食事改善で便秘を解消するなら、食物繊維を積極的にとっていきましょう。
なぜなら、便をスムーズに排出させてくれる働きが、食物繊維にはあるからです。
たとえば、食物繊維をとると、腸内の水分を吸収して、便のカサを増やしてくれるのです。
また、食物繊維にはこれ以外にも便秘を解消してくれる働きがあります。
ではどんな働きがあるのか、便秘解消に有効な、食物繊維について詳しく見ていきましょう。
便秘を解消するためには食事改善がとても大事!
便秘を解消するためには、食物繊維を積極的にとることだけでは無く、根本的な食事改善が必要です。
というのは、いくら食物繊維をとっても、その効果を打ち消すような食事をしているようでは、結局便秘は解消されないからです。
たとえば、食物繊維の豊富な玄米を主食にしたとしても、十分な水分を補給しないままでは便が腸内に残ってしまいます。
このように、食物繊維の効果を最大限に活かすためにも、食事改善は欠かせません。
では、どのような食事の仕方が、便秘を解消するために有効なのでしょうか。
まず、食事にはできるだけ汁物を欠かさないようにしましょう。
なぜなら、毎日一定量の水分が身体と便秘解消には必要だからです。
そして汁物には、食物繊維の豊富な大根や長ネギ、もやしなどを入れることをおすすめします。
また、食事は毎日決まった時間にとるようにします。
というのは、規則正しい食事が、規則正しい排便につながるからです。
朝、食物が胃に入ると、腸が刺激されると言われています。
その結果、毎朝の排便が可能になるというわけですね。
また、1日1回は料理に香辛料を取り入れましょう。
適度な香辛料は腸を刺激してくれるので、やはり便秘に効果的なのです。
便秘に食物繊維が効果的だという理由はこれ!
便秘には食物繊維が欠かせないとよく言われます。
では、便秘に対して、食物繊維にはどのような効果があるのでしょうか。
まず食物繊維には、水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維という2つの種類があることを、覚えておきましょう。
なぜなら、食物繊維の種類によって、便秘に対する効果が違うからなのです。
2種類の食物繊維による効果の違いを把握しておけば、自分の症状に合わせた食材を選ぶことが可能になります。
水溶性食物繊維は、植物の細胞壁内の部分がほとんどなので水に溶けるため、腸の中でゲル状になります。
そのため、便も柔らかくなるので便秘を解消できるわけです。
このタイプの食物繊維は、お腹がゴロゴロいってるのに、スムーズな便通が無い人にお勧めです。
不溶性食物繊維は、植物の細胞壁の部分がほとんどで水に溶けず、腸内で水分を取り込み、便のカサを増やすという働きがあります。
便のカサが増えると、腸壁を刺激するので腸の蠕動運動が活発になり、便秘が解消されるのです。
このタイプの食物繊維は、腸の動きの悪い人たちにお勧めです。
このように食物繊維には2種類あることと、便秘に対する効果が違うことを覚えておくことは、効果的な食事改善のためにも必要です。
食物繊維が豊富な食品について知っておこう!
では、食物繊維が多く含まれる食物を見ていきましょう。
まず水溶性食物繊維は、次の食物に豊富に含まれています。
・プルーン、レモン、アボカドなどの果物。
・エシャロット、にんにく、ゆりね、ごぼうなどの野菜。
・抹茶、ココアなどの飲み物。
また、納豆や大麦(押麦)、オートミールなどにも多く含まれているので、食事に取り入れるといいでしょう。
これらの水溶性食物繊維は、「腸がごろごろいうけど便秘気味」だという人たちに特に有効です。
次に不溶性食物繊維ですが、次の食物に豊富に含まれています。
・とうもろこし、コーンミール、ライ麦パンなどの穀類。
・えんどう豆、だいず、おから、あんこなどの豆類。アーモンド、ごま、ピスタチオ、くるみなどの木の実。
・きくらげ、干しシイタケ、まつたけなどのキノコ類。
また、ポップコーンやきんつば、チョコレートなどのお菓子にも含まれているので、おやつに取り入れるとよいでしょう。
これらの不溶性食物繊維は、「腸があまり動かなくて便秘だ」という人たちに特に効果があります。
また、食物繊維が含まれる食物を大雑把に分類すると次のようになるので、食事改善に役立てましょう。
水溶性=果物、野菜、海藻類
不溶性=根菜、穀物、豆類、キノコ類
コンビニで手に入る食物繊維の豊富な食べ物はこれ!
