チーズはカロリーが高いせいか、太ると思っているかたが多くいらっしゃいます。
しかし、チーズの中にはカロリーの低いものもあり、一概に太るとはいえません。
むしろ、ダイエットに適した太りにくい食材といえそうです。
なぜダイエットに向いているのか、どうしたら太らずに食べることができるのでしょうか。
また、カロリーは実際どれくらいあるのかなど、チーズについていろいろお伝えしていきます。
カロリーは高いけれど糖質が低いチーズの優れた栄養とは?
チーズはご存知のように、牛乳やヤギ乳などから作られるため、脂肪分が30~50%もあり、カロリーが高い食品です。
しかし、同じく乳製品であるヨーグルトと比較すると糖質が低いため、一概に「チーズ=太る」とはいえません。
チーズには体に良い栄養素が豊富に含まれているため、食べ方や調理の仕方を工夫すればダイエットに向いた食材となるのです。
では、チーズに含まれる優れた栄養素をご紹介しましょう。
・豊富なタンパク質
チーズは高タンパク食品です。
タンパク質は体の基本である筋肉を作り出します。
筋肉がしっかり形成されると基礎代謝がアップするため、太りにくい体になります。
・ビタミンB群がたっぷり
ビタミンB群は代謝をアップさせ、脂肪を付きにくくさせる働きがあります。
また、疲労を回復させ、細胞を活性化します。
・乳製品ならではのカルシウム
乳製品に多く含まれるカルシウムは丈夫な骨を作ると共に、穏やかな精神作用をもたらします。
ストレスの多い現代社会において、イライラを抑制する効果があるといえます。
・ビタミンA
チーズには肌荒れを抑制し、美肌効果があるといわれるビタミンAも含まれています。
女性にはうれしい食材ですね。
しかし、チーズにはビタミンCや食物繊維、鉄分が不足しています。
野菜や果物などでこれらの栄養素を補うようにするとバランスがとれ、ダイエット中でもOKな食材となるでしょう。
栄養価が高いチーズはどんな種類があるの?
チーズといってもさまざまな種類があり、大きく分けると次の二つに分かれます。
①プロセスチーズ
製造過程で加熱処理を加えているため、乳酸菌は死滅しているチーズです。
しかし保存期間が長く、品質の劣化もないため手軽に手に入れられます。
スライスチーズやキャンディーチーズ、スティックチーズ、アルミ個装されたチーズなど、成形されたチーズが該当します。
②ナチュラルチーズ
生乳から水分を取り除き、固めて発酵させたのがナチュラルチーズといわれるもので、プロセスチーズはナチュラルチーズを加工して作られたものです。
ナチュラルチーズは製法や産地などにより、下記の通りいくつかの種類に分けられます。
・フレッシュチーズ
生乳から水分を取り除いた後、ほとんど熟成させていない、文字通りフレッシュなチーズです。
カッテージチーズ、モッツアレラチーズ、クリームチーズなどが該当します。
・白カビチーズ
白カビを使ったチーズです。
代表的なのがカマンベールチーズです。
・青カビチーズ
青カビを使ったチーズで、ゴルゴンゾーラチーズなどが該当します。
・セミハードチーズ
固めた生乳を刻んで成形して熟成させたチーズで、ゴーダチーズやチェダーチーズが代表です。
・ハードチーズ
セミハードチーズよりも熟成期間が長いチーズで、パルミジャーノレッジャーノなどがあります。
ナチュラルチーズにはこれらのほかに、ヤギ乳から作られるチーズ(シェーブルチーズ)や、塩水やお酒で洗いながら熟成させるチーズ(ウォッシャブルチーズ)といった種類もありますよ。
いずれもカロリーが低いとはいえませんが、次項でチーズの中でカロリーが低いといえるものをご紹介しましょう。
カロリーが低いチーズはどれ?
