まぐろは、日本人の好きな魚のひとつです。
お刺身や丼もので食べると、本当に美味しいですよね。
まぐろには、どんな栄養素があり、それを食べることで、どんな効果があるのでしょうか。
また、カロリーは、どのくらいあるのでしょうか。
今回は、まぐろの栄養と、お刺身・丼もののカロリーは、どのくらいなのかをお伝えします。
まぐろに含まれる栄養素にはどんなものがある?
日本人はまぐろをよく食べますが、まぐろに含まれている栄養素は、実はあまり知られていませんよね。
ですので、まぐろのお刺身や丼もののカロリーについてご紹介する前に、まぐろに含まれる栄養素やその効果についてお伝えしたいと思います。
まぐろは、さば科の魚です。
くろまぐろやめばちまぐろなど、種類も色々ありますね。
まぐろには、ビタミンB群(ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12など)・ビタミンD・ビタミンE・リン・マグネシウム・カリウム・鉄などの栄養が多く含まれています。
また、まぐろは脂肪分が多い魚ですが、これは質の良い不飽和脂肪酸(EPAやDHA)なので、食べても体につきにくいという特徴があります。
そして、この不飽和脂肪酸(EPAやDHA)は、血液の中の中性脂肪やコレステロールを運んだり、外に出す役目をしてくれます。
部位でみると、赤身には良質なたんぱく質が、とろにはEPA(エイコサペンタエン酸)という物質が多く含まれています。
タンパク質は体を作りますし、EPAには血液をサラサラにして、血栓ができるのを防ぐ作用があります。
栄養素はまぐろの血合いにもあり、血合いに豊富なタウリンは、血圧や肝臓の働きを正常にするので、肝臓でのアルコールの分解・解毒が促されます。
さらに、まぐろの目の周りに多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳の細胞を活発にさせることで有名ですね。
まぐろのお刺身を食べるとこんな効果がある!①
先ほど、まぐろには、たんぱく質をはじめとした多くの栄養素が含まれていて、脂肪もつきにくいとお伝えしました。
丼ものやお刺身でよく食べられるまぐろには、この他にも、体にとって嬉しい効果が沢山ありますので、ご紹介します。
1.低カロリー・低脂肪でダイエットに向く
後述しますが、まぐろはカロリーが低いので、ダイエット中に食べる人が多いです。
また、ビタミンB群や新陳代謝を活発にするタウリンも多いため、ダイエットに向いています。
2.肝臓の機能低下を防ぐ
タウリンやメチオニン、シスチンといった栄養素が、不規則な生活習慣や老化からくる肝臓の機能の低下を防ぎます。
3.生活習慣病を防ぐ
EPAやDHA、タウリンやナイアシンなどの効果で、動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞などを防ぐことができます。
カリウムには減塩効果があるため、高血圧の予防にもつながります。
4.老化を防ぐ
脳細胞を活性化させるDHAが多いので、認知症の予防にも効果があるとされ、ビタミンEやセレンの抗酸化作用によって、細胞の老化を防ぐこともできます。
カルシウムやビタミンDも多く含むので、カルシウムを多く吸収でき、骨粗鬆症の予防が期待できます。
まぐろのお刺身を食べるとこんな効果がある!②
まぐろのお刺身には、先ほどご紹介したこと(赤身はカロリーが低いなど)以外にも、まだまだ様々な効果があります。
5.貧血予防
まぐろは鉄分やビタミンB12が豊富なので、貧血を予防する効果があります。
6.美容効果
まぐろに含まれるビタミンB6は、皮膚や粘膜の健康維持や、女性ホルモンの代謝などを助ける効果があると言われています。
そのため、肌荒れ・口内炎改善などに効果的です。
また、ビタミンE・セレン・ビタミンCも、肌を若く保つために有効です。
7.免疫力
ビタミンB6やビタミンEも、まぐろに多く含まれているので、皮膚を保護し免疫力を高める働きがあります。
さらに、ビタミンには抵抗力を高める効果もあるので、風邪予防や疲労回復にも効果的です。
8.うつ病改善
トリプトファンが生成するセロトニンには、精神安定作用があります。
ですので、不眠症やうつ病にも効果が期待できます。
また、DHAは、イライラ感などの攻撃的な症状を抑えるといわれています。
忙しい現代では、サプリメントなどからビタミンを摂る方も多いと思いますが、まずは食べ物から摂れるといいですね。
カロリーが低いまぐろも、食べすぎるとデメリットがある
また、健康に良いと言われる作用が沢山あるまぐろのお刺身ですが、やはり食べ過ぎには注意が必要です。
まぐろは食物連鎖で上位にいるため、水銀が他の魚に比べて多く、妊娠中に食べ過ぎると胎児に悪影響を及ぼすとされています。
まぐろの赤身はカロリーが低いので、ついつい沢山食べたくなってしまいますが、赤身にはセレンというミネラルが多く含まれています。
これには甲状腺ホルモンを活性化させたり、抗酸化作用でガンの発生や転移を抑える効果があるとされています。
しかし、そういったメリットがある一方で、セレンには毒性もあります。
セレンの毒性は強いので、摂りすぎると爪が変形したり、脱毛や肌荒れ、胃腸障害などが出るおそれがあります。
また、とろに含まれている不飽和脂肪酸(DHAやEPA)も、3g以上摂取すると、吐き気や下痢といった症状が出ることがあります。
そのため、とろの摂取は4〜5切れほどで十分と言われています。
美味しくて体に良いとはいえ、食べすぎないようにすることも、健康を保つには必要なことですね。
まぐろのお刺身やまぐろを使った丼のカロリーを比較!
