「一食分の食事を抜いたのに、体重が一キロも減らない」ということはありませんか?
カロリーを消費しにくい体質では、食べなくても体重は減らないのです。
少しの運動や、ライトな断食で体質改善をできますよ。
まずは、一キロの減量からはじめる「痩せ体質」への一歩をスタートさせましょう。
カロリーを消費しやすい痩せ体質は一キロからはじまる
どれだけ食べても太らない「痩せ体質」は憧れですね。
生まれつきカロリーを消費しやすい体質というのもありますが、ご自身で体質改善ができるのです。
まずは、一キロ体重を減らすことからはじめましょう。
一キロ体重を減らすためには、どのくらいカロリーを消費しなくてはいけないのでしょうか。
実は7000kcal消費することが必要で、これは丸3日分の摂取カロリーに相当します。
では、7000kcal消費するために、どのくらいの運動量が必要なのでしょうか。
例えば、30分ランニングをして約250kcalを消費できます。
「30分一生懸命走ってたったのご飯1杯分のカロリー」と思いますが、カロリーは内臓や呼吸に使われる「基礎代謝」が消費の7割を占めて、運動などの「活動代謝」による消費は2割ほどです。
・基礎代謝 70%
・活動代謝 20%
・そのほかの代謝 10%
これほどカロリーは消費が難しいものですが、一キロ体重を減らせたらコツは掴めます。
1ヶ月かけてじっくり取り組むのが理想ですが、短期間でも不可能ではありません。
そこで1週間、1ヶ月、3日間の3パターンに分けて減量するための運動や、食事制限方法をご紹介しましょう。
なぜカロリー消費に運動は必要?
まずは「基礎代謝」についてご説明します。
基礎代謝量は全く身体を動かさなくても消費するカロリー量で、呼吸や体温調整などに消費されます。
この基礎代謝によって一キロの減量を大きく左右されるのです。
以下は男女別の平均基礎代謝量です。
・19~49歳男性 1523kcal
・19~49歳女性 1192kcal
ところで、一キロの体重を減らすには食べなければよいと思いませんか。
確かに食べなければ体重は減りますが、基礎代謝量が減ってしまいます。
つまり、一時的に体重は減らせますが、カロリーを消費しやすい痩せ体質にはなれないのです。
基礎代謝量が高ければ、30分ランニングを20分に短縮することもできます。
反対に、基礎代謝量が低ければ、30分以上ランニングをしないと、一キロの減量が難しくなります。
基礎代謝量をどのように増やせばよいのかというと、定期的な有酸素運動をすることです。
バランスのよい食事を適量取り、30分ランニングをすれば、1ヶ月で基礎代謝量は増えます。
これが、1ヶ月かけて一キロ減らし、カロリーを消費しやすい痩せ体質を手にする方法なのです。
ジョギングはカロリー消費効率が高い
次に、一キロの減量のための「活動代謝」についてです。
カロリー消費量ははMETs(metabolic equivalents)という運動強度指数を使います。
例えば、時速6kmでの早歩きに近いランニングのMETs指数は5、時速8kmの軽いランニングは9です。
計算式は、METs×時間×体重×1.05=消費カロリーとなります。
体重50㎏の女性が時速8kmで30分ランニングをする場合の計算式は、9×0.5×50×1.05=236kcalです。
この計算で分かるのは、体重が重い程カロリー消費が多く、性別は基本的には関係がないということです。
ただし、太っているからカロリーを消費しやすいのではありません。
体重50㎏の女性の基礎代謝量が少なければ、カロリーはほとんど消費しません。
つまり、いかに運動をして筋肉をつけるかが、一キロ分のカロリーを消費しやすい「痩せ体質」作りのカギとなるのです。
ランニングはMETs指数が高めで筋肉量を増やしやすく、カロリー消費も高いのです。
もう一点大事なことは、ランニングを30分以上続けることです。
カロリー消費効率が高いのは、30分以上の有酸素運動なのです。
ランニングは、特別な道具が要らず、運動場所も選ばないのでおすすめです。
