どの家庭にもある醤油。
一人暮らしをしても、料理酒やみりんは無くても醤油くらいは持っているものです。
また海外へ行くときも、「マイ醤油」を持参する人もいます。
「ご飯に醤油を垂らしただけの醤油ご飯が大好き!」という人も少なくはないでしょう。
とはいえしょっぱい味の醤油。
含まれる塩分が気になります。
「でもやっぱり醤油を使ってご飯を食べたい」という方のために、塩分を控えつつ、醤油を使ってご飯をおいしく食べる方法をご紹介します!
低カロリーな醤油でヘルシー!のっけご飯をつくろう
醤油は以外にも低カロリーな食材です。
醤油の種類は、濃口、薄口、溜り、再仕込、白の5つに分けられますが、中でも薄口醤油が一番カロリーが低くなっています。
ただ、薄口醤油はこの5種類の中で最も塩分量が多いので注意が必要です。
ご飯にのせる具材に旨味を含むものを使えば、醤油を掛けすぎることはなく、カロリーにも塩分にも気遣ったご飯を用意することができます。
のっけご飯に適した具材をいくつか紹介します。
●シラスと大葉
シラス50gと千切りにした大葉、炒りゴマを混ぜ、ご飯の上にのせ最後に醤油をひとたらしします。
●海苔とカツオ節
ご飯にカツオ節をたっぷりのせた上に焼き海苔を散らし、醤油をひとたらしします。
●油揚げと温泉卵
フライパンでカリカリに焼いた油揚げをご飯にのせ、上から温泉卵を割り入れる。お好みで小ネギを刻んだものと、おろしショウガを添えて醤油をひとたらしします。
どの具材も旨味の強いものなので醤油をたくさんかけずに美味しくご飯がいただけます。
他にもさまざまな組み合わせがあるので、食べ比べてみるのも良いでしょう。
家庭でもつくれる!絶品ご飯のお供
ご飯のお供は、さまざまなものが市販され、簡単に手に入れることができます。
中には取り寄せでしか手に入らない高級な具材もあります。
ただ、そんなに値の張るものを毎日食べるなんて現実的ではありません。
家にあるありふれた食材でも、美味しいご飯のお供になるはずです。
ひと手間かけて美味しいご飯のお供を作ってみましょう。
●栄養満点 ピーマンとじゃこの佃煮
【材料】
ピーマン 4個
ちりめんじゃこ 40g
ごま油 大さじ1
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
醤油 大さじ1
炒りゴマ 大さじ1
【作り方】
①ピーマンは種を取り、縦に半分、横に半分に切って千切りにします。
②フライパンにごま油を敷き中火でちりめんじゃこと①のピーマンを炒めます。
③砂糖、みりん、酒、醤油を加え水分を飛ばすように煮詰めます。
④水気がなくなったら火を止めて炒りゴマを加え全体に回るように混ぜ合わせます。
●手作り ワカメのふりかけ
【材料】
乾燥カットワカメ 1袋
ごま油 小さじ2
醤油 小さじ2
みりん 小さじ2
砂糖 大さじ1と1/2~2
ゴマ大さじ1と1/2
【作り方】
①乾燥ワカメは水で戻さずにフライパンに入れ弱火と中火の間で乾煎りします。
②5分くらいたったところで火を止め、ごま油を加え混ぜ合わせます。
③醤油、みりん、砂糖を加えよく混ぜてから火を付け、砂糖が溶けて艶が出るまで炒めます。
④艶が出たらゴマを加えてよく混ぜ合わせる。
●簡単 大根の葉入りそぼろふりかけ
【材料】
大根の葉 20本ほど
豚挽肉 100g
醤油 大さじ2
砂糖 大さじ1
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
【作り方】
①大根の葉をみじん切りにします。
②フライパンに油を敷き豚挽肉と醤油、砂糖、酒、みりんを入れ煮詰めます。
③挽肉に火が通ってきたら大根の葉を加え炒めます。
煮汁がなくなりパラッとしたらできあがりです。
健康のために知っておこう!気になる醤油の塩分
一日の塩分摂取量の目安は、男性が8g、女性が7gです。
