「オーガニックフード」と聞くと、なんだか身体に良さそうな気がしませんか?
近年では、オーガニックフードの流行により、様々な食品で「オーガニック」とつけられている商品を見かけるようになりました。
ここでは、オーガニックフードの利点、また欠点についてご紹介していきます。
そもそもオーガニックフードとは?
オーガニックフード(有機食品)とは、無農薬で育てられた食品のことをいいます。
更に詳しくご説明しますと、「化学合成農薬、化学合成肥料、遺伝子組み換え生物」を使用せずに育てられた農産物ということです。
実は、オーガニックフードになるには、いくつか条件があります。
まず、穀物についてですが、土壌が3年以上無農薬の状態を保っていなければなりません。
そのため、仮に3年経過していない状態で出荷した場合、それはオーガニックフードとはみなされないのです。
肉類に関しては、自然に近い状態で育てられ、また抗生物質や、ホルモンの投与はせず、100%の有機食材を飼料として食べて育った動物でなければ認められません。
アメリカにいたっては、「100%オーガニック」と表記してあれば、オーガニック、つまり有機食材のみで作られたものを意味します。
他にも「オーガニック」にのみの表記でしたら、原料の95%が有機食材で作られていることになります。
ここまで、ご説明したように、「オーガニックフード」は一般的に流通している食品よりも、科学的な農薬や肥料等が使用されていないものと考えればいいでしょう。
では、オーガニックフードを摂り入れることで、どんな利点があるのでしょうか。
次にご紹介していきましょう。
オーガニックフードはどんな利点がある?
オーガニックフードを普段の食事に摂り入れることで、どんな利点があるのでしょうか。
まず、なんといっても「農薬が少ない」ことが挙げられます。
世界各地を見ても、日本は農薬大国です。
といっても、日本の農薬に対する規制は非常に厳しく、人体に悪影響とされる農薬の使用は禁止とされています。
また、穀物に使用される農薬自体も太陽光や、微生物によって分解されやすいものを使用しています。
これらの取り組みにより、我々が食している食物は「安全」とも考えられています。
ただし、この日本で使われている農薬が身体にとって全く悪影響はないのか、といわれたらそうではありません。
ですので、科学農薬を使用していないオーガニックフードは、通常の農薬を使っている作物と比較すると、健康面で見ても安心なのではないでしょうか。
次の利点は「遺伝子組み換え」でないことです。
遺伝子組み換え食品の多いアメリカでは、遺伝子組み換え食品の出現と共に、「癌・白血病・先天性異常・アレルギー」などの慢性疾患が急増していることが結果として出ています。
この事実だけを見て、遺伝子組み換え食品が身体に悪いかどうかということを断言できるわけではありませんが、危険の可能性は十分に考えられます。
オーガニックフードの利点!美味しくて栄養価が高い!
