成長期から成人まで!男性に必要なカロリーを一食分で紹介

女性と男性は、一日の食事摂取基準が違います。

当然、一日に必要なカロリーも違いますので、一食分も違ってきますよね。

男性の一食分のカロリーは、一日の3分の1というのが普通です。

しかし、実際には思春期の男性や運動量の多い男性では、3食だけで摂取カロリーを補うには少々無理があるのではないでしょうか。

一日の食事のカロリーと、その栄養バランスの大切さについてお話します。

10代までの男性の成長に必要な一食分のカロリー

食事摂取基準や食品に含まれている食品成分、アミノ酸価の数値表は、一定の期間で改訂されています。

食事摂取基準は男女の違いだけでなく、年齢も1歳未満で4分割、幼児~17歳まで2~3歳ごとに、その必要量が設定されています。

同じ男性でも、8歳、10歳、12歳、そして中学生・高校生、成人では違っています。

現在、10代後半の男性の平均身長は170cm、平均体重60kgですが、個人差もあり、同じ中学生や高校生でも30cm以上の身長差があります。

男性の身長差は女性以上に大きく、15歳の男性では、140cm~180cm。

体重差はさらに大きく、40kg~100kgを超える中学生もいるのです。

遺伝もありますが、それまでの食生活や生活態度によってかなり大きく違ってきます。

10歳までに十分な食生活を摂っていない、しっかりと運動をしていない、栄養の需要と供給のバランスが取れていないと、成長しても極端に小さすぎたり、大きすぎる身体になります。

大きすぎるといっても運動で大きくなるのではなく、肥満でバランスの悪い状態ですね。

いわゆる小児成人病です。

小学校高学年の男の子に必要なカロリーは1日2250kcalで、一食のカロリーは、750kcalになります。

中学生の男子の場合は、1日2600kcal、高校生では2850kcalになり、一食では860kcal、950kcalになります。

これを目安に、保護者は食事を提供する義務と責任がありますが、それは難しいのが現状です。

中高生の男性に必要な一食分のカロリー

給食は男女どちらも食べるため、小学校高学年~中学校で700kcal前後になるように作られています。

女子は1日2100kcalのため、ちょうどよくできていますが、男子には不足します。

そのため男子は、不足分を間食や朝食・夕食で補う必要があるのです。

中学生の男性は、学校給食ではカロリーがかなり不足します。

普通の生活をする中学生の男子に必要な一食のカロリーは860kcal、高校生は950kcal、そして29歳までの男性は880kcalです。

学校給食4食分です。

3食で補えなければ、間食で一食分のカロリーを摂らなければなりませんね。

運動部の場合は、さらに必要になります。

高校野球の全国大会で、野球部員が練習の間におにぎりを食べているという場面を、ニュースなどで見たことありませんか。

野球部で、必要な体力をつけるためには、1日に3000kcal以上を摂る必要があります。

野球部だけでなく、運動をする男性は、一食で1000kcalが必要ということです。

成長期の中高生だけでなく、20代の男性も同じです。

普通の人から見たら驚きの量を食べていますが、それでも練習で体重が減るそうです。

痩せたいのに痩せない、と悩んでいる人にとっては羨ましいことですよね。

中学生までの間に必要な食事を与えてもらっていない、必要な運動をしていない、という子どもたちは、中学生になっても十分な成長ができないこともあります。

児童虐待はもちろんですが、勉強はするけれど運動をしていない、偏食で好きなものばかり食べる、食事を家で作らず外食や中食ばかりという家庭の子どもが多くなっています。

正しい食事と運動をしていない子は身体の成長だけでなく、中学生や高校生になっても食が細く、しっかりと栄養が摂れなかったり、運動をする習慣がなく、体力がないまま大人になってしまいます。

