皆さんは、食用色素って聞いたことがありますか?
お菓子作りを趣味としている方は、特によくご存知だと思います。
食用色素とは、食品に着色するために作られた食品添加物です。
お店に並んでいるお菓子やお料理は、色が鮮やかで、とっても美味しそうに見えますよね。
今回は、お菓子作りなどで、動物やキャラクターの「目」を表現するのにかかせない「黒色」の作り方についてご紹介します。
黒色の作り方が知りたい!食用色素とは?
お菓子やお料理でも活躍する黒。
黒は光を反射しないので、周りの色を引き締めて目立たせる効果があり、他の色に与える影響も強いのです。
黒色の作り方を知る前に、まずは食べ物の着色に使用されている『食用色素』についてご説明します。
食用色素は、大きく2つに分類されます。
☆天然色素
天然色素は、生物や食べ物から色素を抽出しています。
代表的なのは、でんぷん類から作られるカラメル色素、クチナシの実から作られる、クロシンやケルセチンなどがあります。
カラメル色素は、ウイスキーの茶色や調味にも役立っています。
日本においては、クチナシの実を活用して、栗きんとんが作られています。
天然色素は発色が柔らかいので、日本の伝統の和菓子などに多く使われています。
このように、天然色素は昔から人々の生活に深い関わりがあり、活用されてきました。
☆合成着色料
化学的に合成された人工色素のことで、合成色素や合成着色料と呼ばれています。
合成着色料のメリットは少しの量でも発色が良く、色同士を混ぜ合わせて、簡単に沢山の色を作ることができることなどにあります。
日本では、12種類の合成色素が、食品に使えることが認められています。
しかし、人体に有害な影響を及ぼす可能性が考慮され、欧米では禁止する国が多くあります。
定められたルールに従い、用法・容量を守って使用するようにしましょう。
食用色素の他にどんなもので黒色を作ることができるの?
食用色素には紅花から抽出した食紅や、えんじ虫から抽出した食紅などの天然色素と人工色素がありますね。
生活で使われている多くのものは、食品衛生法の基準によって人体への無害が確認されている、化学的に合成された人工色素が多いです。
お菓子の作り方に出てくる、黒色を作ることができる材料をご紹介します。
☆食用色素
一般的によく使われているのが食用色素です。
黒を使うことで目を描けますが、お菓子自体もスタイリッシュなデザインになります。
ただし、アイシングを真っ黒にするには、大量の食用色素が必要です。
☆竹炭パウダー
パン作りに、よく使われている竹炭パウダー。
その名の通り、竹の炭をパウダー状に加工したものです。
少しの量でも、真っ黒によく染まります。
全く苦くならないので、安心して使えます。
☆ブラックココアパウダー
黒いココアパウダーで、お菓子などを黒く仕上げる際に使われます。
ココアと同様に原料はカカオマスですが、作る工程の違いで黒いパウダーになっています。
多少の苦味が出るものの、ココアと違って味がほぼないので、アイシングに混ぜても大丈夫です。
普段使っているココアパウダーと、同じ要領で使うことが可能です。
<色の違いは!?>
ブラックココアパウダーと竹炭パウダーは、普通に使う分には気づかないと思いますが、同じ黒でも若干印象が違っています。
ブラックココアパウダーは焦げ茶に近い黒で、竹炭パウダーは灰色に近い黒です。
食用色素の黒色を使った子供が喜ぶオヤツの作り方
ここでは、食用色素の黒色を使ったオヤツの作り方をご紹介します。
可愛いオヤツのルックスに、お子さんが喜ぶこと間違いなしです。
①少ない材料でも作れるパンダクッキーの作り方
☆材料
・ホットケーキミックス 150グラム
・砂糖40グラム
・サラダ油45グラム
・ココアパウダー10グラム〜
・強力粉 少し
・食用色素(黒)少し
1)
ホットケーキミックスと砂糖を混ぜ合わせます。
2)
そこにサラダ油も加えて混ぜましょう。
3)
粉っぽさが感じられなくなるまで、よくこねます。
4)
よくこねた生地を3分の1だけ取り分けて、そこにココアパウダーをかけます。
5)
パンダの胴体をプレーン生地を丸めて作ります。
6)
耳や尻尾などをつけましょう。
7)
20分間、180度のオーブンで焼きます。
8)
強力粉と食用色素(黒)を混ぜたら、少し水を入れましょう。
9)
パンダの顔をかいて、可愛いパンダクッキーの出来上がりです。
②あんぱんまんパンの作り方
☆材料(4個)
・好みの生地
・食用色素の赤を適量
・食用色素の黒を適量
1)
自分好みのパン生地を用意しておきましょう。
2)
一次発酵以前に、生地の3分の1に赤い色素を混ぜてこねます。
よく混ぜたら、一次発酵させます。
3)
白を4等分に、赤を12等分にして顔を作ります。
4)
二次発酵させます。
5)
二次発酵終了後に、少量の水で溶かした黒い色素で目と口を書きましょう。
