ダイエット中は一日に摂取するカロリーを厳しく制限するあまり、飲み会などでうっかりカロリーオーバーしてしまうと、すぐに太ってしまうんじゃないかと不安になりますよね。
オーバーしたらすぐ脂肪になるのか、あるいはオーバーした体重はどうすれば解消するのでしょうか。
また、適正なカロリー摂取とはどれくらいなのかなどについて、お話します。
一日にどれくらいのカロリーが必要なの?
ダイエット中は、一日に摂取するカロリーを厳しく制限している人も多いですよね。
だからこそ、少しでもオーバーしてしまうと、今まで頑張ってきたのに太ってしまうんじゃないかと心配になってきます。
しかし、そもそもダイエット中のカロリー設定自体に、無理がある場合が多いのが現状です。
カロリーはできるだけ少ないほうが良いとされているところもあり、極端な制限を設けているかたがいます。
ただし、あまりに少ないと体の生理機能が維持できなくなり、体にさまざまなダメージが現れてくるのです。
人は何もしなくても、寝たり呼吸をしたりするのにさえカロリーを使っています。
こうした生きるのに必要な基礎代謝分のカロリーは、最低限確保しなくてはなりません。
そして、ライフスタイルによって異なる消費カロリーを加えたものが、その人にとって必要となる摂取カロリーです。
・基礎代謝量+消費カロリー=摂取カロリー
摂取カロリーは年齢や性別によって異なりますが、成人でだいたい1700~3500キロカロリーといわれています。
女性より男性のほうが、中高年より若い人のほうが多くカロリーを必要とします。
ダイエットをするなら、食物から摂るカロリーを減らしつつ、消費するカロリーを増やすのがコツです。
摂取カロリーを減らしてばかりではうまく行きません。
消費カロリーを上げることで効率よく脂肪燃焼できるのです。
ダイエット中は一日にどれくらいカロリーを摂ればいい?
一日に必要な摂取カロリーがわかったところで、今度は目標の体重になるには摂取カロリーをどれくらいに設定すればいいのかを考えてみましょう。
摂取すべきカロリーは、目標体重×仕事比重で求められます。
仕事比重とは、仕事の体への負荷を軽度・中度・重度に分け、軽度を25~30、中度を30~35、重度を35~40とする係数です。
デスクワークや主婦を軽度、立ち仕事や農漁業、外回りの営業職などを中度、運送業や建設業、毎日1~2時間運動する人を重度としています。
たとえば、体重が47キロになりたいOLさんなら、47×25=1175となって、1175キロカロリーが摂取すべきカロリーです。
ちなみに、アイスクリームのカロリーが400キロカロリーです。
一日にアイスを3個食べたらそれだけでもう1200キロカロリーとなって、1175キロカロリーをオーバーしてしまいます。
もちろん、3食食べていれば実際の摂取カロリーはもっと高いわけで、そこから1175キロカロリーに落とすのは大変なことが予想されます。
よって、目標体重をあまり高く掲げすぎないことも大切です。
摂取すべきカロリーを計算して、持続していけそうと思ったら、ダイエットを開始しましょう。
ダイエット中にカロリーオーバーしたらすぐに太ってしまうの?