中学生や高校生でも、体育の授業で熱中症になる、大けがをする、中には友だちと腕相撲をして骨折をしてしまう子もいます。

学校に塾、受験や部活などに忙しい中高生~20代の男性は成長期でもあるので、人間が一生のうちで最も多くの栄養が必要です。

ある男子校では、「成長期の男の子が普通の3食はおかしい」と、早弁を容認しています。

また、ある私立学校では夜10時頃まで学校の勉強スペースを開放し、学食利用の夕食を提供しています。

勉強をするためにも必要なカロリーを摂り、栄養をバランスよく食べることは、健康な成人男性になるために必要な過程になります。

20代男性が必要とする一食のカロリー

野球やバスケットなど、会社の運動部で活躍する20代の男性は、普通は寮生活になるため、専属の管理栄養士がカロリーや必要な栄養素を計算します。

そのため、しっかりとバランスのいい食生活が送れます。

しかし、20代男性の3分の1近くは、大学生や社会人になってアパートなどで一人暮らしをはじめ、少ない給与や仕送りで節約をしています。

そのため、一食分に必要なカロリーを摂れないことがあるのです。

カロリーは摂れていてもバランスが悪く、身体を壊してしまう人もいます。

カロリーは、糖質・脂質・たんぱく質の3栄養素を60:25:15の割合で取ることを理想としています。

しかし、お金がないなかでお腹いっぱいにするために、ご飯を多めにしたり、カロリーを摂るために糖質や脂質に偏ってしまうことがあります。

カロリーだけを考えれば、ご飯に肉や魚・野菜・味噌汁の定食での700kcalと、コッペパン2つの700kcal、カップ焼きそば1個の700kcalは同じですが、内容が全く違うのがわかりますね。

お財布の中に500円玉が1枚なら、カップ焼きそば、コッペパン2個にすると、200円で済みますが、定食では500円を超えてしまいます。

20代の男性が一食に必要なカロリーを、きちんとバランスの取れた2650kcalで摂るのか、菓子パンとカップ麺だけの2650kcalで摂るのかでは大きく異なります。

若いうちはたまに贅沢ができれば良い、普段はそれくらいの節約は当然、といわれるかもしれませんが、本当にそれでいいのでしょうか。

20代、30代の過労死も多くなっています。

その根本的な原因として、仕事量よりも、こういった問題もあるのではないでしょうか。

若い男性のカロリー以外の必要な栄養素

10代後半~30代の男性は、一生のうちで一番多くのたんぱく質と無機質、ビタミンを多く取る必要があります。

ただ、糖質と脂質に偏ったカロリーの摂り方をしていると、20代でも血液がドロドロになったり、血管壁が厚くなる生活習慣病になってしまいます。

昔の人の粗食は、ご飯に漬物・和え物・卵・しらすといったもので、たんぱく質や脂質は不足していましたが、野菜とたんぱく質を摂るための卵や小魚がありビタミンや無機質を適度に取ることができました。

