日本人女子の平均身長と他国を比較!日本人も伸びている?

日本人は身長が低いと言われてきましたが、身長は何によって決まるのでしょうか。

また、日本人女子の平均身長が伸びてきていると言われている背景についてもお伝えします。

後半では参考までに、欧米、アジアの女子の平均身長も載せてあります。
身長が気になる人に、おすすめの食べ物や食事の方法もご紹介しています。

平均身長をみる前に、身長の高い・低いは何で決まるのか

日本人にとって、身長に対するコンプレックスは大きいですよね。
平均身長のお話に入る前に、身長は何で決まるのか、みてみましょう。

よく「身長の高い親の子どもは身長が高くなる」と言われますが、これはそこまで関係ないようです。
全く遺伝しないのではなく、25%程度は遺伝的要素が影響します。

ですが、残りの75%程度は食事の方法などで、伸ばすことが可能なようです。

一般的に女子の身長は小学校高学年頃が最も伸び、生理が始まると、あまり伸びなくなると言われています。

大人の体になるにつれ、骨が固まり、身長が伸びにくくなるのです。

一方、男子は中学生頃が最も身長が伸びます。

女子は男子に比べて、体の成長が早い(成長期間が短い)ので、身長も低くなるのですね。

参考までに、両親の身長から子供の将来的な身長を予測する計算式をご紹介しておきます。

男子の身長予想=(父親の身長+母親の身長+13)÷2+2

女子の身長予想=(父親の身長+母親の身長-13)÷2+2

175㎝の父と155cmの母を持つ女子の場合、(175+155-13)÷2+2で、予測身長は160.5㎝ですね。

計算してみると面白いですよ。

平成27年度の日本人の平均身長と以前との比較

ここで、平成27年度の日本人の平均身長と、それ以前の日本人の平均身長を比較してみましょう。

平成27年度男子の平均身長は以下の通りです。

・6歳 (小学1年):116.5cm
・12歳(中学1年):152.6cm
・15歳(高校1年):168.3cm

平成27年度女子の平均身長はこのようになっています。

・6歳 (小学1年):115.5cm
・12歳(中学1年):151.8cm
・15歳(高校1年):157.1cm

次に、日本人の平均身長の推移を見てみましょう。

 歳・性別  1975年:2014年 (増減)

・6歳男子  114.3cm:117.4cm(+3.1)
・6歳女子  113.4cm:114.4cm(+1.0)

・12歳男子  147.9cm:152.6cm(+4.7)
・12歳女子  149.6cm:150.8cm(+1.2)

・15歳男子  165.3cm:165.6cm(+0.3)
・15歳女子  154.4cm:155.8cm(+1.4)

また、日本人の大人の平均身長も載せておきます(平成26年調べ)。

20~25歳の男性では172.2cm、女性は157.9cm、26~29歳の男性が172.0cm、女性が157.8cmです。

30代では、男性が171.5cm、女性が158.3cm、40代では男性が171.0cm、女性が158.0cmとなっています。

こうして見ると、低身長とされてきた日本人の身長が、年々伸びていることがわかりますね。

日本人の平均身長が伸びた要因は洋食化?

世界に目を向けてみると、欧米人の中でも圧倒的に高い身長を誇っているのが、オランダやデンマークといった、北欧地域に住んでいる人たちです。

それがなぜなのかは、ドイツ人生物学者、クリスティアン・ベルクマンの理論で考えるとわかります。

簡単に言うと「恒温動物は寒い地域と温暖な地域では、前者に住むものの方が体温を逃さないよう、身長を含めて体が大きくなる」というものです。

北欧は温暖な日が少ないので、体温を逃がさないよう、高身長になったと考えられます。
 
日本は北欧より暖かいので、身長が伸びなかったのですね。

では、なぜ今、日本人の身長が伸びているでしょうか?

それは、食事が大きく関係しています。
身長を伸ばすには、タンパク質を摂取することが必要で、洋食に多く含まれています。

戦前の日本人の主食は魚・野菜などで和食でしたが、徐々に肉・卵などを使う洋食が広まりました。

栄養価の高い食べ物を摂り始めたのが、平均身長が伸びた要因です。

食事の洋食化で日本人の身長は男子・女子ともに、これからもっと伸びると予想されます。

欧米女子の平均身長はどのくらい?

