自宅への来客時、喫茶店や会社で、コーヒーやケーキを飲食する機会は、意外と多いですよね。
自宅や、会社での会議や打ち合わせ時に、来客されるお客様にお出しするコーヒーやお茶には、おもてなしの心が込められています。
今回は、大人の接客マナーとして覚えておきたい「コーヒーやケーキの出し方」について説明します。
是非、実践してみて下さい!
ビジネスシーンでのコーヒーの役割
職場では、会議や来客がある時には基本的にコーヒーを出すことが多いようです。
時間が掛かりそうな場合、お茶請けとしてケーキやクッキーなどを添えることもあります。
これは長く喋ることで乾いた喉を潤したり、お客様に緊張を解いてリラックスしてもらうといった意味合いが含まれています。
夏場など、暑い日には冷やしてアイスコーヒーにすることもあります。
紅茶や日本茶などを普段メインに出していた場合、もしそれらを切らしたら、代わりの飲み物としてコーヒーを出します。
カフェインを摂取すれば脳が活発に働くため、会議が長引いても集中力が切れることはありません。
また単調な話し合いが続いていると頭がぼんやりとしてきて考えがまとまらなくなります。
そんな時は眠気覚ましとしても効果を発揮してくれる上に、頭もすっきりと冴えてくるので良い気分転換にもなるでしょう。
なおこのようなお茶にも正しい出し方やマナーなどが決められているため、お茶出しの役割を任された時には、何をどうすれば良いのかを、しっかりと確認しておきましょう。
会社など職場での正しいコーヒーの出し方のポイント
職場で誰かにコーヒーを出す場合、決まった出し方というものが存在するので覚えておきましょう。
まず基本的に、ホットコーヒーは冷まさないように温かいまま、アイスコーヒーはぬるくならないように冷たいまま出して下さい。
出す順番は上座からです。
応接室なら来客から、会議室ならその場にいる人達の中で最も高い役職に就いている人から出していきます。
スプーンはカップの手前に、柄が右側に来るように置きましょう。
持ち手に関しては、ブラックで飲むことを想定した上で、右を向けた状態にして下さい。なおカップに模様や柄、イラストなどが描かれている場合はそちらを優先させます。
絵柄を正面に向けると、ほとんどは持ち手も右側を向くため、それほど悩むことはないはずです。
もしもケーキを一緒に出すのなら、コーヒーを右に、ケーキは左に置いて下さい。
三角形なら尖っている部分を左に向けます。
周りに付いている紙はそのままでも構いません。
とはいえ菓子鉢がテーブルの中央に置かれていることも多いので、お茶請けについてもそこまで気にする必要はないでしょう。
まだまだある正しいコーヒーの出し方を押さえておこう
コーヒーやケーキを来客に出す時には正しい出し方があります。
マナーとして覚えておけば、突然のお客様にも慌てず対応することが出来るでしょう。
まずカップに関しては、先ほど説明しましたが、持ち手が右向きになるようにするということ。これはブラックコーヒーを好む人がすぐに飲めるようにという理由からです。スプーンも同様に、柄を右に向けて下さい。
ですがあくまでも一般的にはこうするようにと言われているだけなので、喫茶店などでは持ち手をあえて左向きにして置くように指導するところもあるようです。
何故かというと、ミルクや砂糖を加える際、左手でカップを押さえ、右手でスプーンを持ってかき混ぜてから、カップやソーサーを回転させて向きを整える場合もあるからです。
カップはなるべく相手の正面に置きますが、資料などがあるなら右側に置きます。
あまりにも端になってしまったり、資料などの上にしか置けなさそう時は一声掛けるようにしましょう。
注ぐコーヒーの量は、カップの7~8分目が良いでしょう。
注ぎすぎると運びにくくなり、途中でこぼれる可能性があります。
コーヒーに合うケーキなどのお菓子ってどんなもの?
コーヒーにはケーキなどのお菓子をお茶請けとして添えることがあります。
それでは具体的にどのようなものを用意すれば良いのでしょうか。
カフェオレやカプチーノ、キャラメルマキアートなど、ミルクの香りや味わいを強く感じられたり、コーヒーそのものに味が付いているタイプには、クッキーやスポンジケーキといった、味があまり強くない焼き菓子が適しています。
アメリカンなど苦味よりも酸味が強いタイプの場合、お菓子もあえて酸味がはっきりと分かるものを組み合わせます。
果物をふんだんに使ったパイやタルトが良いでしょう。
エスプレッソなど苦味を前面に押し出しているタイプなら、逆に甘くてまろやかなお菓子が最適です。
ティラミスやキャラメル、アイスクリームなど、バターや生クリームを使用しているスイーツをオススメします。
なお自分だけならマナーを気にする必要はありませんが、来客がいる時はお茶の出し方にも正しい方法があるので、身に付けておくと役立ちます。
コーヒーとケーキの出し方から食べ終わりまでの良いマナー
コーヒーとケーキにはお客様へ出す時の正しい出し方や、自分に対して出された際のマナーがあるので、頭に入れておけば誰かとお茶を飲むことになっても戸惑わなくて済むでしょう。
基本の考え方は先に説明してきた通りです。
先ほどの出し方を覚えておけば、いざ立場が逆になっても問題ないはずです。
まずスプーンを使う時は、カップの持ち手の位置を見て下さい。
持ち手が右を向いていれば左手はソーサーに、左を向いているならそのまま持ってかき混ぜます。
スプーンの先端だけをコーヒーに入れて、ゆっくり取り出せば水滴が飛び散ることもありません。
後はソーサーの上側に置くだけです。
カップを回転させる場合、左手で右に少し回してから、右手に変えて右回転させます。
ケーキに貼り付いている透明なセロファンなどは、フォークの隙間に挟んで、ぐるりと一周させて巻き取ります。
そのままソーサーの上側に置いて、フォークだけ抜きましょう。
なお職場ならともかく、自宅で出す時はこのような紙を取ってから出して下さい。
食べ終わったら敷いてある紙の上に残ったものや外した紙を載せ、折り畳めるなら包み込んで、上にフォークを置いて下さい。
コーヒーの他にも、ケーキに合う紅茶の飲み方&出し方
ケーキに合うものはコーヒーだけではありません。
紅茶にも最適なものや、正しい出し方が存在します。
バターが効いているお菓子には、アールグレイなど香りの強い紅茶がよく合います。
イチゴなどさっぱりとした酸味のある果物を使ってあるのなら、ダージリンのように癖が少ないものが良いでしょう。
紅茶を出す場合、香りと色を楽しめるように、口が広くて浅いカップを使います。
持ち手の向きはどちらでも構いませんが、カップの柄や模様がどの位置に来るのかをきちんと考えて下さい。
その上で、ストレートならすぐ飲めるように右向きに、ミルクや砂糖などを入れるのなら混ぜやすいように左向きにすると便利です。
どちらにせよ、最初の一口は何も入れずに味わうことをオススメします。
それから必要なら砂糖を加えてかき混ぜ、ミルクティーならかき混ぜて出来た渦の中にミルクを注ぎます。
その後は混ぜないで下さい。
レモンティーは軽くかき混ぜたらレモンを出しましょう。
後は使ったスプーンをソーサーの上側に置き、冷める前に飲みましょう。
マナー=相手を思う心
いかがでしたか。
コーヒーなどの飲み物の出し方1つにおいても、マナーがあるのですね。
大切な方が心地良い時間を過ごせる様に、あなた自身が良いマナーを身につけて、実践できるようにしましょう。
もちろん、提供される方も良いマナーで頂けたら、更に有意義な時間が過ごせるでしょう。