離乳食を始めた頃、まだお座りするのがやっとで、1日1回の食事の時間を楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。
しかし、だんだんと座ることに慣れ、食事に慣れ、色々なことに興味が出てくる頃になると、食事の間ずっと座っていられる赤ちゃんは、意外と少ないものです。
そわそわ動いて椅子から抜け出そうとして、うちの子は落ち着きがないのかしら?と不安になられる方もいらっしゃるでしょう。
どうして赤ちゃんが食事の椅子に座らないのか、考えてみましょう。
そして解決策も、ご提案いたします。
赤ちゃんの食事椅子はどんなものがいい?
みなさんは、赤ちゃんと食事する時、どんな椅子に座らせていますか?
ハイローチェアのように、ベルトで支えてクッション性も良いものだったり、バンボのような床に置いて使うものだったり、若しくはお母さんの膝に乗せて食べさせてあげたりしているかもしれませんね。
それぞれの生活スタイルがありますので、これが一番良い!というのは申し上げられませんが、お母さんの膝の上は、2回食にするあたりからは止めて、椅子に座らせてあげることをオススメします。
安心感があって赤ちゃんにとっては良いようですが、いずれ椅子に座って食べることになるので、その練習をさせてあげると考えましょう。
実際お母さんの膝の上での食事に慣れてしまうと、それこそ椅子に座らないという風になってしまう恐れがあります。
また食事の際、ハイローチェアを使っている方も多いかと思います。
ハイローチェアは高さが変えられて、背もたれの角度も調整でき、さらにクッション性も良いので、まだねんねの頃から使えます。
机を取り付けられるタイプも多く、離乳食を食べさせるのにも向いていますね。
また、バンボのような床に置く座椅子のようなタイプのものを使っている方も多いでしょう。
首が座れば使えるものが多く、食事以外の時にも赤ちゃんを座らせてあげられますので人気です。
また、赤ちゃんとの外食をする時にも、このような食事椅子は持ち運びしやすいので重宝しますね。
1歳以上になると、木でできた硬めの子供椅子もありますが、赤ちゃん(乳児)には少し早いような気もしますね。
赤ちゃんが食事椅子に座らない理由とは
色々なタイプの食事椅子がありますが、赤ちゃんが座らない!という声は、椅子のタイプに限らずよく耳にします。
むしろ、食事の間ずっといい子に椅子に座っているという子の方が少ないのではないでしょうか。
ではなぜ、赤ちゃんは食事椅子に座らないのでしょう。
その理由を考えてみたところ、月齢、年齢によっても違うのではないかという結論に至りました。
生後5~7か月の場合、ほとんどの子は座って食べていると思います。
それは、食事量が少ないので、時間も短く済み、椅子に座っている時間が短いという理由と、食事そのものに興味があり飽きていないということが考えられます。
生後8か月~11か月頃になると、体の動かし方がだんだんと分かってきますし、食事以外にも興味のあるものがたくさんありますので、そわそわして動きが増えてきます。
1歳前につかまり立ちをできるようになったり、歩けるようになる子もいるので、食事の椅子を抜け出したり、立ち上がったりしてしまうようになります。
運動量が増えるのですね。
成長している証拠です。
1歳~2歳頃、この時期が一番座らない子が多いです。
「うんうん」と頷かれている方、多いのではないですか?
立っちができて歩けて、運動量が増えて何もかもに興味深々!
片時もじっとはしていられないこの時期、食事椅子に座らないなんて、もう慣れた光景という方も多いですよね。
このように赤ちゃんから幼児期、座らない理由は色々考えられるようです。
赤ちゃんに伝えよう!食事の時、座らないといけない理由
そもそもなぜ、食事の時には座らないといけないのか、考えたことはありますか?
