生の果物や野菜で作るフレッシュジュース、とてもおいしいですよね。
お店で売っている濃縮還元ジュースも、栄養がたっぷり摂れそうです。
実際のところ、果物ジュースの栄養ってどうなのでしょうか?
「食事の代わりになるの?」
「本当に体に良いの?」
今回は、こういった疑問点について、調査してみました。
市販の果物ジュースの栄養素は?
市販されている果物ジュースで、栄養が摂れるから、そんなに果物を食べなくて良いと思っている人は、少なからずいるでしょう。
実際には、果物ジュースで必要な栄養を取れるのでしょうか?
濃縮還元ジュースは果物や野菜の絞り汁を加熱して水分を飛ばして濃縮します。
そして、水分を再び加えて、元の濃度のジュースに還元する製法で作ります。
搾りかすは飲みやすくするため、取り除くこともあります。
この製法では加熱をするため、熱に弱い水溶性ビタミンは壊れ、熱に強い脂溶性ビタミンだけしか残りません。
ストレート果汁のものも加熱処理しているので、同じことが言えます。
そのため、ある程度のビタミンCと食物繊維は、失われてしまっています。
1日分の栄養が摂れると謳っているジュースでも、食品添加物でその栄養を補っていることもあります。
食品添加物が、あまりに多く含まれている場合は注意が必要ですので、成分表をチェックする癖を身につけておきましょう。
市販の果物ジュースを飲むときの注意点
市販の果物ジュースを飲むときは、栄養のほかに、カロリーや糖分の量も気になるところです。
また、糖尿病の人などは、摂って良いのかも知りたいですよね。
ある調査によると、コカ・コーラ350mlに含まれている砂糖の量は40gで、カロリーは140kcalでした。
そして、リンゴジュース350mlに含まれている砂糖の量は39gで、カロリーが165kcalでした。
ある意味、衝撃ですよね。
果物ジュースは体に良いと思っていたのに、こんなに砂糖を摂取することになってしまい、カロリーもコカ・コーラよりも高いなんて、と思われる方も多いと思います。
りんごを丸ごと食べる場合、かじりながら時間をかけて食物繊維とともに摂るため、満腹感が出ます。
食物繊維があるため、果糖もゆっくりと吸収されていき、肝臓の負担になりにくいです。
しかし、加工されたジュースを飲むと、食物繊維が失われているため、短時間で大量の糖を肝臓が処理しないといけなくなります。
代謝しきれずに残った糖は、脂肪へと置き換わることになり、体重が増えやすくなります。
果物を食べたときよりも、ジュースとして飲んだ方が血糖値が上がりやすいので、糖尿病の人にはおすすめできません。
栄養的にみて、果物ジュースで飲むより、果物で食べたほうが健康に良さそうですね。
手作り果物ジュースで栄養は補給できる?
朝ご飯の代わりに、自分でジューサーやミキサーを使ってジュースを作って飲む、一見かっこいいですよね。
果物は朝摂るのが望ましいので、ここでは手作りの果物ジュースが朝ご飯の代わりになるか?という点を取り上げていきます。
手作りの果物ジュースは酵素・ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養に富んでいます。
そして、タンパク質と炭水化物などは摂りにくいので、ダイエットをしたい人、朝ごはんを作ることが忙しくてできないという人に向いているでしょう。
体力仕事の人、育ちざかり食べ盛りの人、朝ごはんをしっかり取りたい人、時間がある人は朝ごはんにプラスして、手作り果物ジュースを補助的に摂っても良いかもしれません。
手作りの果物ジュースは体に良いもので、お通じも良くなり、アンチエイジングやむくみ解消にも効果的です。
朝ごはん代わりに、朝の手作りの果物ジュースを試してみても良いですね。
手作り果物ジュースのメリット
手作りの果物ジュースなら添加物の心配もなく、砂糖の量も調整できますので、体に良いジュースを作ることができます。
加熱もしませんので、ビタミンも壊れていませんし、酵素やミネラル、食物繊維も残っています。