楊枝の後ろを使うと書きやすいですよ。
6)
オーブンを使って、使った生地に合う温度と時間で焼いたら完成です。
天然食用色素黒の代表!イカ墨パスタの作り方
ここでは、天然の食用色素黒の代表ともいえるイカ墨を使ったパスタの作り方をご紹介します。
<ゲソとイカ墨で作るイカ墨スパゲッティーの作り方>
(材料 1人分)
・スパゲッティ100グラム
■オリーブオイル 大さじ2
■おろしにんにく 小さじ1
■輪切りにした鷹の爪 小さじ1
・イカ墨1杯分
・イカゲソ1杯分
・白ワイン 大さじ1
・カットタイプのトマト水煮缶 100グラム
・塩を少々
・胡椒を少々
・
1)
材料で記載されている以外の塩をひとつまみ入れた熱湯で、パスタを定められた時間茹でます。
2)
ゲソを開いて、イカの口を取り除きます。
3)
ゲソの吸盤も包丁を使ってこそげ取り、先端は切り捨てましょう。
3~4センチの長さにカットします。
肝から外したイカ墨も用意しておきます。
4)
フライパンに■の材料を入れ、香りがたってきたらイカ墨・ゲソ・白ワインを入れます。
5)
トマトの水煮缶を加えましょう。
6)
手順5に手順1を加え、混ぜ合わせたら塩胡椒で味をととのえて、フライパンを火からおろします。
7)
きれいにお皿に盛り付けたら、美味しいイカ墨パスタの完成です。
※ミニ情報
イカ墨のみだと、飲食店で出てくるような真っ黒なパスタにはならないので、真っ黒に作りたい時は、イカ墨ペーストを加えるようにしましょう。
黒以外の赤・青・黄色の食用色素を使ったカラフルなホイップクリームの作り方
さて、ここまでは黒色に注目してきましたが、ここでは黒色以外の赤・青・黄色の食用色素を使ったカラフルなホイップクリームの作り方をご紹介します。
生クリームに食用色素を入れて泡立てるだけなので、とっても簡単に作れます。
毎日のおやつやホームパーティーなどに、ひと手間をかけるだけで、ケーキをカラフルに変身させることができます。
お子さんと一緒に楽しく作ってみましょう。
(材料)
・食用色素赤色106号
・食用色素青色1号
・食用色素黄色5号
・市販されているカップケーキやドーナツ
・生クリーム
・チョコスプレーやアラザン
(使う道具)
・ボウル
・絞り器
・泡立て器
・つまようじ
<作り方>
1)
ボウルに生クリームと食用色素入れて、よく混ぜて溶かします。
入れる食用色素の量は、少しでもかなり色が付くので、目安としては「つまようじの先にのる」くらいです。
もちろん、色を混ぜ合わせることも可能です。
例えば、紫を作りたい場合は赤+青、緑を作りたい場合は青+黄という感じです。
2)
生クリームを、泡立て器で角が立つくらいまで泡立てましょう。
3)
市販のカップケーキやドーナツに、色付けしたクリームを絞り、楽しくデコレーションをして完成です。
見ているだけでも、気持ちがハッピーになれること間違いなしです。
天然食用色素を使って和菓子も作ってみよう
黒い和菓子として、黒胡麻と竹炭で作られている蒸しカステラの「黒胡麻てんてん」が有名です。
ここでは、天然食用色素を使った6色の和菓子「ねりきり」の作り方についてご紹介します。
<とても簡単なねりきりの作り方&彩色の方法>
(材料)
・白あんを200グラム
・白玉粉を10グラム
・水を20cc
・天然食用色素の赤、青、黄を適量
1)
ボウルに白玉粉を入れ、少しずつ加水します。
白玉粉を全てしっかり溶かしましょう。
2)
白あんと1を小鍋に入れて、木ベラを使ってよく混ぜます。
3)
よく混ぜ合わせたら中火にかけて、よく練りましょう。
4)
水分が適度に抜けて、ねりきりらしい堅さになってきたのを確認して火を止めます。
5)
生地を冷ますために、鍋の内側に、均等にねりきりを貼り付けましょう。
6)
生地が冷めたら、染めない分だけ別にしておいて、また、1つにまとめておきます。
7)
染める生地を3つに分けます。
8)
天然色素を水に溶いたら、赤、黄、青に染めていきましょう。
9)
それぞれの色を2つに分割して、そのうちの1つをさらに2つに分けると、各大1小2つができます。
10)
紫の練りきりを作るために、赤と青の小を1つずつを混ぜます。
11)
赤と黄色も同様にして、オレンジを作ります。
12)
最後に、6色めの緑を青と黄色で作りましょう。
キレイな6色を使って、粘土細工みたいに、色々な形のねりきりを作ってみましょう。
食用色素は安心・安全の天然素材生まれのものを活用しよう
いかがでしたか。
私達の生活の中には、沢山の色があふれています。
精神を安定させてくれたり、元気を与えてくれたりと、色が与えてくれる影響は大きいのです。
食べ物にも、色の力が使われていますよね。
和菓子や洋菓子のアイシングの色付けを楽しむ際は、天然素材生まれの体に安心して使える食用色素を選んで、活用するようにしましょう。