最近では、よく糖質制限という言葉を耳にしますが、人間にとって糖分は身体を動かすために必要なエネルギーです。
糖質制限でほとんど糖質を取らないと、身体は糖分不足になり、様々な問題が起こります。
糖分不足が引き起こす病気の一つとして低血糖症があり、症状のひとつとして震えが起こります。
また、糖分を取り過ぎても低糖症になる危険性があります!
そこでおすすめしたい食材が玄米です。
ここでは身体に糖分がどう関係しているのか、知っていきましょう。
糖分不足だと、身体にどんな症状が現れる?
近頃、簡単に確実に痩せられると評判のダイエット方法として、糖質制限ダイエットが挙げられます。
けれども、糖質は人間の三大栄養素のうちのひとつである、炭水化物から食物繊維を除いたものです。
つまりは、人間の体には欠かすことができないエネルギーの1つと言えます。
糖質制限ダイエットを行っている人は、手足が震えるということはないでしょうか。
糖分を極端に制限すると、さまざまな問題が起こる怖れがあります。
筋肉量が減った状態でいると、リバウンドしやすい体となります。
この状態で糖質が不足するとどうなるのでしょうか?
身体は必要な糖質を保持しようとはたらき、筋肉を分解してアミノ酸に変化させ、糖質を作り出そうとします。
すると、筋肉量が減り、基礎代謝も低下してしまい、リバウンドしやすい体となる怖れがあるのです。
また、脳に対しても重大な影響を及ぼす可能性があります。
脳のエネルギー源はブドウ糖です。
糖質不足となると集中力の低下や、イライラの原因となります。
さらに、副交感神経のはたらきに影響する脳内物質の分泌が減少することで、不眠症などを起こし、ストレスを抱えやすくなるでしょう。
糖分不足は深刻な症状を引き起こす可能性がある!
糖分が不足し、ブドウ糖が枯渇すると、資質を燃焼し、エネルギーを作ろうとします。
そのとき、代謝の産物としてケトン体という物質が生成されます。
糖分の欠乏状態が続いて、ケトン体過多となると、まれに「ケトアシドーシス」という状態となることがあります。
ケトアシドーシスとは、ケトン体過多が原因となり、血液や体液が酸性に傾くことです。
こうなると、悪心や嘔吐などの症状が引き起こされます。
さらに、悪いことに、進行してしまうと昏睡状態となることもあります。
1型糖尿病患者などインスリンの分泌が極端に少ないか、まったくないという人は特に注意が必要です。
また「低血糖症」にも注意が必要です。
ブドウ糖が不足すると、異常な空腹感を感じたり、倦怠感や生あくび、目の焦点が合わない、頭が働かないといった症状が現れます。
自覚症状がある場合は、低血糖症を疑いやすいのですが、無自覚性低血糖症と呼ばれる種類もあります。
これは、低血糖な状態にあるのに、自覚症状が現れず、突然意識不明になる怖れがあるものです。
さらに、手の震えなどがある場合も、糖分の不足が疑われるでしょう。
手が震えるのは糖分不足が原因かも!?
手が震えるのは、糖分が不足している可能性があります。
まず糖分が不足してしまうと、インスリンが過剰に分泌されます。
インスリンは、糖分を脂肪へと変換す働きがあります。
すると、急激に血糖値が低下し、空腹感を感じたり、手足のしびれや震えといった症状が現れることがあります。
これは特に、ダイエット中の女性などに多く見られます。
糖類が多く含まれたものを摂取することで、この症状はおさまります。
糖分不足が原因で手が震えが起こった場合は、清涼飲料水を飲み、糖分を摂取しましょう。
また栄養バランスを考えた食事を摂ることが最も大切です。
手の震えが起こった場合は、病気のサインである可能性が疑われます。
少しでもおかしいなと感じた場合、早期に病院で検査を受けることをオススメします。
食事制限をしたダイエットをすると、必要な栄養素が摂取されません。
カロリーを減らすために食事制限をすると、リバウンドしやすい体質になる可能性があります。
逆に糖分を摂りすぎても、震えの原因、低血糖症に!?
