るか必死に考えるでしょう。
そこで、2点に着目してアトピーを改善できる可能性について考えてみました。
一つは、食事改善という点です。
もう一つは乳酸菌がアトピーに効果がある、という説についても考察してみました。
アトピー性皮膚炎の原因と考えられることは?
一般的に、アトピーの原因は不明といわれています。
原因といわれている仮説は、遺伝的要因と、あるいはどんな人も皮膚に持つカビの「ピティロスポルム」に反応したため、と考えられます。
そのほかにも環境要因やストレスが原因とも考えられています。
では、食事改善とアトピーの関係はないのでしょうか?
食事改善を行ったらアトピーが改善したという人もいます。
アトピーの原因が食事にあるのでは?というのは考えとしては完全肯定まではいきませんが、いくつか要因になるものはあるのではないか、というのはあります。
例えば、食物アレルギー、食品添加物、農薬、栄養の過不足、酸化した食品の摂取などです。
食事とアトピーの関係はまだまだ研究の余地があるようです。
乳酸菌で良くなった、という話もありますが、こちらも科学的にどうなっているのか研究中です。
アトピー性皮膚炎には食事改善はどのくらい有効なのか
アトピーの原因は解明されてはいないものの、食事改善によって良好になったという話をよく耳にします。
しかし、遺伝的原因も考えられているため、万人に言える話でもないのが現実です。
乳酸菌にしても同じで、乳酸菌を取ればアトピーは必ず良くなる、とは断言できません。
食事改善や乳酸菌の摂取は、良くなる可能性を秘めた方法として考えておきましょう。
ほかにも、アトピーは、アレルギーの一種で、体内から働くという説もあります。
これだと、先ほどの体についているカビの話とは逆になってしまいますが、こう考えてみてはいかがでしょう?
アトピーは原因不明のアレルギーで、複数のパターンがあり、原因は人それぞれ違い、その中で食事改善が効果的の人もいる、ということです。
食事改善は必ずしも100%アトピーを治す、特効薬的な方法ではないにしても、効果は期待できる手段の一つだと考えてください。
もし食事改善をするならどんな食べ物が良い?
まず、食事改善にあたって、白米は食べても大丈夫とされています。
ただし、袋を開けてしばらくたったものは、白米が酸化している可能性があるので、控えた方が良いでしょう。
小家族なら、袋の小さめの米袋を買う方が無難です。
日付も確認してください。
精米して時間が経ったものは、酸化していることがあります。
次に魚、特に青魚を取ると良いです。
オメガ3と呼ばれる不飽和脂肪酸は、動脈硬化などを防ぐ効果があるだけでなく、アトピーを防ぐ効果もあるといわれています。
逆にサラダオイルに含まれているオメガ6のリノール酸は、アトピーを悪化させると考えられているため、控えましょう。
野菜は、ビタミン、食物繊維が含まれているので、アトピーの方でも、そうでなくても積極的に取り入れたい食べ物ですね。
特にゴボウや小松菜、ピーマンなどはお勧めです。
ゴボウにはオリゴ糖や、サポニン、小松菜にはビタミンA、ピーマンはビタミンCが豊富に含まれているので、よく取りましょう。
体中の酵素の働きを良くしてくれるマグネシウムも取ると良いです。
マグネシウムは主に、海藻や魚介に含まれています。
今の時代では、加工食品の取り過ぎにより、マグネシウムが不足している人が多いです。
マグネシウムの不足も、アトピーの原因になるとされています。
お勧めしない食べ物は、食品添加物や人工甘味料、トランス脂肪酸が含まれる食べ物です。
全般的に言うと、和食を中心としたバランスの良い食事がお勧めです。
さて続いて、乳酸菌も良いと言われていますがどうでしょう。
アトピーには乳酸菌は本当に効くのか?
食事改善のうちの一つの手として、アトピーには乳酸菌が良いと聞くことがあります。
実際にはどうなのでしょうか?
アトピーは、またほかの一説によると免疫バランスの崩れによって発症するとも考えられています。
そのため、大人になってからでもアトピーになる人も少なくありません。
では、アトピーに乳酸菌が効果があるかどうかというと、乳酸菌には抗アレルギーを引き出してくれる作用があることが、近年の研究でわかってきました。
長期的に継続して摂取するとアトピーの症状は緩和するそうです。
いまのところ、研究上では、8週間は継続的に摂取すると良いとされています。
ヨーグルトを毎朝食べることを習慣にするなどすれば、長期的に乳酸菌を摂取することは難しいことではなさそうですね。
ただ実際に乳酸菌を摂取したとしても、劇的に良くなる、とは言い切れないのが現実です。
改善のための一つの手として考えておいた方が良さそうです。
乳酸菌の摂取とともに患部の保護もしておこう
アトピー性皮膚炎に食事改善に乳酸菌を取り入れるのは、子どもからでも実行できるとされています。
生後10ヵ月以上3歳未満でも大丈夫だということです。
ただし、最低でも8週間は継続的に摂取する必要はあります。
しかしあくまで改善できる可能性があるということであって、完治するというわけではないということを覚えておきましょう。
ちなみに、アトピーの部分のかゆい皮膚をひっかいてしまったら、結局は改善が遅れます。
確かに、アレルギー症状の起こしているところに刺激を与えてしまうとさらに皮膚が炎症を起こし、状態を悪化させてしまいます。
患部に刺激を与えないための対処法として、かゆい部分にはガーゼを貼っておくと良いかもしれません。
こうすれば、かゆくてうっかりひっかいても、ダメージは少ないでしょう。
結局アトピーのために乳酸菌を食事改善に取り入れるべきか?
アトピー改善のために乳酸菌を取り入れるべきかどうかというと、医学的見地からすると、まだまだ未知数のようです。
しかし、効果が期待できるという研究結果が多いので、ものは試しに取り入れてみてはいかがでしょう。
食事改善も、もちろん実行してみる価値はあります。
乳酸菌にしろ、食事改善にしろ、まだアトピー改善の「完全な」解決策には至っていませんが、改善された、という声は多々聞きます。
乳酸菌に関しては、長期的な摂取が必要なので、中には効果がなかった、という声も聞かれますが、まずは試してみてはいかがでしょう。
アトピーの治療に関しては、さまざまな情報や治療法が世の中にあふれていて、どれを信じれば良いのかわからなくなってしまうこともあるかと思います。
そんなときは、シンプルに食事の質を良くすることを考えましょう。
食事改善や乳酸菌の摂取は、アトピーの人だけでなく健康な人にもお勧めできます。
まずは健康的な食生活を送ることを心がけるところから始めてみるようにしましょう。
食事でアトピー改善を目指す
アトピーはなぜ、なってしまうのか、諸説出てきてしまいましたが、このなかで最も有力なのは、アレルギーに対する免疫バランスが崩れてしまったことではないでしょうか?
もちろんほかの説も否定しません。
ただ、辿っていくと免疫バランスに行きつくということです。
ということは、食事改善も乳酸菌による改善方法も有用性はあるのではないでしょうか?
まだまだ不明な点の多いアトピー、可能性のある所に賭けていった方が良いと思われます。