大根の保存方法は?干す方法以外もあるの?

秋から冬にかけてが旬の大根。

つい買いすぎてしまった、収穫期にたくさんもらってしまった、家庭菜園で大根が採れたというときには、保存に困ってしまいますね。

そんなとき、大根の保存方法を知っていると便利ですよね。

大根の保存というと、干し大根がおすすめですよ。

今回は大根を干すことのメリットや、干すポイントについて、干し大根レシピも併せてご紹介します。

大根を保存する方法は?干す以外の方法

スーパーで買ってきた大根や、家庭菜園で採れた大根には、葉が付いていますよね。

大根は、葉がついていると、葉から水分がどんどん蒸発して、シワシワになってしまいます。

そこで、まずは葉を切り落としましょう。
この葉も食べられますので、刻んで冷凍保存しておくと良いですよ。

葉と切り落とした大根は、湿らせた新聞紙などで包みポリ袋に入れて、風通しの良い冷暗所で、立てて保存するのが基本です。

常温で保存する場合は、泥付きのままで処理した方が長持ちします。

夏場は、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。

冷蔵庫に入れる場合は、泥を洗い落としたあと、同じように処理します。
温かい時期では、この方法で、1週間以内に食べきるのが良いでしょう。

冷蔵保存の場合は、7~10日で食べきります。

大根を冷凍保存する方法もあります。

よく洗った大根の皮を厚めに剥き、3cmくらいの輪切りにします。
もしくは、調理法に応じて、いくつかの大きさに切り分けておくと重宝します。

例えば、薄めに、いちょう切りにしておくと味噌汁の具にちょうど良く、おろし大根も水気を切ると冷凍できます。

切った大根は、半透明になるくらいまで下茹でをしたら冷まし、ジップ付きの冷凍用袋に入れて冷凍します。
下茹でしなくても冷凍は可能ですが、下茹でをすることで、味や色の変化を防ぐことができます。

使うときは完全に解凍せず、そのまま煮物などに使用するのがコツです。

解凍してしまうと、グチャグチャになってしまいます。
冷凍大根の場合、1ヶ月ほどで食べきるのが良いでしょう。

常温・冷蔵・冷凍でも保存できる大根ですが、他にも保存方法があります。

それは、干すという方法です。
次項から、詳しくみていきましょう。

大根を干すときのポイント

昔から、食べものを保存するときに使われてきたのは「干す」という方法です。
もちろん、大根も干すことによって、保存期間を延ばすことができます。

大根を干すポイントは、簡単です。

☆ポイントその1

切るとき、野菜の表面積を広くすると、通気が良くなり、乾きやすくなります。

例えば、割干し大根を作るとき、あまりにも太く切ってしまうと乾きにくく、戻したときにも太く戻ります。
そのため、おすすめではありません。

切った後、ざるや網など通気性の良いものの上に、重ならないように乗せて置いておきます。

☆ポイントその2

特に1日目は、乾燥している日をよく選んで干すことです。
乾燥した晴れた日に干すと、切ったばかりの表面が乾いて、微生物が繁殖しにくくなります。

☆ポイントその3

切り方を工夫します。
大根は、いちょう切り・千切り・輪切り・ピーラーなど、色々な切り方ができます。
使いたい料理別に、切り方を工夫しましょう。

大根やその他の野菜を干すメリットは?

干し野菜を作るメリットは、たくさんあります。

大根を干す場合、水気がかなり抜けて軽くなり、扱いやすく運びやすくなり、保存も場所を取りません。

干し野菜にすることで、大きな大根が冷蔵庫を塞ぐこともありません。

また、そのままなら、食べきれずに捨ててしまうことになる野菜を保存することができるわけですから、これもメリットです。

干し野菜は、水分を抜いて作りますので、長期保存ができます。
干すことで野菜の栄養も高くなり、旨味もぎゅっと凝縮されます。

天日干しにすると、野菜に含まれるビタミンD・ビタミンB・カルシウム・鉄分・ナイアシンがアップします。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助けますし、骨を強くしたり風邪の予防にも効くそうです。

野菜を干すと水分が抜けて、味が濃縮し、生臭さが抜けて甘くなります。
天日で温まった野菜の中の酵素が活性化して、旨味成分が生成されるのです。

干すことで栄養価も高くなり、甘みや旨味がアップするなんて、驚きですね。

干し野菜は保存食ですから、非常食や、いざというときの備えにもなります。

作っておくと色々な料理にも使えて便利ですし、もう一品作りたいときなどの助けになります。

大根を干す方法と干し終わった後の保存方法は?