日本人より外国人の方が高身長という印象を持つ方も多いと思います。

実際に、他国の女子の平均身長を比較してみましょう。

世界の身長ランキングでは、1位はオランダの169.9㎝、2位はデンマークの168.7㎝、3位はベルギーの168.1㎝、4位はドイツとノルウェーで168㎝、6位はオーストリアの167.6㎝となっています。

やはり、ランキング上位はヨーロッパが占めていますね。

また、オランダでは、先ほど説明した理由の他にも、様々な説が高身長の理由として語られています。

一部を挙げると、

・国土がほとんど平地で、下半身に負担がない
・酪農国のため、乳製品を多く食べる
・チョコレートにも背を伸ばす成分が多く入っている
・食事がシンプルなので、栄養を錠剤で補給する人が多い

などです。

また、アメリカは29位で163.2㎝ですが、アメリカの平均身長が欧州に比べて高くないのは、多民族国家で様々な人種が混在していることと関係があると思われます。
 
アジアでは、日本は51位、中国は49位、韓国は36位です。

また、マレーシア、インドネシア、ベトナムは日本よりも低くなっています。

中国・韓国の女子の平均身長はどのくらい?

日本人を含めて、アジアでは身長のコンプレックスから、背が高いことが美しいという概念が浸透しています。
少し古いデータですが、2002年の中国での調査によると、中国人女子の平均身長は158.6㎝です。

農村部では、まだ栄養不良が深刻なようですが、近年の経済発展で、国民の栄養摂取状況が大きく改善されたため、1992年と比べて身長が3.3㎝以上伸びています。

また、2013年では、女子の身長が1㎝高くなると、所得が1~2%上がるという調査結果もありました。
これは、中国の労働市場では、女子の外見が重視されていることが要因のようです。

そして、中国人の体型が欧米型なのも、身長の伸びに関係しているようです。

一方、韓国の2010年度の調査によると、韓国人女子の平均身長は、アジアトップの161.1㎝です。
韓国人の平均身長は、1979年の調査開始から上がり続けていました。

最近は落ち着いているようですが、20歳代の女子の場合、美人体型である8頭身に近づいているようです。

また、韓国社会は競争意識が高いので、子供のころから高額な資金を費やして、そういった医療機関にかかる人も多くいます。
韓国では、背の高さも競争力のひとつなのですね。

身長に影響するのは成長ホルモン?

ここまで日本人女子との比較のため、各国の平均身長をみてきました。

気候以外に、身長に影響するのは「成長ホルモン」です。
これは、良質のアミノ酸で構成され、たんぱく質が分解されて作られます。

良質のたんぱく質を多く摂取することが、成長ホルモンの分泌につながります。

たんぱく質が多い食品には、

・牛乳やチーズといった乳製品
・豆腐や納豆などの大豆製品
・肉
・魚
・卵

などがあります。

身長が気になる方は、これに、ごはんや野菜・果物・海藻なども取り入れ、3食バランスよく食べましょう。

インスタントやお菓子・麺類・どんぶり物では、たんぱく質を十分に摂ることができませんし、成長ホルモンも抑制されてしまいます。

また、食事方法も大切です。
お腹が空いてからの食事では、胃が刺激を受け、グレリンが出ます。

これが脳下垂体を刺激することで、成長ホルモンが分泌されると言われています。

ですので、間食でお菓子を食べたり、お腹が空かないまま食事をするのは、成長ホルモンの分泌に影響が出ますので、ご注意ください。

また、砂糖を多く摂ると、砂糖の成分がカルシウムと結びついて排出され、吸収されません。
甘い物も、食べ過ぎには気をつけましょう。

食生活の変化で日本人女子の身長は伸びている!

ここまでのお話で、身長を決めるのは遺伝ではないことや、欧米型の食事の影響で日本人女子の身長が伸びてきていることがわかりましたね。

また、他国の女子の平均身長も参考までにご紹介しました。

身長が気になる方は、ご紹介したような食事の仕方をしてみると、いいかもしれません。