便秘を改善するためには、毎日の食事を見直し、しっかりとした食事改善をする必要があります。
しかし中には、毎日の生活が忙しいために、食事改善をすることが難しく、なかなか食物繊維をとれない人もいると思われます。
そういった場合には、コンビニを上手に活用することをお勧めします。
というのは、最近のコンビニには手軽に食物繊維をとることができる食品が、とても豊富に揃っているからなのです。
たとえばあるコンビニでは、オクラやアボカド、コーンが入ったサラダを販売しています。
このサラダを食べるだけでも、ある程度の食物繊維を補給することが可能になるのです。
また、おやつ用に販売されている甘栗も、手軽に食物繊維をとることができる食品です。
これら以外にも沢山の種類があるので、ここで代表的なものをご紹介しましょう。
まず、手が空いた時に食べることができるお菓子類では、ポップコーンやナッツ、あんこなどの和菓子があります。
おかずとして1品追加したい場合には、ひじき、切り干し大根、おからなどがよいでしょう。
お酒のつまみとしては、枝豆、チーズ、きんぴらごぼうなどがあります。
こういった食品が、1人前で1袋として販売されているので、賢く活用していきましょう。
便秘になりやすい食品は食事改善で食べる量を減らそう!
食物繊維は、便秘解消に効果的ですが、食べ物の中には逆に便秘になりやすいものもあるのです。
そういった食べ物のことも把握しておくことが、食事改善には必要です。
では、どのような食べ物が便秘になりやすいものなんでしょうか。
便秘になりやすいと言われている、食品の代表選手は肉です。
なぜかというと、肉はタンパク質なので、腸内で悪玉菌を増やしてしまうからなのですね。
この悪玉菌が、腸内環境を悪くしてしまうのです。
また、肉は腸内でほとんど消化されてしまうので、便のカサを増やすこともできません。
この2つの理由から、便秘気味の時には肉を控えるか、食事に工夫が必要になります。
もし肉を食べるのなら、一緒にたっぷりの野菜と、ヨーグルトも食べるようにしましょう。
肉と共に、食物繊維とヨーグルトをとることで、腸内環境を悪化させずに便のカサも増やせるということですね。
また、お茶や柿に含まれるタンニンも、場合によっては便秘を引き起こすことがあります。
なぜかというと、タンニンには腸の蠕動運動を抑制する働きがあるからなのです。
しかし干し柿には食物繊維が豊富に含まれていて、便秘には有効な一面もあるので、もし柿を食べるのならば、食べ過ぎにだけは注意しましょう。
食事改善とともに便秘解消に取り入れたいこととは
便秘の解消には食事改善が一番です。
なぜかというと、食事によって腸内環境が左右されるからです。
たとえば、食物繊維やヨーグルトを毎日欠かさず食べているならば、腸内環境は良好で腸の動きが活発になります。
ところが、肉中心で食物繊維やヨーグルトをあまりとらない場合は、悪玉菌が繁殖し腸の動きも不活発になってしまいます。
このように、食事によって大きな違いが生じるので、便秘の改善には食事改善が必要不可欠なのです。
そのうえで、適度な運動を取り入れることが、便秘の解消をさらに効果的にしてくれます。
なぜ適度な運動が有効かというと、排便にもある程度の筋力が必要だからなのです。
また、階段を上り下りするような運動は、腸の動きを活発にしてくれますし、腹筋を使うことは、蠕動運動を促すことにもなるのです。
運動によって体温を上げ、血行を改善することも内臓機能を回復させるうえで、とても効果的です。
便秘の解消には食事改善を柱として、そこに運動を加えるというやり方が一番有効だと言えるでしょう。
食後の軽い運動は消化も助けますし、ぜひ毎日の習慣にしたいものです。
十分な食物繊維をとって便秘の無い毎日にしよう!
便秘は辛いものです。
身体が重く感じられるようになりますし、精神的にもスッキリしません。
できれば便秘で悩まないような生活を送りたいものですよね。
その便秘の解消には、食物繊維が有効です。
毎日の食事に積極的に食物繊維を取り入れることで、辛い便秘から解放される可能性が高まります。
ですので、今回の食物繊維の記事を参考にして、ぜひ便秘の無い毎日を手に入れてくださいね。