魚をたくさんもらったので冷凍保存したい!いつまで持つ?

魚をたくさんもらってしまった、魚が安かったのでたくさん買ってしまったという時、調理に困りますね。

魚は味が落ちるのが早いですし、毎日魚料理は飽きてしまいます。

そんな時は、冷凍保存しましょう。

冷凍保存の仕方と、冷凍した魚がいつまで持つのかまとめました。

冷凍した魚はいつまで食べられる?

家庭用冷蔵庫で保存するには冷蔵と冷凍があります。

冷蔵であれば白身魚は1週間程度、青魚は3日程度で加熱処理を、刺身ならば買った次の日の昼が限界です。

しかし冷凍をすれば、美味しさを失わずに長期保存が可能です。

冷凍するメリットは、なんといっても長期保存できるということです。

それでは魚は家庭用冷凍庫でどのくらい保存ができ、いつまで食べることができるのでしょうか。

・冷凍保存した場合の賞味期限
魚を家庭用冷凍庫(−18℃以下)で保存した場合、2~3週間が目安です。
これ以上でも悪くなることはありませんが、たんぱく質の変化、脂質の酸化、肉色の変化などで品質の低下や風味極端に落ちていきます。

また、水分が飛び乾燥して、肉質がスポンジ状態に変化していき、パサパサ感のある食感になります。
特に脂身の多いイワシ、さんま、さば、にしん、アジ、ブリ、うなぎなどは不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、酸化しやすい魚です。
焼いたり煮たりした後に冷凍した場合、美味しく食べられるのは2~3週間程度です。

刺身であればブロックで冷凍するのがよく、1週間程度が限界です。
青魚の刺身であれば、冷凍せずに食べた方がよいでしょう。

魚を美味しく冷凍するコツは?

魚を冷凍庫に保存する前にきちんと処理をしておくと、新鮮で美味しさを保つことができます。

ここでは冷蔵庫で保存する場合の方法を説明します。

・新鮮なまま冷凍する
購入した魚をすぐに食べないなら、新鮮なまま冷凍しておくと美味しく食べられます。

・水分を拭き取る
キッチンペーパー等でしっかり水分を拭き取ります。
水分が残っていると、冷凍のときに水分が固まり解凍時にその水分が溶け、味が落ちる原因になります。

・内蔵を取るなどする
魚の内臓やエラは取って保存してください。
腐敗すると臭いが身に移ります。
特に青物の魚は味の変化が早いので、必ず下処理をしてください。

・急速冷凍する
冷凍庫の温度を一時的に下げて、急速冷凍するとよいです。
魚が新鮮でなくなってくると、「ドリップ」と呼ばれる液が出ます。
これが出る前に、早目に冷凍するとよいです。

・空気にふれないように密封する
下処理をしたらラップで包んで密封します。
さらにジッパー付き保存バッグなどで密閉すると尚良いです。

・味つけなど下ごしらえする
下ごしらえをすると、いつまで美味しく食べれるのでしょう。
3~4週間程度美味しい状態を保てます。
エビやイカなら湯通しを、また下味をつけたり、熱を加えたり、昆布で「昆布締め」にしたり、味噌、粕、醤油で「漬け」てもよいです。

味をつけてから冷凍するのがオススメ

新鮮な魚を多めに購入して一度に食べ切れなかったり、切り身が余ったりした場合には、みそ漬けや粕漬けにして冷凍することをオススメします。

そうすることでいつまでも保存できて美味しさを長く保つことができるからです。

みそ漬けや粕漬けで冷凍保存しておけば、解凍してみそなどを取って焼けばよいだけなので、調理時間が短くすることができ、お弁当作りなどにも役立ちます。

●魚の味噌漬けの冷凍方法
【材料】(2切れ分)
・魚(切り身)2切れ(さわら、たい、たら、さけ、ブリ、かじきなどの切り身)
・塩 適量
【A】
・みそ 大さじ3
・みりん 大さじ2
・おろしにんにく 少々

【冷凍の仕方】
1)魚の両面に塩をふって、冷蔵庫に30分間程度入れておきます。
取り出したらサッと洗って紙タオルで水分をとり、ガーゼで包み込みます。

2)【A】を混ぜ込んで、漬けみそを作ります。

3)1切れに対して以下のようにします。
ラップをひき、漬けみその1/4を手で広げながら塗りそこに魚をのせます。
魚の上にさらに同量のみそを塗り広げて、ラップで包み込みます。
他の1切れも同様に処理して包み込みます。

