「1日500kcal分運動する」場合、どんなことをすればよいのかご存知でしょうか?
ご飯2杯分=500kcalのカロリーを消費するのに、必要な運動内容、運動時間は意外に知られていません。
実は、これだけのカロリーを1日で消費するのは、かなり大変なことです。
しかし生活や趣味に運動を取り入れると、楽しく継続的にカロリーを消費できます。
有酸素運動で500kcalのカロリーを消費する
例えば、500kcalを消費する運動を毎日すれば、何kg痩せられるのでしょうか?
また、どのような運動をすれば、500kcalのカロリーを消費できるのでしょうか?
毎日500kcalのカロリーを消費すると、1ヶ月で2kg痩せられます。
これは以下のような単純計算で算出しています。
500kcal×30日=15000kcal
15000kcal÷7000kcal(1kg痩せるのに必要なカロリー)≒2kg
ただしこれは単純計算であって、基本的にはよく食べ、よく運動をしてカロリーを消費しなくてはいけません。
今回はこの「運動」について、どのくらい行えば500kcalのカロリーを消費できるのかをご説明します。
500kcalはご飯2杯分とほぼ同じカロリーで、また軽食1食分とも似たカロリーです。
読み進めて頂くと分かるのですが、かなり大変なのです。
ところが運動を生活に取り入れたり、趣味に活かすと、いつの間にか500kcalを消費してしまいます。
運動のコツは、20分以上体に緩やかな負荷をかける有酸素運動です。
この有酸素運動を上手に取り入れる方法をご紹介します。
必要運動時間は計算できる
カロリー消費には、20分以上の有酸素運動が有効です。
しかし実際に何分以上運動すれば、500kcalのカロリーを消費できるかは、運動内容によって異なります。
そこで「METs」という運動強度指数を使って、運動時間を計算しましょう。
METsは座って安静にしているMETs1に対して、何倍の負荷がかかっているかを数値にしたものです。
例えば、ウォーキングはMETs4なので、安静時よりも4倍の負荷がかかっています。
計算式は、500kcal÷(METs×体重×1.05)です。
仮に、体重55kgの人が500kcalのカロリーを消費するために必要なウォーキング時間は、約2時間10分です。
500kcalを消費するためには、2時間も歩かなくてはならないのです。
これが前項で述べた、かなり大変であるという理由です。
しかし営業や店内・倉庫内作業の人など、仕事中によく歩く人であれば、簡単に達成できますね。
まさに生活に取り入れた運動であると言えます。
ウォーキングではなく、ランニングにして1時間運動するという方法もあります。
黙々と運動するのが苦手でも、テニスやサッカーやダンスならば、あっという間に1時間は過ぎますね。
このように500kcalのカロリー消費をするための運動は、色々な方法があります。
短時間の運動で500kcalのカロリーを消費する
ここでは、30分~1時間で500kcalを消費できる有酸素運動と、METs指数をご紹介します。
以下に当てはまる人向けの運動です。
・体力に自信がある人
・運動が好きな人
瞬発的に体を動かす激しい運動は、その分カロリー消費が多いです。
・ダンス METs指数は7
・登り坂をランニング METs指数は9
・水泳 METs指数は7
例えば体重が55kgであれば1時間、65kgであれば30分の運動で500kcalのカロリーを消費します。
大人数での球技運動は、楽しく500kcalのカロリーを消費できます。
・バスケットボール METs指数は8
・サッカー METs指数は8
・ラグビー METs指数は10
このように、体のコンタクトが激しい球技も、短時間でカロリーを消費できます。
もし上記に挙げた運動に興味があれば、ぜひ取り入れてみましょう。
長時間の運動で500kcalのカロリーを消費する
前項とは反対に、ゆっくりと身体を動かして、500kcaのカロリーを消費する運動です。
