みなさんは、味噌汁の具には何を入れますか?
普通はわかめや豆腐、油揚げやネギといったところが定番でしょう。
では、もやしはどうでしょう?
「もやしが味噌汁の具なんてあり得ない」というかたもいれば、「我が家ではお馴染み」というかたもいて、賛否両論分かれる食材です。
今回は、そんなもやしを使った味噌汁の作り方についてご紹介します。
味噌汁の具にもやしはおかしいですか?
味噌汁に入れる部材はさまざまありますが、もやしを入れるのを、みなさんはどう思われますか。
・友人の家で朝もやしの味噌汁が出てびっくりした
・もやしを味噌汁に入れるなんて許せない
という否定的な意見がある一方で、
・普通においしい
・おふくろの味
といった肯定的な意見もあります。
一般的な味噌汁の具としては、わかめや豆腐、ネギ、大根、油揚げ、しじみやあさりなどの貝類、ジャガイモや里芋などのイモ類、なめこやしめじなどのきのこ類が普通でしょう。
これらを組み合わせた相性の良いコンビの味噌汁(たとえば大根と油揚げ、なめこと豆腐など)も定番です。
肉を入れた豚汁も具だくさん味噌汁として人気ですよね。
ところが、もやしとなる話は一変します。
味噌汁に入っていたら許せない具材のランキングで、もやしは第7位という微妙な位置にいます。
少なくとも、味噌汁の具として一般的とはいえないようです。
そのもやしをあえて具にした味噌汁を作るなら、どうすればおいしくできるでしょうか。
作り方のコツをご紹介しましょう。
味噌汁の具をもやしにするメリット
もやしのおいしい味噌汁の作り方をご紹介する前に、もやしを具にするメリットについて考えてみます。
まず、もやしの魅力は何といっても安いことです。
1袋100円未満、特売なら50円以下で買えます。
しかも、いくら食べても太りません。
100gわずか14カロリーと低カロリーで食物繊維が豊富なため、ダイエットの空腹を満たすのにピッタリな食材なのです。
特にシャキシャキとした歯ごたえが心地よく、満足感を高めてくれます。
ほかの野菜と組み合わせればボリュームも増し、見た目も華やかです。
一般的に栄養価が低いといわれるもやしですが、実はカルシウム、カリウム、葉酸、アスパラギン酸などさまざまな成分が含まれています。
特にビタミンCは豊富で、抗酸化作用による新陳代謝の活性化や美肌作り、血液サラサラに効果があるといわれています。
おまけに、アク抜きなど面倒な下ごしらえが必要ありません。
時短料理にぴったりな野菜なのです。
忙しい朝の味噌汁には、十分アリな具材といえます。
以上のような点から、味噌汁の具をもやしにするのはメリットがあるといえるでしょう。
作り方のコツを掴んでもやしの味噌汁をおいしくしよう!
もやしの味噌汁はまずいというかたがいますが、簡単な作り方のコツでグッとおいしくなります。
まず、もやしはサッと水洗いしたら、ひげ根を抜くと口当たりが良くなります。
また、シャキシャキとした食感がおいしいので、あまり煮込まないようにしましょう。
煮込み過ぎるともやしから水分が出て、まずく感じる原因となるからです。
スーパーで最もよく見かける緑豆もやしなら、煮込み時間はだいたい2~3分で大丈夫です。
大豆もやしの場合はもう少し必要で、4~5分かかります。
もやしを具にする場合、味噌は濃いめにした方が合いますが、塩分摂取量が増えるのであまりおすすめはできません。
それよりもコクを出しましょう。
はじめにもやしを炒めてから味噌汁にすると、グッとコクが増しておいしくなります。
炒めずに入れる場合でも、最後にごま油やすりごま・いりごまを入れると風味がアップします。
また、肉や卵など動物性たんぱく質を加えるとおいしくなるうえ、ごちそう感が出ますよ。
だし汁の代わりにスープにしてもおいしいでしょう。
味噌ラーメンにもやしが入っているように、味噌スープにすれば、もやしが抵抗なくいただけます。
定番にしたい!もやしの味噌汁の作り方
もやしと油揚げの味噌汁です。
淡泊なもやしに油揚げのコクが加わった、おいしいもやしの味噌汁の基礎といえます。
ではさっそく作り方をご紹介しましょう。
【材料】
・もやし 1袋
・油揚げ 1枚
・水 600ml
・粉末だし 小さじ1杯
・味噌 30グラム
【作り方】
①もやしはひげ根をとり、サッと湯がきます。
②油揚げに熱湯をまわしかけ油抜きをし、短冊に切ります。