オーガニックフードの利点はまだまだあります。
なんといっても、美味しく栄養価が高いことです。
有機野菜を食べたことがある人なら分かると思いますが、味は本当に抜群です。
一般に売られている野菜と比べると、甘みやみずみずしさの違いを感じられるでしょう。
野菜本来の味わいを感じることができるので、生で食べても美味しいです。
また、美味しい上、栄養価が高いことも大きな利点です。
特に有機野菜には「抗酸化物質」が多く含まれています。
抗酸化物質を簡単にご説明しますと、体内の活性酸素を除去する働きがあり、細胞の傷害を予防したり遅らせたりするものです。
抗酸化物質を摂り入れることで、老化や疾病に対して効果があるといわれています。
有機野菜と通常の野菜を比べると、有機野菜に約65%も多く抗酸化物質が含まれていたという結果もあります。
他にも、乳製品や肉類に関しては、「オメガ3脂肪酸」が約50%も多く含まれていたという結果があります。
オメガ3脂肪酸は、神経の発達、機能改善、免疫機能向上などに効果があるとされていますが、食品から摂取するのは難しいとされる栄養素です。
オーガニックフードに変えるだけで、これらの栄養素を多く身体に摂り入れることができます。
オーガニックフードは地球にもいい利点がある
オーガニックフードは、健康面を見ると、様々な利点があることが分かりますね。
また、オーガニックフードを選ぶことは、地球の健康にも影響があるとされています。
それは、有機農法が地球の土壌の改善にいいこと、また生物多様性の確保など、数多くの利点があることが分かっています。
私たち人間は、微生物や植物がいなければ生きていくことができません。
ごく自然な食物連鎖では、土の中にある有機物を微生物が分解し、それを植物が吸収し育ちます。
育った植物を人間が食すというように、土の中でも、水の中でも、全て食物連鎖で繋がっています。
つまり、人間が末永く健康でいたいと考えるのであれば、植物や微生物の生きる環境を整えるよう、考えることは当たり前のことです。
オーガニックフードは、化学合成農薬、化学合成肥料、遺伝子組み換え生物を避けた食品です。
オーガニックフードは、健康や食物の安全性を高めることが主な目的ですが、地球を守るという意味でも、大きな意味があるのです。
オーガニックフードの欠点とは?
オーガニックフードの様々な利点についてお話してきましたが、オーガニックフードにもいくつか欠点があります。
そもそも、オーガニックフードは、登録認定機関の検査・認証を受け合格したものでなければ、オーガニックフードとして認められません。
合格した場合、有機JASマークを付けることが義務付けられ、ようやく「有機」や「オーガニック」と表示できるのです。
オーガニックフードとして販売するためには、登録認定機関の検査・認証に合格しなくてはならず、また生産に、非常に手間がかかるものであるため、一般的な食品に比べて高価であることです。
有機野菜と一般的なスーパーで売られている野菜の価格を比べると、3~5割程度高くなっています。
また、有機野菜は化学合成農薬等の使用が禁止されていますから、虫食いや大きさが不揃いであることもあります。
中には、虫が付いたままの野菜も販売されていることもあります。
また、他の欠点としては100%無農薬ではないことも挙げられます。
政府のガイドラインを見ると、「科学農薬や化学肥料を避ける」とありますが、政府が指定している天然由来の安全性の高い農薬であれば使用が認められています。
そのため、有機野菜=無農薬ということではありません。
オーガニックフードは本当に安全なの?
「オーガニック=安全」という認識が高い中で、実は危険なのではないかというい疑問を感じている人もいるようです。
では、本当に安全なのでしょうか。
結論から申しますと、「オーガニックフードは一般の食品より安全」です。
食品の安全性は、異物や菌類、農薬などが一定以下に抑えられていると安全な食品として実現されます。
このうち、異物や菌類などは、全ての食物において安全性が確保されているため、オーガニックが優れて安全とはいい切れません。
ただ、農薬に関してのリスクは大きく異なってくるでしょう。
オーガニックフードとされる食品は、限りなく科学的物質を排除しているものです。
そのため、科学的危害のリスクは一般の食品に比べると極めて少ないといえます。
ですが、オーガニックフードといっても、農薬を全く使用していないわけではありません。
一般の食品に比べれば安全ということであって、リスクがゼロとはいい切れない部分もあります。
それでもやはり、健康面や栄養面を見ると一般の食品より利点となる部分は多いでしょう。
これを機に、オーガニックフードを選んでみるといいかもしれませんね。
オーガニックフードで気持ち的に落ち着いた食事を
今ではオーガニックフードは、インターネットやスーパーなどでも簡単に手に入れることができるようになりました。
購入する際は、「有機JASマーク」を目印に探してみてください。
今回の記事を見て頂けた方ならわかるかと思いますが、このマークがついていれば、農薬が心配な方でも、幾分かは、安心できるのではないでしょうか。
栄養価の高いオーガニックフードを、積極的に摂り入れて、いきましょう。