以下に当てはまる人向けの運動です。
・体力に自信がない人
・生活、趣味に運動を取り入れたい人
瞬発的に運動するよりも、カロリー消費は少なくなります。
その分長く運動すれば、同じだけのカロリー消費ができます。
以下は1~2時間で500kcalのカロリーを消費できる運動とMETs指数です。
・ランニング METs指数は6
・ウォーキング METs指数は4
・300m標高の登山(下山を含む) METs指数は6
・野球 METs指数は5
体重が55kgであれば2時間、65kgであれば1時間の運動で500kcalのカロリーを消費します。
掃除や通勤などに取り入れるのもおすすめです。
・大型犬の散歩 METs指数は5
・重いリュックを背負って歩く METs指数は5
・自転車に乗る METs指数は6
ゆっくりと身体を動かす運動を生活や移動に取り入れられると、楽に続けられますね。
効率よく500kcalのカロリーを消費する方法
第1項で、毎日500kcalのカロリーを運動で消費すれば1ヶ月で2kg痩せられます、とお伝えしました。
しかし同じ運動量でも、3kg痩せられる人もいれば、1kgも痩せられない人もいます。
これは、その人の基礎代謝量や筋肉量で差がつきます。
基礎代謝量とは全く身体を動かさなくても、安静時、睡眠時などに消費されるカロリーです。
内臓が動く、血流、爪が伸びるなどの身体活動にカロリーが消費されます。
ですから、基礎代謝量を増やせば、何もせずにカロリーが消費できるのです。
例えば同じ20代女性で基礎代謝量が1500kcalと1000kcalの人がいれば、消費量の差が500kcalも違います。
これはチャーハン1皿分のカロリーに相当します。
筋肉量もカロリー消費に関係します。
年代にもよりますが、体重の4割弱が標準です。
例えば同じ30代女性でも、筋肉量が体重の37%を占める人がいれば、一方で33%しかない人がいます。
筋肉が脂肪を燃焼させるので、筋肉が少ない人は上手に燃焼できず、体内に蓄積されていきます。
これが同じように500kcalのカロリーを運動で消費しても、結果が違う原因です。
次は、基礎代謝量と筋肉量を増やす方法を見ていきましょう。
運動以外のおすすめのカロリー消費方法
最後に、500kcalのカロリーを運動で効率的に消費するための、基礎代謝量や筋肉量の増やし方をご紹介します。
・体を温める
「健康のために体を温めましょう」という言葉を聞いたことはありませんか?
体温が35.8℃の人と36.8℃の人では、カロリー消費が違います。
体内が低温であると、カロリーを消費する細胞の働きが悪くなるからです。
体温を1℃上げると、基礎代謝量が10%上がります。
体温が36℃を下回っている人は、体温を上げましょう。
・タンパク質を摂る
タンパク質は体内の筋肉量を増やします。
良質なタンパク質は、鶏肉や大豆食品に多く含まれます。
良質なタンパク質を効果的に摂取するために、温かい鶏肉のスープを食べましょう。
下記のメニューはどれも簡単に作れますので、ぜひ取り入れて下さい。
・鶏団子とショウガのスープ
・ささみの豆乳スープ
・鶏味噌鍋
ちなみにこれらのスープは夕食、または500kcalのカロリー分の運動後に食べるのをおすすめします。
運動で壊れた筋肉は、タンパク質の補給でさらに筋肉が増強されます。
500kcalのカロリー分の運動量後のタンパク質摂取は、筋肉量アップに効果的です。
また消化がよいので、活動量の少ない夜の食事に適しています。
自分なりに楽しく続けられる運動方法を探す
ご紹介したものの中で、やってみたい運動はありましたか?
ノルマよりも生活の延長、1人よりも2人以上などの条件次第で運動を習慣化できます。
毎日にノルマを課すような厳しいスケジュールでは、500kcalを消費する運動は継続しづらいものです。
楽しく続けられる方法を探して、カロリー消費しやすい体作りをしましょう。