最初はハードルが高いかもしれませんが、1ヶ月続ければ一キロ落とすことは可能でしょう。
1ヶ月で一キロ痩せる習慣作り
まずは、1ヶ月で一キロ減らす方法です。
理想的なダイエットは、なるべく長期間で定期的な運動をして減量することです。
1ヶ月で一キロだけ体重を減らすため、かなりスケジュールに余裕があります。
一キロのカロリーを1ヶ月で消費するためには、単純計算で1日233kcal消費しなくてはいけません。
毎日同じ生活リズムでスケジュールを組みやすいため、同じ運動の方がよいでしょう。
次のような運動がおすすめです。
・水泳 30分
・ランニング 30分
さらにカロリー消費の効率を上げるために、体質改善をしましょう。
■筋肉量を上げる
同じ体重でも、脂肪が多い体型よりも筋肉量が多い方がカロリーを多く消費します。
毎日の運動を続ければ、筋肉量は増えます。
ご自身の筋肉量が増えているかどうかは、体組成計で量れますよ。
■体温を上げる
女性であれば36.5℃は欲しい体温ですが、実際ほとんどの女性が下回っています。
体温を上げると基礎代謝が高まるため、ジョギングのカロリー消費が多くなるのです。
同じ女性で同じ体重でも36.3℃なら36.0℃よりも、30分のカロリー消費量が80kcalも多くなります。
1週間で一キロ減らすコツは無理のない運動
次に、1週間で一キロ痩せる方法です。
一キロ分のカロリーを1週間で消費するためには、単純計算で1日1000kcal消費しなくてはいけません。
これはさすがに運動だけで消費することはできず、食事量も制限しなくてはいけません。
つまりカロリー摂取量1500kcal(普段より500kcal少ない分を消費量とする)と、運動での消費量500kcalで合計1000kcalを落とします。
カロリー摂取量で注意しなくてはいけないのは、基礎代謝量を下回ってはいけないことです。
だるい、疲れやすいなど、日常生活に支障をきたします。
そのためカロリー制限の限界は、1500kcalまでです。
次に消費カロリーです。
普段よりも食事量が少ない状態で運動もするのはかなり大変です。
そこでおすすめの運動は水泳です。
80分で500kcal消費します。
水中は浮力があるため、体への負担は少なくなり、水圧があるため、陸上に比べてカロリー消費量は1.5倍にもなりますよ。
こうして1週間で一キロ減量します。
水泳のように無理がなく、かつ大幅にカロリーを消費できる運動はおすすめです。
週末はカロリーを消費しないプチ断食にトライ
運動などでカロリーを消費せずに、ダイエットをする方法があります。
一キロの体重を落とすための7000kcalを3日間ほとんど摂取せずに過ごす、いわゆる断食です。
実施日は、金・土・日曜日などの活動量の少ない日を選んでください。
おすすめなのは、全く食事を摂らない断食よりも、流動食中心の「プチ断食」です。
一日3回、合計9食を、次のような流動食に置き換えます。
・おかゆ
・スープ
・甘酒
・スムージー
空腹状態が続くと、腸から肛門へ便を運ぶ「ぜん動運動」が活発になり便通がよくなります。
流動食で多少のカロリーを摂っても、便秘を解消することでカロリーを消費しやすい体質になりますよ。
3日目の朝には、一キロ前後の減量が体重計に表れているでしょう。
断食明けにいきなり普通の食事を食べると、カロリー消費されにくくリバウンドの恐れがあります。
まだ休んだ状態にある胃腸には、消化のよい食材を選びましょう。
大根がゆ+バナナは消化がよいのでおすすめです。
外食やテイクアウトが続き体重が増えたとき、一キロでも減らしたいと思いますよね。
バランスの悪い食事で胃腸に負担をかけ続けると、働きが悪くなります。
外食が続いて疲れた胃腸の休息と、ダイエットを兼ねてプチ断食をしてみましょう。
急なイベントでもベスト体重をキープ!
痩せ体質を手に入れたら、旅行でも忘新年会シーズンでも大きな体重増加はありません。
どれだけ一キロ分のカロリー消費が難しいかが分かれば、過食の習慣を減らせますよね。
定期的な運動やプチ断食で体質をコントロールして、痩せ体質をキープしましょう。