今の若い人の粗食は、菓子パンやカップ麺です。

糖質と脂質の塊のような粗食です。

20代の男性は、1日に65gのたんぱく質、一食で20g以上のたんぱく質が必要です。

20g以上のたんぱく質は、豚肉なら100g、豆腐なら300g分です。

1日に必要なビタミンA600µgは、にんじん80g分、小さいにんじんなら1本分です。

ビタミンCは1日に100mgで、みかん3個分を食べることになります。

カルシウムは、毎日650mgで、牛乳600g分は必要です。

この数字は最低限の必要量で、推奨量はこの量の1.2~1.5倍になります。

毎食が菓子パンとカップ麺では、絶対に必要な栄養素が不足してしまいますよね。

20代になれば、背は伸びないからカルシウムを摂らなくても大丈夫と思っていませんか。

身長の成長が止まっても、カルシウムは毎日入れ替わっています。

糖質をエネルギーに変えるためには、ビタミンB群の補酵素が絶対に必要です。

風邪の予防や、ちょっとしたけがを治すためには、ビタミンCが不可欠です。

それは、成長期の子どもや、抵抗力の弱い高齢者だけでなく、20代の若い人だからこそ必要な栄養素なのです。

熟年男性の一食分のカロリー

男性は、30歳~50歳の間に必要な栄養素が同じになります。

一食分に必要なカロリーも同じです。

しかし、30歳くらいになると成長も止まり、自分で気を付けないと、生活習慣病という危険な病気の注意が必要になります。

10代、20代のころのように毎日運動をしたり、身体を動かすことをしていればいいのですが、仕事が忙しく夕飯が遅くなる人も増えます。

30代になっても運動を続けている人、結婚をして親になり、子どもたちと走り回っている人は、身体を動かす量が多いですね。

身体が資本の建設関係や、運送会社の仕事、運動部の顧問を任される学校の先生や保育士、介護や看護の現場で働く人も身体を使っています。

しかし、普通の会社勤めになってしまうと、身体は疲れ切っているのに運動不足になり、摂ったカロリーが余ってしまう、ということもあります。

特に、夜遅い時間の夕飯は消化しきれないうちに睡眠時間になってしまい、肥満の原因になる人もいます。

30歳~49歳までの男性の1日に必要なカロリーは2450kcalで一食817kcalですが、生活内容や身長差によってかなり違ってきます。

デスクワーク中心なら1日2100kcal、一食700kcal。

身体が資本の生活が中心なら、1日2800kcalで、一食933kcalです。

180cm以上なら体重は75㎏が標準になり、生きるために必要な基礎代謝のエネルギー量は、170cmの人よりも多くなりますが、逆に160cmなら58㎏になり、身長差で基礎代謝のエネルギー量は少なくなります。

10代の成長期とは違い、ここから身長が伸びることがないため、体重を維持させるためのエネルギー量になりますね。

サラリーマン男性の昼食カロリー

一食分のカロリーが、年齢や仕事量、身長で違いがあることはお分かりいただけたでしょうか。

それでは、一般的な男性のサラリーマンや大学生が昼食で利用する、外食のカロリーはどれくらいになるのか、見ていきましょう。

皆さんがよく知っている、カレーやファストフード店、ラーメン店のメニューの平均値のカロリーの紹介です。

ポークカレー/750kcal
メンチカツカレー/1080kcal
カツカレー/1300kcal
シーフードカレー/860kcal
チキンフィレサンド/411kcal
ハンバーガー/260kcal
チーズバーガー/310kcal
ポテト/250kcal
牛丼/699kcal
マルゲリータピザ/510kcal
マヨコーンピザ/715kcal
ラーメン/680kcal
味噌ラーメン/820kcal
冷やし中華/620kcal
タンメン/740kcal
かつ丼/795kcal
親子丼/680kcal

ほかにもいろいろなメニューがありますが、ファストフード店でもファミレスでも、ほとんどのお店のメニューにカロリー表記がありますので、気になる人は確認してから注文しましょう。

しかし、カロリーだけでは、たんぱく質のカロリーなのか、糖質のカロリーかわからないこともあります。

迷ったときは同じ野菜の仲間でも、イモ類やコーンは穀類と同じ炭水化物で糖質を多く含む、味が濃いもの、こってりとしたものは脂質が多くカロリー価が高い、と知っておくと良いかもしれません。

若い男性に多いカロリー不足

日本は、世界一のやせ大国です。

それは、女性だけでなく男性にもいえます。

カロリーを減らせば、痩せると思っていませんか?

体重の減少は、一見痩せているようで、脂肪の塊の体を作ってしまいます。

痩せても骨や筋肉のない身体は、女性はもちろんですが、男性にとってあまり魅力的ではない身体つきになってしまいますね。

ご自身の必要カロリ―や栄養摂取量を正しく知って、カロリー不足にならないようにしましょう。

一食にどれくらいのものを食べる必要があるか、日頃から気にしてみてはいかがでしょうか。