それでは、100g中のカロリーと糖質量を、カロリーの低いチーズの種類と共に併せてご紹介します。
①カッテージチーズ:100kcal 1.9g
フレッシュチーズのひとつで、サラダやサンドイッチといった料理や、お菓子に使われることの多いチーズです。
②リコッタチーズ:162kcal 6.7g
生乳の水分である乳清(ホエイ)から作られたチーズで、ほんのりとした甘みと豆腐のような食感が特徴です。
③モッツアレラチーズ:280kcal 4.2g
ピザなどにのっている、溶けると糸を引いたように伸びる弾力性のあるチーズです。
クセがないため子供から大人まで、万人に愛されています。
④マスカルポーネチーズ:293kcal 4.3g
ティラミスの原料としてお馴染みの、クリーム状のコクのあるチーズです。
⑤シェーブルチーズ:296kcal 2.7g
ヤギ乳から作られるチーズで、チーズ好きなかたに好まれています。
⑥カマンベールチーズ:310kcal 0.9g
ナチュラルチーズのひとつで、表面は白カビ、中はトロリとしており、そのまま食べるのに最もおすすめなチーズです。
この後、プロセスチーズ、クリームチーズ、ブルーチーズと続いていき、最もカロリーの高いチーズが、パスタにふりかけるパルメザンチーズ(475kcal)となっています。
やってはいけない!ダイエット効果の低いチーズの食べ方とは?
いくらカロリーの低いものを選んでも、チーズは食べ方に気を付けないと太る元となってしまいます。
ダイエット中ならなおさらです。
下記のような点に注意して、上手に栄養を摂りこむようにしましょう。
・食べ過ぎない
ダイエット中なら一日に小分けをひとつと決め、それ以上は食べないようにしましょう。
少量をそのままいただくのがコツです。
加熱して溶かすと、ついつい食べ過ぎてしまうからです。
チーズはカロリーだけでなく、塩分も多いために食べ過ぎは控えましょう。
・組み合わせ
パンやクラッカーなど、炭水化物にのせて食べるとカロリーも糖質も高くなります。
チーズに不足しているビタミンCや食物繊維を補うためにも、野菜や海藻と一緒にいただきましょう。
キムチや納豆といった発酵食品と組み合わせてもいいですね。
栄養価が高いうえに、意外なおいしさに病みつきになりますよ。
カロリーの低いチーズを使ったおいしい食べ方とは?
チーズの中でもカロリーが低いのが、カッテージチーズやリコッタチーズです。
どちらもフレッシュチーズであり、加熱すると栄養価が下がってしまうため、生のままアレンジしましょう。
トマトやバジルと一緒にいただく、カプレーゼはいかがでしょうか。
オリーブオイルと塩コショウのみのシンプルな味付けのため、素材の持つうまみが引き立ちます。
バジルもトマトもカロリーが低いうえにビタミンCが豊富で抗酸化作用が高く、血液をサラサラにして生活習慣病を予防します。
チーズの高タンパクと共に、太りにくい体へと体質を改善してくれることでしょう。
カッテージチーズはカロリーだけでなく糖質も低いため、果物と一緒にサラダにしてもいいですね。
あっさりとした味わいでクセがないため、いろいろな食材と合わせやすいチーズです。
意外な組み合わせを試してみてはいかがでしょうか。
間食にもチーズはおすすめ
チーズはカロリーが高めですが、タンパク質と脂肪分がバランス良く含まれていて糖質が低いため、間食にピッタリです。
少量のチーズにナッツを加えればビタミンEも補え、女性に嬉しい太りにくいおやつになります。
ただし、チーズを単品でつまむとどうしても食べ過ぎてしまうため、野菜スティックやナッツなどと併せていただくのがいいでしょう。
おいしいからと、チーズたっぷりのピザにしてしまうとカロリーがアップしてしまいます。
どうしてもピザを食べたいときは、トマトとバジルがのったシンプルなマルゲリータにしましょう。
つい食べ過ぎてしまいがちなので、くれぐれも量に注意してください。
ダイエット中なら今日はここまでと決め、それ以上は口にしない強い気持ちをもつことが大切ですよ。
食べ過ぎなければチーズはダイエットの味方
カロリーが高いといわれるチーズですが、カッテージチーズやリコッタチーズなどカロリーの低いものもあります。
こうしたチーズは野菜や果物と一緒にいただくことでチーズにはない栄養素が摂れ、バランスが良くなります。
チーズには太りにくい体作りに欠かせないタンパク質やビタミンB群、カルシウムが豊富です。
食べ過ぎなければダイエットに有効と食材といえるでしょう。