黄色くて爽やかな香りで、口にすると、とてもすっぱい果物のレモン。
飲みものや料理に、添えられていることが多いですよね。
レモンには、輪切りなどの切り方が沢山あります。
みなさんは、料理に添えられたレモンをどうしていますか?
食事のマナーの向上のためにも、和食・洋食においての『正しいレモンの絞り方』をマスターしましょう。
レモンについて
今回の記事では、レモンの正しい絞り方について、ご紹介したいと思います。
その前に、レモンについての知識を深めておきましょう。
レモンは、インドのヒマラヤ地方が原産と言われています。
日本へ伝わってきたのは、19世紀後半になってからのようです。
レモンの酸味の主成分は、クエン酸です。
酸の濃度が6~7%と、とても高いので、レモンをそのままガブッと生食するのには適していません。
想像するだけで、口の中に酸っぱさが広がりますよね。
生食には不向きですが、レモンのフレッシュな芳香は、色々な用途で活用されています。
すぐに思いつくのが、紅茶にレモンの輪切りが浮かんでいるイメージではないでしょうか。
これは、レモンの香りを活かした手軽な活用法です。
飲みもののほかにも、ステーキや焼き魚に絞って使ったりもしますよね。
ケーキやマーマレードの材料としても、レモンは幅広く使用されています。
スーパーなどでレモンを購入する際の、上手な選び方をお伝えします。
まずはレモンを手に持ってみて、そこそこの重量感が感じられるかどうか、皮にツヤと張りがあるかどうかを確認してみましょう。
皮が柔らかすぎたり、厚みがありすぎるものは避けましょう。
レモンをカットして使った残りは、切り口が空気に触れると、ビタミンCが失われてしまうので、必ずラップに包んで保存してください。
ビタミンCを損なわないためにも、レモンを絞った果汁も、すぐに摂取できるようにしましょうね。
輪切りなど切り方が色々あるレモンの栄養
レストランの料理などに添えられているレモンを、何気なく見過ごしている人も多いと思います。
実は、レモンの切り方には色々あり、さらに和食と洋食では絞り方が違うのです。
料理をしてくれた人は、レモンを何となく置いているわけではありません。
料理のプロでも、まったくの素人でも料理をする人は、その料理をいかに美味しく食べてもらえるかを考えながら、仕上げにレモンを添えているのです。
【レモンの切り方と料理人からのメッセージ】
◎半切り 果汁をたっぷりかけましょう。
◎くし切り 果汁をかけるのをおすすめします。
◎輪切り レモンの風味を添えて、食べてみてください。
◎飾り切り 料理の美しさと風味を楽しんでください。
以上のようなメッセージを意識すると、食べる側も作ってくれた人への感謝の気持ちが持てますし、気持ち良く食事ができますよね。
静かにメッセージを伝えてくれる、レモンの効能についても知っておきましょう。
レモンと言えば、何と言ってもビタミンCですよね。
ビタミンCの含有量は、100g中50mgと、柑橘類の中でトップクラスです。
ビタミンCは、肝臓の働きを助けてくれ、解毒効果も期待できます。
そのため、二日酔いの朝などには、レモネードがおすすめです。
また、レモンにはクエン酸が多いことから、疲労回復効果もあります。
レモンは酸っぱすぎて生食しにくいので、絞ってハチミツを入れて飲んだり、薄くスライスしたものをハチミツに浸けておくと良いでしょう。
次からは、いよいよ、レモンの切り方によって違ってくる、正しい絞り方についてお伝えします。
レモンの切り方によって絞り方は違う!半切りレモンの場合
先ほど、輪切りなどして料理に添えられたレモンには、料理人からのメッセージが込められているとお伝えしました。
もちろん、レモンを料理にかける・かけないは、みなさんの好みもあるので、自由に選択できます。
レモンを料理にかける場合は、実は、適当に絞れば良いわけではないのです。
レモンの切り方によって、絞り方も違います。
今まで、レモンの絞り方を気にしてなかった人は、この記事でよくチェックしてみてくださいね。
◎半切りレモンの場合
単純に、半分にカットされただけのレモンです。
たっぷりと果汁をかけて食べてもらいたい料理に、添えられています。
半切りレモンは、かしこまっていない食事の際に出る料理のことが多いので、お好みの量を楽に絞ってもらって大丈夫です。
和食の際は片手にレモンを持ち、果汁が飛び散らないように、もう片方の手でガードしながら、絞るようにしましょう。
洋食の際は片手にレモンを持ち、もう片方の手にフォークを持ち、フォークで果肉の中央を刺します。
そして、フォークの先をねじるようにしながら、ゆっくりと果汁を絞りましょう。
くし切り・飾り切りレモンの絞り方
ここでは、くし切り・飾り切りレモンの絞り方についてお伝えしていきますね。
