ぶどうは、甘みと酸味のバランスが特徴的で、とても美味しくて人気があります。
シーズンになると、家族でぶどう狩りに出掛ける方もいらっしゃいますよね!
ぶどうには、様々な品種があって、それぞれ違った特徴や魅力があります。
そんなぶどうを、種から発芽させて栽培してみましょう!
発芽を成功させるポイントや、美味しいぶとうの選び方も合わせて紹介します。
種から育てて、実を収穫する喜びを味わって下さいね。
種から発芽させて栽培したい!ぶどうについて
ぶどうを種から発芽させてみる前に、ぶとうというものを詳しく知っておきましょう。
☆ぶどう(葡萄)とは
・クロウメモドキ目ブドウ科ブドウ属 (英)Grape (仏)Raisin
ブドウ科の木になる果実です。
ヨーロッパやエジプトでは昔から栽培され、ワインも作られていたようです。
日本では山ぶどうが自生していましたが、奈良時代に中国から伝わったといわれています。
その系統が山梨で鎌倉時代に栽培されるようになったという甲州ぶどうです。
・様々な品種
名の知れているデラウエアや巨峰のような、白ぶどう系や赤ぶどう系という分類があります。
他に、アメリカ系、ヨーロッパ系、アジア系など、原産地による分類もあります。
☆ぶどうの主な産地と旬の時期
・主な産地
本州では青森から広島や島根まで広く栽培され、北海道や福岡などでも栽培されています。
最大の産地は甲州ぶどうの山梨県で、長野県、山形県、岡山県が続きます。
・ぶどうの旬の時期
品種や産地により収穫時期が異なりますが、6月頃から出始めて、種類や数が多く、美味しく食べれる時期は8月から10月初旬頃にかけてです。
ぶどうの栄養と効能とは?
種から発芽させてみたいぶどうの栄養と効能は魅力的です。
・疲労回復効果
ぶどうの主な成分である糖質は、体に入るとすぐにエネルギー源に変換されるので、疲労回復効果や病気の時の栄養補給効果等があります。
また糖質は脳のエネルギー源にもなるので、頭を使う仕事の人にも効果があります。
・美肌効果
ぶどうに多く含まれるポリフェノール「レスベラトロール」は、シミやしわの原因になる活性酸素を除去する効果があります。
ぶどうの皮には、このポリフェノールが多く含まれています。
ぶどうの皮は捨ててしまう人が多いのですが、ブドウの効能を摂り入れたいのであれば皮ごと食べることをオススメします。
ぶどうといえば農薬について心配されることが多いですが、ぶどうは実を結ぶ前に農薬を使うのでぶどうの皮には農薬はかかっていないのが普通です。
皮についている白っぽい粉は農薬と間違われますが、ぶどう自身が水分の蒸発を防ぐために出している「ブルーム」という物質なのです。
ぶどうの種にも体に嬉しい効能がある!?
ぶどうの種には発芽パワーを含んだ優れた効能があります。
ぶどうの種は捨てる人も多いのですが、実は数多い食べ物の中でも最も優れた効能があります。
美容効果や病気の予防や健康の維持など多くの効果があります。
ブドウの種は、次のように多くの作用・効果があります。
今後の研究で、さらに多くの効果が明らかになっていくかもしれません。
・体の酸化を予防する作用
・フリーラジカルから保護作用
・体の組織、細胞、器官の老化防止、シワやシミの防止効果
・体内の循環作用を促進効果
・血液を浄化作用
・フラボノイドによる血管壁の強化作用
・心臓血管系の改善、心臓発作の予防効果
・関節炎や胃炎、副鼻炎症(蓄膿症)、皮膚炎等への抗炎症作用効果
・腸の洗浄する作用
・遺伝的要素の病気を予防する効果
・動脈硬化を予防する効果
・抜け毛の防止、髪の成長促進効果
・抗アレルギー、抗潰瘍、抗ヒスタミン作用
・ガンを予防効果
・白内障や緑内障の防止効果
・肺を強化することで、呼吸器系の病気を予防する効果
・免疫機能の強化作用
ぶどうを種から発芽させる為のポイント
ぶどうを種から発芽させる方法等を紹介します。
・ぶどうの種の発芽について
普通に食べるために買ってきたぶどうでも発芽させることはできます。
ぶどうの発芽率は案外高いのですが、発芽までの時間は意外とかかり、8月頃に種まきしたら11月頃に芽が出てくると思います。
ぶどうは耐寒性があり寒さに強いのですが、小さいうちはまだ耐寒性が十分ではないので、室内で育てた方がよいでしょう。
10月~12月頃に種をまいておくことをオススメします。
春に芽を出すので冬までにかなり育ってくれるでしょう。
・乾燥させずに蒔くこと
ぶどうの種は基本的には乾燥に弱いです。
乾燥させずに湿らせたままで、畑や鉢に蒔くのがよいです。
・種の保管方法
乾燥させずに保管するようにしてください。
キッチンペーパーを濡らして種を包み、ジップロックなど袋にいれて野菜室に保管します。
このままの状態で蒔きたい時期まで保管しておきます。
・野生のぶどうはどうやって発芽する?
