疲れた時に甘いものが食べたい!と感じる方は多いのではないでしょうか?
しかし、糖分は逆に身体を疲れさせてしまっている可能性もあるのです。
砂糖には依存性があることをご存知ですか?
私たちが摂ることの多い白砂糖ですが、身体にどのような影響があるのでしょうか。
また、砂糖の代用としてオススメしたいのがはちみつ。
はちみつの持つ栄養、代用としてのメリットについてもお話したいと思います。
砂糖の摂り過ぎは体にどのような影響があるの?
砂糖の中でも、白砂糖は色が綺麗で料理において好まれて使用されますが、摂取しすぎると体内のカルシウムやビタミンB1を消化吸収してしまうため、虫歯や骨粗鬆症、疲労感、頭痛など不調を引き起こします。
糖分が体中で起こす基本的な作用は摂取後、血液中の血糖値が上昇します。
するとすい臓から血糖値を下げるためのインシュリンが分泌され、血糖値た通常の数値に戻します。
基本的にこのサイクルを繰り返すのです。
しかし糖分をたくさん摂取すると、インシュリンの過剰分泌により血糖値が急降下し、低血糖状態に陥ります。
すると、免疫力の低下や肌荒れ、イライラ感、めまい、腸の働きの不具合が生じてしまうのです。
このような作用は、砂糖の精製度が影響しています。
最も精製度が高いものが白砂糖で、精製度が高いほど糖分の吸収力も高くなります。
逆に未精製の砂糖は黒砂糖や米飴、きび糖、てんさい糖などで、これらはミネラルの割合が高く栄養が凝縮されています。
少量で満足感を得ることができ、血糖値の上昇も穏やかです。
白砂糖はその逆の効果があります。
そのため脳は食べたいと言う指令を出し続け、糖分の過剰摂取に繋がります。
これを防ぐため料理には白砂糖ではなく、上記した未精製の砂糖やはちみつを代用することが好ましいです。
めまいや頭痛、立ちくらみ、怒りっぽさは、継続して砂糖を過剰摂取することで引き起こされる、低血糖やビタミンB1不足に起因する可能性が大きいのです。
砂糖の種類・・身体に良い砂糖と悪い砂糖って?
砂糖の摂取によって体に悪影響を及ぼす可能性がありますが、全ての砂糖が体に悪いわけではありません。
砂糖の原料は「さとうきび」や「てんさい」といったビタミンやミネラルを含んだ農作物であり、製造過程でその栄養素を取り去ってしまうのです。
砂糖の種類とその製造方法については次の通りです。
まず黒砂糖やてんさい糖、きび糖、和三盆、分蜜糖と言うものは、含蜜糖原料の原液を煮詰めたものを言います。
次に上白糖、グラニュー糖、角砂糖、粉砂糖、白ザラ糖、中ザラ糖、氷砂糖、三温糖と言うものは、分蜜糖原料の液糖を遠心分離器を使い、栄養を除いた砂糖の結晶だけを抽出したものを言います。
普段よく使うのは上白糖やグラニュー糖であり、これらの分蜜糖は栄養価は低く砂糖依存性の原因となってしまいます。逆に黒砂糖やきび糖といった含蜜糖はビタミンやミネラルといった栄養価が高い砂糖です。
従って常用するなら含蜜糖の方が好ましいと言えます。
また代用品としてはちみつといった自然由来のものもオススメです。
なお三温糖はその見た目から含蜜糖と思われがちですが、実は白砂糖を作る過程で加熱処理を繰り返してカラメル色が着いてしまっただけなのです。
つまり三温糖はれっきとした分蜜糖であり、白砂糖よりもさらに加工されているのです。
人口甘味料にも注意が必要です!
人工甘味料は市場に出回る嗜好飲料やお菓子など様々な商品に使用されています。
人工甘味料は安価であること、少量で十分な甘味を出せると言う利点があるため、生産企業は好んで人工甘味料を使用します。
しかし人工甘味料にはアスパームやアセルスファムK、スクラロースと言った成分が含まれています。
これは発がん性の可能性や白砂糖と同様に依存性があります。
とくにダイエットやゼロカロリーとうたわれる商品にはカロリーの低い人工甘味料が使用されていますが、これらの商品を食べた場合、脳は糖分不足と判断して更なる糖分摂取の指令を出すため、結果的に糖分の過剰摂取に繋がります。
そのためダイエットには効果がないと言えるでしょう。
また人工甘味料はインシュリンにも影響を及ぼすため、肥満や糖尿病のリスクにもなります。
甘いものが欲しくなったときは、人工甘味料が含まれるものではなく、和菓子やはちみつを使ったものなどを摂ることが好ましいです。
人工甘味料に代用できる体に良い甘味料を摂ることで食べ過ぎを予防する効果もあります。
砂糖の代用ははちみつがオススメ!その理由は栄養価の高さ!