◎くし切りレモンの場合
くし型にカットされたレモンは、ぜひともレモンの果汁をかけてもらいたい料理に添えられています。
レモンの皮の部分を持つことで絞りやすく、果肉にも触れないので衛生的ですね。
和食の際は、半切りレモンと同様に、片手にレモンを持ち、果汁が飛び散らないように、もう片方の手でガードしながら絞るようにしましょう。
洋食の際は、フォークで果肉の真ん中をブスッと刺すのが、上手に絞るためのポイントです。
まず、レモンの果肉の真ん中を、フォークで刺します。
それから、もう片方の手で、それを覆うようにして絞りましょう。
フォークを使うことで、果汁がフォークを伝い、ピュッと飛び散ることが防げるのでおすすめです。
ですが、勢いよく絞りすぎると、結果的に飛び散ってしまうので、気をつけてくださいね。
◎飾り切りレモンの場合
キレイに細工されている飾り切りレモンの役割は、主に彩りを添えるためのものです。
レモンの風味を、軽く移すくらいで、味わってもらいたい料理に添えられています。
和食の場合は、料理の上のレモンを、箸で軽く押し付けるようにします。
両手に箸を持ち、互いに刺して回して絞るやり方もあります。
ですが、このやり方は、正式な席ではやめておきましょう。
洋食の場合は、料理の上にレモンをのせ、フォークで押さえながら、ナイフで優しく押し付けるようにしましょう。
料理人の技が光る、凝った細工がされているレモンは、味覚としてより視覚で味わったほうが良いですね。
次は、輪切りレモンの絞り方についてお話ししますね。
輪切りレモンの絞り方
ここでは、輪切りレモンの絞り方について、お伝えしましょう。
◎輪切りレモンの場合
輪切りレモンは、飾り切りレモンと同様に、風味を移すくらいで味わってほしい料理に添えられています。
輪切りレモンは、果肉に手が触れるため、衛生面を考慮しても手で絞ってはいけません。
軽くレモンを押し付けて、料理に風味をうつします。
みなさんのお好みによって、絞っても大丈夫ですが、正式な席では控えましょう。
和食の場合も洋食の場合も、やり方は前項でお伝えした、飾り切りレモンと同様です。
輪切りレモンと相性ピッタリの『サーモンのホイル焼き』のレシピも、併せてご紹介します。
アルミホイルに材料を包んでしまえば、あとはオーブントースターで加熱するだけなので、とても簡単に作れますよ。
【材料 2人分】
・サーモン切り身 2枚
・シメジ 1/2株
・マイタケ 1/2パック
・バター 20グラム
・輪切りレモン 2枚
・塩コショウ適宜
【作り方】
①シメジとマイタケは、ほぐしておきましょう。
②サーモンに、塩コショウをします。
③アルミホイルにバターを塗って、シメジとマイタケ、その上にサーモン、レモンをのせます。
最後に、バターの塊10グラムをのせて、しっかりと包みましょう。
④オーブントースターに入れて、10分~15分加熱したら完成です。
輪切りなどされたレモンの絞り方も食事の大事なマナー
料理を作ってくれる人は、小さなレモンひとつにも、料理を最高の状態で食べて欲しいという、思いを込めています。
充実した食事の時間を過ごすためには、輪切りなどされて添えられたレモンのメッセージを読み取り、それに応じた、マナーの良い絞り方をすることが大事です。
みんなで一緒に、レモンが添えられているひとつの料理を食べるときは、人それぞれ好みが違うので、他の人への配慮が必要です。
人数分のレモンがある場合は、料理を取り分けるときに、忘れずにレモンも添えましょう。
もし、人数分ない場合は、料理にレモンをかける前に、『レモンをかけても良いか』を確認をするようにしましょう。
食事をする際のマナーは、自分のみならず、周りの人へも影響を与えます。
食事の基本マナーでもある、日本人の食事の前の挨拶「いただきます」の意味は、2つあります。
まず、食事が完成するまでに携わってくれた方々への、感謝の気持ちを表現しています。
次に、食材の命を頂戴して自分の命にさせていただくという、食材への感謝を意味しています。
では、食後の挨拶の「ごちそうさま」には、どんな意味があるのでしょうか。
この言葉には、食事を食卓に並べるために、たくさんの人が走り回って、いろいろと大変な思いをしてくれたことへの感謝が込められています。
「いただきます」と「ごちそうさま」の言葉をおろそかにしていた人は、この機会に、心を込めて言えるようにしましょう。
食事のマナーを再確認してみよう
マナーは、沢山の人が生活する社会の中で、お互いに気持ち良く生活するためにも必要なことです。
食事のマナーにおいては、食前食後の挨拶や食べ方など、周囲の方が不快な思いをしないように、気遣いをすることが大切です。
たかがレモンの絞り方と思わずに、マナーの良い、正しい扱いができると良いですね。