野生のぶどうは、鳥などの野生動物に食べられたのち糞として排出されて、それが発芽するという仕組みになっています。
自然界はこうしてうまく循環しているのです。
ぶどうの種から発芽後~収穫までの栽培の流れ
ぶどうの種から発芽後~収穫までの栽培の流れを紹介します。
・ぶどう(巨峰)の栽培に適した場所
日当たりの良いところを選んでください。
ぶどうは寒さ暑さに強いので、日本全国各地で栽培されています。
平均気温は11~15℃程度、最低7℃程度であれば、十分に栽培することができます。
・苗木の植え付け
12月~2月が休眠期で、この時期が最も植え付けに適しています。
60~70cm程度の高さで切り返しておきましょう。
苗木にはつぎ木とさし木苗の2つがありますが、さし木はアブラムシがついていることもあるので、つぎ木で植え付けることをオススメします。
・土壌
湿気や過湿に弱いので、水はけがよく弱酸性から弱アルカリ性の土壌にしましょう。
また、必要ならば腐葉土や完熟堆肥を入れて調整してください。
・水やり
庭植えで栽培している場合、苗が根付いて大きくなるようになったら水は控えめにしてください。
もし夏に暑さが続き乾きが激しい場合、充分に水をやってください。
・肥料
開花して結実したら年3回のペースで肥料を入れてください。
12月には有機肥料を施し、3月と収穫後には即効性の化成肥料を施します。
肥料を施す時は株のまわりにばらまく感じで与えましょう。
・収穫
成熟して綺麗に色が付いてきたら収穫をしてよい時期です。
果房をハサミでやさしく切り取ります。
収穫したぶどうの美味しいものの選び方&保存方法
ぶどうの種から発芽~収穫までを説明してきましたが、最後に美味しいぶどうの選び方と保存方法を紹介します。
・美味しいぶどうの選び方
色が濃く、表面に張りがありブルームと呼ばれる白く粉のような物が付いているものをよいです。
また、枝が緑で、切り口が新しく、さらに実がびっしりと付いているものを選んでください。
実が房からぽろぽろと取れている物は、鮮度が落ちています。
・冷蔵保存
ハサミで枝を2~3ミリ程度残して切り離すか、一房ずつ袋などに入れるか、一粒づつ枝から切り離してジップロックなど密封袋に入るかして、野菜庫に入れてください。
切り離す時に、無理に引きちぎると、穴があき果汁がにじみ出て傷みを早まります。
実を傷つけないようハサミで枝を切り落とすのがよいです。
水に浸けると傷みが早まりますので、洗うのは食べる直前にしましょう。
・冷凍保存
冷凍の場合は、一粒づつ実を房から切り離して密封袋に入れたまま冷凍します。
食べる時は食べる分だけ取り出し、水洗いをすれば表面だけ溶け、皮が剥きやすくなり、シャーベット状態で食べられます。
また、解凍しきっても、枝の付け根が蓋の役割をして果汁が出るのを抑えてくれます。
美味しくて健康にも良いぶどうの栽培にチャレンジしてみよう
いかがでしたか。
ぶどうには、果肉だけでなく皮や種にも、体に嬉しい健康の維持増進効果があるのです。
そんなぶどうを種から発芽させて収穫できたら、嬉しいですよね。
発芽を成功させる為のポイントをしっかり押させて、ぶどうの栽培にチャレンジしてみて下さい。