③鍋に水を入れて火にかけ、粉末だしを入れ、沸いたら①と②を入れましょう。
④火を弱めて味噌を溶き入れ、沸騰寸前に火を止めて出来あがりです。
もやしは下ごしらえが不要なため、袋から出してそのまま鍋に入れるかたもいるようですが、ひげ根をとった後、熱湯に10秒くらいくぐらせるだけで余分な水分が抜けシャキッとします。
ほんの小さなひと手間ですが、かけるとおいしさが違ってきますよ。
油揚げも同様、油抜きのひと手間をかけるだけで変わります。
おいしさへの近道はこういった基本的な手間の積み重ねです。
面倒かもしれませんが、ぜひ一度お試しください。
コクや風味がたっぷり!おいしいもやしの味噌汁の作り方
ごまや油で淡泊なもやしにコクを加えた、風味豊かな味噌汁の作り方をご紹介します。
●もやしのごま味噌汁
【材料4人分】
・もやし 1袋
・だし汁 4カップ
・味噌 大さじ4杯
・ごま油 大さじ1杯
・白すりごま 大さじ2杯
・七味唐辛子 適量
【作り方】
①鍋にごま油を入れて火にかけ、もやしを炒めます。
② ①にだし汁を加え3分煮ます。
③火を弱めて味噌を溶き入れ、すりごまを加えて混ぜ、ひと煮立ちさせます。
④七味唐辛子を振って出来あがりです。
はじめにもやしを炒め、さらにすりごまも加えることで、十分なコクが出ます。
すりごまがなければ加えなくても結構です。
七味唐辛子で最後にピリッとさせるのもおいしさのアクセントです。
もう一品、にんにくで風味をきかせた味噌汁もご紹介します。
●もやしとほうれん草、にんじんの味噌汁にんにく風味
【材料4人分】
・もやし 1/2袋
・ほうれん草 2株
・にんじん 1/4本
・すりおろしにんにく 小さじ1杯
・水 4カップ
・顆粒だし 小さじ4杯
・溶き卵 1個
・味噌 大さじ3杯
・白いりごま 少々
【作り方】
①もやしはひげ根をとり、ほうれん草は3センチ長さに切り、にんじんはせん切りにします。
②鍋に水を入れて火にかけ顆粒だしを入れます。
③ ①とすりおろしにんにくを加えて火を通します。
④味噌を溶き入れて溶き卵を回し入れ、いりごまを加えて出来上がりです。
すりおろしにんにくで、濃厚な味わいの具だくさん味噌汁です。
まずいとはいわせない!濃厚もやしの味噌汁の作り方
もやしに豚バラを加え、コクとうまみがたっぷり詰まった豚汁風おいしい味噌汁の作り方をご紹介します。
●もやしと豚バラの味噌汁
【材料4人分】
・豚バラ薄切り肉 200g
・もやし 100g
・だし汁 5カップ
・味噌 大さじ4杯
・小ネギの小口切り 適量
【作り方】
①もやしはひげ根をとり、豚バラは食べやすい大きさに切ります。
②鍋にだし汁を入れて火にかけ、煮立ったら肉ともやしを入れます。
③火が通ったら弱めて味噌を溶き入れ、小ネギを散らして出来あがり。
豚バラの圧倒的なうまみとコクが、もやしの味噌汁に対する違和感を吹き飛ばしてくれます。
シャキシャキとしたもやしとのバランスも絶妙です。
もう一品、もやしの味噌汁はまずいというかたも驚く、究極レシピをご紹介します。
●味噌ラーメン風もやしスープ
【材料4人分】
・豚肉うすぎり 200g
・もやし 1袋
・かつお節 小袋2パック
・ごま油 大さじ1杯
・水 600ml
・中華スープの素 小さじ1杯
・すりおろし生姜 小さじ1杯
・すりおろしにんにく 小さじ1杯
・醤油 大さじ1杯
・味噌 大さじ4杯
・ラー油 少々
【作り方】
①鍋にごま油を入れ、肉とかつお節を炒めます。
②火が通ったら、水と中華スープの素、しょうが、にんにくを入れます。
③アクを取り除いて、醤油と味噌、ラー油で調味しましょう。
④スープの味が整ったらもやしを加え、ひと煮立ちして出来あがりです。
味噌ラーメンのような味噌スープなので、もやしの味噌汁に抵抗のあるかたでもおいしくいただけます。
仕上げに刻みネギやいりごま、七味唐辛子を加えてもいいでしょう。
コクと風味をプラスして歯ごたえを残すのがコツ!
油やごま、七味、にんにく、肉などでコクと風味を加えれば、もやしの味噌汁が抵抗なく、おいしくいただけることがわかりました。
また、もやしのシャキシャキ感を残すため煮込み過ぎないことや、ひげ根をとるといった基礎的なことも大切です。
作り方次第でもっともっとおいしい、もやしの味噌汁ができるはずです。
いろいろとアイデアを生かしたレシピにチャレンジしてくださいね。