「夕食を食べ過ぎたから1キロ太ってしまった」などという声をよく聞きますが、これは単に体重が増えただけで、「太った」わけではありません。
胃袋に収まった内容物の量が1キロであり、そのほとんどが大小便として排出されると考えていいでしょう。
仮に、ダイエットで一日に1500キロカロリーしか摂らない人が、ある日4500キロカロリーを摂ったとして、オーバーした3000キロカロリー分ですぐに「太る」わけではありません。
体重が1キロ増えるには、7200キロカロリーを必要とします。
3000キロカロリー余分に摂ったところで、単純計算しても400グラム程度増えるだけで、太ったようには見えないレベルです。
しかも、すべて脂肪として蓄積されるわけではありませんから、実際はごくわずかしか増えないことになります。
しかし、だからといって安心してはいけません。
「うっかり食べ過ぎた」が積み重なれば、りっぱな脂肪になります。
脂肪が増えれば結局のところ、太るのです。
太るのは、日々の積み重ねによるものです。
一方、痩せるのも、日々の積み重ねでしかありません。
ダイエットは一日にしてならず。
毎日、無理なくコツコツと続けることでしか成果を挙げられません。
一日のカロリーオーバーを嘆くより、どうしたらいいかを一緒に考えていきましょう。
一日の摂取カロリーをオーバーしてしまったときの対策で注意したいこと
ダイエット中、一日の摂取カロリーをオーバーしてしまったら、食事制限をすることでリセットできます。
ただし、次のポイントを必ず守るようにしましょう。
①リセットといっても、基礎代謝以下の無理な食事制限はしない。
人は寝ているだけで、一日1000キロカロリーを消費しています。
これ以下のカロリー摂取では肌や骨などがダメージを受け、健康を損なう可能性があるため、最低限、基礎代謝量のエネルギー摂取は心がけましょう。
②断食はリバウンドしやすい。
ダイエット目的で断食をする方がいますが、きちんと計画され管理されたものでないかぎり、体を飢餓状態にさせることなので非常に危険です。
特に、断食後は少ない食料から必要以上にエネルギーを摂ろうとするためかえって太りやすく、リバウンドが起きやすい状態です。
専門知識のない断食は避けたほうが無難でしょう。
一日のカロリーオーバーを二日間かけてリセットしよう
食物が体に入って栄養になるには、48時間くらいかかるといいます。
そこで、ダイエット中なのに摂取カロリーをオーバーしてしまったら、一日の超過分を二日間かけてリセットしてみましょう。
具体的には食べ過ぎてしまった日の翌日、翌々日の食事を控えめにします。
食事を一食、二食と抜いてしまうとかえって太りやすいため、3食を摂りつつもカロリーを抑えます。
まず油脂類、炭水化物を控え、野菜や繊維質の海藻をたっぷり摂ることで排泄を促しましょう。
水分を摂ることも必要です。
空腹に耐えかねるようなら、海藻+野菜サラダをモリモリ食べてお腹を満たしてください。
野菜の歯ごたえが満腹感につながるので、野菜ジュースよりおすすめです。
また、野菜は生でいただくだけでなく、温野菜にすることで栄養の吸収も良くなるうえに量を多く摂れるので、おひたしや具だくさん味噌汁やスープにするといいでしょう。
特に朝の具だくさんスープ(味噌汁)は体を温め、代謝を高める働きがあるので、エネルギーを消費しやすくします。
また、水分も増えるのでお腹も満たしますよ。
排泄がうまく行けば空腹感も強まりますが、この空腹感こそ前日の食べ過ぎをリセットするチャンスです。
お腹が空っぽだと感じるだけでも、罪悪感は打ち消されていくのではないでしょうか。
野菜や海藻だけで我慢できなければ、ヨーグルトや納豆、豆腐を少し加えます。
二日間でスッキリもとに戻るでしょう。
オーバーしたカロリーは運動で消費しよう!
一日カロリーオーバーした分は、運動で消費するのもおすすめです。
特に前述した食事制限と併せて行うと効果的ですよ。
ジョギングやエアアロビクス、水泳、縄跳びなどがおすすですが、お気に入りのスポーツがあればそれを行ってもいいですね。
運動をする時間がとれなくても、できるだけ歩くよう心がけたり、朝1時間早起きするだけでも200キロカロリー以上消費できるといいます。
ラジオ体操やストレッチをするだけでも構いません。
食べ過ぎるとつい横になりたくなりますが、できるだけ立って、足を動かすようにすると効果的です。
足の筋肉は体の中で最も大きいので、それだけカロリー燃焼の効果が高いからです。
腿上げやスクワットなど下半身のトレーニングを中心に行うと、効率よく燃焼できるでしょう。
一日カロリーオーバーしてもなかったことにできる
ダイエット中に摂取カロリーをオーバーしてしまうと、とても後悔して罪悪感すら抱いてしまいますよね。
ネガティブになってしまう気持ちもわかりますが、オーバーした分はちゃんと相殺できることがお分かりいただけたでしょうか。
毎日きっちりカロリーを厳守するよりも、だいたいの感覚で少しゆとりを持たせたほうが、ダイエットはうまく行きます。
神経質にならず、おおらかな気分でダイエットを続けましょう。