はちみつの80%を占める糖分は、ブドウ糖と果糖で構成されています。
白砂糖の主成分であるショ糖と比較すると、カロリーが低く、消化吸収しやすいと言われます。
またビタミンには「活性型」と「不活性型」があり、はちみつに含まれるビタミンは92%が活性型となっています。
一方市販のビタミン剤は主に不活性型であり、これらを大量に服薬するより活性型ビタミンであるはちみつを摂取した方が効果が高いことが分かります。
はちみつはその他にカルシウムや鉄を含む27種類のミネラルと22種類のアミノ酸、80種類の酵素、ポリフェノールやパロチンなど、150種類の栄養素を含んでいます。
また白砂糖は、消化吸収のために体内のビタミンやミネラルを大量に消費し、とくにカルシウムを大量に使用します。
白砂糖を多量摂取すると体内のカルシウムが不足し、イライラを引き起こします。
すなわち、はちみつは消化吸収に優れ、エネルギーを効率よく生産できる食品だと言えるのです。
人間は1日に必要なエネルギーのおよそ6割を糖分から摂取し、ご飯やパン、砂糖などの糖質が体内でエネルギーとするため、体内のビタミンB1やカルシウムでブドウ糖や果糖、麦芽糖に分解しています。
はちみつの主成分はブドウ糖と果糖なので、分解の手間が省け、胃腸への負担や体内のビタミンB1やカルシウムの消費も軽減されます。
白砂糖の代用品や疲労時、運動中のエネルギー補給にもってこいの食品と言えるでしょう。
料理にも砂糖の代用ではちみつを使うとメリットが
はちみつはその成分から、料理の場面で素晴らしい役割を果たしています。
まずご飯を炊くときに、少量のはちみつを加えるとふっくらと炊き上がります。
これははちみつに含まれるブドウ糖と果糖は浸透性が高く、お米に浸透して保水性を高めるためです。
またはちみつに含まれるアミラーゼがお米のでんぷん質の一部を分解して麦芽糖に変え、旨味と甘味が増します。
さらに冷めてもあまり硬くならず、お弁当にもぴったりです。
ただし長時間保温状態だと、はちみつが変色して茶色くなってしまいます。
配合はお米2合に小さじ1杯が目安です。
また肉料理の場合、味付けにはちみつを使うと、肉の内部まで浸透し、肉の収縮を抑えて硬くなるのを防ぎます。
さらに糖分が加熱することでカラメル化し、肉の表面を素早く焼き固めるので、肉汁が外に逃げるのを防ぎ、ジューシーな仕上がりになります。
酢豚や鶏の照り焼きなどのタレにはちみつを使うことで、柔らかさはもちろんのことコクやツヤ、後味の良い甘さもプラスされます。
魚料理の場合は、はちみつに含まれるクエン酸などの酸が独特の臭みを抑える働きをします。
さらにブドウ糖と果糖が肉質を柔らかくすると共に、タンパク質や調味料に含まれるアミノ酸などと反応して、臭いを抑えると言う効果もあります。
また焼き色やツヤも良くなるので、照り焼きや煮魚にオススメです。
砂糖を使っている人は代用品としてはちみつを使うのも良いかもしれません。
砂糖の代用ではちみつを使用するときに注意することは?
はちみつは栄養素が豊富ですが、その栄養素を活かすためにいくつか気を付ける点があります。
まずはちみつは60℃以上で加熱されると、栄養素を含む成分のほとんどが破壊されてしまいます。
そのため調理に使う際には、仕上げに加える、火を止めてから加えるなどのタイミングが大切です。
またはちみつはビタミンやミネラルが豊富とは言え、糖質が主成分です。
そのため必要以上に摂取した場合、もちろん脂肪として体内に蓄積されます。
はちみつは砂糖の3分の1の量で、同じ甘味を引き出せると言うことを念頭に置く必要があるでしょう。
このように砂糖の代用品として有効なはちみつですが、市場には純粋はちみつの偽造品が出回っていることがあります。このはちみつは値段は安くなっていますが、ショ糖や異性化糖が含まれていることがあるので注意が必要です。
本物かを見分けるには、
1)本物の純粋はちみつは透明度が低い。
2)本物は酵素が含まれているので、瓶を逆さまにするとキメ細かな泡が立つ傾向がある。
3)本物は温度を下げると結晶化し、固まる傾向がある。
4)業者が「全国はちみつ公正取引委員会」の会員であるなら、純粋はちみつの場合公正取引マークが付いている。
と言う点に注目してください。
さらにはちみつはボツリヌス症候群と言う病気を引き起こす菌が含まれています。
1歳未満の子どもはこの菌を退治することができないため、摂取することは避けなければなりません。
なるべく身体に良いものを摂取しましょう!
いかがでしたか。
白砂糖の過剰摂取による身体への影響は、とても恐ろしいですね。
依存性が高いので、自然甘味料を利用するように心掛けましょう。
今回オススメしたはちみつは、昔から身体に良いと言われていますし、白砂糖の摂取を減らすためにも、生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。