また、高血圧学会の推奨値は6g以下とされています。
濃口醤油の大さじ1杯の塩分量が約2.6gなので、醤油を掛けたいだけ掛けているとどうなってしまうか想像ができますね。
まったく醤油を使わないのは、我慢を強いられ楽しいはずの食事が、苦行になってしまいます。
工夫して塩分を控える方法を探してみましょう。
●醤油は風味付けに最後に加える
味付けの手順の中で、調味料を加える順番を工夫することで減塩することができます。
煮物などで味を含ませる場合でも、醤油を最後に加えれば塩分が具材にしみこみすぎません。
●出汁割醤油を常備する
家庭の冷蔵庫で常備できる出汁割醤油を活用することでも減塩できます。
醤油を昆布やカツオ節などでとった出汁と酒で2~3倍に薄めて使います。
●メインなど、味の濃い料理は一品に絞る
濃い味が好きな方にとっては、食卓の料理が全て減塩されたものだと物足りなく感じてしまうかもしれません。
そんなときにはメインの一皿を濃い味付けにして、ほかの副菜を薄味にすると満足できる食事になるでしょう。
覚えておこう!醤油を美味しく保つ方法
普段の料理や食事に欠かせない醤油ですが、正しい保存方法を知っていますか?
醤油の賞味期限は、その種類や容器によって異なります。
濃口、溜り、再仕込み醤油の場合、ペットボトル容器で18ヶ月、ガラス瓶の容器で24ヶ月というのが一般的な期間です。
薄口、白醤油だとさらに短くなります。
また醸造している蔵元によっては「美味しく使用できる期間」として市販されているものよりも短い期間を設定している場合もあります。
流しの下から醤油を取り出してみたら色が真っ黒なんてこと、ありませんか?
醤油には塩分が含まれており、そのおかげで腐ることはありません。
ただ開封してから長い期間たっていたり保存場所が悪かったりすると酸化して劣化が進み、香りが弱まって色が濃くなり味もえぐくなってしまいます。
そういった風味の劣化を防ぐために、開封前や開封後の醤油を正しく保存する方法を身に付けましょう。
醤油を美味しく保つためには「光」「熱」「空気」から守ることが重要です。
これには容器の種類が深く関わってきます。
ガラス瓶は酸素を通さないため参加しにくく、未開封の状態であれば1年たっても大きく変化することはありません。
一方ペットボトル容器の場合、酸素を透過しやすい材質でできているため未開封であったとしても醤油の酸化が進んでいきます。
普段使っているのは、ペットボトル容器に入った醤油だという方も少なくないでしょう。
その場合でも、すぐ瓶入りのものに切り替える必要はありません。
ひと月に使う醤油の量を把握しておき、開封後1ヶ月を目安に使い切るよう心掛ければ、酸化が抑えられた美味しい醤油を楽しむことができます。
使用量を知りコントロールできれば、美味しい醤油を楽しみつつ減塩することにもつながります。
また、最近では密封ボトルがが話題になっています。
このボトルは、注いだときに容器内に空気が入り込むのを防ぐ仕組みになっているので、酸化の進みを抑え、いつでも新鮮な醤油を使うことができます。
醤油の酸化はゆっくり進むので、変化には気付きにくいものですが、比べれば劣化の差は歴然です。
正しい保存方法を身に付けて毎日新鮮な醤油を使った料理で美味しいご飯を食べましょう。
パパッと簡単!醤油ベースの炒めご飯
醤油をたらして食べるご飯は簡単で手軽で美味しい一品ですが、ここからはもう少し手を加えて醤油の味を活かした炒めご飯の作り方をご紹介しましょう。
ご飯が炊けていて、ちょっとした具材があり、そして美味しい醤油がそろえば簡単に作ることができます。
●基本の炒めご飯
【材料 1人分】
ご飯 茶碗1杯分
卵 1個
ウインナー 適量
長ネギ 適量
塩 適量
コショウ適量
醤油 適量
【作り方】
①ネギ、ウインナーを刻む。卵を溶きご飯と合わせておきます。