子供の頃から当たり前に、食事の時には座るものだと思っていましたし、お行儀が悪いからとも思います。
しかしそれ以外にも、食事の時には椅子に座らないといけない理由があります。
それは、赤ちゃんだろうが大人だろうが同じ理由です。
その理由は「危険」だからです。
赤ちゃんだけでなく、大人でも喉にものを詰まらせて苦しい思いをすることはありますよね。
食事の時に座らずに歩き回ったりゴロゴロしたりしていると、喉に物を詰まらせるリスクが必然的に上がってしまいます。
また、食事に集中していないので、食べきる前に「もういらない」となってしまったり、あまり噛まずに飲み込んでしまったりすることも考えられます。
これだと健康的に良くないですよね。
赤ちゃんが椅子に座らないで歩き回ろうとしたときには、「どうせ言っても分からないだろう」と無理やり椅子に座らせるのではなく、「危ないから座るんだよ」と教えてあげましょう。
分からないようで、実は頭には入っていますので、言い聞かせることは無意味ではありませんよ。
食事椅子に座らないから困った!そんなときに試してほしい解決策
毎日3回必ずやってくる食事の時間。
その度に、「ああ、うちの子またそわそわして、椅子に座らないわ」「こんなに落ち着きがなくて、この先大丈夫かしら?」と悩んでいませんか?
忘れて欲しくないのですが、赤ちゃんや子供は全てのことに興味深々なのです。
食卓の上、片付いていますか?
テレビをつけっぱなしではないですか?
お部屋におもちゃが散らばったままになっていませんか?
おむつはきれいですか?
赤ちゃんは大人にとってはほんの少しのことでも、すぐに気が散ってしまいます。
できるだけ、食事環境を整える形で、赤ちゃんが食事に集中しやすいように気を付けてみましょう。
あまり気にしていなかったことでも、よくよく考えると結構できることも多いのです。
「どうして座らないの?」とイライラするより、座らないといけない理由を話してあげながら、ゆったりと接してみてください。
赤ちゃんがそわそわして集中力がないのは当たり前のことなので、「どうやったら座るかな?」と実験気分で色々試してみるのも良いのではないでしょうか。
食事の躾け、何歳からしたらいいの?
食事の時、椅子から立ってしまったり歩き回ってしまったり、スプーンやフォークを投げたり…。
小さな子供を持つ親であれば、一度は経験したことありますよね。
家の中だと、せっかく作った食事を台無しにされたりして腹が立ちますし、外食の時は周りの目が気になります。
いつになったらお行儀よく、座って食べてくれるようになるんだろう、と頭を悩ませることも多いのではないでしょうか。
赤ちゃんや1~2歳の頃に、歩き回って食べるのはあまり珍しいことではありません。
大切なのは、「イライラしないこと」「言い聞かせること」です。
怒ることではないので、注意してください。
お父さんお母さんが、お行儀よく座って食べていれば、それを子供は見ているので、自然と食事のマナーは身についてきます。
子供自身も、最初は椅子に座らないといけない理由を理解できないかもしれませんが、その内、座っている方が結局食べやすいということにだんだんと気がついてきます。
無理に座らせることはしなくても大丈夫なので、ちゃんとできた時にしっかり褒めてあげてください。
それでも、イライラしてしまったら…
色々と例を挙げて、対策や心の持ちようを提案してきましたが、それでもやっぱりイライラしてしまうこと、あると思います。
人間ですもの、当たり前です。
そんな時は、無理に食事しなくても大丈夫です。
離乳食期の時は母乳やミルクで栄養が与えられます。
赤ちゃんの卒乳、断乳後は食事だけしかないから躍起になる人もおられますが、大丈夫です。
おやつをあげるのも良いでしょうし、たまにはコンビニのおにぎりで済ませる、という手もあるのです。
椅子に座らなかったら、床にレジャーシートを広げてピクニック気分を味わうのもいいでしょうし、実際に公園におでかけして環境そのものをガラッと変えてみるというのも楽しそうです。
椅子に座らないことばかり考えてしまいそうですが、あまり根詰めて、親の方が根を上げてしまう前に、楽しい食事の時間を過ごすためにゆったりとした気分で子供に関わってみてください。
子供も、たまには空腹を味わった方が、スムーズに食事をするようになったという声を聞くこともあります。
親がちゃんと食事していれば、子供はしっかり見ているものです。
いずれちゃんとできるようになります。
柔軟に対応していきましょう。
座らないからといって焦る必要なし!それぞれに合った対応を。
赤ちゃんから子供に移行する期間、椅子に座らないで食事を摂ったり、歩き回りながら食べようとしたりすることはよくあることです。
決してお母さんの躾けが悪いとか、お行儀が悪い子というわけではないので、長い目で見てください。
きっと、ゆっくりその子のペースでできるようになります。
でも、4歳5歳になっても椅子に座らずに食事を摂りたがるようであれば、厳しい対処も考えたいですね。