手の震えがある場合は、栄養が不足しないよう、バランスの良い食事をしましょう。
逆に、糖分を摂りすぎてしまうと、血糖値が下がりやすくなり、「低血糖症」となる可能性があります。
これは先ほども説明しましたが、糖分を分解するためにインスリンが増えすぎてしまうために起こります。
白米やスナック菓子など主に生成された糖分でできた食品を大量に、または頻繁に摂ると、糖分が素早く体内に吸収されます。
そうすると、血糖値は急激に上昇してしまいます。
また、お菓子類やジュースに使用される糖分は、身体に吸収されやすく、急激に血糖値があがり、すい臓が血糖値を下げようとインスリンを分泌します。
甘い物はやめられなくなりやすいので、必要以上に糖分の多い物を食べる習慣が続いてしまうと、すい臓は働きすぎて機能が低下してしまい、インスリンが過剰に分泌されます。
そして、血糖値が下がって、低血糖症となる…という悪循環なわけです。
低血糖となると、心身ともに影響を受けてしまうでしょう。
手が震える、低血糖症に玄米が良いわけ!玄米は低GI食品!
空腹に耐えられないほどしんどい、空腹時や夕方に指先が震える、うつ病のような不安定な精神状態になる…こういった「低血糖」の症状が出た場合、治療が必要となります。
血糖値を急激に上げない食べ物「GI値」の低い食べ物を食べることが、治療の重要なポイントです。
GIとは、グリセミック・インデックスの略で、「血糖値の上がりやすさ」を示す数値です。
白米や白いパンなど生成された高GI値のものは、容易に血糖値を上昇させます。
玄米などの未精製の炭水化物は、食物繊維が豊富に含まれ、GIが60以下と低くなっています。
玄米は、ブドウ糖の吸収を緩やかにし、不足しがちなビタミンやミネラルも同時に摂取できます。
GI値の低いものを選ぶ、ということの次に大切なことは「食べる順番」です。
空腹のときに急に生成された糖分を食べることはご法度です。
糖質の種類にもよりますが、糖質を摂取するとあっという間に100%血糖に変わってしまうのです。
そのため野菜やたんぱく質を十分に食べたあとに、ブドウ糖果糖液糖の含まれる清涼飲料水を飲むと、空腹時に飲んだときよりも血糖値の上昇を抑えることができるでしょう。
震えの原因、低血糖症の食事方法とおすすめ食材
糖分が不足することで指先の震えなどを引き起こす低血糖症の場合は、1日3食の食事では、食事の間隔が長いので、低血糖を起こします。
これを防止するために、食事の間隔を短くすることが大切です。
1回の食事量を半量とし、1日6食に分けて食べる、3食目は軽めにとって、間食を入れる、といった方法が考えられます。
間食にいい食べ物として、炒り大豆・ゆで卵・チーズ・ヨーグルト・さきいか・ビーフジャーキー さつま揚げ・アーモンド・カシューナッツ・マカダミアナッツ・くるみ…などが挙げられます。
摂食障害をお持ちの人の場合は、4時間以上食事の間隔をあけると低血糖の症状が引き起こされます。
そうならないために、食事の回数を増やして少量を食べ、食事の間隔を短くしましょう。
強い過食衝動を引き起こす原因の1つであるアドレナリンやノルアドレナリンは、血糖値が下がり始めてから分泌されます。
食事から4時間経過し、空腹となったときには、すでにこれらのホルモンは分泌されているのです。
ですので、血糖値が下がり切る前に食事を摂ることが大切です。
そうすることで、異常な食欲を防ぐことができるのです。
食事はバランスよく、糖分もほどほどに摂ろう!
いくら糖質制限をしているからいって、まったく糖質を摂らない食事をしてしまうと、様々な症状が現れます。
やはり、食事はバランスよく摂ることが一番です。
そういった点で、玄米は栄養価も高く、低GI食品ですので健康にも低血糖症の方にもオススメできる食材といえますね。