果物の栄養が、そのまま摂取できるというメリットがあります。
朝、手作り果物ジュースを飲むと、果物に含まれる水分と酵素により体の中の毒素が出され、体が浄化される効果があります。
前項でもお伝えしましたが、朝に果物ジュースを摂ると、お通じも良くなります。
注意点としては旬のものを使うこと、ビタミンなどが時間の経過によって失われていくので、買ったら早めに使うことです。
農薬などが心配な人でも、よく洗い、皮をむいてジュースにすれば、果物の栄養が摂れますね。
30秒流水で洗うか、または食用の重曹(大きめのたらいに小さじ1杯ほど)に30秒から1分漬け置くことで、農薬を落とせますよ。
ジュースにしたら、すぐ飲むことが大切です。
せっかくの酵素が消失してしまいますし、ビタミンが酸化してしまいます。
飲む分だけ作り、作り置きはしないようにしましょう。
ジュース向け果物の栄養素
ジュース向けの果物もありますので、ご参考にしてください。
グレープフルーツ・イチゴ・りんご・バナナなどは、組み合わせがしやすい果物でしょう。
どんな栄養が摂れるのか、ご紹介します。
☆イチゴ
ビタミンCが豊富です。
ビタミンCはお肌に潤いを与え、シミの予防や抗酸化作用があります。
それだけではなく、皮脂腺を抑えてくれる効果もあり、毛穴が目立たないようになる効果も期待できます。
これは、朝から取り入れたい栄養ですね。
☆りんご
含まれているペクチンには整腸作用がありますし、皮と果肉の間に含まれるポリフェノールには、内臓脂肪をつきにくくする作用があります。
ぜひ、皮ごとジュースにしたいものですね。
☆キウイフルーツ
ビタミンCが、たっぷり含まれています。
1個で1日に必要なビタミンCの、ほとんどが摂れてしまいます。
含まれるクエン酸は疲労回復に役立ちますので、風邪予防にも良いですね。
☆グレープフルーツ
グレープフルーツの香りには、食欲を抑えたり、ストレス軽減の効果があります。
含まれているクエン酸には、疲労回復の作用があります。
疲れ気味の人は、グレープフルーツジュースを作ってみましょう。
☆バナナ
素早いエネルギー補給に適しており、食物繊維も多いので、便秘気味の人にもおすすめです。
また、バナナに含まれるカリウムは、むくみ解消にも役立ちます。
さらに、ビタミンB群も豊富なので、疲労回復効果もあります。
栄養たっぷり!ジュース向けの野菜果物の組み合わせ
果物だけのジュースも良いですが、野菜や他の材料と組み合わせることもできます。
お好みで、いろいろな組み合わせを楽しむことができるのも、手作りジュースの楽しみです。
以下に、野菜との組み合わせ例と、それぞれのジュースで摂れる栄養についてご説明します。
☆セロリ5分の1・にんじん半分・りんご半分に、水を50ccえお加えたジュース
セロリの香りは、ストレスを和らげると言われており、セロリはビタミンAとカリウムを含んでいます。
高血圧や動脈硬化予防になります。
にんじんに含まれる、免疫力を高めてくれるβ-カロテンと、りんごに含まれる整腸作用のあるペクチンを摂ることもできますよ。
☆グレープフルーツ半分の薄皮を取り除いたもの・りんご半分・小松菜1束・バナナ1本のジュース
小松菜は肌に良いとされるビタミンCに富み、グレープフルーツには疲労回復作用のあるクエン酸が含まれています。
☆バナナ1本・りんご半分・レモン汁少々・ヨーグルト30cc・牛乳50ccを混ぜたジュース
バナナは免疫力を高め、りんごに含まれるペクチンは水溶性の食物繊維で、腸の働きを正常にしてくれます。
ヨーグルトは免疫バランスを高め、含まれる乳酸菌が腸内環境を整えてくれます。
朝ご飯を手作りジュースで
いかがでしたか。
市販の果物ジュースと手作りのジュースの違いや、栄養についてご紹介しましたが、参考になったでしょうか。
ジュースのみの朝ごはん…だれもが考えたことや憧れたことがありますよね。
これを機会に、ぜひ試してみてください。