4)ジッパー付き保存袋に2切れを入れて冷凍保存をします。

☆ポイント☆
ラップで包む段階でみそが広がってくれるので、魚の下にも上にも、きちんとみそを塗らなくても広がってくれます。

魚の美味しい解凍方法

魚には優れたたんぱく質が豊富に含まれています。
うまく冷凍保存して、いつまでも美味しく食べたいものです。

では美味しく食べるための解凍はどうすればよいのでしょう。

・冷蔵庫で解凍
冷凍保存した魚を解凍して美味しく食べるには、冷蔵庫で解凍するのがオススメです。
特に刺身などを解凍して生で食べる場合には、この方法が適しています。
冷蔵庫での解凍時間は、魚が厚かったりや大きかったりすれば、半日程度かかる場合もあります。

・自然解凍
急ぐ場合はフリーザーバックのままで、涼しいところで自然解凍します。
ただし夏など暑い時時は、早く溶けて傷みやすいので注意してください。

急ぐ場合は、フリーザーバックに入れたまま、ボールや桶などに少しずつ水を流しながら解凍していきます。
フリーザーバックの口は、水が入らないようにきっちり閉めたままにしておいてください。

・電子レンジで解凍
電子レンジで解凍することもできます。
100gで30秒程度を基準にして、短めに設定して解凍してください。

・氷水解凍
オススメの解凍方法です。
氷水を作り、その中に冷凍したジップ袋を入れて解凍します。
切り身なら約40分程度で解凍できます。
解凍したらラップを取り、水気をしっかり取ってください。
この方法は解凍後のドリップがほとんど出ず、美味しく調理できます。

冷凍したお肉はいつまで持つ?

冷凍した魚について説明してきましたが、では冷凍したお肉はいつまで持つのでしょう。
・冷凍した肉の賞味期限
冷凍した肉の賞味期限は、約1か月程度です。
ただし、お肉の種類や形の大小でも違ってきます。

水分が多いと品質低下が早く、肉では鶏肉、豚肉、牛肉の順で低下します。

また、空気に触れる面積が大きければ品質低下しやすく、ひき肉、薄切り肉、ブロック肉、ステーキ肉、かたまり肉の順番で低下します。

鶏肉の場合の品質を保ちながらの保存期間は、ひき肉は1~2週間、モモ肉・ムネ肉は2~3週間、かたまり肉は3~4週間です。

豚肉・牛肉は鶏肉よりも長く品質を維持でき保存期間が長いです。
ひき肉は2~3週間、薄切り肉・ステーキ肉は3週間程度、かたまり肉は1か月保存することができます。

肉を美味しく食べるには、2週間程度がよいでしょう。

・肉の上手な冷凍方法
冷凍する場合、酸化と乾燥を防ぐことが大事です。
空気に触れると酸化・乾燥して、品質が低下します。
空気を抜くようにラップで包み、保存袋で密閉して冷凍してください。

また、薄く平らに包むと素早く冷凍できます。
解凍したら使いやすいよう、1回分ずつ小分けに冷凍してもよいです。

肉の最適な解凍方法は、冷蔵庫内でゆっくり解凍することです。
肉全体を均一に解凍できるので、品質の良い状態を維持できます。

市販の冷凍食品の賞味期限はいつまで?

お魚やお肉の冷凍保存について説明してきましたが、冷凍食品はいつまで美味しく食べられるのでしょう。

☆家庭での冷凍食品の賞味期限
市販の冷凍食品は、工場において−40℃~−30℃で急速冷凍して製品として出荷されたものです。
冷凍庫で−18℃以下に保存しておけば、品質の低下は少なく、1年間は冷凍保存しても味が落ちることはありません。

しかし、家庭の冷凍庫の場合は開け閉めが多いので、冷蔵庫内温度を−18℃に保つことが難しい状態になります。
そのため、気が付かないうちに酸化や乾燥などが徐々に進み、品質が低下していくのです。
そうすると、味や食感が低下するので、1年間保存することが難しくなります。

そのため家庭の冷凍庫で冷凍食品を保存できる期間は、購入後4か月程度といわれています。
冷凍庫内の温度でも違い、ドアポケットに保存した場合は2か月を過ぎると品質が低下していきます。

冷凍食品は長期間保存ができると考えがちですが、早く食べた方が美味しく食べられるのは間違いありません。

☆冷凍のチェックポイント
・冷凍食品は−18度の冷凍庫で保存するならば、2か月~3か月程度で食べてください。
・霜が周りに多くついたものは、品質が落ちています。
・一度解凍後冷凍すると、品質が落ちています。
・冷凍焼けした冷凍食品は、品質が落ちています。
・外袋が膨れたものは、品質が落ちています。
・開封した冷凍食品は、早く食べてください。

上手に保存すると便利で節約にもなる

食事のバランスを考えると、肉だけではなく魚も上手に摂り入れたいですよね。

魚の切り身を冷凍保存しておけば、すぐにおかずが一品増えますし、味付けして冷凍しておけば、解凍して焼くだけでお弁当にも使えます。

上手に冷凍して使えば、食材を無駄にせず節約にもつながりますし、いつでも食べられる利便性もあります。

魚がたくさん手に入ったら、ぜひこちらを参考に実践してみてください。