では、いよいよ、まぐろのカロリーはどのくらいなのか、お刺身と丼ものでみてみましょう。
まず、お刺身ですが、まぐろの赤身は、100gあたり125kcalと低カロリーです。
ですが、とろは100gあたり344kcalで、カロリーは赤身の約3倍もあります。
良質な脂質やその他ビタミン、ミネラルを多く含むからといって、とろを赤身と同じような感覚で食べると太るので気をつけましょう。
続いて、丼ものです。
まぐろを使った丼には、鉄火丼とねぎとろ丼がありますね。
まず、鉄火丼のカロリーですが、丼1杯(346g)あたり約522kcalです。
鉄火丼は、まぐろの保存性や香りを高めるために、その切り身を醤油などに漬け込み、酢飯の上に盛ったものです。
また、鉄火丼とまぐろ丼は違うものです。
鉄火丼は酢飯に赤身を使いますが、まぐろ丼は炊いたご飯にまぐろの好きな部位を乗せて食べます。
「鉄火」は、火で熱した鉄の色という意味なので、鉄火丼には普通、赤身が使われます。
一方、ねぎとろ丼のカロリーは丼1杯(324g)あたり約499kcalです。
ねぎとろ丼は、まぐろをペースト状にして味付けした丼で、鉄分やパントテン酸などが豊富です。
カロリーでみると痩せそうな気がしますが、ねぎとろ丼は腹持ちが悪いので間食が多くなり、意外と太ります。
低カロリーのまぐろを使ったダイエットは工夫が重要!
それでは最後に、低カロリーなまぐろの赤身を使った、上手なダイエットの方法をご紹介します。
先ほども出てきましたが、まぐろの赤身はヘルシーなぶん、腹持ちがよくないので、それだけを食べても痩せず、逆に太ってしまうことがあります。
まぐろ丼などは、ご飯と相性が良いことやまぐろの味が淡泊なこともあり、ご飯を多く食べてしまいがちです。
また、まぐろばかり食べて痩せようと考える方も多いと思いますが、ねぎとろ丼やお刺身、カルパッチョ、ユッケなど、まぐろばかり使ったメニューでのダイエットは栄養も偏りますし、味に飽きてご飯や他のおかずを沢山食べてしまうので、あまりおすすめできません。
痩せるにはカロリーを抑えることも大事ですが、カロリーの低いまぐろばかりを食べず、食事バランスや満腹感を優先しましょう。
牛カルビなどを選んでも、少しの量で満腹になれば、間食が減って結果的にダイエットがうまくいきます。
そしてまぐろを食べて痩せようとするなら、あえて、まぐろのステーキやまぐろの竜田揚げなどにして食べるのがおすすめです。
そうすることで高脂質になり、満腹感が得られるからです。
この高カロリーかつ高脂質なものを食べるというダイエット方法は、おかずの量が少なく済みますし、食費も抑えられる一石二鳥のやり方ですよ。
上手にまぐろを食べて、ダイエットにつなげよう!
まぐろに含まれる栄養素やその効能について、お伝えしました。
まぐろは美味しいだけでなく、体に必要な栄養やビタミンなどが豊富です。
また、まぐろはダイエットに向きますが、それだけを食べるのでは逆効果なので、工夫が必要なのですね。
高カロリーで満腹感を得ながら量を減らしたり、バランスよく食べることなどを心掛けてやってみてください。