ここでは、割り干し大根の作り方をご紹介します。

干すという意味では、切り干し大根と同じものですが、割り干し大根は、大根を細長く切って干したものを言います。

まず、大根の葉を切り落として、しっかり洗います。

大根を縦に16等分します。

水気を飛ばすため、レンジに10分ほどかけ、すぐにざるに並べて干します。
レンジにかけないと、湿気が多い地域では、カビが生えやすいようです。

大根の切り面が重ならないように、並べて干すようにしましょう。
重なると、くっ付いてしまいます。

ざるを使わず干したい場合は、大根を二股に切って、縄やひもにつり下げて干すこともできます。

この場合、ざる干しよりは風の通りが良くなるので、乾きやすいかもしれませんね。
天気が良ければ、10日~14日で仕上がります。

指先でつまんだとき、硬く引き締まっていれば、出来上がりです。
もし、まだブヨブヨしているなら、もっと長めに干しましょう。

干し大根の一番の敵は、湿気と水気です。

干し大根を保存する場合、密閉容器やジップ付きの袋などに入れて、直射日光が当たらない冷暗所か、冷蔵庫で保存します。

数日じっくりと干した野菜なら、常温で数週間から半年は保存できます。
しかし、梅雨など湿気の多い時期は念のため、冷蔵庫の野菜室で保存すると安心ですね。

温度が高すぎると、褐色に変化してしまいます。

食べられますが、色が変わってしまうので、使える料理が限られてしまいます。

保存場所、温度や湿度の管理は時期や環境に応じて、しっかり管理しましょう。

続いては、干し大根を使ったレシピをご紹介します。

せっかく干した大根です。
おいしく料理してあげましょう。

保存食!割り干し大根のはりはり漬けレシピ

大根を干す方法と、保存方法がわかりましたね。

それでは、干した大根を使って、はりはり漬けを作ってみましょう。

はりはり漬けとは、噛むと「はりはり」と、音がすることから名が付けられました。

干し大根を三杯酢につけたもので、歯ごたえがとても良いお漬物です。

【材料】

・割り干し大根 50g

(以下漬け汁の材料)
・醤油 80cc
・酢 80cc
・みりん 大さじ1.5
・砂糖 大さじ1
・昆布 5cm角
・赤唐辛子小口切り 少々

【作り方】

①割り干し大根を洗い、30分ほど水に浸けておきます。

②耐熱容器に漬け汁の材料を混ぜ合わせ、レンジで2分ほど加熱します。
冷ました後、昆布は取り出します。

③割り干し大根を熱湯でさっと茹で、水に取り、水気を絞って3~4cmの長さに切りましょう。

④ ②に③を漬け込み、冷蔵庫に入れます。
1晩漬けこんだら食べられます。

保存は冷蔵庫で、1~2週間ほどで食べきりましょう。

こりこりとした食感で美味しく、ご飯がすすみます。

ぜひ、お試しください。
切干し大根でも作れますよ。

切干し大根で作る保存食レシピ

割り干し大根だけでなく、切干し大根も作ってみましょう。

大根を洗って皮を剥き、5mmの厚さに輪切りにした後、何枚か重ねて細切りにします。

フライドポテトくらいの大きさくらいです。

ざるに並べて、晴れた日に干すようにします。
天気予報をよく見て、晴れの日が続くときに干しましょう。

10~14日ほどで、カラカラに乾いたら出来上がりです。

保存方法はジッパー付きの袋に入れて(できれば乾燥材とともに)、冷蔵庫へ入れるのが一番安心です。

では、切干し大根でできる煮物の作り方をご紹介します。

【材料】

・切干し大根 25g
・にんじん 3分の1
・油揚げ 1枚
・サラダ油 少々
・だし汁  200cc
・醤油 大さじ1
・みりん 大さじ1
・砂糖 小さじ1

【作り方】

①切干し大根を、サッと洗って、たっぷりの水に浸けて、30分ほど戻します。

②にんじんは長さ4cmの少し太めの千切り、油あげは細めの短冊に切ります。

③鍋にサラダ油を熱して、ギュッと絞った切干し大根と、にんじんを1分ほど炒めます。

④ ③に、だし汁と油揚げを入れ、調味料を加えて箸で混ぜ合わせます。
蓋をして沸騰したら、弱火で15分ほど煮ます。

冷蔵庫で3日ほど、冷凍で1ヶ月ほど保存できますので、多めに作って冷凍保存してもいいですね。

干した大根をその食感・栄養とともに味わおう

干した大根は栄養・味ともにパワーアップします。

大量の大根をせっせと加工するときも、このことを思えば頑張れるものです。

そして、自分の手で作った干し野菜を楽しむのも感慨深く、市販のものより、おいしい気がすること間違いなしです。

この冬は、ぜひとも、干し大根を試してみてください。