②フライパンに多めの油をひきよく熱し、卵を絡めたご飯、ウインナー、長ネギの順で入れていきます。
③全体に火が通ったところで塩、コショウで味を調え、最後に鍋肌から醤油を回し掛けて香りを付けます。
コツは、フライパンをよく熱くしておくことです。
材料をあらかじめ下ごしらえしておいて、フライパンに入れたら強火で一気に仕上げます。
慣れないうちは、「ヘラでご飯を押し広げる」「軽く混ぜる」「押し広げる」を繰り返すことでご飯がほぐれ、パラパラになっていきます。
●香り豊かな黒チャーハン
【材料 1人分】
ご飯 茶碗一杯
卵 1個
焼き鳥の缶詰(タレ味のもの) 1/2缶
サニーレタス 2枚
小ネギ 適量
溜り醤油 小さじ2
オイスターソース 小さじ1
砂糖 小さじ1/2
塩 適量
コショウ 適量
【作り方】
①ご飯は温めておきボウルに移す。
②フライパンを火にかけ油をひき、溶き卵を流し入れてかき混ぜます。
火が通ったら①のボウルのご飯と混ぜ合わせておきます。
③卵を取り出したフライパンに缶詰の焼き鳥、溜り醤油、オイスターソース、砂糖、塩、コショウを加えます。
④フライパンへ②の卵を混ぜたご飯を戻し、中火~弱火で切るように炒めます。
全体に火が通ったらご飯を押し伸ばして水分を飛ばします。
⑤味が決まったら、適当な大きさに切ったサニーレタスを加え少ししんなりするまで炒めたら火を止める。
さらに盛り付け、仕上げに小ネギを散らします。
溜り醤油は塩分が控えめで味が決まりにくいためオイスターソースで補います。
香りがよく色の濃い溜り醤油で、普段の炒めご飯とは違う一皿になります。
醤油の風味を堪能する炊き込みご飯
さらに醤油の風味が感じられるご飯メニューは、炊き込みご飯です。
調味済みの素を使っても十分美味しいのですが、調味料の割合とコツを知ることでどんな具材でも美味しく作ることができます。
●味付け
炊き込みご飯の味付けは、米1合につき醤油、酒を各大さじ1として調味すると失敗しません。
甘めにしたい場合はみりんを、引き締まった味にするなら塩を、旨味を出すなら昆布出汁を加えます。
また、調味料も炊くときの水分の一部と考えて加えるようにしましょう。
炊く水にさらに調味料を加えると水分の量が多くなり、柔らかすぎてしまうことがあります。
炊飯器で炊く場合は先に調味料を入れてから水を注ぎ、水加減の目盛りに合わせます。
●具材
ついついたくさん入れてまう具材ですが、米に対して2割ほどの量にするのが良いです。
入れすぎると具の方でも水分を吸うため炊き上がったご飯が硬くなってしまいます。
そしてどのような具材でも、薄くまたは小さく切っておくことでご飯と良くなじみます。
また、米に具材を加えるときにかき混ぜてしまうと米に熱が回らず芯が残ってしまうので米の上に置くようにしてから炊き、炊き上がってから混ぜます。
●浸水
ご飯を炊くときに米に水を吸わせるためにある程度水につけて浸水させますが、炊き込みご飯を作るときも変わりません。
丁寧にとぎ、しっかり水を吸わせることでご飯がふんわりと炊き上がります。
ただし、調味済みの水に浸水させてはいけません。
調味料が沈殿しそこだけ加熱されてしまうので、炊き上がりにムラができてしまいます。
以上のコツを押さえて、好みの具材で醤油の香る美味しい炊き込みご飯を作りましょう。
醤油の風味を大切にして毎日の食事をより豊かなものに
ご飯も醤油も、相性の良い食材の多い食べものです。
特に醤油は調味料なので、その味付けの可能性は無限にあると言えます。
ここではご飯と、醤油を使ったさまざまな食べ方をご紹介してきました。
しょっぱい味や濃い味が好きで醤油を使う方は少なくないと思いますが、醤油の繊細な香りや風味にも注目してみてください。
そして醤油の保存方法や塩分のことも覚えておいて、毎日の食事に役立てましょう。